Cowork Dispatchで通知が来ないときの原因と対処法
DispatchはパソコンのDesktopアプリが起動していないとタスクが進まず、完了通知そのものが発生しません。通知が来ないときに確認する順番をまとめました。
スマホからDispatchにタスクを送ったのに、通知が一向に来ない。多くの場合、通知が壊れているのではなく、タスクがパソコン側でまだ始まっていません。ただし、通知以前にDispatchを使える条件から外れているケースもあります。
通知が来ない原因の大半はパソコンが動いていないこと
Dispatchはスマホで受けたメッセージを、パソコンのファイル・コネクタ・アプリを使って処理します。パソコンが起きていて、Desktopアプリが開いていることが実行の前提です。
スリープやアプリの終了でタスクが進まなければ、完了の合図も承認を求める合図も発生しません。通知が来ないのは当然の結果です。
Dispatchとクラウドセッションの動く場所
Dispatchのタスク
自分のパソコンで動きます。パソコンが起きていてDesktopアプリが開いている間だけ進みます。
クラウドセッション
パソコンの電源を切っても進みます。Codeタブで環境をCloudにして始めると、アプリを閉じても続きます。
パソコンを閉じたまま長時間の作業を任せたいなら、最初からクラウドセッションを選ぶ使い分けになります。
通知が届くのは完了時と承認待ちのとき
Dispatchのスマホ通知が発生するのは、タスクが完了したときと、Claudeがあなたの承認を求めるときです。Claudeは手順を逐一見せるのではなく、スプレッドシートやメモ、プルリクエストといった結果をメッセージで返します。途中経過ではなく結果だけが返るので、返信がしばらく無いこと自体は珍しくありません。
開発タスクがCodeタブのセッションに振り分けられた場合も、完了または承認待ちでスマホにプッシュ通知が届きます。そのセッションはCodeタブのサイドバーにDispatchバッジ付きで並びます。
パソコンの前にいるときは事情が変わります。Desktopアプリは、Codeセッションがタスクを終えたときにOSの通知を出しますが、そのセッションを画面で見ている最中は出ません。通知が見当たらなくても、すでに結果を目にしていた可能性があります。プロジェクトに属するセッションは、プロジェクト側の通知が届きます。
通知以前に、Dispatchの対象外になっていないか
通知を疑う前に、自分の環境がDispatchの対象かどうかを見ます。
Dispatchが動かない・出てこない4つの状況
新規ユーザー
Dispatchは新規ユーザーには提供されていません。すでに使っている人は、引き続き使えます。
一部のPro・Max
対象はProとMaxの一部のプランです。Coworkの左パネルに「Dispatch」が見当たらない場合、ペアリング手順は使えず、クラウド上のCoworkを使う案内になっています。
Team・Enterprise
Dispatchは使えません。組織アカウントで反応がないときは、通知より先にプランを見ます。
LinuxとWindows ARM64
Linuxベータではコンピューター操作が使えず、アプリを動かす指示だけ反応しません。ファイル・コネクタ・プラグインのタスクは動きます。Windowsは、Dispatchの要件にx64と書かれています。DesktopのインストールにはARM64用のインストーラーもあります。
UIの呼び名にも違いが出ています。メッセージ欄に「Chat」と「Cowork」の選択肢が出ない場合は、CoworkがClaudeに統合された新しい画面です。この記事の「Dispatchを開く」といった手順は、画面上の見え方が異なることがあります。
セットアップで見落としやすい2つの設定
初期設定の画面には、ファイルへのアクセスと、パソコンを起こしたままにするトグルが並びます。後者をオフのまま「Finish setup」を押すと、パソコンを起こしたままにする設定は入りません。外出先で使うなら、先に見直す価値があります。
Desktopアプリの設定には、同じ目的の「Keep computer awake」(Desktop app → General)もあります。オンにするとアイドル時のスリープを防げます。ただしノートパソコンのふたを閉じれば、スリープに入ります。持ち歩くノートパソコンでは、ふたを開けたまま置いておく必要があります。
Dispatchの会話は1本だけです。新しいスレッドを作ることも、複数のスレッドを管理することもできません。タスクの履歴を探すときは、その1本の流れの中を見ます。
Linuxでは、Coworkタブの表示を先に見る
LinuxデスクトップアプリのCoworkは、アプリが動かすQEMUとKVMの仮想マシンの上でタスクを実行します。要件を満たしていないと、Coworkタブがその理由を表示します。表示が出ているあいだは、Dispatchのタスクも始まりません。
Cowork requires hardware virtualization (KVM): ファームウェアの設定で、ハードウェア仮想化を有効にします。Cowork requires QEMU: 表示されるQEMUとUEFIファームウェアのパッケージをapt installで入れます。Claude doesn't have permission to use virtualization (/dev/kvm): kvmグループに入ります。コマンドはsudo usermod -aG kvm $USERです。入ったあとはログアウトとログインをやり直します。Cowork requires the vhost_vsock kernel module:sudo modprobe vhost_vsockを実行し、アプリを再起動します。この方法で読み込まれるのは、OSを再起動するまでです。毎回の起動で読み込むには、echo vhost_vsock | sudo tee /etc/modules-load.d/vhost_vsock.confを実行します。
どの場合も、直したあとはアプリを再起動します。要件の検査はアプリの起動時に1回だけ行われるためです。ChromeOSやコンテナ型のLinux環境では、カーネルに必要な仮想化機能がなく、手動で足せない組み合わせがあります。
通知が来ないときの確認順
パソコンが動いているはずなのに通知が来ない場合は、次の順に見ていきます。
通知が来ないときの確認順
- 1
Desktopアプリが起動しているか
パソコンがスリープに入っていないか、アプリが終了していないかを直接見ます。
- 2
両方のアプリが最新版か
Dispatchは、既存のモバイルアプリユーザーにも最新版への更新を求めています。DesktopはmacOSとWindowsなら起動時に自動更新され、Linuxはaptなどのパッケージ管理で更新します。
- 3
両方の端末がオンラインか
スマホとパソコンのどちらにも、インターネット接続が要ります。
- 4
タスクがパソコンに届いているか
パソコンの前に戻れるなら、Coworkの左パネルで「Dispatch」を開き、送ったメッセージが会話にあるかを見ます。開発タスクならCodeタブのサイドバーも見ます。会話にあれば通知だけの問題で、無ければ送信が届いていません。
- 5
スマホの通知設定
Claudeアプリの通知が端末側でオフになっていないか、おやすみモードで止められていないかを見ます。これはDispatch固有ではなく、スマホアプリ一般の通知許可です。
上から順に見ていきます。パソコンが眠りやすい環境で同じことが続くなら、都度の確認より、前の節のトグルを見直すほうが再発を防げます。
パソコン側のトラブルが原因のこともある
Desktopアプリが動いていなければ、Dispatchのタスクも進みません。症状ごとの対処は次のとおりです。
- Codeタブで
Error 403: Forbiddenなどの認証エラーが出る: アプリメニューからサインアウトしてサインインし直します。これが最も多い対処とされています。有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)が有効かも見ます。 - CLIは動くのにDesktopだけ動かない: ウィンドウを閉じるだけでなく、アプリを完全に終了してから開き直し、サインインし直します。
- 起動後に画面が空白のまま固まる: アプリを再起動し、保留中の更新を確認します。管理されたネットワークでは、ファイアウォールがCDNのホストを許可しているかも見ます。
動いているバージョンは、macOSならメニューバーの「Claude」から「About Claude」、Windowsなら「Help」から「About」で見られます。番号が古いまま進まないときは、最新版をダウンロードし直します。
Dispatchが合わないときの別経路
Dispatchは、自分のパソコンで走るタスクをスマホから送る仕組みです。すでに走っているClaude Codeのセッションをスマホから見守りたいなら、Remote Controlという別の経路があります。実行はパソコンのままで、ノートパソコンがスリープしたりネットワークが切れたりしても、復帰すれば自動で再接続します。
Remote Controlを使っている間は、スマホへのプッシュ通知も設定できます。Claudeが送るタイミングを決め、長いタスクの終了時や、続行にあなたの判断が要るときに送るのが基本です。「テストが終わったら通知して」のように、依頼文で通知を頼むこともできます。
設定はClaude Codeで/configを開き、Push when Claude decidesとPush when actions requiredを使います。前者が自発的な通知、後者が権限確認や質問の通知です。両方をオンにもできます。通知の細かなイベント別設定はありません。
/configに「No mobile registered」と出るときは、スマホでClaudeアプリを開き、プッシュ用のトークンを更新させます。また、接続中のターミナルで入力中やフォーカス中は、スマホへのプッシュが送られません。パソコンの前にいるあいだ通知が来ないのは、この仕様によります。
通知を待たずに結果を見る
通知の有無に関わらず、タスクの状態は直接見られます。パソコンの前なら、Coworkの「Dispatch」で会話の続きとして進捗や結果を読めます。
ファイルを作るタスクなら、完成したファイルはスマホからそのまま開けます。パソコン側でも、Claudeが示した保存先に残ります。会話は1本をスマホとパソコンで共有しているので、どちらから開いても続きから読めます。
Dispatchのセットアップ手順はClaude Code Desktop Dispatchでスマホからセッションを起動するにあります。開発タスクがCodeタブへ振り分けられる仕組みも同じ記事で読めます。承認モードを見直したいときは、Cowork承認プロンプトが多すぎて止まるときの対処法が役に立ちます。スマホから使う経路の全体像は、Claude Codeをスマホから使う4つの経路の選び方で比べられます。
まとめ
通知が来ないときは、通知の設定より先に、パソコンが起きていてDesktopアプリが開いているかを見ます。そのうえで、自分のプランと環境がDispatchの対象かどうかを当たります。
外出先で使う前に、「パソコンを起こしたままにする」トグルを入れておくこと。パソコンを閉じたまま任せたい作業は、Dispatchではなくクラウドセッションに回すこと。この2点で、通知待ちの空振りはかなり減ります。