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AnthropicのAcceptable Use Policyとは — Usage Policyの禁止用途15分類

AnthropicのAcceptable Use Policyとは — Usage Policyの禁止用途15分類

AnthropicのAUP(Usage Policy)は、Claudeの利用規約と並ぶ利用ルールです。15分類の禁止用途と高リスク用途の追加要件、2026年11月12日発効の新版を商用利用の視点で読みます。

AnthropicのAcceptable Use Policy(AUP)は、Claudeの利用規約(Terms of Service)とは別に、禁止する用途を定めた規定です。サイト上の正式名称は「Usage Policy」です。Claudeやその関連製品へ入力を送れるすべての利用者に適用されます。新版は2026年11月12日に発効し、2025年9月15日発効の版を置き換えます。15分類の禁止事項に加えて、高リスクな推奨と物理動作への追加要件を定めています。個人向けの規定と誤解されがちですが、APIを組み込んで自社製品を作る企業にも、その製品の利用者にも同じ規定が及びます。旧版からの変更点はUsage Policyの2026年改定で扱っています。これまでの改定の流れはUsage Policyの改定履歴で扱っています。本記事は新版の条文を読み、商用利用で線引きを誤りやすい箇所を取り上げます。

AUPと利用規約(Terms of Service)は何が違うのか

Anthropicの規約類は、Usage Policy(AUP)と利用規約に分かれています。利用規約にはCommercial Terms of ServiceやConsumer Terms of Serviceがあります。AUPは「何に使ってはいけないか」を定める文書です。年齢要件のように、利用資格に関わる定めは利用規約側に置かれています。

法人でAPIを契約する場合は、契約条件の側に利用規約が、利用内容の側にAUPが掛かります。AUPは契約形態にかかわらず共通なので、本記事ではAUPの条文だけを読みます。

AUPは「誰に」「どの層で」適用されるのか

AUPは「Anthropicの製品・サービスに入力を送れるすべての利用者」を対象にしています。Claude.aiやClaude Codeを使う個人、APIや開発者向けプラットフォームを使う開発者と企業が対象です。クラウドプロバイダーや認定リセラー経由の顧客、そしてClaudeを組み込んだ製品のエンドユーザーまで含みます。自社がAnthropicと直接契約せず、リセラー経由でClaudeを組み込んだ製品を出している場合でも、その製品に入力を送る人は条文上の利用者です。

政府機関の顧客には例外があります。契約上の利用制限と安全対策が想定される害を十分に緩和するとAnthropicが判断した場合に限り、顧客の公的な使命や法的権限に合わせて制限を調整する契約を結ぶことがあります。個別契約の話なので、一般の商用利用者が根拠にできるものではありません。調整できる範囲と評価要素は政府機関への例外規定の解説にあります。

条文は、利用者と用途によって三つの層に分かれています。

構造

AUPを構成する3つの層

  • Universal Usage Standards

    全利用者・全用途に適用されます。15分類の禁止事項はここにあります。

  • High-risk Use Case Requirements

    健康、法的権利、財務、生計、住居・教育・必須サービスへのアクセスに影響する推奨と、ハードウェアを介した物理動作に適用されます。推奨には資格を持つ人のレビューとAI利用の開示、物理動作には人による停止手段と独立した安全上限が要件です。

  • Additional Use Case Guidelines

    消費者向けチャットボットとエージェント、未成年者向け製品、エージェント利用、ディレクトリ掲載ソフトウェアに、高リスク用途かどうかを問わず適用されます。

条文に、契約形態やプランごとに規定を変える定めはありません。API、Claude.ai、Claude Code、Coworkのどの経路でも、同じ条文が土台になります。

15分類の禁止事項 — 条文はどこまでを禁じているか

企業がAPIやClaude Codeを業務に組み込むとき、個人のチャット利用では意識しにくい項目がいくつかあります。以下は各分類の主な項目です。

分類主な禁止行為
法令違反・違法行為主な禁止行為違法薬物の取引、人身取引・売春の助長、知的財産権の侵害
重要インフラの毀損主な禁止行為電力網・水処理施設・医療機器・通信網の破壊、選挙・医療・金融システムへの不正アクセス、軍事基地の運用妨害
コンピューター・ネットワークの侵害主な禁止行為無許可の脆弱性悪用、マルウェア、DoSツール、セキュリティ制御の迂回
兵器の開発・設計主な禁止行為兵器の設計・試験、照準や射撃管制のソフトウェア、ドローンへの兵器搭載、CBRN兵器の合成
暴力・憎悪の扇動主な禁止行為暴力的過激主義への支援、保護属性に基づく差別の助長
プライバシー・個人情報の侵害主な禁止行為同意のない個人情報の共有、生体・神経データの無断取得、本人の認識なしのプロファイル集約
子どもの安全の侵害主な禁止行為CSAM(AI生成を含む)、未成年へのグルーミング、性的な描写
残酷・虐待・心理的に有害な行為主な禁止行為自傷・摂食障害の助長、同意のない性的画像(NCII)、嫌がらせの調整、モデルへの持続的で無用な虐待行為
偽情報の作成・拡散主な禁止行為医療・科学分野の虚偽情報、実在の主体へのなりすまし、人間だと思わせるペルソナ
欺瞞的な活動・人為的な活動主な禁止行為偽アカウントやなりすましメディア、サクラ、スポンサーの隠蔽、そのためのツールや基盤の構築
民主的プロセスの妨害主な禁止行為人工的な出所を隠した有権者向け大量連絡、候補者や選管を装う内容、投票抑制
監視・検閲・法執行主な禁止行為捜査・逮捕・起訴の判断、同意のない追跡、政府の検閲代行
詐欺・不正行為主な禁止行為フィッシング、偽造書類、搾取的な商慣行、他社プラットフォームのガードレール回避
プラットフォームの濫用主な禁止行為出力を使ったモデル蒸留、複数アカウントでの規制回避、BAN逃れ、ジェイルブレイク
性的に露骨なコンテンツ主な禁止行為性行為の描写、性的嗜好の描写、エロティックなチャット

表から読み取れない細部が、分類ごとにいくつかあります。

子どもの安全の分類は、未成年を「法域にかかわらず18歳未満」と定義しています。CSAMや未成年への性的な働きかけを検知した場合は、関係当局へ通報するとも明記しています。

詐欺・不正行為の分類には、AIの支援を受けた成果物を正当な許可や帰属表示なしに提出する行為も含まれます。生成物を納品する受託業務では、依頼元との取り決めがこの項目に直結します。

欺瞞的な活動は商用利用にも及ぶ

新版で独立したのが「欺瞞的な活動・人為的な活動」です。国家系メディアや商業企業が偽アカウントや偽ニュースサイトのネットワークを運用した事例を受け、選挙・詐欺・プライバシー・偽情報の各セクションに散らばっていた制限を一本にまとめました。政治的か商業的かを問いません。

商用利用で目を引くのは、サクラや偽レビュー、ボットが人間を名乗る行為に加えて、検索エンジンやAIシステムが回答の材料にする情報源へ、出所を偽ったコンテンツを仕込む行為が並んでいる点です。無関係を装うサイト群が同じ主張を裏付け合う、という手口が例に挙がっています。ツールや基盤の構築も対象で、実行する側だけでなく、仕組みを作る側も条文の射程に入ります。

民主的プロセス・兵器・監視の書き直し

選挙のセクションは「民主的プロセスの妨害」に改名され、欺瞞的な内容と選挙の妨害に絞られました。個人化した投票・選挙運動のターゲティングを包括的に禁じていた旧版の定めは削除されています。非営利団体が外国語で有権者向けの案内を作る、選管が不備通知を送る、といった正当な市民活動まで巻き込んでいたためです。欺瞞や個人データの悪用を伴うターゲティングは、欺瞞的な活動・監視・プライバシーの各セクションで引き続き禁止です。

兵器のセクションは、兵器そのものに加えて、兵器を動かすソフトウェアや部品、ドローンなど自律的なプラットフォームへの兵器搭載まで明記しました。監視と法執行も書き直され、同意のない追跡は、リアルタイムでも過去に収集したデータの分析でも禁止です。捜査や逮捕、起訴を誰にするかの判断や推奨もできません。一方で、同意を得た追跡(不正検知など)、コンテンツモデレーション、ジャーナリズム、法律調査は許される用途として条文に書かれています。Anthropicは、兵器と監視の書き直しは運用の実態を条文に反映したもので、実際の取り締まりの範囲は変えていないと説明しています。

蒸留・複数アカウント・再販の扱い

商用利用で特に見落とされやすいのは「プラットフォームの濫用」です。条文は、モデルの出力を使ったAIモデルの学習(モデルスクレイピングやモデル蒸留)を、Anthropicの事前承認がない限り禁じています。悪意の有無は条件に入っていません。

同じ分類には次の項目も並びます。

  • 複数アカウントにまたがる検知回避と、自動化によるアカウント作成
  • 別アカウントや第三者を経由したBAN逃れ
  • 盗難・不正・無許可の決済手段の使用や、料金の支払いの回避
  • 消費者向けサブスクリプション経由でリクエストを中継する、利用クライアントを偽るなど、許可されていない手段でClaudeを再販・プロキシする行為
  • Supported Regions Policyに反する地域へのアクセス提供

Supported Regions Policyの対象は、未対応地域に物理的にいる人、未対応地域で設立・本社を置く事業体、未対応地域の個人や事業体が過半を所有・支配する事業体です。海外の拠点や再販先を通じてClaudeを提供する事業者は、所有構造まで見ておく必要があります。

「許可があれば成立する」項目は条文ごとに許可の出し手が違う

セキュリティ分野では、「許可を得たペネトレーションテストは大丈夫か」という疑問が出ます。新版は、コンピューター・ネットワークのセクション末尾に除外を置きました。自分が所有・運用するシステム、システム所有者の許可を得たシステム、認可されたバグバウンティや脆弱性開示ポリシーの範囲内で行うセキュリティ調査・テスト・ツール開発は、法令に沿う限り禁止されません。リアルタイムのサイバー向けセーフガードが働く作業は、Cyber Verification Programで調整済みのアクセスを申請できます。

箇条を一つずつ見ると、許可の限定句が付いている項目と付いていない項目が混在し、許可の出し手も違います。

項目限定句許可を出す主体
脆弱性の発見・悪用限定句システム所有者の許可なく許可を出す主体システム所有者
通信の傍受・端末監視のツール作成限定句システム所有者の許可なく許可を出す主体システム所有者
技術攻撃・ソーシャルエンジニアリングによる侵入限定句不正であること(unauthorized)が要件許可を出す主体条文に明記なし
常駐型のリモートアクセスツールの開発限定句不正であること(unauthorized)が要件許可を出す主体条文に明記なし
多数のシステムを侵害する自動化ツールの作成限定句許可なく許可を出す主体条文に明記なし
セキュリティ制御の迂回限定句許可なく許可を出す主体条文に明記なし
ジェイルブレイク・プロンプトインジェクション限定句Anthropicの事前承認なく許可を出す主体Anthropic
出力を使ったモデル学習限定句Anthropicの事前承認なく許可を出す主体Anthropic

顧客のシステムを診断する許可を顧客から得ていても、Claudeのガードレールを回避する試験をしてよいという話にはなりません。後者の許可はAnthropicにしか出せません。

常駐型のリモートアクセスツールは、ファームウェア改変やハードウェアインプラントなど、通常のセキュリティ水準より下で動くものが対象で、「不正な(unauthorized)」ものという限定が付きます。

一方、次の2項目には、許可に触れる限定句が箇条の文言にありません。

  • マルウェアやランサムウェアの作成・配布
  • DoS攻撃ツールやボットネットの管理ツールの開発

セクション末尾の除外がこれらにどこまで及ぶかは、条文から言い切れません。診断用ツールにマルウェア的な部品が必要になる場面では、設計に入る前にこの差を確かめておく価値があります。

自社の用途はどの層に当たるのか

用途が3層のどこに当たるかは、次の順で当てはめると見落としが減ります。

手順

用途を当てはめる順番

  1. 1

    15分類のどれにも触れないか確かめる

    全用途に共通の層です。ここに触れる用途は、以降の層を見る前に成立しません。

  2. 2

    高リスクな推奨かハードウェア制御に当たるか確かめる

    法務・医療・金融・与信・保険・住居・雇用・教育と資格・医療アクセス・公的給付・法的地位の11分野の個人向け推奨か、物理動作を伴うハードウェアの制御に当たれば、追加要件の候補になります。

  3. 3

    除外に当たらないか確かめる

    一般的な情報提供、内部の下書き・調査・要約、決まったルールの機械的な適用などは、要件の対象外と条文に例示されています。

  4. 4

    該当するなら統制を入れる

    推奨や判断には、資格を持つ人のレビューとAI利用の開示を入れます。物理動作には、人による停止手段と、モデルの出力から独立した動作上限を入れます。

  5. 5

    追加ガイドラインに当たるか確かめる

    消費者向けチャットボット、未成年者向け製品、エージェント利用、ディレクトリ掲載ソフトウェアは、高リスクかどうかと関係なく別の定めを受けます。

推奨と判断に求められる二つの統制は、守る対象が違います。

くらべる

human-in-the-loopと開示が求めること

判断を担う人の要件

human-in-the-loop

推奨が個人に助言として渡る前、または判断の実施前に、資格を持つ人が内容を実質的にレビューします。その人には変更する権限が必要で、法令が免許を求める活動なら免許の保有も要ります。内容の正確さと適切さの責任は、その人が負います。

影響を受ける個人への伝達

開示

助言を受ける人や、判断の対象になる人に、AIが使われたことを明確に伝えます。Anthropic、Claude、モデル名まで示す必要はありません。

高リスクな推奨に当たる11分野

条文の定義は細かく、分野ごとに「何をする推奨か」が決まっています。

  • 法務: 個人の権利・義務・責任や具体的な法的事案での対応の助言、署名・提出する法的書類の作成
  • 医療: 診断、治療や薬(用量を含む)の開始・中止・調整の推奨、症状や検査結果の解釈、メンタルヘルスの評価・診断・治療
  • 金融: 特定の金融商品の売買・保有・配分の個別推奨、個人の税務(申告や控除)の助言、署名・提出する申告書の作成
  • 与信: 融資・住宅ローン・与信枠の承認、否認、金額・金利・限度額の設定、既存枠の縮小や解約、その判断に使う信用スコアの作成
  • 保険: 引受や価格設定、請求結果の判断、補償・事前承認・医療上の必要性の判定、契約の解約や更新拒否
  • 住居: 賃貸や購入申込の承認、否認、順位付け、賃貸借の終了、立ち退きや差押えの開始
  • 雇用: 候補者の選考・順位付け・採用・不採用、昇進や降格、シフト・時間・報酬の設定変更、評価・懲戒・解雇
  • 教育と資格: 入学可否や順位付け、入学・卒業・免許・認定を左右する採点(選択式を除く)、専門免許の付与・取消、学業不正の認定や停学・退学
  • 医療アクセス: トリアージや待機の優先順位、治療・サービス・ケアプログラムの適格判断、拒否、中止
  • 公的給付・サービス: 給付や必須サービスの適格性と金額、停止・終了
  • 法的地位と裁定: 民事・行政・仲裁事案の結果の決定や推奨、移民・難民・市民権の地位判断

法執行と刑事司法の判断は、この分野には入りません。Universal Usage Standardsで禁止されているためです。

ハードウェアにつなぐ場合の要件

新版は、人の承認なしにモデルの出力がハードウェアを動かす構成に、独立した統制を加えました。対象は次のとおりです。人がいる空間での乗り物やロボットの操縦、人を傷つけうる力を出す機械、危険なエネルギーや物質の制御。人体への薬剤やエネルギーの投与、消防・非常停止・施錠などの安全システムの操作、事故が人を傷つけうる産業プロセスの制御です。

要件は三つです。装置の動作を見て、いつでも止められる有資格者を置くこと。その有資格者が介入したとき、またはAnthropicのサービスとの接続が切れたときに、装置が停止するか安全な状態を保つこと。速度・力・温度・電圧・投与量・動作領域などの上限を、モデルの出力とは独立した装置側かコントローラー側で強制することです。車両・航空・医療機器・機械安全などの法令や認証は、これで置き換わりません。

次のものは対象外と明記されています。製造元の安全限界内で動く家庭用機器で、最悪でも不快や不便にとどまるもの。有資格者が実行前にレビューする計画・コード・ツールパス・コマンドの生成。装置を制御しない監視や報告。無害な物質を密閉機器内で扱う実験室の自動化です。背景にある標準はModel Hardware Standardのリサーチプレビューで扱っています。

「社内ツールだから対象外」とは条文から言い切れない

人のレビューが不要になる例外も条文にあります。法令が許す範囲で、保険金の支払い、医師が指示した医療の補償や事前承認、医療サービスの適格性の付与、公的給付の付与・継続のうち、本人にとって全面的に有利な推奨です。一部承認、減額、条件付きの承認は「全面的に有利」に入りません。開示など別の法的義務は残る場合があります。

消費者向けチャットボットやディレクトリ掲載ソフトウェアへの追加ルール

次の用途には、高リスク用途かどうかに関わらず個別の定めが適用されます。

  • 消費者向けチャットボット: 外部の利用者と直接やり取りするチャットボットやAIエージェントは、相手が人間でなくAIだと開示する義務があります。開示は、少なくとも各チャットセッションの冒頭か、製品のインターフェース上で行います。Anthropic、Claude、モデル名まで示す必要はありません。
  • 未成年者向け製品: APIを組み込んだ製品を未成年に直接使わせる場合、ヘルプセンター記事にある追加ガイドラインと適用される法令に従います。
  • エージェント利用: 自社で作ったり配備したりするエージェントが、ツール・ブラウザー・接続先システムを通じて取る行動も、利用者の責任でUsage Policyに沿わせます。具体例はエージェント機能で禁じられる4類型にあります。
  • ディレクトリ掲載ソフトウェア: Directoriesに掲載するソフトウェアは、Software Directory Policyにも従います。MCPサーバーのモデレーションはMCP Registryのモデレーションポリシーで扱っています。

違反するとアクセスはどう制限されるか

違反を疑うと、Anthropicは警告、アクセスの制限(throttle)、一時停止、終了のいずれかを取りうると条文に書いています。軽い措置から順に進むという段階は明記されていません。

製品にはリアルタイムのセーフガードもあり、出力をブロックしたり制限したりします。ブロックに当たったこと自体は、規約違反を意味しません。デュアルユースや高リスクの一部領域には、調整済みのセーフガードでの利用を申請できるプログラムがあります。プログラムはCyber Verification ProgramとLife Sciences Verification Programで、それぞれの資格基準を満たす必要があります。

出力が不正確・偏っている・有害だと感じたときの連絡先は、usersafety@anthropic.com、または製品内の低評価ボタンなどのフィードバック機能です(提供されている場合)。拒否表示が出たときの挙動は「Usage Policy refusal」とはにまとめています。

社内のAI利用ガイドラインに落とすときの境界

事故が起きやすいのは、「社内ツールだから高リスク要件の対象外」という判断を先に固定してしまうことです。最初は下書き生成だけを想定した与信判断ツールが、運用の拡大で申込者への結果通知に直結する設計に変わる、というのがよくある流れです。その時点で、資格を持つ人のレビューとAI利用の開示が新たに必要になります。住居分野の具体例はClaudeで入居審査をしてよいかで扱っています。

プラットフォームの濫用でも同じことが言えます。社内の検証で始めたAPI呼び出しのベンチマーク作業が、気づかないうちに出力を集めて別モデルを学習させる形になっていないかは、契約時点では見えません。用途が固定的でない業務ほど、開発時の想定ではなく実際の利用実態を確認する運用が要ります。自社の利用方針を作る手順は社内のAI利用方針をClaudeで作成する手順にあります。

よくある質問

Claude Codeでコードを書かせる作業自体は高リスク用途にあたるか

あたりません。高リスクな推奨として列挙されているのは上の11分野で、ソフトウェア開発支援は含まれていません。ハードウェアの制御についても、有資格者が実行前にレビューするコードやコマンドの生成は対象外と明記されています。エージェント利用は通常のUsage Policyの対象ですが、コーディングを任せる行為だけでhuman-in-the-loopや開示の義務は生じません。ただし、書かせる対象が許可の限定句がないマルウェアやDoSツールなら、15分類の禁止に触れる可能性があります。

まとめ

ペネトレーションテストの許可はシステム所有者が出せますが、ジェイルブレイクの試験や出力を使った学習の許可はAnthropicにしか出せません。社内ツールの扱いは、ツールの置き場所ではなく、最終的な推奨や判断が個人に届くかで決まります。届くなら、人のレビューと開示を設計に入れておく必要があります。

参照した一次ソース

この記事の記述は、次の一次ソースと照合しています。更新時に参照先が変わった場合は一覧も更新します。

  1. anthropic.com/legal/aup
  2. anthropic.com/news/2026-usage-policy-update
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