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Blender MCPでClaudeにBlenderを操作させる手順

Blender MCPでClaudeにBlenderを操作させる手順

Blender MCPでClaudeにBlenderを操作させる手順。uvの導入、Claude DesktopとClaude Codeへの登録、アドオンの有効化、つながらないときの切り分けまで3D初学者向けに解説します。

Blender MCPは、ClaudeからBlenderの中身を直接動かすための仕組みです。「球を作って立方体の上に置いて」と日本語で頼むと、ClaudeがBlender上でオブジェクトを作り、色や照明も整えます。3Dの操作を覚える前に、結果を見ながら会話で形を探れるのが入口として便利なところです。

この記事は、Blenderを初めて触る人でも詰まらないように、導入の順番とつまずきやすい点を順に説明します。Claude DesktopとClaude Codeの両方の登録方法を載せます。MCP自体の基本はClaude CodeのMCPサーバー設定ガイドにまとめています。

Blender MCPは何をつなぐのか — 2つの部品の役割

Blender MCPは2つの部品でできています。1つはBlenderの中で動くアドオンで、Blender内にソケットサーバーを立てて命令を受け取り、実行します。もう1つはMCPサーバーで、Claudeとアドオンの間をとりもつPythonのプログラムです。

流れは次のとおりです。

手順

ClaudeがBlenderを動かすまでの流れ

  1. 1

    Claudeに依頼する

    「低ポリの部屋を作って」のように自然文で頼みます。

  2. 2

    MCPサーバーが命令に変換する

    Claudeが呼んだツールを、MCPサーバーがBlenderへの命令にして送ります。

  3. 3

    アドオンがBlenderで実行する

    アドオンが命令を受け取り、Blenderの中でPythonとして実行します。

  4. 4

    結果を見て直す

    Claudeが画面を見て、足りなければ追加の命令を出します。

プロジェクトのREADMEには、特徴として次の項目が並びます。

  • オブジェクトの作成・変更・削除
  • 材質と色の適用
  • 複数角度やカメラ視点で確認するビジュアル検証
  • Blender用Pythonコードの実行
  • Poly Haven、Sketchfab、Poly Pizzaのアセット取り込み
  • Tripo、Hyper3D Rodin、Hunyuan3Dによる3Dモデル生成

なお、READMEには「Blenderの公式製品ではなく、第三者による連携」という注意書きがあります。パッケージ名はblender-mcpからmcp-for-blenderに変わりました。uvx blender-mcpのまま使っている既存の設定も、変更なしで動き続けます。新しく入れるならmcp-for-blenderを使います。

準備するもの — Blender・Python・uv

前提は3つです。

必要なもの条件
Blender条件3.0以上
Python条件3.10以上
uv条件Python用のパッケージ管理ツール

Pythonは自分で入れなくても、uvが管理するものを使えます。大事なのはuvです。uvを入れる前に先へ進むと、あとの手順が通りません。

OS別のインストールコマンドは次のとおりです。

# macOS
brew install uv
 
# Linux
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh

WindowsはPowerShellで次を実行します。

powershell -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

pip install uvは使いません。uvxコマンドが作られなかったり、uvがクライアントから見えない環境に入ったりするためです。

最短ルート — 自動セットアップで一度に済ませる

手動手順に入る前に、Quickstartにある自動セットアップを試すのが近道です。macOSとLinuxでは次の1行です。

curl -LsSf https://www.mcp-for-blender.com/install.sh | sh

すでにuvがあるなら、次でも同じことができます。

uvx mcp-for-blender setup

このコマンドは手元のMCPクライアント(Claude Desktop、Claude Codeなど)を探し、設定する対象を選ばせます。そのあとBlenderのアドオンを入れて有効にします。既存の設定は残し、blenderという項目を足すだけで、書き換えたファイルには.bakの控えを残します。

終わったらAIアプリを完全に終了して開き直し、Blenderを起動します。Windowsではウィンドウを閉じるだけでなく、システムトレイから終了します。

ネット上のスクリプトをそのまま実行することになるため、気になる人は次の手動手順を選んでください。

手動で設定する — Claude DesktopとClaude Code

手動では「MCPクライアントへの登録」と「Blenderアドオンの導入」を別々に行います。

Claude Desktopに登録する

ClaudeのSettingsからDeveloperを開き、Edit Configを選びます。claude_desktop_config.jsonが開くので、次を書き足します。

{
  "mcpServers": {
    "blender": {
      "command": "uvx",
      "args": ["mcp-for-blender"]
    }
  }
}

保存したらClaude Desktopを完全に終了し、開き直します。

Claude Codeに登録する

Blender MCPが示すコマンドは次の形です。

claude mcp add blender uvx mcp-for-blender

Claude Codeのドキュメントは、ローカルのstdioサーバーを足すときに--で区切る書き方を示しています。--より前がClaude Codeのオプション、後ろがサーバーを起動するコマンドで、後ろは手を加えずにそのまま渡されます。この形にしておけば、将来--portのようなオプションを足しても取り違えません。

claude mcp add blender -- uvx mcp-for-blender

登録先のスコープは、何も指定しないとローカルスコープです。そのプロジェクトだけで読み込まれ、設定は自分だけが使えます。Blenderはどのフォルダからでも使うなら、--scope userを付けて全プロジェクトで有効にする手があります。

claude mcp add --scope user blender -- uvx mcp-for-blender

登録できたかはコマンドで確かめます。

claude mcp list

Claude Codeのセッション内では/mcpで接続状態を見られます。

Claude DesktopとClaude Codeで何が違うか

どちらもMCPサーバーとアドオンは同じものを使います。違うのは、サーバーの登録のしかたと、つまずく場所です。

比べる点Claude DesktopClaude Code
登録方法Claude DesktopSettings → Developer → Edit Configで設定ファイルを書き足すClaude Codeclaude mcp addで登録する
設定の置き場所Claude Desktopclaude_desktop_config.jsonClaude Codeスコープで決まる(既定のローカルは、そのプロジェクトだけ。--scope userで全プロジェクト)
PATHの問題Claude DesktopGUIアプリなのでターミナルのPATHを引き継がず、spawn uvx ENOENTが出ることがあるClaude Code登録したコマンドをそのまま渡す。uvxが解決できるかはターミナル側で確かめる
再起動Claude Desktop保存後にアプリを完全に終了して開き直すClaude Code接続状態はclaude mcp listか/mcpで確かめる

Desktopでuvxが見つからないときだけ、commandにフルパスを書く手間が増えます。

Blenderにアドオンを入れる

アドオンはターミナルから入れるのが手軽です。

uvx mcp-for-blender install-addon

アドオンはBlenderのaddonsフォルダにblender_mcp.pyとしてコピーされ、置き換えたファイルには.bakが残ります。次にBlenderで操作します。

  1. Blenderを開く
  2. Edit → Preferences → Add-onsを開く
  3. 「MCP for Blender」(Interfaceカテゴリ)を探して有効にする

一覧に出ないときは、Install… からblender_mcp.pyを選ぶか、Blenderを再起動します。コマンドがBlenderのインストール先を見つけられない場合は、リポジトリからaddon.pyをダウンロードし、Install… で選んでも導入できます。

接続して最初の依頼を出す

アドオンは、Blenderを開くとサーバーを立ち上げます。確認は3DビューポートでNキーを押し、右側に出るサイドバーの「MCP for Blender」タブで行います。サーバーが動いていなければ「Start MCP Server」を押します。

接続できると、Claude側にツールを示すハンマーのアイコンが出ます。

最初の依頼は、小さく確かめられるものにします。次のような文が向いています。

  • 「球を作って、立方体の上に置いて」
  • 「この車を赤い金属にして」
  • 「照明をスタジオ風にして」
  • 「カメラをシーンに向けて、アイソメトリックにして」

動いたのを確かめてから、「ダンジョンにドラゴンと宝の入った壺を置いた低ポリのシーン」のような大きな依頼に進みます。複雑な操作は、小さな手順に分けたほうがうまくいく場合があります。

Claudeが使うツール

Claudeが呼ぶツールは次の9つです。

ツール用途
execute_blender_code用途Blenderの中でPythonを実行
look用途ビューポートやカメラから見た結果を確認
get_scene_info用途シーンの内容を1オブジェクト1行で要約
generate_3d用途Tripo・Hunyuan3D・Hyper3D Rodinで生成して取り込む
search_assets / import_asset用途Poly Haven・Sketchfab・Poly Pizzaの素材を検索して取り込む
get_addon_status用途Blenderとアドオンのバージョン、有効な機能の確認
disable_telemetry / record_trajectory_feedback用途データ収集の制御

モデリングや材質、アニメーションは、Claudeが書いたBlender用Pythonで行うと説明されています。MCPが足しているのは、Pythonだけでは難しい「結果を見る」「素材を探す」「モデルを生成する」の部分です。

無料素材を使う — Poly Havenの設定は1つだけ

素材を取り込む機能のうち、いちばん手軽なのはPoly Havenです。Poly Havenには約2,400点のHDRI・テクスチャ・モデルがあり、すべてCC0で無料です。APIキーもアカウントも要りません。Blenderのサイドバーで「Poly Haven」にチェックを入れれば設定は終わりです。

依頼の例は「曇りの午後のHDRIでシーンを照らして、壁にさびた金属のテクスチャを貼って」です。

ダウンロード中にBlenderが固まることがあります。素材の取得はBlenderのメインスレッドで行われ、完了するまで画面が応答しなくなるためです。解像度が1段上がるごとにファイルサイズは約4倍になります。カメラの近くに置く素材でない限り、1kか2kを頼むのが無難です。

Poly Pizzaは約10,600点の低ポリモデルを持ちますが、無料のAPIキーが必要です。サイドバーで有効にしてキーを貼ります。モデルの約69%はCC-BYで、制作者のクレジット表記が求められます。取り込み時にクレジット文がオブジェクトのカスタムプロパティへ書き込まれます。表記が不要なモデルだけ使いたいときは、検索でライセンスをCC0に絞ります。

作業前に知っておく安全面の注意

execute_blender_codeは、Blenderの中で任意のPythonを実行できます。READMEも「必ず先に作業を保存すること」と警告しています。

さらに、アドオンのソケットサーバーには認証も暗号化もありません。そのポートに届く相手なら、誰でもBlender内でPythonを実行できます。そのため、ローカルホストのまま使い、リモートのマシンにつなぐなら信頼できるネットワークに限るのが基本です。直接つなぐより、SSHトンネルを使う案が示されています。

実行前にスクリプトを点検したい場合は、環境変数BLENDER_MCP_SAFE_MODE=1を設定します。ファイルの直接読み書き、他のプログラムの起動、ネットワークアクセス、スクリプト終了後も動き続けるコードの導入といった危険な処理を止める機能です。モデリング、材質、レンダリング、保存、インポート・エクスポートといった通常の作業は動きます。止められたスクリプトは理由つきでClaudeに返り、修正版を書き直させる仕組みです。

Claude Codeに設定するなら、環境変数は--envで渡します。--envの直後にサーバー名を書くと、名前が環境変数の組として読まれるため、間に--transport stdioのようなオプションを挟むのがClaude Code側の決まりです。

claude mcp add --env BLENDER_MCP_SAFE_MODE=1 --transport stdio blender \
  -- uvx mcp-for-blender

環境変数が子プロセスへどう渡るかはCLAUDE_CODE_MCP_ALLOWLIST_ENVの解説で扱っています。

テレメトリーの扱いも押さえておきます。プロンプトやシーンの内容などの収集はオプトインで、既定ではオフです。ただし、匿名の利用記録(インストールID、ツール名、成否、所要時間、バージョン、OSなど)は、何もしなくても送られます。これも止めたいときはDISABLE_TELEMETRY=trueを設定します。

つながらないときの切り分け

3D初学者が最初に当たりやすい不具合を、症状別に並べます。

切り分け

症状別の確認先

  • spawn uvx ENOENT と出る

    Claude DesktopやCursorのようなGUIから起動するアプリは、ターミナルのPATHを引き継ぎません。which uvx(Windowsはwhere uvx)でフルパスを調べ、commandにそのパスを書きます。

  • 設定を直したのに変わらない

    AIアプリを完全に終了してから開き直します。macOSはCmd+Q、Windowsはシステムトレイから終了します。

  • Pythonの衝突でインストールに失敗する

    condaやpyenvが先に拾われることがあります。argsを["--python", "3.11", "mcp-for-blender"]にし、envにUV_PYTHON_PREFERENCEをonly-managedで渡します。

  • 過去の失敗が再現され続ける

    uv cache clean mcp-for-blender blender-mcp && uvx --refresh mcp-for-blenderでキャッシュを消します。

接続の問題は、まずBlender側のアドオンのサーバーが動いているか、ClaudeにMCPサーバーが設定されているかを確かめます。ターミナルでuvxコマンドを自分で実行するのは避けてください。最初の1回が通らなくても、2回目から動くことがあります。それでも駄目なら、ClaudeとBlenderのサーバーを両方再起動します。

タイムアウトは、依頼を単純にするか小さな手順に分けて対処します。Claude Code側の起動待ちはMCP_TIMEOUTで調整できます。Claude Desktopで起動が間に合わないエラーはNot ready after 60 secondsの解説に原因の切り分けがあります。接続が切れた後の戻し方はMCP再接続のTipsにまとめています。

MCPサーバーはCursorかClaude Desktopのどちらか一方だけで動かします。複数のアプリに登録しても、同時に動かさないようにします。

ポートとBlenderを複数立ち上げる場合

アドオンの通信先は既定でホストlocalhost、ポート9876です。環境変数BLENDER_HOSTとBLENDER_PORTで変えられます。

Blenderを2つ同時に動かしたいときは、クライアントの設定にポート違いの項目を足します。

{
  "mcpServers": {
    "blender": { "command": "uvx", "args": ["mcp-for-blender"] },
    "blender-b": {
      "command": "uvx",
      "args": ["mcp-for-blender", "--port", "9877"]
    }
  }
}

それぞれのBlenderのアドオンのパネルでも、同じポート番号を設定する必要があります。

Dockerで動かす方法もあります。コンテナにはMCPサーバーだけを入れ、Blender本体は手元で動かします。macOSとWindowsのDocker Desktopでは既定のhost.docker.internalでBlenderに届きますが、Linuxでは--network=hostとBLENDER_HOST=localhostが要ります。

更新するとき

すでに入れている人は次のコマンドで更新できます。

uvx mcp-for-blender@latest update

MCPサーバーと、入っているすべてのアドオンを更新し、置き換えたファイルには.bakを残します。手元で編集したアドオンは触りません。--dry-runを付けると、変更内容だけ先に見られます。2.1.7より前のバージョンにはupdateコマンドが無いので、最初は@latestを付けます。更新後はAIアプリを再起動し、Blenderのアドオンを切って入れ直し、「Start MCP Server」を押し直します。

どんな場面で効くか

Blender MCPが向くのは、形をその場で試したい場面です。素材の下見、背景用の簡単なシーン、ゲーム用の低ポリ小物などで、操作を覚える前に完成形に近づけます。反対に、精密な寸法管理が要る工業用のモデリングは、Claudeが出す結果を人が点検する前提で使うのが現実的です。

Anthropicのクリエイティブ向けの取り組み全体はClaude for Creative Workの発表にまとめています。

まとめ

導入は「uvを入れる」「クライアントに登録する」「アドオンを有効にする」の3段階です。つまずきの大半は、uvが見つからない、アプリを完全に終了していない、アドオンのサーバーを開始していない、のどれかで説明がつきます。作業を始める前の保存と、ポートをローカルに閉じておく点は忘れずに守ってください。

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