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ArtifactsとChatGPT Canvasの違い — 編集・共有・コード実行を比較

ArtifactsとChatGPT Canvasの違い — 編集・共有・コード実行を比較

ClaudeのArtifactsとChatGPTのCanvasを、編集のしかた・共有の範囲・コード実行の3点で比べます。Canvasは2026年5月28日にGPT-5.5系で使えなくなった点も示します。

ClaudeのArtifactsとChatGPTのCanvasは、どちらもチャットの横に開く作業ウィンドウです。ただしCanvasは2026年5月28日から新モデルで使えず、Artifactsは2026年9月16日からテンプレート型に移ったため、同じ土俵の製品ではなくなっています。

ChatGPT側のリリースノートには、2026年5月28日付で「GPT-5.5 InstantとGPT-5.5 Thinkingではcanvasが使えなくなる」と書かれています。文章とコードの作成は、チャット内の「writing blocks」と「code blocks」に移りました。一方のArtifactsは、2026年9月16日を境に「テンプレートから作る新しい形」と「チャットで作った従来の形(legacy artifacts)」に分かれています。

この記事では、編集のしかた、公開と共有、コード実行の3点に絞って違いを並べます。

前提の違い: Canvasは新モデルで使えず、Artifactsはテンプレート型へ

項目Claude ArtifactsChatGPT Canvas
登場Claude Artifacts従来はチャット内の成果物ChatGPT Canvas2024年10月3日にベータ公開
現在の位置づけClaude Artifactsテンプレート(Docs・Slides・Design・Dashboards・Motion)から作る形が中心ChatGPT CanvasGPT-5.5 Instant / Thinkingでは利用不可
従来形式の扱いClaude Artifacts2026年9月16日より前のものは動き続け、新規作成は不可ChatGPT Canvas有料ユーザーは旧モデル経由で当面使える

Claude側の前提は見落としやすい点です。Artifactsを使うには、設定の「Capabilities」で「Cloud code execution and file creation」をオンにします。Free・Pro・Maxは個人の設定、Team・Enterpriseは組織設定が対象です。

ChatGPT側は、2026年5月28日のGPT-5.5 Instant更新で状況が変わりました。リリースノートによると、有料ユーザーはsunset(提供終了)までの限られた期間、旧モデルでcanvasを使い続けられます。いつまで使えるかの日付は、このリリースノートには載っていません。

つまり「どちらが優れているか」より先に、手元のモデルでCanvasが開くのかを見る必要があります。

編集のしかたはどう違うか

どちらも「会話で頼む」と「自分で直す」を行き来できます。違いは、直接編集できる対象の広さと、範囲を指定する方法です。

Artifacts: 会話と直接編集、そして範囲指定

Artifactsの編集手段は4つあります。

  • Claudeに変更を頼む
  • テンプレートから作った成果物を直接編集する(ドキュメントに文字を打つ、スライドを直す、デザインのキャンバス上で要素を動かす)
  • ドキュメントやMarkdown文書で、直したい箇所を選んで「Edit with Claude」から依頼する
  • 過去のメッセージを編集して別バージョンのチャットを作り、前の成果物を失わずに別の方向を試す

「Edit with Claude」は、範囲を選んでから頼む方式です。どの節のことかを言葉で説明しなくて済みます。スキルやプラグインのように複数のMarkdownファイルを作る場面では、複数のファイルに修正依頼を残してから、次のメッセージでまとめて送れます。Claudeは全体を一度に直します。

エラーが出たときは「Try fixing with Claude」ボタンがあります。エラーの詳細を新しいメッセージにコピーして送る仕組みで、直るとは限りません。

Canvas: 選択、ショートカット、版の巻き戻し

Canvasの編集は次の3つが中心です。

  • 特定の部分をハイライトして、そこに集中するよう頼む
  • 文章やコードを直接編集する
  • ショートカットのメニューから、長さの調整や不具合修正などを頼む

ショートカットは文章用とコード用で分かれています。文章は「Suggest edits」「Adjust the length」「Change reading level」「Add final polish」「Add emojis」の5つ、コードは「Review code」「Add logs」「Add comments」「Fix bugs」「Port to a language」の5つです。移植先はJavaScript、TypeScript、Python、Java、C++、PHPが挙がっています。

作業の履歴は、canvasの戻るボタンで以前の版に戻せます。Claudeの「別バージョンのチャットを作る」が会話単位で分岐するのに対し、Canvasは作業中の成果物の版を戻す設計です。

2025年1月15日のリリースノートでは、チャットからCanvasへの取り込み、モデルの応答全体のCanvasでの編集、コードブロックのCanvasでの編集が追加されました。このときはWeb版のみの提供です。

編集面の違いを一言で

観点ArtifactsCanvas
範囲を指定して頼むArtifacts「Edit with Claude」(ドキュメント・Markdown)Canvas該当部分をハイライト
定型の依頼Artifactsテンプレートごとの機能Canvas文章5種・コード5種のショートカット
直接編集Artifactsテンプレート型は文書・スライド・キャンバスCanvas文章とコードを直接編集
やり直しArtifacts過去メッセージを編集して別バージョンを作るCanvas戻るボタンで以前の版に戻す

Claudeのほうは、成果物の種類(文書・スライド・デザイン・ダッシュボード・動画)で編集方法が変わります。Canvasは文章とコードの2系統に絞った設計です。

公開と共有はどう違うか

Artifactsは、成果物ごとにアクセスレベルを選べる作りです。まずその中身を見ます。

Artifacts: 自分専用から始まり、段階を選ぶ

Artifactsは最初、自分だけに見えます。共有するまで、何も共有されません。共有の選択肢はプランで違います。

共有方法FreePro・MaxTeamEnterprise
リンクを知る人に共有Free-Pro・Max可Team可Enterprise可
組織内の全員または特定の人に共有Free-Pro・Max-Team可Enterprise可
グループに共有Free-Pro・Max-Team-Enterprise可
メールで特定の人を招待(ベータ)Free-Pro・Max可Team可Enterprise可

※Freeの列は新形式の共有のみ「-」です。チャットで作った従来形式は、Free・Pro・Maxで「Publish」による公開ができます。

アクセスレベルは「Can view」(閲覧とコメントの読み取り)、「Commenter」(コメントの追加とファイルのダウンロードを加えたもの)、「Can edit」(変更まで可能)の3段階です。成果物の種類によっては選べる段階が狭くなります。

共有を開くには、成果物の「Share」を押し、「Who has access」で範囲を選び、リンクをコピーします。iOSとAndroidのアプリからは共有設定を変えられず、WebかDesktopで行います。

読む側にも条件があります。共有された成果物を開くには、全員にClaudeアカウントが必要で、リンクを持っていてもアカウントがなければ開けません。例外は、チャットから公開した従来形式のArtifactsだけです。

Team・Enterpriseでは、組織の外への共有が既定ではオフです。Ownerが設定を変えるまで、社外には出せません。手順はClaude Artifactsの管理者が組織外共有を制御する設定手順にまとめています。

共有できない組み合わせもあります。

  • 自分のアプリ(コネクタ)につなぐ成果物と、Claudeを使う成果物は、リンクを知る人への共有ができません
  • Team・Enterpriseでは、ドキュメントもリンクを知る人への共有は未対応です
  • Claude Docsで作った文書、他のサイトに接続する成果物、検査中の添付ファイルがある成果物は、メール招待ができません

リンク共有が「Only you」に戻される現象は、Claude Artifactsで公開できない「can't be shared publicly」の原因と対処で扱っています。

従来形式のArtifactsにある「公開」

チャットで作った従来形式は、扱いが別です。Free・Pro・Maxでは「Publish」で公開リンクを作ります。リンクを知る人はClaudeアカウントなしで閲覧・利用でき、Claudeを使う機能に触るときだけ登録を求められます。「Get embed code」から、許可したドメインにだけ埋め込むコードも取れます。

注意点が2つあります。「Unpublish」で非公開に戻した成果物は、再公開できません。また、非公開にすると、その成果物が保存していた個人用と共有の保存データは完全に削除されます。

Team・Enterpriseの従来形式は「Share & copy link」で共有します。チャットで作った成果物を共有すると、閲覧者はそのチャットの添付ファイルにもアクセスできます。共有前に機密文書が入っていないか見る必要があります。

Canvas: 共有は会話の共有に近い

Canvasの共有は、2025年2月6日のリリースノートが出どころです。レンダリングされたReactやHTMLのコード、文書、コードといったCanvasの成果物を、別のユーザーと共有できるようになりました。共有はCanvasを開いたときのツールバーから行い、会話を共有するのと似た方式だと書かれています。

共有の粒度を成果物ごとに細かく決めたい場合は、3段階のアクセスレベルを選べるArtifacts側の仕組みが使えます。

コード実行の範囲はどう違うか

「どこまで動くか」は、2つの製品でいちばん言葉が食い違いやすい点です。

Canvas: Pythonの実行とReact・HTMLのレンダリング

2024年12月10日のリリースノートによると、Canvasで次の機能が加わりました。

  • Pythonコードの実行(エラーがあればChatGPTが修正を試み、コメントを付ける)
  • GPTsでのCanvas利用(GPTの作成画面でオンにする)
  • 文章を貼り付けて、すぐCanvasで開くショートカット

あわせて、2025年2月のリリースノートに「レンダリングされたReactやHTMLのコード」という表現が出てきます。コードを動かして見られる範囲は、PythonとフロントエンドのHTML・Reactということになります。

ただし、GPT-5.5 InstantとThinkingではcanvas自体が使えません。コード実行を目当てにCanvasを選ぶ場合は、旧モデルを選べるかがまず条件になります。

Artifacts: コード実行は前提設定、動くアプリはClaudeにも接続できる

Artifactsは、ページとして動くコードを作るのが得意な作りです。作れるものは、文書、コードのスニペット、1枚もののWebサイト、画像、図とフローチャート、ダッシュボード、小さな対話ツールです。

動く範囲を広げる機能が3つあります。

拡張

Artifactsを「小さなアプリ」にする3つの機能

  • Claudeを呼ぶ

    作った成果物がClaudeを呼び出せます。利用者はClaudeアカウントでサインインし、使用量は作った人でなく利用者本人のプランに数えられます。APIキーは不要で、作る側の費用もかかりません。

  • 外部アプリにつなぐ

    Pro・Max・Team・Enterpriseで、WebとDesktopから使えます。Asana、Googleカレンダー、Slackなど、Claudeに接続済みのアプリを読み書きできます。承認は初回に求められ、ツールごとにオフにできます。

  • データを保存する

    Pro・Max・Team・Enterpriseで、WebとDesktopから使えます。個人用の保存と共有の保存があり、上限は1成果物あたり20MBでテキストのみです。

接続は、閲覧者それぞれが自分のアプリで行います。共有された成果物でも、作者のデータがそのまま見えるわけではありません。接続先にアクセスできない閲覧者の画面には、作者のデータの代わりにエラーが出ます。

共有の保存を使う成果物では、入力した内容がほかの利用者にも見えます。機密情報を入れる前に、その成果物が個人用と共有のどちらの保存を使っているか確認しておくと安全です。

2つを並べると、Canvasは書いたコードをその場で動かして直す作業場で、Artifactsは動くページやアプリを作って渡す成果物です。

使い分けの目安

状況向く選択理由
社外の人にリンクで渡したい向く選択Artifacts理由リンク・メール招待・組織内共有を選べる
組織の管理者が共有範囲を縛りたい向く選択Artifacts理由Team・Enterpriseに組織設定がある
手元の旧モデルでCanvasを使い続けている向く選択Canvas理由有料プランの旧モデルで利用可能
スライドや文書を共同編集したい向く選択Artifacts理由Docs・Slidesなどのテンプレートがある
Pythonを一度動かして結果を見たい向く選択Canvas理由Pythonの実行機能がある(利用可能なモデルでのみ)
利用者ごとにClaudeを使う小さなアプリを配りたい向く選択Artifacts理由使用量が利用者本人のプランに数えられる

ClaudeとChatGPT全体の機能差はClaudeとChatGPTの比較にあります。

Artifactsを試すときの依頼文

Artifacts側で、Canvasの「ハイライトして頼む」に近い使い方をしたいときの依頼例です。ドキュメントを開いて、直したい段落を選び、「Edit with Claude」に次のように入力します。

この段落を、専門用語を減らして200字以内に書き直してください。
数字と固有名詞は変えないでください。

コードを含む成果物を直すときは、エラーの出た画面で「Try fixing with Claude」を使います。依頼文で補足するなら、次のように再現条件を足します。

ボタンを2回続けて押すとエラーになります。
1回目は成功するので、2回目の処理を確認してください。

共有の前には、次の3点を見ておくと取りこぼしがありません。

  1. 成果物がClaudeを使うか、外部アプリにつなぐかを調べる(つなぐなら「リンクを知る人」には共有できない)
  2. 共有の保存を使っていないかを調べる(使っていれば入力内容が全員に見える)
  3. チャットで作った従来形式なら、同じチャットの添付ファイルに機密がないかを調べる

まとめ

編集は、Artifactsが成果物の種類ごとに直接編集の方法を持ち、Canvasは文章とコードの2系統にショートカットを集めた設計です。共有はArtifactsが成果物ごとに3段階のアクセスレベルを選べ、Canvasは会話の共有に近い方式でした。コード実行はCanvasがPythonを動かし、Artifactsは動くページにClaudeや外部アプリをつなげます。

実務の分かれ目は機能の優劣より先にあります。Canvasは2026年5月28日からGPT-5.5 InstantとThinkingでは開けず、旧モデルでの利用も期限つきです。Artifactsは前提設定をオンにしたうえで、テンプレートから作る形が中心です。いま使えるのはどちらかを確かめてから、上の表で選ぶのが近道です。

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