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Claude in ChromeとChatGPT Atlasの違い — 拡張機能と専用ブラウザ、終了後の選び方

Claude in ChromeとChatGPT Atlasの違い — 拡張機能と専用ブラウザ、終了後の選び方

Claude in Chromeは既存のChromeに載る拡張機能、ChatGPT Atlasは専用ブラウザでした。権限・許可サイト・記憶の扱いを比べ、Atlas終了後に移る際の確認点をまとめます。

Claude in ChromeとChatGPT Atlasの違い — 拡張機能と専用ブラウザ、終了後の選び方

Claude in Chromeは、いま使っているChromeに追加する拡張機能です。ChatGPT Atlasは、ChatGPTを中核に据えた専用ブラウザとして2025年10月に発表されました。AIにブラウザ操作を任せるという目的は同じでも、入口の形が違います。

そのAtlasは、OpenAIのヘルプセンターで「退役済みで、更新も受けない」と案内されています。発表ページの冒頭にも「Atlasはその後、非推奨になった」という注記が付きました。両者の差がもっとも大きいのは、許可の単位です。Atlasから移る場合は、ブックマークや履歴が自動で移らない点も押さえておく必要があります。

拡張機能か専用ブラウザか — 設計の違い

Claude in Chromeは、Chromeのツールバーに常駐する拡張機能です。アイコンを押すとサイドパネルが開き、閲覧中のタブをClaudeが読んで操作します。Claude CodeやClaude Desktop(Cowork)からChromeを動かす入口もあり、同じ拡張機能が裏で働きます。

Atlasは、ブラウザそのものを作り直す方式でした。新しいタブの画面からChatGPTに質問でき、ページの横にChatGPTのサイドバーが出ます。ブックマーク、保存済みパスワード、閲覧履歴は、元のブラウザから取り込む設計でした。

観点Claude in ChromeChatGPT Atlas(2025年10月の発表)
形態Claude in Chrome既存ブラウザへの拡張機能ChatGPT Atlas(2025年10月の発表)専用ブラウザ
提供OS・対象Claude in ChromeChrome。Claude Code経由ではEdgeも対象ChatGPT Atlas(2025年10月の発表)発表時はmacOS。Windows・iOS・Androidは「近日対応」
利用に必要なものClaude in ChromeClaudeの有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)ChatGPT Atlas(2025年10月の発表)ChatGPTのサインイン。エージェントモードはPlus・Pro・Businessのプレビュー
サイトの扱いClaude in Chromeサイトごとに操作を許可・拒否ChatGPT Atlas(2025年10月の発表)アドレスバーのトグルでChatGPTに見せるページを選択。任意で「ブラウザ記憶」を有効化
現況Claude in Chrome提供中ChatGPT Atlas(2025年10月の発表)退役済み

表の左右は、同じ軸で並べた対比ではありません。右の列は発表ページに書かれた内容で、実際の提供範囲は発表後に変わった可能性があります。

既存の環境を持ち込めるか

拡張機能型の強みは、環境を変えずに済む点です。Claudeはブラウザのログイン状態を共有し、サインイン済みのサイトにそのままアクセスできます。ログインページやCAPTCHAに当たると、Claudeは止まって手動対応を求めます。

専用ブラウザ型は、移行の手間を引き受ける代わりに、ブラウザ全体をAIの前提で設計できます。Atlasの新しいタブ画面が検索結果とChatGPTの回答を同じ場所に出していたのは、この方式だから成り立った構成です。

権限と許可サイトの扱い

両者でもっとも差が出るのは、許可の単位です。ここでは「何を許可するか」が違います。

Claude in Chrome — 操作とサイトを許可する

Claude in Chromeの許可は3つのモードで決まります。拡張機能のサイドパネルやClaude Desktopの入力欄にあるドロップダウンから選びます。

  • Manually approve:操作の前に毎回確認が出る
  • Automatically approve:Claudeが各操作を安全面から自動で審査し、危険と判断したものを止める
  • Skip all approvals:確認も自動審査もない。信頼できる作業だけに使う設定

Coworkのサイドパネルでは、Automatically approveが既定です。別のモードを選ぶと、その選択が次回以降も保たれます。自動審査は追加の確認処理を走らせるため、他のモードより利用上限を多く消費する点も案内されています。

サイト単位の許可は、操作のたびに出るプロンプトで決まります。

選択肢意味
Allow this action意味その1回の操作だけ許可
Always allow actions on this site意味そのサイトで継続的に許可
Decline意味拒否

「常に許可」にしても、ファイルのダウンロード、機微情報の入力、認可の付与、サイト権限の変更は、毎回確認が入ります。許可済みサイトの一覧は、拡張機能の設定の「Permissions」ページで確認でき、サイトごとに取り消せます。Claude Codeのドキュメントも、サイト単位の権限はChrome拡張機能の設定から引き継がれると書いています。

加えて、モードに関係なく禁止されている操作があります。購入や金融取引、アカウント作成、クレジットカードやID情報の取り扱い、信頼できない提供元からのダウンロード、完全な削除、メールやWebコンテンツ内の指示の実行などです。

TeamとEnterpriseでは、管理者が許可リストと拒否リストを設定できます。拒否リストは利用者の許可よりも優先されます。設定の手順はClaude in Chromeの管理者設定にあります。

ChatGPT Atlas — 見せるページと記憶を絞る

Atlasの発表ページで強調されていたのは、ChatGPTに何を「見せるか」を利用者が決める仕組みです。アドレスバーのトグルをオフにすると、ChatGPTはそのページの内容を見られず、記憶も作られません。ブラウザ記憶をオンにしていても、サイトごとに切り替えられる設計でした。

特定のページの履歴を消す、閲覧履歴を全部消す、シークレットウィンドウで一時的にChatGPTからログアウトする、といった操作も用意されていました。

エージェントモードには、あらかじめ決まった制限がありました。

  • ブラウザ内でコードを実行できない
  • ファイルのダウンロードと拡張機能のインストールができない
  • パソコン内の他のアプリやファイルシステムにアクセスできない
  • 金融機関などの機微なサイトでは、利用者が見ていることを確認するために一時停止する

ログインしていない状態でエージェントを使う「ログアウトモード」も、機微データへのアクセスを減らす手段として挙げられていました。

許可の単位が違う

Claude in Chromeでは、「このサイトでこの操作を許すか」を段階的に決めます。Atlasでは、「このページをChatGPTに見せるか」の切り替えが主で、エージェントの禁止事項は製品側で固定されていました。

具体例を挙げると、Atlasの発表ページは、レシピをもとに食料品店を探し、カートに入れて自宅へ注文する使い方を紹介していました。Claude in Chromeでは、購入や金融取引は許可モードを問わず禁止の操作に入っています。同じ「ブラウザを任せる」でも、どこまで任せるかの線引きが逆向きでした。

プロンプトインジェクションへの備え

どちらの提供元も、Webページに仕込まれた悪意ある指示がAIの動作を乗っ取るリスクを認めていました。

Claude in Chromeでは、読み込む内容を調べる分類器と、実行前の各操作を調べる分類器が動きます。フラグが立った操作はブロックされるか、承認待ちになります。Anthropicは、内部テストで攻撃成功率を0.08%未満まで下げたと案内する一方、リスクはゼロではないと明記しています。

Atlasの発表ページも、エージェントが隠れた悪意ある指示に影響されうること、安全策がすべての攻撃を止めるわけではないことを認めていました。推奨されていたのは、ログアウトモードの利用とエージェントの動きの監視です。

どちらにも共通するのは、画面に映る情報がAIに渡る点です。Claude in Chromeは判断のためにタブのスクリーンショットを撮り、画面に見えているものが会話に入ります。機微なサイトでは使わない、機微情報を扱わないブラウザプロファイルを分ける、といった運用が案内されています。

Atlasが終了したことで変わる点

OpenAIのヘルプセンターは、Atlasの退役後の扱いを次のように案内しています。

  • ブックマーク、開いていたタブ、閲覧履歴は自動では移らない
  • Cookieとサインイン済みのセッションは、新しいブラウザで入り直す
  • ChatGPTの会話は、Atlasのブラウザデータとは別物で、そのまま使える
  • Atlasのブラウザ記憶は、ChatGPTのメモリーとは別で、ChatGPTのチャットを消してもAtlasのデータは消えない
  • Atlasを削除したり、ChatGPTのメモリー設定を変えたりしても、Atlasのデータが消えるとは限らない
  • Atlasの削除はChatGPTの契約解除にならない

ワークスペースの管理者には、メンバーを承認済みのブラウザへ移すこと、社内文書の「Atlasを使う」という記述を更新することが案内されています。退役の案内ページには、具体的な退役日が載っていません。

Atlasから移るときにClaude in Chromeで確認すること

Atlasで「ブラウザにAIを置く」使い方に慣れていた場合、確認したいのは次の点です。

手順

移行前の確認

  1. 1

    対応ブラウザを確かめる

    サイドパネル単体の利用は、Google Chromeが対象です。他のChromium系ブラウザやモバイル端末は非対応と案内されています。

  2. 2

    プランを確かめる

    Pro、Max、Team、Enterpriseの有料プランが対象です。無料プランは含まれません。

  3. 3

    拡張機能を入れて許可を見直す

    インストール時には、debugger(クリックや入力、スクリーンショットのため)やscripting(ページの文字を読むため)など、複数の権限を求められます。インストール後は、設定の許可サイト一覧を最初に開いておくと、後で迷いません。

  4. 4

    承認モードを決める

    最初はManually approveで動きを見て、慣れてからAutomatically approveに移す進め方があります。

Claude Codeから使う場合は、--chromeフラグで起動します。

claude --chrome

接続状態の確認や許可の管理、毎回フラグを付けずに済む既定有効化の設定は、セッション内の/chromeコマンドが窓口です。既定有効化はブラウザツールを常に読み込むため、コンテキストの消費が増えます。使うときだけ--chromeを付ける運用のほうが軽い場面もあります。詳しい手順はClaude Chrome拡張機能の使い方にまとめています。

Claude in Chromeが使えない環境

Claude側には、次のような利用条件があります。

  • APIキーやclaude setup-tokenの長期トークンで認証している場合、Claude Codeはv2.1.216以降、--chromeを付けてもChrome連携をオフにします。/loginでのサインインが必要です
  • Amazon Bedrock、Google Cloudのプラットフォーム、Microsoft Foundryなどのサードパーティ経由でClaudeを使う場合、この機能は使えません。別にclaude.aiのアカウントが要ります
  • WSL(Windows Subsystem for Linux)では、Chrome連携がサポートされません
  • HIPAAを有効にしたEnterprise組織では、Claude in Chromeは既定でオフです。Ownerが組織設定でオンにできますが、BAAの対象外で、規制対象データを扱うページでは使わない運用が案内されています

Safariなど、Chrome以外を主に使っている場合も、サイドパネル単体の利用は対象外になります。

内蔵ブラウザという第3の選択肢

拡張機能と専用ブラウザの中間にあたる選択肢が、Coworkにはあります。Claude Desktopに内蔵されたブラウザで、インストールするものがありません。Claude in Chromeを使っている場合は、そちらが優先ブラウザになり、そうでなければ内蔵ブラウザが既定になります。設定の「Cowork」で優先ブラウザを選べます。

使い分けの軸はCowork内蔵ブラウザとClaude in Chromeの比較に、Claude Code Desktopの内蔵ブラウザの操作は外部サイトを操作する手順にあります。専用ブラウザを新しく入れなくても、Claude側には複数の入口が揃っています。

まとめ

Claude in Chromeは、既存のChromeにログイン状態ごと乗る拡張機能で、許可は操作とサイトの単位で段階的に決まります。Atlasは専用ブラウザで、見せるページと記憶を絞る設計でしたが、すでに退役しています。

Atlasの利用者が移るなら、ブックマークや履歴は自動では移らないので、退役の案内に沿って手元で書き出した分を取り込むことになります。Claude in Chromeを選ぶ場合は、Chromeであること、有料プランであること、認証方法の3点が最初の関門です。

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