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Claude Box連携の設定方法とできること

Claude Box連携の設定方法とできること

BoxのConnectorは検索・要約に加え、メタデータ抽出や複数ファイル横断のQ&Aに対応します。共有リンクの発行など既定でオフのツールと、管理者の設定が必要な範囲を切り分けます。

Claude Box連携で頼めること、頼めないこと

Claude Box連携は、Box上のドキュメントをClaudeにつなぎ、検索から内容の照会、メタデータの抽出までを会話の中で進めるConnectorです。開発元はBox自身です。Claudeのディレクトリ(Connectorsの全体像)には「Anthropic verified」の表示で載り、カテゴリはData & analyticsとLegalです。接続先のURLは https://mcp.box.com で、認証にはBoxのサインインが要ります。

「共有リンクを発行して」「コラボレーターに追加して」「ファイルを別フォルダへ移して」のような依頼は、そのままでは通りません。Boxのツール一覧で既定がオフになっており、Box側の管理者が有効にして初めてClaudeから呼べるためです。読み取りと検索、Box AIによる質問・抽出は既定でオンです。

接続の手順 — Box管理者側とClaude側

Boxの管理者がMCPを有効にしていない組織では、Claude側で接続する前に止まります。

手順

接続までの流れ

  1. 1

    Box管理者がMCPを有効にする

    Box管理コンソールの「Integrations」でMCPカテゴリのフィルターから「Claude」を探し、利用可否を「Available to all users」にします。個人利用でこの設定に触れない場合は、管理者に依頼します。

  2. 2

    ClaudeでBoxを探す

    claude.aiかデスクトップアプリで「Customize」→「Connectors」を開き、「Discover」から「Box」を検索して掲載ページを開きます。

  3. 3

    「Connect to Claude」を選ぶ

    Boxのサインイン画面に移るので、接続するアカウントでサインインし、Claudeが求める権限を確認して承認します。

  4. 4

    会話でオンにする

    チャットの入力欄で「+」→「Connectors」を開き、Boxのトグルがオンになっているか確認します。この操作は会話ごとに選べます。

接続が終わると「Connectors」画面の「Your connectors」にBoxが「Connected」で並びます。ツールごとの許可は、同じ画面の「Tool permissions」で「Always allow」「Needs approval」「Blocked」から選べます。

ツールの既定値で見る、頼めることの境界

Boxの公式ツール一覧には、既定の状態(On / Off)が明記されています。Claudeへの依頼が通るかどうかは、管理者の設定次第です。

くらべる

Boxのツールは既定でどちらか

そのまま依頼できる

既定でオン

  • 検索:search_files_keyword、search_files_metadata、search_folders_by_name
  • 読み取り:get_file_content、get_file_details、get_file_preview
  • Box AI:ai_qa_single_file、ai_qa_multi_file、ai_qa_hub、ai_extract_*
  • 作成:create_folder、upload_file、copy_file、create_file_comment
管理者の有効化が必要

既定でオフ

  • 共有リンク:add_file_shared_link、add_folder_shared_link
  • コラボレーター:create_collaboration、update_collaboration
  • メタデータの書き込み:set_file_metadata、set_folder_metadata
  • 移動・更新:move_file、move_folder、update_file_properties、upload_file_version

管理者向けの手順は、Boxのドキュメント「Manage tool access」にあります。カテゴリ単位の有効化は4段階です。「Disable all tools」「Enable read only tools」「Enable read & write tools」「Custom configuration」があります。

統合ごとにカスタム設定が優先されるため、同じBox MCPサーバーでもAIプラットフォームによって使えるツールが変わることがあります。Box HubsやBox AIのカテゴリは、契約によっては使えない場合もあります。共有リンクとコラボレーターのツールには「組織外のコラボレーターを追加できる」旨の注記があり、オンにするかはBox側の運用ポリシーで決まります。

依頼の例と、必要なツール

依頼の例主に使われるツール既定
要件定義書からProject Alphaの技術的な制約を要約して主に使われるツールai_qa_single_file既定オン
BlueStar社とのSLAを、他社との契約と比べて主に使われるツールai_qa_multi_file既定オン
Contract Intakeフォルダの契約書から失効日を抽出して主に使われるツールai_extract_structured_from_fields など既定オン
抽出した失効日をメタデータとして保存して主に使われるツールset_file_metadata既定オフ
提案資料を開いて付録のグラフを見せて主に使われるツールget_file_preview既定オン
CMOをコラボレーターに追加して主に使われるツールcreate_collaboration既定オフ
外部共有リンクを発行して主に使われるツールadd_file_shared_link既定オフ

抽出と保存は別のツールなので、「抽出して保存して」と頼むと保存の段階で止まる可能性があります。

Box AIの質問・抽出ツールには、扱えるテキストの上限もあります。ai_qa_single_file はテキスト表現で1MBまでで、それより大きいファイルは先頭の1MBだけが処理されます。ai_extract_freeform も同じく1MBまでです。長い契約書の後半にある条項を尋ねる依頼は、答えが前半だけを根拠にしたものになる余地があります。

ai_extract_structured_from_fields_enhanced のようにEnhanced Extract Agentを使うツールは、標準の抽出より費用がかかる旨の注記があります。依頼文で「Enhanced Extract Agentで」と明示しない限り使わない設計です。

Claude Codeから使うには

Claude CodeとAPIからも同じサーバーに接続できます。Boxのドキュメントによると、ユーザー側の操作は次の2通りです。

  • /plugin を実行してBoxを検索し、インストールする
  • claude mcp add box --transport http https://mcp.box.com を実行する

接続後は、Claude Codeで /mcp を実行し、追加したBoxのサーバーが接続済みになっているかを確認します。Boxのページでは box-remote-mcp という名前が例示されていますが、claude mcp add box で追加した場合の登録名は box なので、一覧の表示名は断定できません。前提は2つです。BoxのEnterpriseアカウントで管理者がMCPを有効にしていること。管理コンソールでClaudeの「Availability status」が「Available to all users」になっていること。

APIから使う場合は、まずBox管理コンソールでBox MCP serverの統合資格情報(Client IDとClient Secret)を発行します。その資格情報とともに、Messages APIのMCPコネクタ機能へ mcp.box.com を渡します。サーバー名は box-remote-mcp です。

認可URLは https://account.box.com/api/oauth2/authorize、トークン交換URLは https://api.box.com/oauth2/token です。スコープは root_readwrite、ai.readwrite、docgen.readwrite の3つで、docgen.readwrite にはEnterprise Advancedのライセンスが必要とされています。

部署別に見る使い方と、事前に確認したい点

法務では、契約書の条項比較と期限管理が中心です。「Contract Intakeフォルダの契約書から更新期限を抽出して、今期中に更新が必要な契約だけ一覧にして」という依頼です。Box AIのカテゴリが契約上使えるなら、抽出と一覧化は追加設定なしで通ります。メタデータへの書き戻しには、set_file_metadata の有効化が別途要ります。

人事では、規程やポリシー文書の照会が多くなります。旧様式のまま押印欄が残っていないかを調べる用途は、Claudeで36協定届の旧テンプレートを点検する方法が扱っています。複数の版を比べるときは ai_qa_multi_file に版違いのファイルを渡す形になります。

経理・財務では、複数の契約書や請求書から条件を横断確認する場面が中心です。Box Hubを部門内で構成しているなら、Hubを対象にした質問には ai_qa_hub が使われます。Hub側の構成と接続アカウントのアクセス権が前提になります。

権限の引き継がれ方を3層で見る

Boxのドキュメントは、アクセスを次の3層で説明しています。

権限

Boxが毎回のリクエストで確認する3層

  • Identity(誰として動くか)

    エンドユーザーのOAuthが既定です。Claudeはサインインしたユーザーとして動きます。

  • Scopes(上限の操作)

    Scopesは操作の上限を決めるだけで、ユーザーが開けないファイルへのアクセスは与えません。

  • Content permissions(ファイルの権限)

    コラボレーション、フォルダの権限の継承、共有リンク、Shield、分類ポリシーが適用されます。

OAuthスコープの分離と権限の引き継ぎの詳細は、BoxのClaude連携は権限をどう引き継ぐかにあります。

Team・Enterpriseでの申請と配布

Team・Enterpriseプランでは、ディレクトリのコネクタが組織に追加されていないと、接続ボタンの代わりに「Request」または「組織のOwnerに依頼する」旨の案内が表示されます。Ownerの画面では「Connect for your team」というボタンで組織全体に追加でき、矢印から「Connect just for me」を選べば、自分だけで試せます。組織からの削除はOwnerが「Organization settings」→「Connectors」で行います。

CoworkでBoxを含むConnectorを組織展開する場合の承認設計は、Claude CoworkのConnectors一覧にまとめています。

Dropbox連携との使い分け

Dropbox側の指示パターンはClaudeでDropboxを整理・検索して業務を効率化する使い方にあります。Box側の特徴は、Box AIによる複数ファイル横断の質問と、メタデータのテンプレートに沿った構造化抽出が用意されている点です。両方のコネクタは会話ごとにオン・オフでき、1つの会話で両方を有効にすることもできます。

よくあるつまずき

既定オンのはずのツールが動かない

原因は2か所に分かれます。Claude側で、コネクタの「Tool permissions」がそのツールを「Blocked」にしていないか。Box側で、統合ごとのカスタム設定によってClaudeの統合だけ別の構成になっていないか。後者は、Boxの管理者に「Claudeの統合の設定」を見てもらうと切り分けられます。

接続済みなのに使えなくなった

Claude側は、サービスへのアクセスを失うと該当コネクタの行に「Reconnect」を表示します。選んでサインインし直します。「Disconnect」はコネクタを一覧に残したままサインアウトする操作、「Remove」はアカウントからコネクタを外す操作です。

よくある質問

ファイルの削除まで頼めますか

Boxのツール一覧のファイル・フォルダの節には、削除のツールがありません。削除はBoxの画面から行う前提です。

まとめ

導入前に確かめたいのは、依頼したい作業が使うツールが自社のBoxで有効になっているかどうかです。読み取り中心の用途なら接続だけで始められ、書き込みや共有を任せたいなら、先にBox管理者との調整が要ります。

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