Fable 5のadvisorがunavailableになる原因と対処法
Fable 5をadvisorに選ぶと出ていた「unavailable」エラーの原因と、v2.1.232で直った経緯、同じ表示が出たときの切り分け方をまとめます。
Fable 5をadvisorに設定すると出る「unavailable」
advisorをFable 5に切り替えると、呼び出すたびにThe advisor tool is unavailable. Do not try to use it again.という汎用エラーで失敗する不具合が、2026年6月から8月にかけて報告されていました。UIにはAdvisor unavailable (unavailable)という短い行だけが出て、理由は示されません。
最初の報告は2026年6月11日のissue(#67609)で、続いて7月2日に同種の報告(#73365)が上がりました。共通していたのは、advisorをFable 5からOpusに切り替えると同じ設定のまま成功する点です。メインモデルやセッションの内容を変えずにadvisorだけ変えて結果が反転するため、Fableの権限が無いのではなく、Fable advisorの経路そのものに何らかの問題があることを示していました。
#73365には最終的に93件のコメントが付き、Windows・macOS・Linuxそれぞれの利用者から独立した再現報告が続きました。課金経路(Anthropic API・サブスクリプション)やメインモデル(Opus・Sonnet)を変えても症状は同じで、特定の環境やプランに限った問題ではありませんでした。
再現条件はどう特定されたか
issue #67609のOP(Original Poster)は、同じ設定でコンテキストサイズだけを変える二分探索を行い、約4〜7.5万トークンでは成功、約12万トークン以上で失敗するという境界を観測しました。この結果から「Fable 5 advisorは長い会話で失敗する」という説が広まりました。
その後、複数の利用者が条件を絞り込む再検証を行い、トークン数では説明できない失敗パターンを報告しています。
| 検証内容 | メインモデル | advisor呼び出し前の状態 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 二分探索(6月) | メインモデルFable 5 | advisor呼び出し前の状態ツール呼び出し無し・約4〜7.5万トークン | 結果成功 |
| 二分探索(6月) | メインモデルFable 5 | advisor呼び出し前の状態ツール呼び出し無し・約12万トークン以上 | 結果unavailable |
| 追加検証(7月) | メインモデルFable 5 | advisor呼び出し前の状態Read1回のみ・約5.2万トークン | 結果unavailable |
| 追加検証(7月) | メインモデルFable 5 | advisor呼び出し前の状態ツール呼び出し無し・約11.5〜15万トークン | 結果成功 |
| 追加検証(7月) | メインモデルOpus / Sonnet | advisor呼び出し前の状態Read1回のみ・約5.2万トークン | 結果unavailable |
同じ約5万トークンでも、直前にファイル読み込みが1回あるだけで結果が反転し、逆にツール呼び出しが無ければ15万トークン近くまで成功する例が確認されました。メインモデルをOpusやSonnetに変えても、advisorをFable 5にしたまま直前にツール呼び出しがあれば同じように失敗しており、原因はメインモデルではなくFable advisor側の判定にあることが絞り込まれています。
似ているが別の原因の失敗もある
「unavailable」と表示される失敗は、この不具合以外にも起こり得ます。#67609のOP自身が、自分の報告を隣接するissueと区別しています。
1つ目は、advisorModelにメインモデルより弱いモデルを指定したときに返る400エラーです。こちらはペアリングそのものが拒否される設定ミスで、コンテキストサイズやツール呼び出しの有無とは関係ありません。
もう1つ、ToolSearchで遅延ツールを読み込んだ直後にadvisorを呼ぶと失敗する近縁の報告(#73923)もあります。こちらは別ユーザーのkpam29が2026年7月3日のコメントで挙げたもので、「advisor呼び出し前のツール呼び出し」が引き金になっている点で上の再現条件と一致します。ToolSearchによる読み込み自体が一種のツール呼び出しとして扱われているとみられます。
Anthropicの対応 — 一時停止からv2.1.232の再開まで
不具合そのものを直す前に、まず選べなくする応急処置が入りました。その後の再開までの流れです。
issue #73365は2026年8月17日、state_reason: completed(対応完了)として閉じられました。クローズ時のコメントでAnthropicの担当者は、報告時と同じv2.1.198の環境で再検証した結果Opus 4.8メイン+Fable 5 advisorの組み合わせが正常に完了したこと、原因は「Fable advisorに固有のサーバー側の問題」でサーバー側の対応により解消したこと、v2.1.232でadvisorの再選択と具体的な案内メッセージの両方をクライアント側に反映したことを説明しています。同じ汎用エラーがv2.1.232以降でも出た場合は同issueへの返信で再オープンする、とも述べられていました。
なお、最初に詳細な再現条件を積み上げた#67609は、2026年7月19日を最後にコメントが止まったまま開いた状態が続いています。修正が入る前の議論で止まっているため、このissue自体は解消を裏付けるものではなく、解消の一次情報は#73365のクローズコメントにあたります。
現在のFable 5 advisorの利用条件
再開後は、メインモデルとadvisorの組み合わせに次の条件が付きます。
| メインモデル | 受け付けるadvisor | 備考 |
|---|---|---|
| Fable 5 | 受け付けるadvisorFable 5.1またはFable 5 | 備考Opus・Sonnetのadvisorは付かない |
| Fable 5.1 | 受け付けるadvisorFable 5.1のみ | 備考Fable 5をadvisorに指定するとAPIエラーで拒否される |
Fable 5.1はv2.1.257以降の既定のFableモデルなので、いま/advisor fableを実行すると通常はFable 5.1が選ばれます。Fable 5をメインモデルにしたままFable 5をadvisorにする組み合わせ自体は許可が続いていますが、Fable 5.1がメインのときにFable 5をadvisorへ手動指定すると、今回の「unavailable」とは別の、組み合わせ拒否によるAPIエラーになります。
/advisor fableプランによっては、Fableをadvisorにする前にusage creditsへの一度きりの同意が必要です。v2.1.232より前はこの未同意状態も同じ汎用エラーに紛れていましたが、以降は/model fableの実行を促す具体的な案内に変わっています。クローズ時の再検証でAnthropicの担当者が実際に受け取った案内は次の文面でした。
Fable 5 as the advisor bills to usage credits, which need to be set up for your account. Run
/model fableto review and enable.
「unavailable」ではなく、このように同意先を名指しした文が出る場合は不具合ではなく、単に同意が済んでいないだけです。/model fableを実行してFableを選び直せば、同意画面を経てadvisorとしても使えるようになります。
料金の扱いにも触れておきます。advisor呼び出しはメインモデルとは別に、advisorモデルのレートでもトークンを消費します。API課金なら入出力とも通常のFableレートで課金され、サブスクリプションプランではAPI利用枠に加算されますが、Fable advisorだけはusage creditsが対象のプランで別枠のusage creditsに計上されます。同意前はこの枠での課金自体が発生しないため、advisorはFableとして呼ばれず、結果的にadvisorなしで送られます。
advisor機能自体にも前提条件があります。公式ドキュメントによると、advisorはAnthropic APIでのみ動く実験的機能で、Amazon Bedrock・Claude Platform on AWS・Google CloudのAgent Platform・Microsoft Foundryでは使えません。加えて、Claude Codeはadvisorをfeature flagの取得で有効化しており、DISABLE_TELEMETRYのようなflag取得を止める環境変数が立っているセッションでは、advisorModelを正しく設定していてもadvisorは動きません。この条件はFable以外のadvisorにも共通します。
今も同じ表示が出た場合に確認すること
v2.1.232以降でThe advisor tool is unavailableが出る場合、この不具合とは別の要因である可能性が高いため、次の順で切り分けます。
- バージョンがv2.1.232以降か。
/statusまたはclaude --versionで確認し、古ければ更新する - Fableのusage credits同意が済んでいるか。未同意なら
/model fableを実行して同意を選ぶ - 組織側でFableアクセスが許可されているか。管理者が設定する
availableModels許可リストにFableが含まれるかを確認する - メインモデルとadvisorの組み合わせが上の表の条件に合っているか。Fable 5.1がメインならadvisorもFable 5.1にする
- Anthropic API以外の環境ではないか。Bedrock・Claude Platform on AWS・Agent Platform・Foundryではadvisor自体が使えないため、Fableに限らずどのadvisorも動かない
これらを満たしてもadvisorが動かない場合は、advisorModelの書き込み先が複数の設定ファイルに分かれて競合しているケースが多く、advisorModelの優先順位の確認が近道です。
まとめ
Fable 5をadvisorにすると出ていた「unavailable」は、2026年6〜8月に集中して報告されたFable advisor固有のサーバー側の問題で、v2.1.210の一時停止を経てv2.1.232で解消されました。今このエラーに遭遇した場合は、まずバージョンとFableのusage credits同意、メインモデルとadvisorの組み合わせを確認するところから始めるのが近道です。