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Claude Code v2.1.237 — ゲートウェイ経由のプロンプトキャッシュ修正とConciseスタイルの追加

Claude Code v2.1.237 — ゲートウェイ経由のプロンプトキャッシュ修正とConciseスタイルの追加

Claude Code v2.1.237は、LLMゲートウェイやカスタムbase URL利用時のプロンプトキャッシュ不具合を修正し、新しい組み込みoutput style「Concise」を追加する更新です。

Claude Code v2.1.237は2項目だけの更新です。LLMゲートウェイやカスタムANTHROPIC_BASE_URLを使うセッションで、プロンプトキャッシュが効かなくなる不具合を修正しました。もう一つは、結論を先に示し前置きや実況を省く新しい組み込みoutput style「Concise」の追加です。

このリリースで何ができるようになるか

プロンプトキャッシュがゲートウェイ越しでも正常に効く

プロンプトキャッシュは、変わっていない会話の先頭部分をサーバー側で使い回し、再処理を省く仕組みです。LLMゲートウェイやカスタムANTHROPIC_BASE_URLを使うセッションで、この仕組みが正しく効かなくなる不具合が直りました。Bedrock・Google CloudのAgent Platform(旧Vertex AI)・Foundryをゲートウェイ越しに使っている場合、トークンコストと応答速度がこの修正で改善します。自前のゲートウェイ経由でClaude Codeを使っている場合も同じです。仕組みの詳細とコストへの影響はAnthropic APIのPrompt Cachingを理解するにまとめています。

「LLMゲートウェイ」と「カスタムbase URL」は同じではありません。前者は組織が運用する中継サーバーで、認証情報の一元管理・利用量の追跡・監査ログを一箇所にまとめます。後者はANTHROPIC_BASE_URL環境変数だけを向け先に設定した状態を指します。どちらの経路でも、Claude Codeが直接つなぐ先がAnthropicのAPIエンドポイントではなく、間に中継が挟まる点は共通です。中継の先がAnthropicのAPIであっても同じで、今回の修正は両方に及びます。

ただしANTHROPIC_BASE_URLだけを設定し、ゲートウェイ用の認証情報(ANTHROPIC_AUTH_TOKENANTHROPIC_API_KEY、またはapiKeyHelper)を別途用意し忘れることがあります。この場合、リクエストはゲートウェイを経由しているのに、課金と利用上限はclaude.aiの契約のまま計算され続けます。認証情報がどちらで有効になっているかは/statusで確認できます。

キャッシュがどこで動くかは、認証方法によっても変わります。

利用方法キャッシュが動く場所
APIキー・Claude契約・Claude Platform on AWSキャッシュが動く場所Anthropicのインフラ
Amazon Bedrock・Google CloudのAgent Platformキャッシュが動く場所各クラウドの提供基盤
Microsoft Foundryキャッシュが動く場所ホスティング方式(Azure上かAnthropic上か)による
カスタムANTHROPIC_BASE_URL・LLMゲートウェイキャッシュが動く場所リクエストの転送先次第。区切りを受け付けるゲートウェイかどうかで決まる

表中の「Claude Platform on AWS」はAmazon Bedrockとは別のAWS向け提供形態で、キャッシュも含めてAnthropicのインフラ側で処理されます。名前が似ているため混同されがちです。

修正が効いているかは、APIレスポンスが返すcache_read_input_tokenscache_creation_input_tokensの比率で確認できます。読み込み側が高い比率を保っていればキャッシュは機能しています。ターンを重ねても書き込み側が高いままなら、まだ何かがプレフィックスを変え続けています。セッション単位でライブに確認するなら、statuslineスクリプトがcurrent_usageオブジェクトを読み取る方法が最も直接的です。組織全体で見る場合は、OpenTelemetryエクスポーターがユーザーとセッション単位でこの2つの値を出力します。

tool searchが使えない構成には、もう一つキャッシュを丸ごと失う要因があります。この状態ではMCPサーバーのツール定義が、キャッシュのプレフィックスへ直接展開されます。tool searchが使えない、またはオフになるのは次の場合です。Google CloudのAgent PlatformでClaude 4.5世代より前のモデルを使う場合、カスタムANTHROPIC_BASE_URLゲートウェイを使う場合、そしてClaude Codeがデプロイのtool search拒否を検知したAzure上のMicrosoft Foundryを使う場合などです。この条件下でMCPサーバーを接続・切断すると、プレフィックスの中身が変わりキャッシュが全損します。ゲートウェイ経由でMCPを併用するチームは、この挙動もあわせて把握しておく価値があります。

新しい組み込みoutput style「Concise」

組み込みのoutput styleに、Conciseが加わりました。結果を先に示し、前置きや実況的な説明を省きます。作業の丁寧さ自体はこれまでと変えない設計です。切り替えは他のスタイルと同じく、ターミナルの/configとデスクトップアプリのoutputStyle設定のどちらからも選べます。既存のDefault・Proactive・Explanatory・Learningの使い分けと自作の手順はClaude Code output styleの切り替えは/configで行うで扱っています。

output styleはトークン使用量にも影響します。システムプロンプトへの指示追加はinputトークンを増やしますが、セッション内の2回目以降はプロンプトキャッシュが効くため増分は抑えられます。ExplanatoryとLearningは設計上Defaultより長い応答を返すためoutputトークンが増える一方、Conciseは前置きと実況を削る設計のため、outputトークンも抑えられると見込まれます。

output styleはセッション開始時に読み込まれるシステムプロンプトの一部です。/configで切り替えても会話の途中では反映されず、次の/clearか再起動を待つ必要があります。ただしこの切り替え自体はキャッシュを壊しません。次にセッションを開始し直したときに、新しいスタイルで読み込まれるだけです。

あなたの開発フローはどう変わるか

影響の大きさは利用形態で分かれます。

利用形態影響度具体的に変わること
Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Foundryをゲートウェイ越しに使うチーム影響度明確な恩恵あり具体的に変わることゲートウェイが区切りを受け付ける構成であれば、プロンプトキャッシュが正しく効き、トークンコストと応答速度が改善する
自前のLLMゲートウェイやANTHROPIC_BASE_URLを運用する組織影響度条件次第具体的に変わること同様にキャッシュ不具合が解消する。効き方は転送先の実装次第
Anthropic APIやclaude.aiを直接使う利用者影響度ほぼ影響なし具体的に変わることこの不具合の対象外で、挙動は変わらない
前置きの長い応答を短くしたい利用者影響度条件次第具体的に変わることConciseへの切り替えで結果優先の応答になるが、好みが分かれる
Explanatory・Learningで教育的な説明を使う利用者影響度ほぼ影響なし具体的に変わること既存スタイルの挙動はそのまま

ゲートウェイ・カスタムbase URLを使うチーム

Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Foundryをゲートウェイ越しに使うチームは、このリリースの直接の受益者です。自前のANTHROPIC_BASE_URLを運用する組織も同様です。ゲートウェイは認証情報の一元管理・利用量の追跡・コスト管理・監査ログ・プロバイダーの切り替えをまとめる仕組みで、費用はゲートウェイが転送する先のアカウント単位で従量課金されます。Claude Codeは1ターンごとに会話全体を送り直す設計で、変わっていない部分をキャッシュから読むか、丸ごと再処理するかでコストが大きく変わります。キャッシュが効かない間は、本来は再利用できるはずの過去のやり取り全体を毎ターン処理し直していた計算です。ターン数が積み重なる長いエージェント実行ほど、この差は大きくなります。

修正が入るのはClaude Code本体側で、v2.1.237以降に上げる必要があります。組織展開している場合は、開発者全員のClaude Codeをこのバージョン以降に揃えることが前提になります。

Anthropic APIやclaude.aiを直接使う利用者

APIキー・Claude契約・Claude Platform on AWSを直接使う場合、キャッシュはAnthropicのインフラ上で動いており、今回の不具合の対象外でした。転送先のゲートウェイが区切りを拒否するという前提自体が成立しないため、この修正で挙動が変わることはありません。

前置きを削って結果を急ぎたい利用者

応答の前置きや途中経過の説明を減らしたい場合、Conciseが新しい選択肢になります。作業を薄くする設定ではありません。詳しさは保ったまま、話し方だけを変える設計です。CIのログ整形やレビュー要約のように結果だけを機械的に消費する用途では相性がよく、対話しながら意図をすり合わせたい場面ではExplanatoryやLearningの方が向きます。

主な変更点

直前のv2.1.236(33項目)から一転して、v2.1.237は2項目だけの小粒な更新です。

  • プロンプトキャッシュ: LLMゲートウェイまたはカスタムANTHROPIC_BASE_URLを使うセッションでの不具合を修正
  • output style: 結果を先に示し前置き・実況を省く新しい組み込みスタイル「Concise」を追加。/configのOutput style欄から選択可能

入力側のコスト(プロンプトキャッシュ)と出力側のコスト(output styleの応答量)という、性質の異なる2つのコストレバーが同時に動いた回です。公開されたCVEや資格情報漏出への対応は含まれません。

プロンプトキャッシュはゲートウェイで何度目の修正か

ゲートウェイ経由のプロンプトキャッシュ修正は、今回が初めてではありません。

会話が進むと、Claude Codeはファイル変更通知のようなシステムコンテキストを会話の途中に追加します。v2.1.211より前は、Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Mantle・Microsoft Foundryでもこの追加分が毎リクエスト非キャッシュ扱いで課金されていました。v2.1.211でこの4経路が直った後、v2.1.212で同じ改善がLLMゲートウェイとカスタムbase URLにも広がっています。

バージョン公開日修正内容
v2.1.181公開日2026-06-17修正内容カスタムANTHROPIC_BASE_URLとFoundryで、リクエストごとに変わる認証トークン(attestation token)が原因でキャッシュが読み込まれない不具合を修正
v2.1.212公開日2026-07-17修正内容会話途中に追加されるシステムブロック(ファイル変更通知など)が、LLMゲートウェイ・カスタムbase URL(Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Anthropic直接)越しでもキャッシュされるように改善
v2.1.237(今回)公開日2026-08-20修正内容ゲートウェイ・カスタムbase URLを使うセッションのプロンプトキャッシュ不具合を修正

3回とも、直っている場所は同じ境界面です。公式ドキュメントによれば、ゲートウェイ越しでキャッシュが効くかどうかは転送先のゲートウェイ次第です。ゲートウェイがキャッシュの区切り(cache breakpoint)を受け付けないと、Claude Codeはその区切りを外して再送し、以降の会話でその部分はキャッシュされないまま残ります。v2.1.181は認証トークンの変化が原因でキャッシュが読み込まれない不具合、v2.1.212は会話途中に追加されるシステムブロックが非キャッシュ扱いになる不具合が対象でした。

ゲートウェイ側の実装が区切りをどう扱うかという一次要因は、Claude Code側の修正だけでは埋まりません。公式ドキュメントも、ゲートウェイは組織が自前で運用し続けるインフラだとしています。Claude Codeがリリースごとに追加する機能をゲートウェイ側が転送し損ねると、対応する機能がそのまま壊れます。プロトコルが更新のたびに広がっていく一方で、ゲートウェイ側の追随速度は製品ごとにばらつきがあるようです。Anthropicは対応形式を満たすゲートウェイなら製品を問わず動作するとしていますが、個々のサードパーティ製品を保証・監査してはいません。同じ境界面での修正がここまで続いている以上、新しいゲートウェイ製品やAPI経路が増えるたびに、似た不具合がまた出る可能性は残ります。

まとめ

v2.1.237の柱は、ゲートウェイ経由のプロンプトキャッシュ修正と、新しい組み込みoutput style「Concise」の2点です。

Bedrock・Google CloudのAgent Platform・Foundryをゲートウェイ越しに使うチームには、キャッシュ不具合の解消がそのままコスト削減につながります。自前のLLMゲートウェイやANTHROPIC_BASE_URLを運用する組織でも同様の不具合が解消しますが、実際の効き方は転送先のゲートウェイが区切りを受け付けるかどうか次第です。前置きの長い応答を短くしたい利用者には、Conciseが新しい選択肢になります。それ以外は、通常の更新のタイミングで反映すれば足ります。

関連ガイド

このバージョン単体の位置づけや前後の版とのつながりは、Claude Code完全ガイドでまとめて確認できます。

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