ClaudeとCollibraを連携する方法 — 用語集とリネージを会話で引く手順
CollibraのMCPサーバーをClaudeにつなぐと、データ資産や用語集の検索、リネージの追跡を会話でできます。OAuthアプリの登録からコネクタ設定、書き込み系ツールの線引き、対象外の環境までまとめます。
Collibraは、データカタログやビジネス用語集、データリネージ(データの出どころと流れ)をまとめて管理するデータガバナンスのプラットフォームです。そのMCPサーバーをClaudeにつなぐと、資産の検索、用語から物理テーブルへの追跡、上流・下流のリネージ確認を会話で進められます。接続の作りは「管理者がCollibraにOAuthアプリを登録し、ClaudeにURLとクライアント情報を渡す」形です。Collibra Platform for GovernmentとCollibra Platform Self-Hosted(CPSH)は対象外なので、先にそこを見ます。
Collibra MCPで何を引けるか
Claudeのコネクタ一覧に載るCollibraの説明は、データ資産とビジネス用語集の自然言語検索、上流・下流の技術リネージの探索、テーブルや列の意味情報の取得、データ分類の管理を挙げています。資産の作成・編集、データコントラクトの扱い、ビジネス用語から物理データへの追跡もできる、という内容です。
ツール名は一覧に載っています。名前から見た系統は次のとおりです。
| 系統 | ツール名の例 |
|---|---|
| 検索 | ツール名の例discover_data_assets、discover_business_glossary |
| リネージ | ツール名の例get_lineage_upstream、get_lineage_downstream、get_lineage_entity、get_lineage_transformation |
| 意味情報 | ツール名の例get_table_semantics、get_column_semantics、get_business_term_data、get_measure_data |
| 資産の参照 | ツール名の例get_asset_details、list_asset_types |
| データコントラクト | ツール名の例init_data_contract、list_data_contract、pull_data_contract_manifest、push_data_contract_manifest |
| 書き込み・評価 | ツール名の例create_asset、edit_asset、create_assessment、edit_assessment、get_assessment |
| 分類 | ツール名の例add_data_classification_match、remove_data_classification_match |
一覧ページは「Show all 29 tools」と書いていますが、展開前に見える名前は24個です。残りの5個の名前は一覧の初期表示にはありません。Collibraの手順は、接続後にClaudeがCollibraのツール(検索、リネージ、用語集を含む)を動的に見つけると説明しています。実際の一覧は、接続後のコネクタ設定画面で確かめられます。
接続前に揃える条件
条件はCollibra側とClaude側で分かれます。
接続の前提
Collibra側
管理者権限
OAuthアプリの登録に必要
Claude側
組織の管理権限
組織共通で追加する場合
対象外
Government / CPSH
Cloud環境のサーバーに接続する方式
Collibra側では、OAuthアプリケーションを登録するための管理者権限が要ります。利用者は各自のCollibraの認証情報でサインインします。認証はユーザーごとのOAuth 2.0で、複数の人でクライアントIDとシークレットを使い回さないよう、手順に明記があります。
Claude側で組織共通のコネクタを作るには、組織の管理権限が必要です。サポート記事によると、TeamプランではOwnerかPrimary Ownerだけが追加できます。Enterpriseプランでは、Owner、Primary Owner、Libraryの管理アクセスを含むカスタムロールの持ち主が追加できます。
対象外の環境は、Collibra側の手順に注意書きがあります。この連携はCollibra Cloud環境のサーバーに接続する方式なので、Collibra Platform for GovernmentとCollibra Platform Self-Hosted(CPSH)では使えません。自社がどのエディションかは、導入前に契約窓口か管理者に聞いておくと手戻りがありません。
外部のIDPを使っている組織は、手順が変わります。Collibra側の説明は、掲載の手順がCollibra IDPを使う場合のものだと断っています。外部IDPの場合は、そのIDPのドキュメントと、CollibraのJWT設定のドキュメントを見るよう案内しています。
手順1: CollibraにOAuthアプリを登録する
ここは管理者の作業です。
CollibraでのOAuthアプリ登録
- 1
設定画面を開く
CollibraのSettingsからOAuth applicationsを開きます。
- 2
新しいアプリを登録する
New Applicationを押し、Register user applicationを選びます。アプリ名を入れます。
- 3
リダイレクトURIを入れる
Claude用の値として
https://claude.ai/api/mcp/auth_callbackを指定し、Registerを押します。 - 4
クライアント情報を控える
表示されたClient IDとClient Secretを控えます。次の手順で使います。
シークレットは、控えた時点で管理者以外に回さない扱いが前提です。Claude側の設定に入れたあとは、組織共通のコネクタとして管理者が持ちます。
手順2: Claudeにコネクタを追加する
推奨は、管理者が組織レベルで一度だけ作って、必要なユーザーグループに共有する形です。Claude側の入口は、ClaudeのメニューバーからSettingsを開き、Organization、Connectorsの順です。
Claude側のコネクタ追加
- 1
カスタムコネクタを選ぶ
Connectorsで「+ Add」を押し、Custom、続けてWebを選びます。
- 2
接続情報を入れる
名前は自由です。Remote MCP Server URL、OAuth Client ID、OAuth Client Secretの3項目を入れます。
- 3
各ユーザーが接続する
利用者はConnectを押し、Collibraまたは社内SSOのログイン画面でサインインします。
入力する値は次の表のとおりです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| Name | 値任意 |
| Remote MCP Server URL | 値https://<tenant>.collibra.com/rest/mcp |
| OAuth Client ID | 値手順1で控えた値 |
| OAuth Client Secret | 値手順1で控えた値 |
<tenant> の部分には、自社のCollibraのテナント名が入ります。普段ブラウザで開いているCollibraのURLのホスト名と同じものを使う、という考え方です。
個人でも、ConnectorsのCustomizeから「+」、Add custom connectorで同じ項目を入れて追加できます。ただし個人追加は、自分用のClient IDとClient Secretを持っている1人の検証用に向く方法です。
接続後の使い方と注意点
接続後は、コネクタ設定にCollibraが現れます。Connectを押してサインインしたら、公開されているツールの一覧を見て、許可するものとブロックするものを選びます。使う場所はClaudeのチャットかCoworkです。
プロンプトの例を挙げます。次のような聞き方が、ツール名の系統に合います。
- 「請求先という用語に結び付いている物理テーブルを挙げて」(用語集と意味情報)
- 「この売上テーブルの下流で、壊れたら影響が出る資産を洗い出して」(下流リネージ)
- 「このカラムの上流を、変換処理ごとにたどって」(上流リネージと変換)
上は聞き方の例で、実際の応答の形を示すものではありません。どの項目が返るかは、Collibra側の権限と登録内容で決まります。
注意点は2つあります。
運用で押さえる点
セッションは1時間で切れる
Collibraの手順によると、セッションは1時間の無操作で期限切れになります。切れたらConnectを押して認証し直します。
書き込み系ツールの扱い
一覧には資産の作成・編集、評価の作成・編集、分類の付け外しにあたる名前が含まれます。読み取りだけで使うなら、これらをブロックしておけます。
ツールごとの許可・ブロックは、コネクタ設定で切り替えられます。ガバナンスの台帳に対して、Claudeが検索結果を読むだけなのか、資産を作ったり直したりまで任せるのかは、最初に決めておく項目です。この判断は組織のルール次第なので、読み取り系だけ許可して始めてから広げる進め方が選べます。
つながらないとき、先に疑う場所
接続が通らないときに調べる順番を、Flowにまとめます。
接続できないときの切り分け
- QCollibra Cloud環境ですか?答えがGovernment / CPSH は対象外答えがはい
この方式では接続できません。
- QURLは https://テナント名.collibra.com/rest/mcp の形ですか?答えが末尾やテナント名が違う答えがはい
テナント名と末尾の
/rest/mcpを見直します。 - QリダイレクトURIは https://claude.ai/api/mcp/auth_callback で登録しましたか?答えが登録値が違う答えがはい
Collibra側のOAuthアプリのリダイレクトURIを直します。
サインイン時の挙動を見る
ここまで合っていてもサインインが通らないときは、IDPの種類を確認します。外部IDPなら、Collibra IDP向けの手順とは設定が違います。
Claudeは、カスタムコネクタのサーバーにAnthropicのクラウドから接続します。手元のPCからではありません。CollibraのCloud環境はインターネットから届く前提ですが、社内のネットワーク制限でCollibraのテナントへの外部からの接続を絞っている組織は、サポート記事のIPアドレス許可の項目を情報システム側と見ておく必要があります。
Collibraコネクタを入れる前の整理
同種の連携は、データ基盤側の接続を扱ったDremioとStarburstの接続記事にもあります。そちらはSQLを実行してデータそのものを引く方向で、Collibraはその手前のメタデータ、つまり用語の定義や出どころを引く方向です。データの意味を確かめてからSQLを書かせる、という順番が成り立つ組み合わせです。
カスタムコネクタの一般的な作り方や、独自のMCPサーバーを繋ぐ場合はCoworkのカスタムコネクタ自作ガイドが受け皿です。OAuthの仕組みそのものはリモートMCPのOAuth認証で扱っています。Collibraのコネクタは、Claudeのコネクタ一覧にAnthropic verifiedの印付きで載っています。掲載は2026年8月で、サインインが必要と書かれています。
まとめ
Collibraとの連携は、管理者がOAuthアプリを一度登録し、組織のコネクタとして共有する形が土台です。個人で試すより、管理者権限を持つ人が先に動くほうが筋が通ります。最初に確かめるのは、自社がCollibra Cloudかどうかと、IDPの種類です。次に、書き込み系のツールを許可するかを決めます。この3点が決まれば、設定そのものは3項目の入力で終わります。
参照した一次ソース
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