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Computer Useツールのトークン消費とzoom無効化で減らせる約410トークン

Computer Useツールのトークン消費とzoom無効化で減らせる約410トークン

computer_toolset_20260801は宣言するだけで約4,500入力トークンが乗ります。モデル別の金額換算と、zoomを無効化して約410トークン削る設定、スクリーンショットの画像課金をまとめます。

Computer Useツールの課金は標準のtool use課金に乗る

Computer Useツールに専用の従量課金はありません。料金ページによれば、標準のtool use課金にそのまま従います。コストは入力トークン、出力トークン、そしてtoolsパラメータとtool_use・tool_resultブロックが積むトークンから決まります。

Computer Useはクライアントサイドのツールセットです。{"type": "computer_toolset_20260801"}をtoolsに1エントリ足すと、screenshot・left_click・type・zoomなど17個のメンバーツールがClaudeに渡ります。実行はアプリ側の環境で行うので、Anthropic側で時間課金や件数課金が発生する仕組みではありません。

見るべき箇所は次の3つです。

  1. ツールセット宣言そのものの固定費(毎リクエストに乗る)
  2. screenshotとzoomが返す画像のVision課金
  3. 画像以外のtool_resultと出力トークン

この記事は1と2を数字で追い、zoomを無効化したときの削減幅を金額に直します。構造やバージョンの選び方はClaude APIツールのバージョン管理の読み方、実装はComputer Useツールを自前実装する最小構成にあります。

ツールセット宣言だけで約4,500入力トークンが乗る

デフォルトのメンバー構成でcomputer_toolset_20260801を宣言すると、リクエストに約4,500入力トークンが加算されます。内訳は、メンバーツールの定義とtool use用のシステムプロンプトです。モデルごとの値は次のとおりです。

モデル宣言時の加算入力単価1リクエストあたりの金額
Claude Fable 5宣言時の加算約4,520トークン入力単価$10 / MTok1リクエストあたりの金額約$0.0452
Claude Opus 5宣言時の加算約4,520トークン入力単価$5 / MTok1リクエストあたりの金額約$0.0226
Claude Sonnet 5宣言時の加算約4,590トークン入力単価$2 / MTok1リクエストあたりの金額約$0.0092

金額欄は、加算トークン数に入力単価を掛けた計算値です。Claude Mythos 5とClaude Opus 4.8も約4,520トークンとされています。Fable 5.1やSonnet 5.5など、この記載に個別の数値が無いモデルは、レスポンスのusageで確かめるのが確実です。

ここで大事なのは、これが「会話1往復ごと」ではなく「ツールセットを含むリクエスト1回ごと」の固定費だという点です。Computer Useのエージェントループは、スクリーンショットを取っては操作する往復を何十回も繰り返します。100回のリクエストなら、Opus 5で約$2.26、Fable 5で約$4.52が、定義の送り直しだけで積み上がります(キャッシュを使わない場合の計算値)。

zoomを無効化すると約410トークン減る

ツールセットのconfigsでzoomを無効にすると、上の固定費から約410トークンが外れます。configsはメンバー名をキーにした設定で、各メンバーはenabled(既定はtrue)を持ちます。17個すべてが、zoomも含めて既定で有効です。

{
  "type": "computer_toolset_20260801",
  "configs": {
    "zoom": { "enabled": false }
  },
  "cache_control": { "type": "ephemeral" }
}

この形はドキュメントの例に沿っています。zoomだけを外し、ツールセット定義の位置にプロンプトキャッシュのブレークポイントを置いています。

削減額は単純に410トークン×入力単価です。

モデル1リクエストあたりの削減1,000リクエストあたりの削減
Claude Fable 51リクエストあたりの削減約$0.00411,000リクエストあたりの削減約$4.10
Claude Opus 51リクエストあたりの削減約$0.00211,000リクエストあたりの削減約$2.05
Claude Sonnet 51リクエストあたりの削減約$0.00081,000リクエストあたりの削減約$0.82

正直に言えば、金額としては小さい節約です。固定費全体の1割弱(410 ÷ 4,520 ≒ 9%)に当たります。効くのは、リクエスト数が多い長時間ループや、Fable 5のように単価が高いモデルを高頻度で回す構成です。

zoomを外してよい環境と外してはいけない環境

zoomは「指定した矩形だけをフル解像度で切り出し、通常のスクリーンショットと同じ寸法に収めて返す」メンバーです。ファイル名、タブ名、ステータスバーの文字、行番号、ボタンのラベルなど、縮小した全画面では読めない小さな対象を読むために使われます。

判断の軸は、次の2つです。

  • 環境がzoomの画像を作れない: 有効のまま放置してエラーを返し続けるより、configsで外すのが案内されています。この場合は節約以前に、外すのが正しい構成です
  • 小さな文字を読ませる用途がある: 外すとClaudeは詳細確認の手段を失います。全画面で読めなかった箇所に対して、再スクリーンショットを繰り返すことになりかねません

zoomを外した状態でClaudeがzoomを呼んだ場合は、is_error: trueを付けたtool_resultを返す扱いになります。定義から外していれば、通常は呼ばれない想定です。

削れる410トークンと、zoom画像1枚のコストを並べると損得が見えます。zoom画像は通常のスクリーンショットと同じ寸法に収まるので、1,000×1,000pxなら約1,296視覚トークンです(後述の表)。1回のzoom呼び出しで、約3リクエスト分の節約(410トークン×3)が消える計算です。小さな文字を読む場面が少ない自動化では外す側、UIの細部を読む場面が多いなら残す側、という切り分けです。

スクリーンショットとzoom画像はVision課金になる

固定費とは別に、screenshotとzoomがtool_resultで返す画像は、Vision pricingの画像入力として課金されます。Claudeは画像を28×28ピクセルのパッチ(視覚トークン)で見ており、1枚のコストは⌈width / 28⌉ × ⌈height / 28⌉です。

computer_toolset_20260801に対応するモデルは、すべて高解像度ティア(Claude 4.7以降)です。上限は長辺2576px、視覚トークン4784です。

画像サイズ視覚トークンOpus 5での金額(入力$5 / MTok)
200×200 px視覚トークン64Opus 5での金額(入力$5 / MTok)約$0.0003
1000×1000 px視覚トークン1,296Opus 5での金額(入力$5 / MTok)約$0.0065
1920×1080 px視覚トークン2,691Opus 5での金額(入力$5 / MTok)約$0.0135
3840×2160 px(縮小後2576×1449)視覚トークン4,784Opus 5での金額(入力$5 / MTok)約$0.0239

フルHD相当のスクリーンショット1枚は約2,691トークンで、ツールセット宣言(約4,520トークン)の6割にあたります。宣言の固定費より、画像が積み上がる量のほうが最終的に大きくなりやすい構造です。

なお、Computer Useが返す画像は自動ダウンスケールの対象外です。上限を超えた画像はAPIが縮小せず、バリデーションエラーで拒否します。リサイズはアプリ側の責務で、座標の逆変換も含めた計算式はComputer Useの座標ズレを直すスケーリング計算式にあります。

画像は解像度を下げるほど安くなるが、座標の扱いが変わる

高解像度ティアは、標準ティアの同じ画像に比べて最大で約3倍の視覚トークンを使います。高い精度が不要なら、送る前にダウンサンプルする案内があります。

ここには天秤があります。解像度を落とせば画像コストは下がりますが、小さな文字が読めなくなり、そこでzoomの出番が来ます。zoomを外すなら、画面の実サイズに近い解像度を保つか、Claudeに読ませたい領域を操作側で拡大して見せるか、設計で補う必要があります。

つまりzoomの無効化は、単独の節約策ではありません。画像サイズの設計とセットで決める項目です。次の順で考えると迷いません。

  1. 読ませたい文字の最小サイズを決める
  2. その文字が読める最小の解像度を決める
  3. 全画面がその解像度で足りるならzoomを外し、足りないなら残す

スクリーンショット履歴はループが長いほど効いてくる

長いエージェントループでは、スクリーンショットが履歴に溜まります。1枚あたりおよそ1,000〜1,800入力トークンが目安です。1リクエストに含まれる画像が20枚を超えると、すべての画像により厳しい辺長制限がかかります。

対処は2通りです。各画像の長辺を2000px以下にするか、古い画像を落として20枚以下に保ちます。キャッシュを活かすには、間引きを毎ターンではなくまとめて行います。既定値の例は「直近3枚を残し、25ターンごとに間引く」です。

Claude Fable 5.1・Claude Opus 5.5・Claude Sonnet 5.5では、クライアント側の削除を避ける指定があります。古いスクリーンショットを消すと、以降のthinkingブロックがすべて無効になるためです。この3モデルでは、2000px以下へのリサイズとサーバー側のtool result clearingが案内されています。

プロンプトキャッシュはツールセット定義に効く

cache_controlは、ツールセット定義の位置に置けます。上のJSONがその形です。toolsはリクエスト先頭側の要素なので、構成を変えずに送り続ける限り、2回目以降は定義の約4,520トークンをキャッシュ読み取り単価で処理できます。

Opus 5のキャッシュ読み取りは$0.50 / MTokで、入力単価$5 / MTokの10分の1です。この単価で計算すると、キャッシュヒット時の定義コストは約$0.0023です。zoomの410トークンで見ると、約$0.0002まで下がります。

この場合、zoom無効化の金額的な効果は、キャッシュ前提ではごく小さくなります。

  • キャッシュが効いている: 節約幅は小さく、zoomを外す動機は「環境が対応していない」ほうが主になる
  • キャッシュが効かない構成(短いセッションを大量に流す等): 410トークンは毎回フル単価で乗る

もう1つの注意点です。configsをリクエストごとに切り替えると、ツール定義が変わり、同じ接頭辞では読めなくなります。zoomの有効・無効はアプリ起動時に固定し、実行中に動かさないほうが、キャッシュの面では安定します。

旧バージョンと数字を混ぜない

computer_20251124やcomputer_20250124では、料金ページの数値が別物です。システムプロンプトの加算が466〜499トークン、ツール定義が1つあたり約735入力トークン(computer_20250124での実測)とされています。computer_toolset_20260801の約4,500トークンは、これらとは別の測定です。

旧バージョンの数字を、ツールセット版の見積もりに流用しないでください。移行時は、旧版の数字で立てた予算を、新しい固定費で立て直す必要があります。移行で何が変わるかは、Claude 5.5以降のモデルがツールセット版のみを受け付けるという記載が出発点です。

Browser Use Toolとの併用では固定費が両方乗る

ブラウザ操作用のbrowser_toolset_20260801は、既定構成で約6,600入力トークンです。同じ数字の読み方はBrowser Use Toolの料金とトークン消費にあります。

Webページの中で完結するタスクなら、両方を同じリクエストに宣言できます。ただし、それぞれのツールに固有のトークン費用がかかると明記されています。単純に足すと、既定構成で約11,100トークンが毎リクエストの固定費です。この足し算は、2つの数値から出した概算です。

構成既定構成の固定費(概算)
Computer Useのみ既定構成の固定費(概算)約4,500トークン
Browser Useのみ既定構成の固定費(概算)約6,600トークン
両方を宣言既定構成の固定費(概算)約11,100トークン

デスクトップアプリの操作が不要で、対象がWebページだけなら、Computer Useを宣言しない構成のほうが軽くなります。逆にネイティブアプリを触るなら、Browser Use側を外す判断になります。

自分の構成の固定費を測る手順

記載の数値は目安です。実際の請求に近づけるには、自分のtools配列で2回測ります。token countingエンドポイントに、zoomを有効にした構成と無効にした構成を送り、差を見ます。

curl https://api.anthropic.com/v1/messages/count_tokens \
  -H "content-type: application/json" \
  -H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01" \
  -d '{
    "model": "claude-opus-5",
    "tools": [{
      "type": "computer_toolset_20260801",
      "configs": { "zoom": { "enabled": false } }
    }],
    "messages": [{"role": "user", "content": "デスクトップを操作して"}]
  }'

configsを外した同じリクエストと入力トークン数を比べると、差がzoomの分です。約410トークンとずれた場合は、手元の実測を優先します。本番では、各レスポンスのusageを記録しておくと、画像枚数の増加による伸びも追えます。

まとめ

computer_toolset_20260801は、宣言だけで約4,500入力トークン(Opus 5とFable 5で約4,520、Sonnet 5で約4,590)を毎リクエストに乗せます。zoomをconfigsで無効にすると、そのうち約410トークンが外れます。

金額は、Opus 5で1,000リクエストあたり約$2.05、Fable 5で約$4.10、Sonnet 5で約$0.82です。キャッシュが効いていれば、さらに小さくなります。

本体のコストは、むしろ画像です。高解像度ティアではフルHDのスクリーンショット1枚が約2,691トークンで、履歴に溜まるほど効きます。zoomを外すかどうかは、環境がzoom画像を作れるか、小さな文字を読ませる場面がどれだけあるかで決まり、単独の節約策としては小さな一手です。

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