Claudeで子ども向け読み聞かせのお話を作る手順 — 動物・テーマ・長さの指定
好きな動物・テーマ・読み上げ時間を伝えるだけで、Claudeに子ども向けのオリジナルなお話を作らせる手順です。継続して使うための設定も扱います。
子どもにClaudeを触らせてよいか — 誰が操作するかを先に決める
Claudeで読み聞かせ用のお話を作るとは、保護者が自分のアカウントで、好きな動物・テーマ・長さを指定し、その日の気分に合わせたオリジナルの物語を生成してもらう使い方です。市販の絵本と違い、今日あった出来事や子どもの好きなキャラクターをそのまま話に入れられます。
最初に決めておくのは、画面や音声を誰が操作するかです。Claudeの消費者向けサービスは18歳以上のみが対象で、アカウント作成時に18歳以上であることの確認があります。
誰が操作するかで、起こることが変わる
保護者が操作する
保護者が自分のアカウントで生成し、画面を見せるか、自分で読み上げます。祖父母や親戚でも、作る人が18歳以上のアカウントを持っていれば同じ手順で作れます。
子どもが直接操作する
子どもの入力や発言がそのままアカウントの会話に入ります。18歳未満の兆候が検知されると、続けて使う前に年齢確認を求められます。
18歳未満の兆候に基づいて、アカウントが無効化されることもあります。復旧するには、通知メールのリンクから第三者の本人確認サービスYotiで確認します。方法は次の3つから選べます。
- 顔写真から年齢を推定する(身分証は不要)
- パスポート・運転免許証などの身分証の写真を送る
- 持っている場合は、Yotiアプリから「18歳以上」の属性を共有する
確認に通るとアカウントは復旧します。自撮りや書類の画像、個人データはYotiが年齢の確認後すぐに削除し、Anthropicが受け取るのは合否の結果だけです。仕組みの詳細はClaudeの年齢制限にまとめています。
動物・テーマ・長さを指定する指示の型
お話を1回で狙った形にするために書き込む要素は3つです。
- 主人公の動物・キャラクター: 子どもが好きな動物や、飼っているペットの名前
- テーマ・出来事: 今日あったこと、好きな遊び、伝えたいこと(片付け・友達との仲直りなど)
- 長さの目安: 文字数ではなく「読み上げて何分くらいか」で伝える
うさぎの「ましろ」が主人公の、寝る前に読み聞かせるお話を作ってください。
今日ましろは、森で迷子になった子リスを助けてあげました。
5歳の子どもに読み聞かせるので、難しい漢字や言葉は避けてください。
声に出して読んで3分くらいで終わる長さにしてください。
最後は優しく眠くなるような一文で締めてください。長さを読み上げ時間で伝えるのは、保護者が実際に気にする単位だからです。「2000字」と書いても、声に出して何分かは分かりません。
年齢に合わせた長さと言葉づかいは、指示の目安を変えるだけで調整できます。
| 目安の年齢 | 読み上げ時間の目安 | 言葉づかいの指定例 |
|---|---|---|
| 2〜3歳 | 読み上げ時間の目安1〜2分 | 言葉づかいの指定例「同じ言葉やフレーズを繰り返す、リズムのある文にしてください」 |
| 4〜6歳 | 読み上げ時間の目安3〜4分 | 言葉づかいの指定例「ひらがな中心で、漢字は小学校低学年で習う範囲までにしてください」 |
| 7歳以上 | 読み上げ時間の目安5分前後 | 言葉づかいの指定例「簡単な漢字は使ってよいので、ふりがなを振ってください」 |
年齢はあくまで目安です。同じ5歳でも本の好みは子どもによって違うので、最初の1回で反応を見て、次回の指示を調整していくのが近道です。指示の書き方そのものを磨きたいときは、Claudeプロンプトの書き方が参考になります。
同じ主人公を毎晩登場させる — Projectsに設定を置く
一晩ごとに違う話でも、主人公だけは共通にしておくと、子どもが物語に愛着を持ちやすくなります。毎回キャラクター設定を打ち直す代わりに、Projectsに登場人物の設定をまとめます。
主人公専用のProjectを作る
- 1
Projectsを開く
左側のメニューで「Projects」を選ぶか、claude.ai/projectsを開き、右上の「+ New Project」を押します。
- 2
名前を付ける
「ましろのお話」のように名前を付けます。入力欄には説明もありますが、Claudeは名前と説明を読めません。設定は次の手順に書きます。
- 3
指示を書く
Projectの画面にある「Set project instructions」を押し、主人公の設定を書いて「Save instructions」で保存します。
主人公はうさぎの「ましろ」。優しくて少し臆病だが、困っている友達がいると勇気を出す。
これまでの話に登場した友達: 子リスのくり、フクロウのはかせ。
毎回の話は読み上げて3〜4分、最後は必ず眠くなる一文で締める。Project instructionsに書いた内容は、そのProject内のすべてのチャットに効きます。アカウント全体に効かせたい口調の指定は、設定の「Instructions for Claude」に書きます。たとえば「子ども向けのお話を頼まれたら、常にひらがな中心のやさしい言葉で書く」です。
無料アカウントで指示欄が使えないとき
無料アカウントでも、Projectsは5個まで作れます。ところが公式ヘルプの2つのページで、project instructionsの扱いが食い違っています。
- Projectsの解説ページ: 無料アカウントを含む全ユーザーがProjectsを使え、各Projectにinstructionsを設定できると説明しています。プランの制限は書かれていません
- パーソナライズ機能の解説ページ: 冒頭ではProjectsは全ユーザーが使えるとしながら、末尾の使い分けの節ではproject instructionsに「有料プランのみ」と添えています
無料アカウントで「Set project instructions」が見当たらないときは、設定メモをテキストにして、Knowledgeに追加すると、指示欄の代わりになります。Knowledgeの内容は、そのProject内のチャットで文脈として使われます。無料プランで使える機能の範囲はClaude無料プランでできることにあります。
なお公式ヘルプは、Projectsの新版をClaude Codeから段階的に展開中だと説明しています。チャット側の既存のProjectsは、これまでどおり動きます。この記事の画面名は既存版のものです。Projectsの仕組みはClaude Projects完全ガイドで詳しく扱っています。
前回の話は自動では引き継がれない
同じProject内でも、Knowledgeに入れない限り、チャット同士で文脈は共有されません。昨日の話の展開を踏まえて今夜の話を作らせたいなら、気に入った話の本文をKnowledgeに保存します。保存しておけば、「これまでと違うオチにして」と頼む材料が手元に残ります。保存は右側のKnowledge欄の「+」ボタンから、テキストやファイルを追加します。話が増えてコンテキストの上限に近づくと、有料プランでは自動でRAGモードに切り替わり、Projectの容量が最大10倍まで広がります。
メモリー機能もあります。Free・Pro・Maxでは既定でオンで、Projectごとに別のメモリーを持ちます。子どもの名前や年齢を書いたチャットを記憶に残したくないときは、最初のメッセージを送る前に「+」メニューで「Memory」をオフにします。そのチャットはProjectのメモリーを使わず、追加もしません。
きょうだいで別の主人公を使い分ける
きょうだいがいる家庭では、好きな動物やテーマが子どもごとに違います。Project instructionsはProject内の全チャットに効くため、1つのProjectに2人分の設定を並べると、どちらの話を頼むときも両方の設定が前提になります。
分け方は2つです。
- きょうだいごとにProjectを分ける
- 無料プランの5個という上限が気になるなら、1つのProjectにして、話を頼むたびに誰向けかを書く
今日は妹の「ゆい」向けに、うさぎのましろが主人公の話をお願いします。
兄の「そら」向けの恐竜のお話とは別の話として作ってください。音声で語ってもらうときに知っておくこと
書いてもらったお話は、画面を子どもに見せるか、保護者が読み上げるのが基本です。両手がふさがっている夜は、音声モードでClaudeに語ってもらう手もあります。
音声モードの使い分け
静かな部屋
話し始めるだけで使えるハンズフリーが既定です。Claudeは言葉の切れ目で応答するので、間を置いても話を遮られにくくなります。
騒がしい場所・周りに人がいる
ボタンを押している間だけ聞き取るプッシュトゥトークに切り替えます。他の人の声を拾って割り込まれるのを避けられます。
文面を決めておきたい
画面に出ている文章を保護者が読み上げます。音声モードは、文章をそのまま再現するのではなく応答を生成する設計だからです。
音声モードはすべてのプランで、Claudeのモバイルアプリ・デスクトップアプリ・Webから使えます。ベータ機能で、いちばん使いやすいのは手元のスマートフォンです。Webとデスクトップでは、チャット画面の右下にある音波のアイコンから始めます。
英語以外の言語で語ってもらうには、音声の言語を選びます。対応言語は設定画面の一覧で選べます。Settings > GeneralのVoice > Languageで選ぶ方式で、アプリの表示言語を変えても音声の言語は変わりません。会話の途中でClaudeに言語の切り替えを頼むこともできます。声は用意された範囲から選び、あとからSettings > GeneralのVoice settingsで変えられます。モバイルでは、会話中に左下の設定ボタンから声と話す速さを選べます。
テキストで作ったお話は、同じ会話の中で音声に切り替えても文脈が引き継がれます。途中で文字に戻して、固有名詞を打ち込むこともできます。会話の記録(文字起こし)はチャット履歴に残ります。
語りが思っていた方向と違ったら、そのまま話しかければClaudeは止まって聞き直します。聞き取りが悪いときは、端末でClaudeにマイクの権限が許可されているかを見ます。声が途切れるときは、通信が安定しているか、他のアプリが負荷をかけていないかが確認点です。応答が止まったときは、使用量の上限に達していないかも見ます。
注意点が3つあります。
- 音声での会話も、プランの使用量の上限に数えられます
- 音声モードでは、Claude Fableが使えません
- Claude CodeとCoworkでは、音声入力(ディクテーション)は使えても、音声モードは使えません
怖い展開や、結末の教訓を避ける指定
年齢に応じて避けたい要素は、先に伝えておきます。怖さの基準は家庭ごとに違い、Claudeは子どもの様子を知りません。
結末に教訓やまとめの一文を付けたくないときも、先に指定します。「教訓やまとめの一文は付けずに、そのまま眠くなる終わり方にして」と書き添えます。
子どもと一緒に展開を選びながら作る
一方的に物語を作らせるだけでなく、途中で子どもに選ばせる作り方もあります。分かれ道を用意させて、その場で子どもに選んでもらう形です。
うさぎのましろが森で困っている場面まで話を進めたら、いったん止めてください。
そこから「フクロウに相談する」か「自分で解決策を考える」かの2択を子どもに聞き、
選んだほうに合わせて続きを作ってください。コツは、Claudeに一気に最後まで書かせず、途中で止めて子どもの反応を待つことです。毎回同じ2択にならないよう、「今回は違う種類の分かれ道にして」と添えておくと単調になりません。
この形で子どもが画面に触る場合は、冒頭の操作の分担に戻ります。選ぶのは子ども、入力するのは保護者という分け方にすれば、アカウントの会話は保護者の発言だけで進みます。
指示を直すときの3つの型
主人公だけ固定してテーマを変えずにいると、話の起伏が似たパターンになりやすくなります。「今日は昨日より少しドキドキする展開にして」のように、前回との違いを一言添えます。
長さが狙いとずれたときは、作り直さずに生成後に調整させるのが手早い方法です。「もう半分くらいの長さにして」「もう少し続きを足して」と頼みます。
同じProject内で複数の主人公を扱うときは、話を頼むたびに主人公名を書き添えます。前の話の登場人物が混ざったら、「くりは今回登場させないで」と外す人物を名指しします。
まとめ
読み聞かせ用のお話は、主人公・テーマ・読み上げ時間の3点を最初の指示に入れれば形になります。毎晩続けるなら、設定をProjectsに置いて、今日の出来事だけを伝える運用に移れます。使い始める前に押さえておきたいのは、操作するのが18歳以上の保護者であることです。