LatticeとClaudeで人事評価ドラフトと1on1準備を進める方法
Lattice ConnectorでClaudeに人事評価ドラフトと1on1準備を任せる実装ガイドです。目標・フィードバック・過去レビューを集約する具体的なプロンプトの型を扱います。
評価シーズンになると、マネージャーは部下1人あたり数十分かけてレビューの下書きを書き始めます。Lattice Connectorを接続していれば、目標・日々のアップデート・フィードバック・過去のレビューをClaudeがLatticeから一度に集めた状態から書き始められます。ここでは、公式ディレクトリが例示する4つの使い方のうち、負荷が高い「レビューの下書き作成」と「1on1の事前準備」を中心に、実際のプロンプトの型を扱います。
接続がまだの場合
本記事はLattice Connectorを接続済みであることが前提です。接続手順と、書き込み権限をどこまで許可するかの設定はClaudeとLatticeを連携する方法にまとめています。Claudeが参照できるのは、自分がLattice上で本来アクセスできる範囲だけです。他のマネージャーが担当するメンバーの評価データは、権限が無ければ見えません。
4つの使い方とLatticeから拾われるデータ
公式ディレクトリが例示する4つの使い方は、それぞれClaudeが参照するLattice側のデータが異なります。プロンプトを組み立てる前に、どの使い方がどのデータに依存するかを押さえておくと的が外れにくくなります。
| 使い方 | 主に拾うデータ | 書き込みの発生しやすさ |
|---|---|---|
| レビューの下書き作成 | 主に拾うデータ目標・アップデート・フィードバック・前回のレビュー | 書き込みの発生しやすさ高い(下書きをLattice側へ提出する場面がある) |
| 1on1の事前準備 | 主に拾うデータ直近の1on1記録・アクションアイテム・最近のフィードバック | 書き込みの発生しやすさ低い(準備は読み取りのみで完結することが多い) |
| チームの傾向把握 | 主に拾うデータ指定期間のメンバー全員のアップデート | 書き込みの発生しやすさ低い |
| コーチングノート作成 | 主に拾うデータ指定期間のフィードバック | 書き込みの発生しやすさ中(ノート自体をLattice側に残す運用もある) |
書き込みが発生しやすい使い方ほど、組織のTool permissionsの設定が実際に効いてきます。「Needs approval」に設定していれば、下書きをLattice側へ書き込もうとするたびに承認プロンプトが挟まります。同じ人事評価というくくりでも、レビューの下書き作成はLattice本体のレビュー欄への提出を前提にすることが多いのに対し、コーチングノートの作成は下書きをそのまま渡すか、1on1の場で口頭に落とし込むかは運用次第です。書き込みが必須ではない使い方まで一律に許可を絞ると、かえって承認待ちが増えるため、使い方ごとに必要な権限を分けて考える価値があります。
人事評価ドラフトをLatticeのデータから作成する
レビュー作成でClaudeに渡す情報は、目標・アップデート・フィードバック・前回のレビューの4種類です。個別に思い出しながら書くのではなく、まとめて呼び出す形のプロンプトが向いています。
[名前]の人事評価を書くために必要な情報を全部集めてください。
目標・アップデート・フィードバック・前回のレビューをLatticeから拾ってください。Claudeは接続済みのLatticeから該当メンバーの記録を検索し、集めた内容を要約してから下書きに進みます。ここで重要なのは、Claudeが見られるのは自分がLattice上でアクセス権を持つ範囲だけという点です。直属でないメンバーの評価を頼んでも、権限がなければ情報自体が取得できません。
下書きが返ってきたら、そのままLatticeへ提出するのではなく、事実関係と評価の妥当性を自分で確認する工程を挟むのが実務的です。特に、フィードバックの引用元や期間を勘違いしていないかは、下書きの中で数値や固有名詞が出てくる箇所を中心に見直すと効率的です。Lattice ConnectorはRead & writeの権限を持つため、確認後にClaude経由でLattice側へ書き込むこと自体は技術的に可能ですが、組織のTool permissionsで書き込み操作が「Needs approval」に設定されていれば、そのつど承認が必要です。
1on1の事前準備をLatticeの記録から組み立てる
Lattice Connectorが取得する1on1向けの情報は、外部のカレンダーではなくLattice自体が記録している1on1の議事録とアクションアイテムです。直近の会議内容を踏まえて次の1on1に臨みたい場合、次のようなプロンプトが使えます。
今日の[名前]との1on1の準備をしてください。
直近3回の会議、未解決のアクションアイテム、最近のフィードバックを拾ってください。Claudeは直近の1on1記録から、前回までに合意した内容と、まだ完了していないアクションアイテムを拾い出します。ここで拾われるのはLattice側に記録が残っている範囲に限られるため、口頭だけで済ませて記録を残していない話題は反映されません。1on1の記録をLattice側でこまめに残す運用そのものが、この準備プロンプトの精度を左右します。
毎週の1on1で同じ形式の準備をしたい場合は、プロンプトの構成を固定して使い回すと安定します。「直近の会議」「未解決のアクションアイテム」「最近のフィードバック」の3項目を毎回同じ順番で聞く形にしておけば、メンバーが変わっても同じ形式で準備できます。カレンダーやメールと組み合わせた週次の準備全般はClaudeで週次準備をカレンダーとメール連携から効率化するでも扱っています。
プロンプトの精度を上げる工夫
Lattice Connectorへの指示は、対象と期間をあいまいにするほど出力の精度が落ちます。「最近のフィードバック」とだけ書くより、「直近90日」のように期間を数値で区切ったほうが、Claudeが検索するLattice側のデータ範囲が絞られます。名前も、フルネームか社内で使っている表記のどちらかに統一しておくと、同姓のメンバーがいるチームでの取り違えを防げます。
下書きの形式を指定するのも有効です。「箇条書きで」「見出しを目標・成果・次の期間に向けた課題の3つに分けて」のように出力の型を指定すると、毎回同じ構成の下書きが返ってくるようになり、複数人ぶんを短時間で処理する場面で見比べやすくなります。
他のプラットフォーム連携との違い
CRMツールとの商談準備や、カレンダー・メールを使った週次準備も、Claudeに文脈をまとめて渡してから作業に入るという発想は同じです。Claudeで商談準備をCRM連携で効率化する方法で扱っているCRM連携との違いは、Lattice Connectorが扱うデータの機微性です。商談情報も社外秘ですが、個人の評価やフィードバックは対象者本人の受け止め方に直接影響するため、下書きの共有範囲や書き込み権限の設定により慎重さが求められます。
チームの傾向把握とコーチングノートにも使える
公式ディレクトリはこの2つ以外に、チームの傾向把握とコーチングノート作成も使い方として挙げています。負荷の高い場面ではありませんが、レビューシーズン以外でも継続的に使える活用例です。
チームの傾向把握では、期間を指定してアップデートを横断的に見る使い方です。
チームの直近8週間分のアップデートを拾ってください。
そこからどんな傾向が見えるか教えてください。コーチングノートの作成では、フィードバックの傾向を踏まえた下書きを作る使い方です。
[名前]が直近90日で受け取ったフィードバックを踏まえて、コーチングノートの下書きを書いてください。
具体的に、そして相手を気遣う言い方で書いてください。どちらも元になるのはLattice側に記録済みのアップデートとフィードバックです。記録の頻度が低いチームでは、拾える情報自体が薄くなる点は変わりません。
書き込み権限とプライバシーへの配慮
人事評価とフィードバックは組織内でも特に機微なデータです。ClaudeがLatticeから読み取れる範囲は自分の権限に紐づきますが、下書きを別の会話やプロジェクトに貼り付けて共有すると、その時点でLattice側のアクセス制御からは外れます。下書きの共有範囲は、Lattice本体の閲覧権限と同じ意識で扱う必要があります。
組織として、誰がどの範囲でLattice Connectorを使っているかを追跡したい場合は、Claudeコネクタの権限設定は監査ログでどこまで追えるかで監査ログの扱いをまとめています。
よくあるつまずき
下書きの内容が薄い、または古い
Lattice側にアップデートやフィードバックの記録がこまめに残っていない場合、Claudeが拾える情報自体が少なくなります。レビュー期間だけ急に情報を増やそうとしても間に合わないため、日々の記録の運用がドラフトの質に直結します。
特定のメンバーの情報が一切拾えない
多くの場合、自分がLattice上でそのメンバーの評価データにアクセスする権限を持っていません。直属のメンバーでない場合や、権限の割り当てが変わった直後によく起きます。
Lattice側への書き込みが反映されない
組織のTool permissionsで書き込み系操作が制限されている可能性があります。設定の確認方法はClaudeとLatticeを連携する方法にまとめています。
よくある質問
Coworkから使えますか
いいえ。Lattice Connectorのディレクトリ掲載情報に、対応する製品面としてCoworkは含まれていません。対応するのはClaude(claude.ai)・Claudeデスクトップアプリ・Claudeモバイルアプリ・Claude Code・Claude APIの5つです。
下書きは自動でLatticeに提出されますか
されません。Claudeが作るのは下書きの文面です。Lattice本体への提出は別の操作で、組織のTool permissionsで書き込み系操作が制限されていれば、そのつど承認が必要になります。提出前に自分で内容を確認する工程を挟むのが安全です。
まとめ
Lattice Connectorが効くのは、レビュー期間の下書き作成と週次の1on1準備という、頻度が高く負荷もかかる2つの場面です。どちらも、目標・アップデート・フィードバック・過去の記録をLatticeから一度に集めてから書き始められる点が時間短縮につながります。ただしClaudeが拾えるのは自分の権限内の記録に限られるため、精度は普段のLattice運用の丁寧さに左右されます。下書きはそのまま提出せず、事実関係を自分で確認してから使う運用が安全です。