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Claudeのプロジェクトで小説の設定管理を一元化する手順

Claudeのプロジェクトで小説の設定管理を一元化する手順

Claudeのプロジェクトに小説の人物・世界観設定を登録し、Project instructionsで矛盾を確認する手順です。無料プランは5個まで作れます。

長編小説を書き進めていると、途中で人物の目の色や地名の綴りが変わってしまうことがあります。Claudeのプロジェクト機能を使うと、人物・世界観の設定を一箇所に蓄積し、書きながら矛盾を確認できます。設定を読み込んだ状態のままClaudeと会話を続けられる点が、ノートアプリとの違いです。

小説でプロジェクトを使う手順は3つです。作品ごとにプロジェクトを1つ作り、設定資料を知識ベースに登録し、Project instructionsに「設定と矛盾しないか確認する」指示を保存します。プロジェクトは無料プランでも5個まで作れます。

小説の設定をProjectsで管理する利点

プロジェクトは、独立したチャット履歴と知識ベースを持つワークスペースです。小説専用のプロジェクトを1つ作り、人物・地名・年表をそこに蓄積すれば、他の雑談や仕事の会話と混ざりません。無料アカウントでも作成でき、無料プランでは5個までです。

新しいエピソードを書くたびに設定を貼り付け直す必要はありません。設定を一度登録すれば、第10章を書いている最中に「主人公の妹の名前と年齢は?」と聞けば、登録済みの人物設定から答えてもらえます。基本操作はClaude Projects完全ガイドにまとめています。

小説設定用プロジェクトを作る手順

手順

設定用プロジェクトの作り方

  1. 1

    プロジェクトを作る

    画面左側にカーソルを合わせて「Projects」を開くか、claude.ai/projects に直接移動します。右上の「+ New Project」から名前と説明を付けて作成します。

  2. 2

    設定資料を登録する

    プロジェクトページの右側にある知識ベースの「+」から、人物・世界観のメモをアップロードするか、テキストファイルやコードスニペットとして追加します。

  3. 3

    矛盾チェックの指示を保存する

    「Set project instructions」に指示文を書き、「Save instructions」で保存します。文面は次の節で扱います。

プロジェクトの名前と説明は、Claudeからは見えません。「(作品名)設定」と名付けても、Claudeが作品名を知ることにはならないため、作品名や文体の前提は指示文のほうに書きます。名前は自分が一覧で見分けるためのものと割り切れます。

作品が複数ある場合は、シリーズごとに1プロジェクトを分けるのが基本です。同じプロジェクトに別作品の設定が混ざると、似た人物名で別作品の設定を引かれるおそれがあります。分けたプロジェクトには、Project instructionsもそれぞれ登録し直します。指示文はコピーして貼るだけです。

すでに別のチャットで設定を相談していた場合は、そのチャットのプルダウンから「Add to project」を選ぶと、プロジェクトに移せます。

人物・世界観設定を書き溜める型

書き方を毎回そろえておくと、Claudeが該当の設定を取り違えにくくなります。人物設定なら次のような型が扱いやすいです。

名前 / 呼称・愛称
年齢 / 誕生日
外見の特徴(髪・目の色・体格)
口調・話し方の特徴
初登場章 / 現在の生死
他キャラクターとの関係

地名や組織などの世界観設定も同じ考え方で、固定の項目を決めておきます。

名称 / 別称
所在・規模
統治者・管理者
既出の章での言及内容
他地域との関係・力関係

人物名や地名の表記が章ごとにバラついていると、あとから「この人物の設定を出して」と聞いても拾い漏れが起きます。フルネームと呼称の両方を型の中に書いておけば、どちらで聞いても同じ人物の項目に行き着きます。

ファイル名も手がかりになります。ヘルプセンターのRAGの解説では、わかりやすいファイル名を付けることと、質問でファイル名を指定することが勧められています。人物_主要.txt 地理_王都.txt 年表.txt のように、中身が名前で分かる形にしておくと、「人物_主要.txt と照らして」と聞けます。

Project instructionsで矛盾を防ぐ設定

毎回「この設定を踏まえて」と書き添えるのは手間です。Project instructionsに次のような指示を登録しておけば、新しい原稿を貼るたびに設定との整合性を確認してもらえます。

このプロジェクトは長編小説「(作品名)」の設定管理用です。
knowledge内の人物・世界観設定を必ず前提として回答してください。
 
- 新しい原稿や設定案を渡したら、knowledge内の既存設定と矛盾する記述がないか確認する
- 矛盾があれば該当箇所を具体的に指摘する(章・キャラクター名・食い違う内容)
- knowledgeに記載のない設定を推測で作らないでください
- 不明な点は「設定に記載がありません」と答えてください

執筆中に設定を呼び出し矛盾を洗い出す聞き方

呼び出し方は難しく考える必要はなく、知りたいことをそのまま日本語で聞くだけです。

・主人公の妹の名前と現在の年齢を教えて
・第3章と第12章で、王都の統治者の記述に矛盾はある?
・この新しい原稿を、knowledge内の人物設定と照らし合わせて確認して
・キャラクターの口調が章によってブレていないか確認して

3つ目のような「新しい原稿を照らし合わせる」聞き方が最も実用的です。書き上げた章を貼って確認を頼めば、人物名の食い違いや、死亡済みの人物が後の章に出ていないかを書き終えた直後に見直せます。

既存の設定資料を移行する

すでにWordやNotion、Scrivenerで人物設定をまとめている場合、ゼロから書き直す必要はありません。テキスト形式でエクスポートしてアップロードすれば、既存の設定も参照対象になります。Word文書(DOCX)はそのままアップロードできます。

Scrivenerのようにカード単位で設定を管理しているツールからは、カードごとの内容を統一した型で1つのテキストファイルにまとめてから登録すると、あとから探しやすくなります。何十ものカードを個別にアップロードすると、人物と地名を横断して確認しにくくなります。

移行を完璧に終えてから執筆を再開する必要はありません。まず主要人物と舞台となる地域だけを登録し、脇役や細かい設定は書きながら追加する運用でも機能します。

設定はknowledgeに置き、原稿はチャットに添付する

ヘルプセンターの「Upload files to Claude」では、置き場所が2つ説明されています。チャットに添付する方法と、プロジェクトの「Files」(説明ページでは知識ベース)に置く方法です。上限の数字が大きく違うため、置く場所を分けると運用が楽になります。

くらべる

設定資料と原稿の置き場所

設定資料向き

プロジェクトの知識ベース

1ファイル30MBまでで、ファイル数に上限はありません。ただし合計がコンテキストウィンドウに収まる必要があります。プロジェクト内の全チャットから参照されます。

チェックしたい原稿向き

個別のチャットに添付

1ファイル500MBまでで、1チャット20ファイルまでです。そのチャットの中だけで使われます。

知識ベースに置いた書類からは、テキストだけが抽出されます。例外はマルチモーダル対応のPDFで、100ページ以下ならグラフや画像も読まれます。DOCXやHTMLに埋め込まれた画像は読み取られないので、地図や相関図の画像は、文字で書いた説明を別に添えておきます。対応形式はPDF・DOCX・CSV・TXT・HTML・ODT・RTF・EPUB・JSONで、XLSXはコード実行とファイル作成を有効にした場合に使えます。原稿をPDFで置く場合、101〜1000ページのPDFはテキストだけが処理され、図や画像は分析されません。1000ページを超えるPDFはアップロードできません。ページを指定して聞くときは、原稿の印字ではなく、PDFビューアに表示されるページ番号を使います。他の用途との上限の違いはClaudeファイル上限の一覧で比較できます。

長編でコンテキストが埋まったらRAGに切り替わる

長編になるほど、人物設定・年表・既出章のあらすじを合わせた総量がコンテキストの上限に近づきます。有料プラン(Pro / Max / Team / Enterprise)では、近づくと自動でRAG(検索拡張生成)モードに切り替わり、知識ベースの容量が最大10倍まで広がります。

RAGモードでは、全体を一度に読み込む代わりに、質問ごとに関連する箇所を検索して取り出します。画面には、RAGモードであることを示す表示と、Claudeが「project knowledge search」ツールを使う様子が出ます。知識ベースが小さくなってコンテキストに収まれば、通常の方式に戻ることもあります。

この方式では、聞き方が結果に響きます。「第3章の王都の記述」のように対象を名指しし、ファイル名を挙げて聞くほうが、探す範囲を絞れます。RAGで検索の挙動がどう変わるかはClaude ProjectsのRAG検索の仕組みで扱っています。

なお、Claude Codeの利用者に向けて、新しいバージョンのProjectsがベータ提供されています。チャットの既存プロジェクトはこれまでと同じように動きます。

設定が参照される範囲は3つある

設定が「どこまで届くか」は、仕組みごとに違います。

仕組み

設定を参照させる3つの経路

  • 知識ベースとProject instructions

    プロジェクト内のすべてのチャットで使われます。メモリーと違い、書いた内容がそのまま渡ります。

  • メモリー

    Free・Pro・Maxでは既定でオンです。プロジェクトごとに独立した記憶と要約が持たれ、他のプロジェクトや通常のチャットとは分かれます。

  • 過去チャットの検索

    有料プランで使えます。対象は、プロジェクト外のチャットか、1つのプロジェクト内のチャットだけです。

プロジェクトの作成・管理を説明するヘルプには、「知識ベースに追加しない限り、プロジェクト内のチャット間でコンテキストは共有されない」という注意書きがあります。一方でメモリーのヘルプには、プロジェクトごとの記憶と要約があると書かれています。2つの説明は並べて読むと食い違うように見えます。小説の設定のように間違いが許されない情報は、記憶に頼らず、確定した時点で知識ベースに書き足しておくほうが確実です。

運用でぶつかりやすいつまずき

作品が増えると、プロジェクトの一覧から目的のものを探すのに手間がかかります。プロジェクトに星を付けておくと、プロジェクトとチャットの一覧からすぐ開けます。共有を使う場合、プロジェクトのページには「Your projects」「Organization」「Shared with you」の3つのタブが並びます。

完結した作品や休載中の作品は、アーカイブすると一覧の下に移ります。アーカイブしたプロジェクトの会話は、そのまま開いて読み返せます。ただしアーカイブ中のプロジェクトは削除できず、削除するにはいったんアーカイブを解除します。

書き上げた章が増えるほど、既出あらすじの分量も増えます。章が進むごとに「この章までのあらすじ」を短くまとめ直し、原稿本文とは別ファイルにしておくと、知識ベースの容量を節約できます。

他の話と混ざらせたくない相談をするときは、メモリーを1チャットだけ切る手があります。最初のメッセージを送る前に、新しいチャットの「+」メニューで「Memory」をオフにすると、そのチャットは記憶を使わず、記憶にも加えません。

よくある質問

共同で執筆している場合、設定を共有できますか

プロジェクトの共有機能はTeam・Enterpriseプラン限定です。共有では「Can view」(閲覧とプロジェクト内でのチャットのみ)と「Can edit」(指示と知識の変更、メンバー管理を含む)を選べます。Free・Pro・Maxには共有機能がないため、共同執筆者に設定を見せたいときは、知識ベースの内容をテキストで書き出して別途渡します。

まとめ

まず主要人物と舞台だけを知識ベースに置き、原稿はチャットに添付して照合する運用から始めると、上限やRAGの挙動に左右されにくくなります。感想や引用を記録して振り返るだけなら、Claudeで読書メモをプロジェクトに溜めて検索する方法の運用のほうが手軽です。

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