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ClaudeとPendoを連携してオンボーディングが止まった顧客を洗い出す手順

ClaudeとPendoを連携してオンボーディングが止まった顧客を洗い出す手順

PendoコネクタでアカウントとガイドとFeatureの利用データを引き、導入後に止まっている顧客を担当別の声かけ順にする流れを、管理者の事前設定と取得の上限とあわせて解説します。

Claude Pendo連携とは — 製品の利用ログを入口にする

Pendoコネクタは、Pendoが提供する「Anthropic verified」表示のコネクタです。分類は「Data & analytics」と「Productivity」で、ディレクトリへの追加は2026年1月、サインインは必須です。説明文は、アカウントとビジターのメタデータ、ユーザー行動、ページ・Feature・イベントの分析を扱えるとしています。用途として挙げているのは、顧客との通話準備、導入状況の分析、解約の調査、サポートチケットの補強です。

この記事の用途は、このうち導入状況の分析と解約の調査にあたります。導入したのに使い始めていない、使い始めたが途中で止まっている顧客を、製品内の利用データから洗い出します。

入口が違うと手順も変わります。ヘルススコアを持つCSプラットフォームから入る場合はClaudeとGainsightを連携して解約リスクの顧客を洗い出す手順が該当します。そちらはCSチームが付けたスコアが出発点で、ここでは製品ログそのものが出発点です。スコアに現れる前の「まだ何も使っていない」段階を拾えるのが、利用ログ側から入る利点です。

先にPendoの管理者が済ませる設定

Pendoの接続は、Claudeを開く前にPendo側の準備が要ります。順番を間違えると、接続は通ってもデータが返りません。

手順

接続までの準備の順番

  1. 1

    Pendoの管理者がMCPを有効にする

    「Settings」→「Subscription settings」→「AI access」タブで、読み取り専用ツールのトグルをオンにします。書き込みツールは任意で、読み取り専用をオンにしたあとでないと有効にできません。

  2. 2

    リージョンのURLを確かめる

    Pendoにサインインするときのホスト名と同じデータセンターのURLを使います。US、US1、EU、日本、オーストラリアで別々です。日本の契約なら https://app.jpn.pendo.io/mcp/v0/shttp です。

  3. 3

    Claudeの管理者がコネクタを追加する

    Claudeの「Admin settings」→「Connectors」→「Browse connectors」でPendoを選び、リージョンのURLをServer URLに入力して「Continue」を押します。これが済むまで、ほかのユーザーは接続できません。

  4. 4

    各ユーザーが接続する

    「Settings」→「Connectors」のPendoの横で「Connect」を押し、Pendoにサインインして「Allow」を選びます。

リージョンが複数ある契約では、リージョンごとに別の接続が要ります。Pendoのデータはリージョンをまたいで読めません。同じリージョン内の複数サブスクリプションは1回の接続で足り、対象を絞るときは依頼文にサブスクリプションIDを書きます。

よくある失敗は、サインイン用のURL(https://app.pendo.io/ など)をサーバーURLに入れることです。末尾の /mcp/v0/shttp までを含めたURLが正で、誤ったURLで一度認証すると、クライアントがURLを保持したままになることがあります。その場合は、コネクタを削除してから正しいURLで入れ直します。

Claude Codeから使う場合は、ターミナルで次を実行し、/mcp から認証します。

claude mcp add --transport http pendo \
  https://app.pendo.io/mcp/v0/shttp

URLは自分のリージョンのものに置き換えます。

Claudeに渡る権限と、ツールの承認設定

PendoのMCPサーバーは、接続した人のPendo権限をそのまま引き継ぎます。Pendoで見られないアプリやデータには、Claudeからも届きません。顧客データを扱う担当者が、自分の権限の範囲で使う形です。

Claudeの「Configure」画面では、ツールごとに「Always allow」か「Needs approval」を選べます。既定は全ツールが「Needs approval」で、依頼のたびにClaudeが実行の許可を求めます。洗い出しの用途は読み取りが中心なので、書き込みツールをPendo側でオンにしない運用でも成り立ちます。

保存済みセグメントの作成・更新・削除は書き込みツールの側です。読み取り専用のままなら、セグメントはその場の依頼の中で組み立てて使い、Pendoには保存しません。

「止まっている」を3つの指標で定義する

「オンボーディングが止まった」は、Pendoにそのまま存在する項目ではありません。依頼する人が定義を決めます。次の3つを組み合わせると、どこで止まったかまで分かります。

指標見ること主に使うツール
主要Featureの利用見ること導入後の一定期間に、初期設定のFeatureを使ったか主に使うツールproductAreaMemberActivity、entityUsage
ガイドの完了見ることオンボーディングのガイドを見て、最後まで進んだか主に使うツールguideUsage、aggregateGuideMetrics
手順の到達見ること登録から初回の成果までの順序で、どの段で途切れたか主に使うツールqueryFunnel

productAreaMemberActivity は、製品領域に属するPage・Feature・Track Eventのうち、期間内に利用がゼロのものも含めて返します。たとえばオンボーディング領域で利用ゼロのFeatureを、全体または特定のセグメントで洗い出せます。

queryFunnel は2〜3段の順序つきの流れを数えます。「サインアップ」「最初のプロジェクト作成」「最初の招待」のように、導入の山場を並べて渡します。

guideEffectivenessMetrics は、PendoのGuides画面の「Effectiveness」タブと同じ値を返すツールですが、Guides Proが前提です。契約にGuides Proがなければ、ガイド単位の集計は aggregateGuideMetrics と guideUsage で代わりを探します。

手順: 洗い出しから担当別の声かけ順まで

1. 使えるメタデータを確かめる

最初に、アカウントにどんな項目があるかをClaudeに聞きます。ARR、契約開始日、更新日、担当者のように、絞り込みや並べ替えに使える項目が見つかります。

accountMetadataSchemaで、アカウントに使えるメタデータ項目を
一覧にしてください。契約開始日に近い項目と、CS担当者を表す項目が
あれば、項目名と型を教えてください。

項目の名前は契約ごとに違います。担当者の項目がなければ、担当別の並べ替えはあとで別の資料(CRMなど)と突き合わせる必要があります。担当者の項目は、この確認で初めて分かります。

2. 対象の顧客を絞る

導入から日の浅い顧客だけに対象を絞ります。期間は依頼文に明記します。

契約開始日が過去90日以内のアカウントを対象に、
オンボーディング領域のFeatureのうち、過去30日の利用が
ゼロのものを、アカウントごとに一覧にしてください。

利用データの取得には期間の上限があります。Pageなどの利用は最大367日、ファネルは最大180日、ビジターごとの行動履歴は最大31日です。90日以内の導入を30日の利用で見る使い方は、どの上限にも収まります。

3. ガイドの完了状況を重ねる

利用がゼロの顧客が、ガイドを見たうえで進まなかったのか、そもそも見ていないのかで、次の一手が変わります。

オンボーディングのガイドについて、手順2のアカウントが
表示・完了・閉じた回数をまとめてください。
一度も表示されていないアカウントは別の列に分けてください。

見ていない顧客は、ガイドの配信条件やセグメントの設定を見直す対象です。見たのに進まなかった顧客は、内容や流れを見直す対象で、声かけの文面にも反映できます。

4. 途切れた段を特定する

サインアップ、最初のプロジェクト作成、最初の招待の3段の
ファネルを、手順2のアカウントに絞って計算してください。
どの段で脱落した顧客が最も多いかも教えてください。

5. 担当別の声かけ順にする

ここまでの結果を、判断に使える一覧にまとめさせます。

手順2〜4の結果を、CS担当者ごとの表にまとめてください。
列は、アカウント名、契約開始日、途切れた段、ガイドの状況、
直近の最終利用日です。止まっている期間が長い順に並べてください。

並べ方は依頼する人が決めます。ARRの大きい順にするか、契約開始から日の浅い順にするかは、CSチームの方針次第です。ARRで並べ替えるなら、手順1で項目があるかを確認しておきます。

6. 行動の中身を見る(必要なときだけ)

最終的に声をかける顧客が絞れたら、個別の様子を深く見ます。visitorActivity は1人のビジターの時系列を返し、期間は最大31日です。sessionReplayList はセッションリプレイのメタデータとリンクを返し、1回の取得は50件までで期間も31日までです。リプレイの映像そのものはMCP経由では取れないため、リンクを開いてPendoの画面で見ます。

数字を鵜呑みにしないための点検

Claudeは取得した数字を集計して並べますが、定義が曖昧だと結果もぶれます。次の点検を、一覧を配る前に挟みます。

  • 同じ依頼文で、期間と対象の条件を変えずに2回聞き、アカウント数が一致するか
  • 上位3社だけは、Pendoの画面で同じ数字になっているか
  • 「利用ゼロ」のFeatureが、使われていないのか計測されていないのか。Pendoの画面で計測の状態を確かめる
  • 匿名のビジターを含めるか。ファネルは既定で除外リストを適用し、匿名ビジターも含めます

最後の点は結果に効きます。社内利用のテストアカウントが多い契約では、除外リストの扱いで顧客数がずれます。

落とし穴

コネクタページのツール名とPendoの解説が一致しない

コネクタページの一覧には accountQuery、activityQuery、guideMetrics、pes といった名前が並びます。Pendoのヘルプセンターが説明するツールは listAccounts、entityUsage、aggregateGuideMetrics、queryFunnel などで、名前が重なるのは accountMetadataSchema、visitorMetadataSchema、searchEntities、sessionReplayList などの一部です。依頼文にツール名を書く場合は、Claudeの「Configure」画面に出ているツール名を確かめてから使うと安全です。名前を指定せず、やりたいことを日本語で書く方法もあります。

ほかのコネクタと組み合わせるときの考え方

コネクタページの関連コネクタには、Google Drive、Google Calendar、Microsoft 365、Notion、Slackが並びます。洗い出した一覧を声かけの案内に変えるときは、担当者ごとの表をSlackやNotionに渡す流れが組めます。ただし、書き込みや送信を伴う手順は、別のコネクタ側の権限と承認の設定に従います。Pendoの結果を渡す側と、受け取って書き込む側で、確認を挟む場所を分けておくと運用が安定します。

声かけの文面を考える材料として、顧客の声を集めたツールを併用する方法もあります。ClaudeとUnwrapを連携する方法は顧客の声から要望を整理する手順、ClaudeとDovetailを連携して顧客の声を根拠つきで引く方法は調査データから根拠を引く手順です。利用の止まった理由が利用データだけでは分からないとき、声のデータが補います。

課金の状態を合わせて見たいときは、ClaudeとChargebeeを連携する方法が参考になります。利用が止まっていて、更新日も近い顧客を優先する、という並べ方ができます。

最初に決めておく運用のルール

  • 「止まっている」の定義(期間・Feature・ガイド)を、CSチームで1行の文にして共有する
  • 一覧の用途は声かけの順番づけまでとし、解約の見込みや契約の判断はClaudeに任せない
  • 顧客の連絡先や担当者名をClaudeの会話に出すかどうかを、社内の取り扱いルールに合わせる
  • 接続が切れたら、OAuthセッションの有効期間が切れた可能性がある。Claudeで再認可する(有効期間はPendoの管理者が「Security and privacy」で設定する)

よくある質問

日本のリージョンでも使えますか

Pendoのヘルプセンターには日本リージョンのURLがあり、Claudeの管理者がServer URLにそのURLを入れて追加できます。ChatGPTの公式アプリはUSとEUのみ、CursorはUSのみの対応と説明されています。Claudeでのリージョンごとの対応範囲を示す記述は、同じ記事にはありません。自社のリージョンで接続に失敗したら、URLを入れ直す方法で確かめます。

無料プランでも使えますか

コネクタページとPendoの記事のどちらにも、Claudeのプラン条件の記載はありません。組織の管理者が追加する手順が前提になっているため、Team・Enterpriseのように管理画面を持つプランから確かめるのが現実的です。

書き込みツールはオンにしたほうがいいですか

洗い出しだけなら読み取りで足ります。書き込みツールは、フィードバックやアイデアの登録、セグメントの作成・更新・削除などの操作を可能にします。オンにするかどうかは、誰がどの操作を許されるかを決めてから判断します。

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