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Claude Bedrock・Vertex・Foundryの料金を比較 — 5経路の課金と地域加算

Claude Bedrock・Vertex・Foundryの料金を比較 — 5経路の課金と地域加算

Claude API・Bedrock・Google Cloud・Foundry・Claude Platform on AWSで、請求元と課金単位、地域を固定したときの加算条件がどう違うかを1枚の表と試算で並べます。

Claudeを使う経路は5つあり、トークン単価の表は共通でも、請求元・課金単位・地域加算の条件が経路ごとに違います。地域を固定したときの上乗せは、BedrockとGoogle Cloudが10%、Claude APIとClaude Platform on AWS、Foundryが1.1倍です。数字は近くても、掛かる条件と指定方法が別物です。

5経路の課金を1枚の表に並べる

Anthropicの料金ページは、経路を3つに分けて説明しています。Anthropicが運営するClaude API(直接契約)、クラウド事業者が請求書を出すパートナー運営のBedrockとGoogle Cloud、そしてAnthropicが運営しつつマーケットプレイスで請求するClaude Platform on AWSとClaude in Microsoft Foundryです。

経路請求元課金単位地域を固定したときの加算
Claude API請求元Anthropic課金単位USD / MTok地域を固定したときの加算inference_geo: "us" で1.1倍
Amazon Bedrock請求元AWS課金単位AWSの価格表地域を固定したときの加算リージョナルはグローバルより10%増
Google Cloud請求元Google Cloud課金単位Google Cloudの価格表地域を固定したときの加算マルチリージョン・リージョナルは10%増
Claude Platform on AWS請求元AWS Marketplace課金単位CCU(1CCU=$0.01)地域を固定したときの加算inference_geo: "us" で1.1倍
Claude in Microsoft Foundry請求元Azure Marketplace課金単位CCU(1CCU=$0.01)地域を固定したときの加算US Data Zone Standardで1.1倍

BedrockとGoogle Cloudの単価は、Anthropicのページには載っていません。AWSとGoogle Cloudの価格ページを見る前提で、Anthropic側は加算の仕組みだけを説明しています。

地域加算は何を選ぶと掛かるのか

「10%」と「1.1倍」は数字の上では同じ上乗せです。違うのは、何を選んだときに掛かるかです。

地域加算

経路ごとの加算の掛かり方

  • Bedrock

    グローバルエンドポイントは動的ルーティングで、リージョナルエンドポイントは特定の地理リージョンを通します。リージョナルを選ぶと10%増です。対象はSonnet 4.5、Haiku 4.5、Opus 4.5以降のモデルです。

  • Google Cloud

    グローバルは上乗せなし、マルチリージョン(USやEUなど)は10%増です。リージョナルエンドポイントを使えるのはClaude Sonnet 4.6以前のモデルで、新しいモデルはグローバルかマルチリージョンから選びます。

  • Claude API と Platform on AWS

    リクエストごとのinference_geoパラメーターで決まります。usを指定すると、入力・出力・キャッシュの書き込みと読み取りの全部に1.1倍が掛かります。対象はClaude 4.6以降のモデルです。Opus 4.5やHaiku 4.5以前のモデルに指定すると、400エラーで拒否されます。

  • Foundry

    inference_geoは適用外です。Azureでホストするデプロイでは、デプロイタイプをUS Data Zone Standardにすると推論が米国内に留まり、同じ1.1倍になります。

見落としやすいのは、指定の場所が経路で違う点です。BedrockとGoogle Cloudでは、エンドポイントのURLや推論プロファイルが推論リージョンを決めるので、inference_geoは使いません。Claude Platform on AWSでは、ワークスペースが束縛されるAWSリージョンは推論の場所を固定しません。固定したいならinference_geoを指定します。

Haiku 5.5には、プロンプトが10万トークンを超えると単価が上がる設定があります。1.1倍は、この高い側の単価にも掛かります。

Foundryには、もう一つ条件があります。ホスティングが「Azure上」と「Anthropic上」に分かれ、Anthropic上のデプロイはGlobal Standardだけです。Sonnet 5.5もGlobal Standardのみのため、US Data Zone Standardで1.1倍を払う選択肢がそもそもありません。逆にAzure上のデプロイでは、コード実行やFiles APIなど一部の機能が400エラーになります。地域を固めた代わりに機能が減る点も、見積もりの前提です。

1.1倍がどの層まで効くかは、米国限定推論の1.1倍の解説に整理があります。Google Cloudのエンドポイント3種の選び方はVertex AIのClaudeエンドポイントにあります。

同じ月間量を5経路で試算する

Sonnet 5.5は入力$2、出力$10(100万トークンあたり)です。月に入力1億トークン、出力1,000万トークンを使う例で試算します。

# 入力100M x $2 + 出力10M x $10 = 基準額(USD)
awk 'BEGIN { base = 100*2 + 10*10;
  printf "基準 $%d / 地域加算あり $%.0f / CCU %d -> %d\n",
    base, base*1.1, base*100, base*1.1*100 }'

出力は 基準 $300 / 地域加算あり $330 / CCU 30000 -> 33000 になります。ここでの数字は、公式の単価に筆者が掛け算した例示です。

数字

月間入力1億・出力1,000万トークンの試算(Sonnet 5.5)

  • 基準額

    $300

    Claude APIのグローバル、1.1倍なし

  • 地域を固定

    $330

    1.1倍。Bedrockのリージョナルも基準の+10%で同額

  • CCU(基準)

    30,000

    Platform on AWS・Foundry。100CCUが$1

  • CCU(US固定)

    33,000

    1.1倍をかけてからCCUに換算

単価は直接APIの料金表。加算後の額は筆者の計算

Bedrockの$330は、グローバルの単価が直接APIと同じ場合に限った見積もりです。実際の単価はAWSの価格表で行を開いて確かめます。グローバル単価の突き合わせはBedrockのClaude料金の記事にあります。

トークン数そのものは経路で変わらない

地域加算の話とは別に、同じ文章が何トークンになるかはモデルのトークナイザーで決まります。Claude 4.7以降のモデルは新しいトークナイザーを使い、同じテキストで約30%多くなります。Sonnet 4.6以前から移るときは、単価が同じでも請求トークンが増えます。

この差は経路を問いません。経路の比較表と、モデル世代の比較は別々に試算します。トークン数は、モデルIDを指定したトークンカウントで事前に数えられます。

単価の外で差が出る費目

トークン単価が同じでも、使える機能が経路で違うと、同じ設計でも請求額は変わります。料金ページとプラットフォーム別のドキュメントから、費用に直結する3点を拾います。

  • Fast modeは、Claude API(直接)だけで使えます。Claude Platform on AWSとパートナー運営のクラウドでは使えず、Opus 5.5の入力$8・出力$40という割増単価は、他の経路では選べません
  • Message Batches APIは、FoundryとGoogle Cloudの対応外の一覧に載っています。Claude Platform on AWSには「バッチ処理を送れる」と書かれており、半額の割引を前提にした設計は経路で成立しない場合があります
  • 提供終了したモデルの扱いも違います。Sonnet 4はBedrockとGoogle Cloudを除いて提供終了で、Opus 4.1もBedrockとGoogle Cloudを除く扱いです

Bedrockのバッチ推論はAWSの別機能で、Message Batches APIとは別です。モデルごとの対応はBedrockの料金の記事で表にしています。

請求の見え方と割引の移し方

CCUを使う2経路は、請求の仕組みがそろっています。Anthropicがトークン使用量をドルで評価し、割引を反映したうえで、$0.01につき1CCUに換算します。CCUの数量はマーケットプレイスに毎時報告され、請求書にはCCUの1行が出ます。割引は、CCUの単価でなく換算前のトークン側に掛かり、結果として計上するCCUが減ります。

支払いは後払いのみで、前払いのクレジットはありません。税はマーケットプレイスの側で処理されます。内訳の確認先は経路で違います。

経路内訳の確認先
Claude Platform on AWS内訳の確認先Claude Console(AWS Console経由)。AWS Cost ExplorerにはCCUの合計
Foundry内訳の確認先Azure Cost ManagementにCCUの合計
Bedrock・Google Cloud内訳の確認先各クラウドの請求画面

Bedrockでプライベートオファー(個別の値引き契約)を結んでいる場合は、Claude Platform on AWSへ移る前に営業担当へ連絡します。オファーを承認する前に発生した使用分には、割引をさかのぼって適用できません。手順の全体はBedrockからClaude Platform on AWSへの移行にあります。

経路選びで先に確かめる3点

機能面の差はBedrockとGoogle Cloudの対応差に譲り、費用の観点では次の順で見ると見積もりのやり直しが減ります。

  1. 地域を固定する必要があるか。必要ならその経路の加算条件(10%か1.1倍か)を試算に入れる
  2. Fast modeやバッチなど、単価を左右する機能が使えるか。使えないなら代替設計の費用を足す
  3. 請求を既存のクラウド契約にまとめたいか。まとめたいなら、BedrockかGoogle Cloudか、CCU方式のマーケットプレイス経由かを選ぶ

上乗せ率は2つの型があり、条件は別々です。10%は「エンドポイントの種類を選んだとき」、1.1倍は「US限定を明示したとき」に掛かります。同じ地域要件でも、経路を変えると加算の発生する操作そのものが変わります。

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