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Claude ProjectsとChatGPT GPTsの違い — 知識の置き方と共有範囲

Claude ProjectsとChatGPT GPTsの違い — 知識の置き方と共有範囲

ClaudeのProjectsとChatGPTのProjects・GPTsを、ファイルの置き方と共有範囲で比べます。上限の数え方、共有できるプラン、GPTsが新規作成できなくなった点まで比べます。

ClaudeのProjectsに一番近いのは、ChatGPTのProjectsです。ChatGPTのGPTsは、似た名前でも「配る側」に寄った別の仕組みです。さらにGPTsは、個人アカウントでは新規に作れなくなっています。

違いは3点に絞れます。ファイルの数え方、共有できる相手、チャットと記憶の扱いです。ここでは、ClaudeのProjects、ChatGPTのProjects、ChatGPTのGPTsを、この3点で順に並べます。全体の機能比較はClaudeとChatGPTの比較にあります。

3つの仕組みは何を束ねているのか

ClaudeのProjectsは、独自のチャット履歴とナレッジベースを持つ自己完結した作業スペースです。ドキュメントや本文を預け、プロジェクト専用の指示を決めておくと、その中で始めたチャットすべてに文脈が渡されます。

ChatGPTのProjectsも発想は同じで、関連するチャット・ファイル・指示を1か所にまとめます。違いは、ChatGPT側のヘルプが共有とメモリ設定を同じ記事で詳しく書いている点です。

GPTsは別物です。GPTは、指示・ナレッジ・使える機能をまとめて1つの専用アシスタントに仕立てたもので、共有や公開の設定を持つ点が、Projectsとの違いです。

観点Claude ProjectsChatGPT ProjectsChatGPT GPTs
束ねるものClaude Projectsチャット履歴・ナレッジ・指示ChatGPT Projectsチャット・ファイル・指示ChatGPT GPTs指示・ナレッジ・機能・Actions
使い始め方Claude Projectsプロジェクトを開いて会話ChatGPT Projectsプロジェクトを開いて会話ChatGPT GPTsGPTを開いて会話
新規作成Claude Projects全プランで可ChatGPT Projects全プランで可ChatGPT GPTs個人アカウントは不可
作れる数Claude Projects無料は5つまでChatGPT Projects制限なしChatGPT GPTs記載なし

最後の行は読み方に注意が要ります。ChatGPTのProjectsは作成数に上限がなく、代わりにファイル数をプランで絞ります。Claudeは無料プランが5つまでで、ファイル側の絞り方は別の形です。次の節で見ます。

GPTsは個人アカウントでは新規作成できない

比較の前提として、先にGPTsの現状を押さえておきます。OpenAIのヘルプには、カスタムGPTsを退役させる計画が載っています。移行先として案内されているのはPluginsです。

  • Enterpriseワークスペースの退役は2026年12月11日に予定されている
  • 移行の仕組みは2026年9月17日が目標で、全アカウントに同時に届くとは限らない
  • 退役までは既存のGPTsを使える
  • ほかのプランも同じ時期を想定する、とされている

個人のChatGPTアカウント(Free・Go・Plus・Pro)では、すでに新しいGPTの作成と公開ができません。既存のGPTsは使えて、編集もプランと権限の条件を満たせば続けられます。Business・Enterprise・Eduのワークスペースでは、ワークスペースの設定と権限が許す範囲で作成・編集・公開できます。

つまり、これから「社内向けの専用アシスタント」を個人アカウントで作ろうとしても、GPTsは選べません。比較の主役はProjects同士で、GPTsは「既に持っている人が移し替え先を探す」ための対象になります。

知識ベースにファイルをどう置くか

Claude Projects:数は決めず、容量で効く

Claudeのプロジェクトのファイルには、1ファイル30MBまでという上限があります。ファイル数は無制限ですが、合計の内容がClaudeのコンテキストウィンドウに収まる必要があります。対象はテキスト抽出で、マルチモーダルに処理できるPDFだけが例外です。

プロジェクトの知識がコンテキストの上限に近づくと、有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)ではRAGモードが自動で有効になります。容量は最大10倍まで広がります。無料プランにはこの拡張がありません。RAGに切り替わる条件と挙動はClaude ProjectsのRAG検索の仕組みで詳しく扱っています。

指示は知識ベースとは別に、プロジェクトごとに設定します。公式の注記どおり、チャット間の文脈はプロジェクトの知識に書き込まない限り共有されません。前回のチャットで決めた内容を次のチャットに持ち越したいなら、ファイルか指示に書き足す運用になります。

ChatGPT Projects:ファイル数をプランで切る

ChatGPT側は数で上限を決めます。プロジェクトあたりのファイル数は次のとおりです。

プランプロジェクトごとのファイル数
Freeプロジェクトごとのファイル数5
Go・Plusプロジェクトごとのファイル数25
Edu・Pro・Business・Enterpriseプロジェクトごとのファイル数40

一度にアップロードできるのは10ファイルまでです。プロジェクト自体は何個でも作れます。ファイル形式は、PDF・スプレッドシート・ドキュメント・画像のほか、テキストの貼り付けも使えます。

ChatGPTにはもう一つ、Claudeの手順ページに載っていない入口があります。Google Driveのファイルやフォルダ、Slackのチャンネルへのリンクを、プロジェクトのソースとして貼れます。ただしGoogle Driveアプリは、プロジェクトに追加しても事前の同期には対応しません。検索して関連ファイルを開くことはできても、先読みはされません。

また、ChatGPTは返答の保存先を選べます。気に入った要約や決定メモを「プロジェクトのソース」として保存し、次回以降のチャットで再利用できます。

GPTs:ナレッジは20個か10個か、公式ページで食い違う

GPTのナレッジも、アップロードしたファイルで作ります。ここに、OpenAIのヘルプ同士の食い違いがあります。

  • GPTの作成・編集の記事には、GPTに添付できるのは最大20ファイル、各ファイル最大512MBとある
  • ファイルアップロードの記事には、GPT1つあたり、そのGPTの存続期間を通じて10個までのナレッジファイルとある

どちらが現行かは、どちらのページにも書かれていません。手持ちのGPTにファイルを足すときは、編集画面で実際に追加できる数を確かめるのが確実です。

ナレッジの扱いについて、GPTの記事には「ルールや口調は指示に書き、ナレッジは参照資料にする」という使い分けがあります。この分け方は、ClaudeのProjectsで指示と知識ベースを分ける設計とそのまま対応します。

3つの置き方を並べると

観点Claude ProjectsChatGPT ProjectsChatGPT GPTs
ファイル数の上限Claude Projects無制限(合計はコンテキスト内)ChatGPT Projectsプランで5〜40ChatGPT GPTs20または10(ページで不一致)
1ファイルの上限Claude Projects30MBChatGPT Projects512MB(ドキュメント)ChatGPT GPTs512MB
容量の拡張Claude Projects有料プランでRAGにより最大10倍ChatGPT Projects記載なしChatGPT GPTs記載なし
外部からの取り込みClaude Projectsアップロード・貼り付けChatGPT Projects上に加えDrive・SlackリンクChatGPT GPTsアップロード

1ファイルの上限だけ見るとChatGPTのほうが大きく見えます。ただし、この表の「512MB」はChatGPTのファイルアップロード記事に載る全般の上限で、Projectsのヘルプはファイル数を「Plans and limits」に任せています。Claudeの30MBと単純には並べられません。

共有範囲:誰と、どこまで共有できるか

ここがいちばん大きな違いです。

Claude:共有はTeam・EnterpriseのProjectsだけ

ClaudeのProjectsを他人と共有できるのは、TeamとEnterpriseプランです。個人向けのFree・Pro・Maxでは、プロジェクトの共有機能がありません。

共有の仕組みは次のとおりです。

  • 作成時の公開範囲は2種類で、組織全員が見て使える「Public」と、招待したメンバーだけの「Private」
  • あとから切り替えられる
  • 権限は「Can view」(中身を見てチャットできるが編集不可)と「Can edit」(指示・ナレッジの編集、メンバー設定の更新ができる)の2段階
  • Enterpriseではグループへの共有もできる(ベータ)
  • 共有したプロジェクトでも、各自のチャットは非公開。共有するにはチャットごとに共有リンクを作る

管理者は、プロジェクト共有を組織単位で止められます。Enterpriseでは特定のロールだけ止めることも可能です。止めるとPublicプロジェクトはPrivateに戻り、新しい共有はできなくなりますが、すでに共有済みの権限は残ります。2つのトグルの違いはClaude組織のプロジェクト公開を無効化する方法にまとめています。

Claudeのヘルプにある共有の入口は、メール指定、メールアドレスの一括貼り付け、組織全体の3つです。リンクを知っているだけで誰でも入れる共有は、手順ページには載っていません。

ChatGPT Projects:無料でも共有でき、リンクで招待もできる

ChatGPTのProjectsは、Free・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduのすべてで共有できます。Claudeと逆に、無料プランから使えます。

共有相手の権限は2種類です。

  • チャットアクセス:チャット・ファイル・指示を見てやり取りできるが、他の人を招待できない
  • 編集アクセス:指示の更新、ファイルの追加と削除、他の人の招待ができる

共有の範囲は、個人プランでは「Only those invited」か「Anyone with a link」です。リンクを開くと、ログイン済みのChatGPTユーザーなら誰でも参加できます。このリンクの設定を変えられるのはオーナーだけです。

共同作業できる人数は、オーナーのプランで決まります。

オーナーのプランファイル数協力者の上限
Freeファイル数5協力者の上限5人
Go・Plusファイル数25協力者の上限10人
Proファイル数40協力者の上限100人
Business・Enterprise・Eduファイル数40協力者の上限100人

Business・Enterprise・Eduでは、ワークスペースのリンクで全メンバーを招待することもできます。その場合の初期権限はチャットアクセスで、全員に編集権限をまとめて与える設定は選べません。グループを招待した場合は、グループの権限と個人の権限のうち高いほうが適用されます。

プロジェクトの1つのチャットだけを共有するリンクもあります。受け取った人が見られるのはそのチャットだけで、プロジェクトの他のチャット・ファイル・指示は見えません。

ChatGPT GPTs:共有の段階が多い

GPTの共有は、共有の段階と権限の組み合わせで決まります。共有の段階は次のとおりです。

  1. Invite-only(個人アカウントでは自分だけ。ワークスペースでは指定したユーザーやグループも含む)
  2. Anyone at your workspace with the link
  3. Your workspace
  4. Anyone with the link(公開リンクが使える場合)
  5. GPT Store(公開できる条件を満たす場合)

権限は「Can chat」「Can view settings」「Can edit」の3種類です。Can view settingsは使うだけでなく、複製と設定の閲覧もできます。公開リンクとGPT Storeでは、Can chatしか選べません。

特定のユーザーやグループへの直接共有は、ワークスペースだけの機能で、最大100件の宛先まで指定できます。グループは1件と数えます。

共有範囲の比較

観点Claude ProjectsChatGPT ProjectsChatGPT GPTs
共有できるプランClaude ProjectsTeam・EnterpriseChatGPT Projects全プランChatGPT GPTsワークスペース中心
リンクでの参加Claude Projects手順ページに記載なしChatGPT Projects可(ログイン済みユーザー)ChatGPT GPTs可(公開リンクが使える場合)
権限Claude ProjectsCan view / Can editChatGPT Projectsチャット / 編集ChatGPT GPTsCan chat / view settings / edit
共有されるものClaude Projects知識・指示(チャットは別)ChatGPT Projectsチャット・ファイル・指示ChatGPT GPTsGPTの設定とナレッジの利用
公開の場Claude ProjectsなしChatGPT ProjectsなしChatGPT GPTsGPT Store

チャットとメモリはどこまで混ざるか

共有と並んで違いが出るのが、プロジェクトの外にある記憶との関係です。

Claudeは、プロジェクトごとに独自のメモリを持ち、プロジェクト外のチャットとは別に保たれます。メモリは、Free・Pro・Maxではウェブ・デスクトップ・モバイルで既定でオンです。TeamとEnterpriseでは、オーナーが有効にしたときに使えます。単独のチャットをプロジェクトに入れたり外したりして、どの記憶に含めるかを調整できます。1つのチャットだけメモリをオフにすることもできます。

ChatGPTのProjectsには、メモリの設定が2種類あります。

  • 既定のメモリ:保存されたメモリが参照され、プロジェクト内の他のチャットも文脈に使われる。プロジェクト外との行き来はプランで違う
  • プロジェクト限定のメモリ:保存されたメモリは参照されず、プロジェクト内の会話だけが文脈になる

共有したプロジェクトは自動でプロジェクト限定のメモリになり、既定には戻せません。共有された側の個人メモリやカスタム指示は、プロジェクトに持ち込まれません。

もう一つ、ChatGPTには細かな制約があります。GPTで作ったチャットはプロジェクトに移せません。Claudeでは、通常のチャットのドロップダウンから「Add to project」で移せます。

用途別に選ぶ

やりたいこと向く仕組み理由
個人で資料を預けて繰り返し相談する向く仕組みどちらのProjectsでも可理由無料から使える
5人以下の少人数で資料を共有する向く仕組みChatGPT Projects理由無料プランでも共有できる
社内で共有する規程集や過去資料を置く向く仕組みClaude ProjectsのTeam以上、またはChatGPTのBusiness以上理由管理者の制御と権限が使える
大量の資料を1つの場に置く向く仕組みClaude Projects(有料)理由RAGで容量が最大10倍に広がる
ファイル数を厳密に管理したい向く仕組みChatGPT Projects理由プランごとに上限が明記されている
専用アシスタントを不特定多数に配る向く仕組みChatGPT GPTs(既存のもの)理由ただし新規作成は個人アカウントでは不可

「ファイルの分量」と「共有の人数」のどちらがボトルネックかで、答えが変わります。前者はClaudeの有料プランが有利で、後者は無料でも共有できるChatGPTが有利です。

GPTsからClaude Projectsへ移すときの考え方

GPTの設定は、ClaudeのProjectsにほぼ1対1で写せます。

  • GPTのInstructions → Claudeのプロジェクト指示(Set project instructions)
  • GPTのKnowledge → プロジェクトの知識ベースへアップロード
  • Conversation starters → 手元のメモやプロンプト集に控えておく

写せないものもあります。GPTのActions(外部APIとの接続)に当たる設定は、プロジェクトの手順ページには載っていません。Actionsを使っているGPTは、移す前に何を失うかを確かめてください。GPT Storeのような公開の場もありません。

ClaudeのProjectsに指示を移すときは、GPTの指示文をそのまま貼るより、ルールとして切り分けると効きます。例えば、次のような形です。

# 役割
社内規程の問い合わせに答える。回答は規程の条文番号を添える。
 
# 守ること
- 知識ベースにない内容は「資料にありません」と答える
- 推測で補わない
 
# 出力形式
結論を1文、根拠を箇条書きで3点まで。

GPTの記事にもある「口調と手順は指示に、参照資料はナレッジに」という分け方を守ると、あとからファイルだけ差し替えられます。ClaudeのProjectsは、知識ベースに置いたファイルと指示が別々に管理されるので、同じ考え方がそのまま使えます。

Claudeのプロジェクトで押さえておく点

Claudeのプロジェクトは、現在2つのバージョンが並びます。従来のチャット側のProjectsに加えて、プロジェクトが1つの会話になり、Claudeが作業を並列のスレッドに分けてクラウドで進める新バージョンが、一部のPro・Max利用者向けにベータで提供されています。既存のプロジェクトは従来どおり動きます。この記事で比べたのは従来のチャット側です。

Geminiで同じ整理をしたGeminiのGemsがスキルに移行するも、Projectsと手順の仕組みの切り分けを扱っています。ClaudeのProjectsの使い方そのものはClaudeのProjectsとArtifactsの解説が詳しいです。

まとめ

ClaudeのProjectsとChatGPTのProjectsは、中身を預けて繰り返し使う点で同じ立ち位置です。差が出るのは共有と上限の数え方です。共有を無料から使いたいならChatGPT、大きな資料を1つの場所に置きたいならClaudeの有料プランが、それぞれ有利になります。

GPTsは、個人アカウントでは新しく作れず、退役の計画も出ています。これから知識ベースを整えるなら、Projects同士で比べ、手元のGPTsは移し先を決めておく流れになります。

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