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ClaudeからSoftr MCPで業務アプリを作る手順 — 権限と公開の注意

ClaudeからSoftr MCPで業務アプリを作る手順 — 権限と公開の注意

Softr MCPサーバーをClaudeに接続し、データベース作成から公開までを会話で進める手順です。権限レベルの選び方と、公開・削除で戻せない操作を押さえます。

Softr MCPサーバーは、ノーコードツールSoftrのワークスペースをClaudeから操作するための接続口です。URLはhttps://mcp.softr.io/mcpの1つだけで、インストールもAPIキーの貼り付けも要りません。

つなげば、データベースの作成、アプリとページの追加、ワークフローの構築、そして公開までを会話で進められます。ただし公開と削除には戻せない操作が含まれます。この記事では、接続の手順に加えて、その手前で権限をどう絞るかを中心に扱います。

Softr MCPでClaudeに任せられる範囲

操作は5つの領域に分かれます。ワークスペースを頂点に、アプリ・データベース・ワークフロー・連携がぶら下がる構造です。

対応範囲

Claudeが触れる5つの領域

  • データベース

    レコードの検索・集計・作成と、テーブルやフィールドの設計変更ができます。

  • アプリ

    空のアプリの作成、ページの追加、ユーザーとグループの管理、プレビューと公開ができます。

  • バイブコーディングブロック

    ページに置くカスタムのコードブロックを、作成・編集・バージョン管理できます。

  • 連携(Integrations)

    ワークスペースに接続済みの外部データソースを一覧できます。

  • ワークフロー

    トリガーとステップを順に組み、テストして公開できます。

操作は自分の権限で行われ、Softr Studio上にも通常の変更として表示されます。Softr AIクレジットは消費されず、使うのはClaude側のモデルと利用枠です。

ここで押さえておきたいのは、ページの中身を作る手段です。Claudeが追加できるのは空のページで、中身はバイブコーディングブロック(React製のカスタムブロック)経由で入れる設計になっています。MCPから追加できるのは空のページとバイブコーディングブロックだけです。

接続前に決める権限

Softrの認可画面では、対象ワークスペースと、3つの領域ごとのアクセスレベルを選びます。AIツール側から権限を事前に要求することはできず、必ずこの画面で人間が決めます。

領域選べるレベル
アプリとフォーム選べるレベルFull access / Read only / None
データベース選べるレベルFull access / Edit data / View only / None
ワークフロー選べるレベルFull access / Read only / None

レベルは束ねられた単位で、個別に足し引きできません。編集を許可すれば読み取りも付き、スキーマ変更を許可すればレコード操作も付きます。

削除は編集に付いてきます。「Edit data」でレコードを、「Full access」でフィールド・テーブル・データベースごと消せます。削除を一切許したくない接続なら、データベースはView onlyにします。Softrのデータベースにはゴミ箱がなく、消したデータは戻りません。

実運用では、段階を分けて使うのが現実的です。

  • 最初の接続: データベースを「View only」、アプリを「Read only」にして、構造を読ませる
  • 設計の確定後: アプリを「Full access」に上げ、データベースは「Edit data」まで
  • スキーマ変更が要るとき: その作業の間だけデータベースを「Full access」にする

レベルの変更は、アカウントメニューのAPI tokensから後でできます。

Claudeに接続する手順

接続口は使うClaudeの面によって異なります。同じMCPサーバーURLを、Claudeのウェブ版・デスクトップアプリ・Coworkではカスタムコネクタとして、Claude Codeではコマンドで登録します。

Claudeのウェブ版・デスクトップアプリ・Coworkの場合

手順

カスタムコネクタとして追加する

  1. 1

    コネクタ設定を開く

    「Customize → Connectors」で「+」を押し、「Add custom connector」を選びます。TeamやEnterpriseのプランでは、追加できるのはオーナーだけです。「+」が見えなければ、オーナーに一度追加してもらうと、以降は各メンバーが同じ画面から接続できます。

  2. 2

    名前とURLを入れる

    名前をSoftr、URLをhttps://mcp.softr.io/mcpにしてContinueを押します。

  3. 3

    認証設定はそのまま追加する

    SoftrのOAuth設定はClaudeが自動で検出します。変更せずにAddを押します。

  4. 4

    Softrのアカウントを認可する

    Connectを押し、触らせたい範囲を選んでAllowを押します。新しいチャットで「Softrのアプリを一覧して」と頼めば動作を確かめられます。

Client IDを求められた場合は、Claude(claude.ai)向けに登録済みのIDが用意されています。Client Secretは空欄のままにします。

Claude Codeの場合

claude mcp add --transport http softr \
  https://mcp.softr.io/mcp --scope user

--scope userを付けると、現在のプロジェクトに限らずどこからでも使えます。付けなければ現在のプロジェクト(local scope)だけです。登録後は、Claude Code内で/mcpを開いてsoftrを選び、Authenticateを押します。ブラウザにSoftrの認可画面が開きます。認証前のclaude mcp listにはNeeds authenticationと表示されます。

サーバー名をsoftrにしたので、Claude Code側の権限ルールではmcp__softr__<ツール名>の形で指定できます。ルールの書き方の詳細はClaude CodeのMCP権限ルールにまとめています。

権限ルールで公開と削除に確認を挟む

Softr側のレベルは「何ができるか」の上限を決めます。Claude Code側では「どの呼び出しで毎回確認を取るか」を足せます。公開と削除は、Softr側で許可していても確認を挟む価値があります。

次は、プロジェクトの.claude/settings.jsonに置く例です。

{
  "permissions": {
    "allow": [
      "mcp__softr__list_*",
      "mcp__softr__get_*",
      "mcp__softr__search_records",
      "mcp__softr__preview_app"
    ],
    "ask": [
      "mcp__softr__publish_app",
      "mcp__softr__publish_workflow",
      "mcp__softr__delete_*"
    ]
  }
}

読み取り系を事前許可し、公開と削除は毎回尋ねる構成です。許可ルールのワイルドカードはmcp__softr__の後ろにだけ使えます。delete_*にはレコード・フィールド・テーブル・データベースの削除ツールがまとめて掛かり、delete_recordsのような一括削除も含まれます。

preview_appを許可に入れたのは、閲覧用のリンクを作るだけで公開はしないからです。ただしこのリンクは後述するとおり資格情報と同じ扱いになります。

業務アプリを会話で組み立てる流れ

例として、営業案件を管理する社内アプリを作ります。以下の依頼文は、Softr側の各ツールが担う作業に対応させた例示です。

手順

依頼の順序の例

  1. 1

    ワークスペースを特定する

    「Softrのワークスペース一覧を出して」と頼みます。ほとんどのツールがワークスペースIDを要求するため、最初の呼び出しになるのが普通です。

  2. 2

    データベースを設計する

    「案件データベースに、会社名・金額・フェーズ(見込み / 商談中 / 受注 / 失注)・担当者のフィールドを持つテーブルを作って」と頼みます。テーブル作成の前に、フィールド型とフィルター演算子の一覧を読むのが想定された動きです。

  3. 3

    空のアプリとページを作る

    「案件管理アプリを新規作成し、/pipelineというページを追加して」と頼みます。新しいアプリは未公開で、ホームページだけを持った状態で作られます。/のページは作成後に追加できず、/assets・/studio・/healthは予約済みのパスです。

  4. 4

    ブロックでページの中身を作る

    「/pipelineにフェーズ別の件数を出すブロックを作って。データは案件テーブルから」と頼みます。データソースの接続を忘れたブロックは、保存できても、ページを開いた時点でエラーになります。見た目がおかしいときは、コードより先にデータソースを疑います。

  5. 5

    プレビューで確認し、公開する

    「アプリをプレビューして」で確認し、問題がなければ「公開して」と頼みます。

レコードの追加や集計は、アプリの完成を待たず、データベースの段階から会話で試せます。「受注済みの案件を金額順に並べて」「フェーズ別の合計金額を出して」といった質問は、集計ツールで1回の呼び出しになります。集計のグループ化は2フィールドまでです。

一度に読めるレコードは200件、一括作成と一括削除は1回100件が上限です。大きなテーブルでは、全件を読ませるより、条件を付けた検索か集計を頼むほうが少ないやり取りで済みます。

公開で起きること — 戻せない操作を先に知る

アプリの公開には、手順書の上では1行の依頼で済むぶん、先に知っておきたい性質があります。

落とし穴

公開は取り消せず、アプリ全体が対象になる

公開ツールは、触っていたページやブロックだけでなく、アプリ全体の未公開の変更を一度に反映します。他の人が同じアプリで作業中の変更も含みます。Claudeから公開を取り消す方法はなく、非公開に戻すにはSoftr StudioのアプリのSettings → Generalで操作します。公開の前に共同編集者へ一声かけておくと、他人の作業途中の変更を出さずに済みます。

プレビューについても注意があります。プレビューのリンクは単なるアドレスではなく、開いた人を依頼した本人としてログインさせます。有効期間は約1日で、チャットやチケットに貼らないようにします。最新の変更を見るには、毎回新しいリンクを発行します。

サブドメインやカスタムドメインの変更、ログインの有効化・無効化、サインアップ方針の設定も、次回の公開まで反映されません。サインアップを社内向けに絞りたいときは、DOMAIN_RESTRICTEDでメールのドメインを指定します。

ユーザーまわりにも落とし穴があります。

  • ユーザーテーブルを接続しても、ログインは有効になりません。ログインの設定は別の操作です
  • アプリにユーザーが残っている間は、ログインを無効にできません
  • ユーザーグループは、渡したメンバー一覧や条件で丸ごと置き換わります。「Danaを追加して」は、現在の一覧を読んでDanaを足した全体を送り返す動きになるため、結果の確認が要ります
  • 存在しないフィールドを指す条件のグループは、エラーも出さず誰にも一致しません
  • ユーザーを一時的に止めたいなら、削除ではなく無効化を使います。無効化したユーザーはログインできませんが、アカウントとデータは残ります

ワークフローを頼むときの注意

「新規注文が入ったらSlackに通知する」のようなワークフローも、会話で組めます。組み方は、トリガーを選び、ステップを1つ足し、入力を埋め、テストし、次へ進む、という順です。

注意点が3つあります。

  1. 前のステップの出力を後のステップで使えるのは、そのステップのテストを通してからです。最後のステップも含め、全ステップにテスト成功が要ります
  2. モックデータで試せないステップは、テストが本番の呼び出しになります。メールの送信や行の書き込みが実際に起きます
  3. 分岐の追加はできても、各経路へ進む条件はMCPから設定できません。条件の指定はビルダーで仕上げます

ワークフローは公開しなければ動きません。公開は有効化のことで、停止してもステップは残ります。

つまずいたときの切り分け

切り分け

接続や操作が通らないときの確認順

  1. Qclaude mcp listがNeeds authenticationになっていませんか?
    答えが次へ進みます

    /mcpからsoftrを選んでAuthenticateを実行します。

    答えがはい
  2. Q認可画面で対象ワークスペースを選びましたか?
    答えが次へ進みます

    選んでいないワークスペースは、ツールから見えません。API tokensで許可範囲を確認します。

    答えがはい
  3. Q操作の種類に対して権限レベルが足りていますか?
    答えが次へ進みます

    読み取りだけのレベルでは、ページ追加・レコード編集・公開は通りません。レベルを上げ直します。

    答えがはい

それでも通らないとき

OAuthでの認可がうまくいかないクライアントでは、個人用アクセストークンを使います。API tokensで作成し、有効期限は「無期限・1年・90日・30日」から選びます。BearerトークンとしてAuthorizationヘッダーに渡す形で設定します。

トークンはAPI tokensの画面から、編集・再発行・削除ができます。OAuthで接続したツールはAuthorized appsに並び、Revokeを押すと、そのツールに発行済みのトークンが直ちに無効になります。この欄は、OAuthで認可したツールが1つ以上あるときだけ表示されます。

似た手段との使い分け

SoftrのMCPサーバーは、アプリを作る人のためのものです。作ったアプリを使う側のユーザーが、自分のAIアシスタントから操作する用途には、別のサーバー(App MCP server)が用意されています。

Softrのように公式のMCPサーバーがある業務ツールなら、リモートMCPをそのまま登録するのが最短です。公式のサーバーがないSaaSをつなぐ場合は、業務SaaS MCP連携ガイドの自作手順が参考になります。Coworkで社内システムにつなぐ場合の考え方は、Coworkカスタムコネクタ自作ガイドにあります。MCPサーバー全般の設定はClaude CodeのMCPサーバー設定ガイドで扱っています。

まとめ

Softr MCPの要点は、権限の3領域を接続時に絞ることと、公開・削除という戻せない操作に確認を挟むことの2点です。最初は読み取り中心の権限で構造を読ませ、設計が固まってから編集権限へ上げる進め方なら、取り返しのつかない変更をかなり避けられます。

ページの中身がバイブコーディングブロック経由になる点、ワークフローの分岐条件がビルダーでの作業になる点は、依頼を組み立てる前に頭に置いておくと手戻りが減ります。

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