ClaudeのSplice連携でサンプルを検索しスタックにする方法
SpliceコネクタをClaudeに追加すると、欲しい音を言葉で説明してサンプルを探し、相性のよい音を束ねたスタックまで作れます。必要なプラン、クレジットの消費、ダウンロード上限、共有リンクの注意点まで紹介します。
Spliceコネクタを入れると、「雨の日のローファイに合う、乾いたスネア」のような言葉でサンプルを探せます。見つかった音は、相性のよい組み合わせ(スタック)にまとめるところまでClaudeに任せられます。検索とスタック作りは無料アカウントでも使えますが、ダウンロードには有料プランとクレジットが要ります。
Spliceコネクタでできること
Spliceはロイヤリティフリーのサンプルを大量に持つ音楽制作向けサービスです。コネクタ一覧の説明は、探索とアイデア出しのためのツールを提供するというもので、サンプルのカタログを自然言語で探す機能と、補完し合う音をまとめてスタックにする機能が中心です。
Spliceのヘルプセンターにある「Getting Started with the Splice MCP Server (Beta)」(2026年4月6日付)は、できることを次の6つに分けています。
Spliceコネクタの6つの機能
感覚で探す
「ダークなローファイギターのループ、80BPMくらい」のように音を言葉で描写して検索します。
スタックを作る
雰囲気を伝えると、ドラム・ベース・鍵盤などを重ねた複数レイヤーの構成を作り、ライブラリに保存します。
サンプルを起点に作る
手元のループを出発点に、その周りのスタックを組み立てます。
スタックを編集する
名前やBPMの変更、レイヤーの追加・削除、音の差し替えができます。
スタックを共有する
誰でもブラウザで開ける公開リンクを発行します。
サンプルをダウンロードする
クレジットを使って、音を自分のパソコンに保存します。
コネクタ一覧に載っている基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| カテゴリ | 内容Creative |
| 提供元 | 内容Splice |
| サインイン | 内容必要 |
| 追加時期 | 内容2026年4月 |
| 表示 | 内容Anthropic verified |
| コネクタURL | 内容https://mcp.splice.com/mcp |
無料でどこまで使えるか
使う前に押さえたいのは、機能ごとに必要な契約が違う点です。Spliceのヘルプによると条件は次のとおりです。
- Spliceのアカウントが必要です。無料アカウントでも、検索とスタック作りはできます
- サンプルのダウンロードには、Sounds+、Creator、Creator+のいずれかの有料プランが必要です
- MCPに対応したAIツールが必要です。ヘルプはClaude、Cursor、Windsurf、VS Codeを挙げています
ダウンロードはクレジットを消費します。新しいサンプルは1クレジットで、同じサンプルを取り直すときは追加のクレジットがかかりません。ダウンロードできるのは、24時間の期間をずらしながら数えて100サンプルまでです。上限に達したら、時間が経って枠が戻るのを待つ形になります。
つまり「探して、構成を作って、気に入るかを聴く」までは契約なしで試せます。音を手元に置いて制作に使うところから、有料プランの話になります。
追加から使い始めるまでの手順
Claudeのディレクトリから追加する流れは、他のコネクタと同じです。
Spliceコネクタを会話で使えるようにする
- 1
ディレクトリで探す
チャット左下の「+」から「Connectors」を開き、「Manage connectors」で一覧を出します。Spliceを選び、説明と機能を確認します。
- 2
接続して認証する
「Connect」または「Install」を押します。最初にSpliceのツールを使うとき、ブラウザでSpliceにログインする画面が開きます。
- 3
会話ごとにオンにする
使いたい会話で「+」から「Connectors」を開き、Spliceをオンにします。
Spliceのヘルプは、Claude Desktopでは「Settings → Connectors」でMCPサーバーのURLを追加し、求められたらログインする手順を案内しています。URLは上の表のhttps://mcp.splice.com/mcpです。ログインは一度で済み、セッションが切れない限り接続は保たれます。
一度接続すれば、同じアカウントでiOS・Androidのアプリにも反映されます。接続の解除や権限の確認は、設定の「Customize > Connectors」から行います。
TeamプランとEnterpriseプランでは、管理者がコネクタを有効にしても、使う人が一人ずつ認証する必要があります。例外は共有資格情報を使うコネクタで、Spliceはログインが人ごとなので、各自のSpliceアカウントで認証する形になります。コネクタを使えるのは非公開プロジェクトに限られ、同期した内容を含むチャットは共有できません。
5つのツールとできることの対応
一覧ページに載っているツールは次の5つです。
describe_a_soundcreate_stackprompt_to_stackshare_stackdownload_asset
一覧で説明が付いているのは2つだけです。describe_a_sound(ベータ版)は自然言語でサンプルを検索するツール、create_stackは補完し合う音のスタックを作るツールとされています。残りの3つは名前だけが載っていて、引数や挙動の説明はありません。
ヘルプの6つの機能と5つのツール名を並べると、次のように対応しそうです。ただし対応表はどちらにも載っていないので、名前からの推測です。
| ツール | 一覧ページの説明 | ヘルプの機能との見立て |
|---|---|---|
describe_a_sound | 一覧ページの説明自然言語でサンプルを探す(ベータ) | ヘルプの機能との見立て感覚で探す |
create_stack | 一覧ページの説明補完し合う音のスタックを作る | ヘルプの機能との見立てスタックを作る |
prompt_to_stack | 一覧ページの説明説明なし | ヘルプの機能との見立て雰囲気の説明からスタックを作る入口に見える |
share_stack | 一覧ページの説明説明なし | ヘルプの機能との見立てスタックの共有リンク |
download_asset | 一覧ページの説明説明なし | ヘルプの機能との見立てサンプルのダウンロード |
「サンプルを起点に作る」と「スタックを編集する」に当たるツール名は、5つの中に見当たりません。今後ツールが増えるとも書かれているので、編集や素材の探し方は実際に頼んで確かめるのが確実です。
言葉でサンプルを探すときの頼み方
検索はコネクタ側が行うため、Claudeに渡す文章が検索語の質を決めます。ヘルプの例は「dark lo-fi guitar loop around 80 BPM」のように、質感、ジャンル、楽器、BPMを一文に収めた形です。日本語でも同じ材料を並べると、探したい音の条件が揃います。次の文面は例示で、ヘルプに載っているものではありません。
Spliceで、90BPMくらいのローファイ向けに、
埃っぽいスネアと柔らかいキックを探して。
明るすぎず、少しテープっぽい質感で。音の種類(スネア、ベース、パッド)、テンポ感、ジャンル、質感の4点を言葉にしておくと、describe_a_soundに渡る説明が具体的になります。1回で当たらないときは、「もっと短い余韻で」「高域を抑えた感じで」と差分を伝えて絞り込みます。
音は会話の中で鳴りません。ヘルプによると、多くのAIツールは音声をその場で再生できないので、返ってきたサンプルのリンクをブラウザで開いて試聴します。
見つけた音をスタックにして持ち帰る
候補が揃ったら、スタックを頼みます。
今の候補を軸に、ドラム・ベース・コード楽器が
そろったスタックを作って。ジャンルは同じローファイで。スタックは、複数のサンプルを重ねて同時に鳴らす複数トラックの構成です。作ったスタックはSpliceのライブラリに保存され、デスクトップアプリでも開けます。
作ったあとの調整も会話でできます。ヘルプの例では「ドラムをもっと押しの強いものに替えて」「BPMを90にして」と頼むと、最初から作り直さずに既存のスタックを更新します。
スタックの作り始め方は2通り
ゼロから作る
雰囲気を一言で伝えて、複数レイヤーの構成を丸ごと作らせる使い方です。
ループを起点にする
気に入ったループを渡して、その周りを組み立てさせる使い方です。起点は一発物ではなくループに限られます。
ダウンロードは「最初の結果をデスクトップに保存して」のように頼みます。保存先は、デスクトップやプロジェクトフォルダなど、ダウンロードのたびに選べます。
共有リンクは誰でも開ける
share_stackに当たる共有機能で発行されるリンクは、ヘルプによると公開リンクです。リンクを知っていれば誰でもブラウザで開けます。仲間に見せるつもりのスタックでも、リンクの貼り先が公開の場所なら、第三者にも見える点に注意が要ります。限定公開の設定があるかどうかは、ヘルプに記載がありません。
サンプルの使用条件も別の話です。ダウンロードした素材をどこまで制作や公開に使えるかは、Spliceのライセンスと利用規約に従います。使う前に、Splice側の「Splice content and copyright」のヘルプと規約で確かめてください。
つまずきやすい点
落とし穴
ツールが呼ばれず、Claudeが一般論で答える
会話ごとのオン・オフを忘れると、Spliceを使わずに一般的な音作りの助言が返ってきます。「+」の「Connectors」でSpliceが有効か確かめ、頼み文の頭に「Spliceで」と入れると呼び出されやすくなります。
Spliceのヘルプが挙げる症状は、次の4つです。
| 症状 | ヘルプの対処 |
|---|---|
| Spliceのツールが出てこない | ヘルプの対処MCPサーバーのURLを追加したか確かめ、AIツールを再起動する |
| 何度もログインを求められる | ヘルプの対処セッションの期限切れなので、ログインし直す |
| サンプルからのスタック作成でエラーになる | ヘルプの対処一発物ではなくループが必要。ループを指定して探す |
| ダウンロードに失敗する、契約エラーが出る | ヘルプの対処Sounds+、Creator、Creator+のいずれかが有効か確かめる |
- ダウンロード上限の100サンプルに達したときは、24時間の期間が進んで枠が戻るのを待ちます
- 認証が通らないときは、「Customize > Connectors」で切断してから再接続します
- ツールを多く有効にしている場合は、「Tool access」を「On demand」にすると会話の余裕が増えます。10個以上のコネクタを使う場合の目安として案内されています
- 接続したサービスは、Spliceの側の規約とインフラで処理されます。
ヘルプはChatGPTでの利用について「現時点では非対応」としています。コネクタとして使えるのはClaudeやCursorなど、MCPのHTTP接続に対応したツールです。
楽譜生成コネクタとの違い
音楽まわりのコネクタには、旋律を譜面にして鳴らす方向のものもあります。Play Sheet Musicコネクタの使い方で扱ったのは、Claudeが書いた旋律を楽譜として再生する用途です。Spliceは逆に、既にある音素材のカタログから探して組み合わせる用途にあたります。
コネクタ全般の追加や運用の流れは、他のコネクタ記事とほぼ共通です。営業資料の検索を例にしたClaudeとHighspot・Seismicの連携も、認証と会話ごとの有効化の流れを確認する参考になります。
まとめ
Spliceコネクタは、言葉で音を探す検索と、相性のよい音をまとめるスタックを会話に持ち込みます。検索とスタック作りは無料アカウントで試せ、ダウンロードは有料プランとクレジットの領域です。5つのツールのうち、一覧で役割が説明されているのは検索とスタック作成の2つだけなので、共有やダウンロードの細かい挙動は初回に試して確かめるのが確実です。共有リンクは公開で、素材の使用条件はSplice側の規約に従います。