Claude Team/Enterpriseの利用状況分析ダッシュボードの使い方
組織のAnalytics画面で何が見え、誰が見られるかをまとめました。支出レポートのCSV出力とAnalytics API、メンバー個人の利用状況表示まで扱います。
Claude Team・Enterpriseプランの管理者は、組織全体の利用状況を1つのAnalytics画面から確認できます。誰がどれだけ使い、何にいくらかかっているかを製品横断で見渡せる一方、見られる範囲はプランと役職で変わります。本記事はAnalyticsダッシュボード全体の見取り図で、画面構成・支出レポートの出力方法・個人向け利用状況表示を一通り扱います。自然言語で質問して答えを得る使い方はAnalytics chatで利用状況を尋ねる方法、Claude Codeの分析画面を深掘りする内容はClaude Codeチーム分析の読み方に譲ります。
Analyticsには誰がアクセスできるか
利用状況分析にアクセスできるのは、TeamプランではOwnerとPrimary Owner、EnterpriseプランではOwner・Primary Owner・Adminです。アクセス方法は共通で、画面左下の自分のイニシャルをクリックし、メニューから「Analytics」を選びます。全体像を見る画面のほかに、Chat・Claude Code・Claude Design・Coworkそれぞれに製品別の分析画面が用意されています。
見られる範囲はプランと役職の組み合わせで決まります。まず自分がどこに当てはまるかを確認してください。
| プラン | 役職 | 閲覧できる範囲 |
|---|---|---|
| Team | 役職Primary Owner / Owner | 閲覧できる範囲全分析 |
| Enterprise | 役職Primary Owner / Owner | 閲覧できる範囲全分析 |
| Enterprise | 役職Admin | 閲覧できる範囲Spend関連を除く全分析 |
| Team・Enterprise共通 | 役職一般メンバー | 閲覧できる範囲Analyticsダッシュボードへのアクセス権なし(自分の利用状況のみSettings > Usageで閲覧可) |
TeamとEnterpriseの機能差
| 項目 | Team | Enterprise |
|---|---|---|
| Analyticsダッシュボード | Teamあり | Enterpriseあり |
| Analytics API | Teamなし | Enterpriseあり |
| Analytics chat | Teamなし | Enterpriseあり(All activityビュー権限保有者) |
全体像(Overview)で何が分かるか
Overview画面は4つのセクションに分かれます。
Summary
週間アクティブメンバー数、Claude Codeで作成されたPR数、Coworkのセッション数がひと目で分かります。
Who's using Claude?
アクティブメンバー数と割り当て済み座席数を、グループ別・メンバー別の内訳とあわせて見られます。アクティブメンバーと座席数のグラフは、製品別(Claude Designを含む)にドロップダウンで絞り込み可能です。
How are they using Claude?
採用度合い(Adoption level)や製品への定着度(Product stickiness)のほか、Skills(利用回数と1回あたりのコスト)、Connectors(利用者数と読み取り・書き込みの回数)まで見えます。ベータ機能「How agentic is their work?」もこの節に含まれます。
What are the results?
成果指標のセクションです。作成されたPR数・デザイン数・ファイル操作数・会話数・MCPの書き込み数・推定削減時間が並びます。
支出(How much is Claude costing?)を確認する
このセクションには、Usage limits(利用上限)、Spend concentration(支出の偏り)、Total spend(月間・四半期・年間・過去1年の支出)、Spend by model(モデル別の支出)が含まれます。Total spendのグラフは実際の支出とリスト価格の両方を表示します。
支出レポートはCSVでエクスポートできます。手順は次のとおりです。
- Settings > Analyticsに移動する。
- 「How much is Claude costing?」セクションまでスクロールする。
- 「Export spend report」ボタンをクリックする。
- 期間を選ぶ(MTD・Last Month・Last 90 Days・Customのいずれか)。
- Customを選んだ場合は開始日と終了日を指定する。遡れるのは最大90日前までで、直近のデータは前日分までとなる。
- 「Download」をクリックする。
CSVの各行は「特定のユーザーが特定のモデルを使った実績」を表し、選択した期間全体の支出が合算されます。含まれる主な列は、ユーザーのメールアドレス、アカウントUUID、製品(Chat・Claude Code・Cowork・Office Agentsなど。Office AgentsはExcel・PowerPoint・Word向けのClaude add-inの利用をまとめた区分)、モデルとモデルファミリー、リクエスト数、入力側のトークン数、出力側のトークン数(拡張思考のトークンを含む)、割引適用後の純支出額、割引適用前の総支出額です。Analytics chat・Analytics API・このCSVエクスポートの数字は、いずれも請求書の金額とおおむね一致するように設計されています。
支出データは日次更新で、反映まで1日のタイムラグがあります。従量課金のEnterpriseプランではエクスポートが組織の利用実績全体を捉えますが、usage creditsを有効にした座席ベースのEnterpriseプランでは、座席の割り当てを超えた支出分だけが対象になります。
製品別の分析画面
Claude Chatの画面には、日ごとのチャット数、1件以上チャットしたユーザーの割合、期間別(1週間・1か月・3か月・1年)の総チャット数、チャット数上位メンバーが並びます。プロジェクトとアーティファクトの作成状況もここで確認できます。
Claude Codeの分析画面はProductivity・Usage・Valueの3タブ構成です。Productivityタブは、PR数・コード行数・採用率・受け入れられたコード行数と、ユーザーをエクスポートできるリーダーボードを扱います。Usageタブに移るとSkills・MCPサーバー・ツール利用状況・エージェント種別ごとのセッション数が見え、Valueタブでは推定生産性向上・回収時間・コミット単価・PR単価・セッション単価・支出の偏りといった価値指標を、計算式と入力値を自分の組織の前提に合わせて調整しながら読み取れます。3タブそれぞれの読み方や指標の使いこなしはClaude Codeチーム分析の読み方で詳しく扱います。コミット・PR単位のコスト管理を実務でどう使うかはClaude Codeのコスト管理も参考にしてください。
Claude Designは日次・週次・月次のアクティブユーザー数とその推移、Coworkはセッション数・1回以上利用したユーザーの割合・アクティブユーザー数の推移という構成です。いずれもUTC基準で日次更新されます。
メンバー個人が自分の利用状況を見る
個人向け利用状況分析が有効な組織では、メンバーは自分の利用状況を製品・モデル・Skill別に、設定した支出上限との対比も含めてSettings > Usageから確認できます。この設定は組織全体に一律で適用され、オン・オフを切り替えられるのはOwnerとPrimary Ownerだけです。「Organization settings > Usage」の「Member analytics」トグルから切り替えます。
プログラムから分析データを取得する
Enterpriseプランでは、Analytics APIを使ってダッシュボードと同じ利用状況・エンゲージメント指標をプログラムから取得できます。自前のダッシュボードやレポーティングツールに組み込みたい場合はこちらを使います。Analytics APIの発行や使い方の詳細は公式のAnalytics APIドキュメントに譲ります。
自然言語で質問して答えを得たい場合は、Enterpriseプラン限定の「Analytics chat」も使えます。「先月と比べて支出はどう変わったか」のような質問を入力すると、Claudeが組織のデータに対して該当するクエリを実行し、グラフと短い要約を返します。結果は最大30日分が既定範囲で、質問文で期間を指定すればそれ以外の範囲も見られます。個々のユーザーを列挙する質問(支出上位者・非アクティブな座席など)は一度に最大20件までの返答に制限されます。Analytics chatが使えるのはAll activityビューへのアクセス権を持つユーザーで、権限はAnalyticsダッシュボードの他の画面と共通です。質問例や回答の読み方はAnalytics chatで利用状況を尋ねる方法にまとめています。
よくある質問
TeamプランでもAnalytics APIは使えますか
使えません。Analytics APIはEnterpriseプラン限定です。Teamプランで数値を外部に持ち出したい場合は、支出レポートのCSVエクスポートを使います。
個人メンバーは自分の使用量を自分でオンにできますか
できません。個人向け利用状況分析のオン・オフは組織全体に一律で適用され、切り替えられるのはOwnerとPrimary Ownerだけです。
Claude Designの利用状況はAnalytics APIからも取得できますか
できます。ただし前提として、組織でClaude Designが有効になっている必要があります。有効化した上でAnalytics APIを利用できるEnterpriseプランであれば、ダッシュボードと同じ日次・週次・月次のアクティブユーザー数をAPI経由でも取得できます。
まとめ
Team/EnterpriseのAnalyticsは、Overview・製品別画面・支出レポート・個人向け表示・プログラムAPIの5つの入り口から組織の利用実態を確認できる作りになっています。見られる範囲はTeamかEnterpriseか、そしてOwner・Primary Owner・Adminのどの役職かで変わるため、まず自分がどこまでアクセスできるかを確認してから使い始めるのが近道です。支出データもAnalytics chatの回答も日次更新でおよそ1日のタイムラグがあるため、リアルタイムの数字が必要な場面では過信しないよう注意してください。組織全体の契約形態を見直す段階であればClaude EnterpriseとはとClaude Teamプランとはも参考にしてください。