ClaudeとTicket Tailorを連携する方法 — APIキー認証と65本のツール
ClaudeとTicket Tailorをつなぐ手順を解説します。APIキーの作り方、個人データを隠す設定、65本のツールの内訳、削除系ツールを止める設定例まで扱います。
Ticket Tailorコネクタでできること
Ticket Tailorコネクタは、イベントのチケット販売サービスTicket TailorとClaudeをつなぐコネクタです。Box office(Ticket Tailor上の販売管理画面)のイベント作成、注文の確認、チェックイン、割引コードの発行などを、会話で頼めます。
Claude Marketplaceの掲載ページでは、提供元がTicket Tailor、状態が「Anthropic verified」、サインインは必須です。追加時期は2025年11月、カテゴリは「Financial services」、接続先のURLは https://mcp.tickettailor.ai/mcp です。
掲載ページの説明は、イベント主催者向けに「イベント作成とチケット発行から、注文・割引・商品の管理まで、チケット販売のほぼ全域をカバーする」とあります。ツールは65本あり、読み取りだけでなく作成・更新・削除も含みます。
Ticket Tailorのヘルプは、この機能を「AI Assist」と呼びます。Box officeの「Connect apps」から使う、MCPコネクタです。
先に確認する条件
接続前に押さえる条件は3つです。
接続前の確認事項
Claudeのプラン
ヘルプのClaude向け手順は、AI Assistを使うにはClaude Proプランが必要だと書いています。AI Assistのヘルプが手順を載せているのはProプランのみです。
Ticket TailorのAPIキー
認証はOAuthのログインではなく、Ticket Tailorで作ったAPIキーを認証画面に入力する方式です。
個人データの扱い
APIキーの設定に「Hide personal data from responses」があります。オフにすると、個人データがAIモデルに渡ります。
Claude Codeなど、Claude以外のクライアントから使う場合は、条件を試験用のBox officeで確かめてください。ヘルプが手順を載せているのはClaudeとCursorの2つだけです。
APIキーを作る
最初の作業はTicket Tailor側です。ヘルプの「Ticket Tailor APIに接続する方法」によると、画面の流れは次のとおりです。
APIキーの発行
- 1
設定を開く
「Box office settings」を開き、左のメニューの「Manage」にある「API」を選びます。
- 2
キーを生成する
「Generate a new key」を押し、キーの名前を入力します。
- 3
使えるエンドポイントを選ぶ
キーがアクセスできるエンドポイントを選びます。
- 4
キーを保管する
表示されたキーをコピーして安全な場所に保存します。
エンドポイントを選ぶ手順があるので、キーの範囲を絞れます。読み取りだけを試したいなら、書き込み系のエンドポイントを外したキーを別に作る手もあります。ただし、AI Assist用のキーでエンドポイントの絞り込みがどうツールに反映されるかは、ヘルプに説明がありません。最初は試験用のBox officeかテストイベントで確かめてください。
個人データを隠す設定は、AI Assistのヘルプが推奨しています。イベントを組み立てるだけなら、参加者の個人データはClaudeに要らないためです。
Claudeに追加する
キーができたら、Claudeの画面に移ります。
ClaudeにTicket Tailorを追加する
- 1
Claudeにログインする
Proプランのアカウントでログインします。
- 2
コネクタを開く
ヘルプのリンクから「Ticket Tailor x Claude」の接続画面を開き、「Connect」を押します。リンクを使わないなら、「Settings > Connectors」の「Browse connectors」からTicket Tailorを探し、+ボタンを押します。
- 3
APIキーを入力する
認証ページが開くので、先ほどのAPIキーを入力します。
- 4
会話で有効にする
Ticket Tailorをオンにすると、Box officeへの操作やデータの質問をClaudeに頼めます。
掲載ページには「Documentation」「Support」「Privacy policy」のリンクもあります。企業のBox officeを扱うなら、プライバシーポリシーを先に読んでおくと、接続の可否を判断しやすくなります。
Claude Codeから使う場合
Claude Codeは、リモートMCPサーバーをURL指定で追加できます。コマンドの形式はClaude Codeのドキュメントにあるものです。Ticket Tailorのヘルプが手順を載せているのはClaudeとCursorだけなので、動作は手元で確かめてください。
claude mcp add --transport http tickettailor https://mcp.tickettailor.ai/mcp追加後は、Claude Code上の /mcp で認証の状態を確認します。
CursorのURLだけ末尾が違う
ヘルプのCursor向け手順には、接続先のURLが https://mcp.tickettailor.ai/sse とBase64で埋め込まれています。Claudeの掲載ページのURLは /mcp で終わります。
末尾の違いは、通信方式の違いに由来する可能性があります。クライアント別の手順にあるリンクを使い、URLは自分で書き換えないのが無難です。
65本のツールを役割で分ける
掲載ページには、ツール名が65本並びます。初期表示は25本で、「Show all 65 tools」で全件が見えます。名前を対象ごとにまとめると、次の表になります。
| 対象 | ツール名の語 | 本数 |
|---|---|---|
| イベント | ツール名の語events_get event_by_id_get、event_series_*、event_occurrence_* | 本数13 |
| チケット種別・バンドル・商品 | ツール名の語ticket_type_* bundle_* product_* | 本数11 |
| 割引・バウチャー | ツール名の語discount_* voucher_* voucher_code_void | 本数12 |
| 注文・発券 | ツール名の語order_* issued_ticket_* | 本数8 |
| 席の確保・例外設定 | ツール名の語hold_* override_* | 本数8 |
| チェックイン・待機リスト | ツール名の語check_in* waitlist_signup* | 本数4 |
| 購入フォーム | ツール名の語checkout_form* | 本数4 |
| 店舗・概要・疎通確認 | ツール名の語store_* overview_get ping_get | 本数5 |
本数は、掲載ページのツール名を接頭辞でまとめて数えた結果です。公式の分類ではありません。
読み取り・作成・更新・削除の内訳
名前の末尾で分けると、_get が28本、_create が11本、_update が12本、_delete が9本です。残りの5本は event_series_status_change order_confirm_payment issued_ticket_void voucher_code_void store_list です。
読み取りは半分に届きません。書き込みを伴うツールのほうが多い構成です。
名前から読めること、読めないこと
issued_ticket_void と voucher_code_void は、名前からは発券済みチケットとバウチャーコードを無効にする操作に見えます。order_confirm_payment は注文の支払い確認でしょう。
ただし、マーケットプレイスの掲載ページに載っているのはツール名だけで、各ツールの引数や挙動の説明はありません。名前から役割を決め打ちせず、読み取り系で結果を見てから書き込みへ進む順番を勧めます。ping_get と overview_get は、接続の疎通と全体の確認に使えそうな名前です。
会話でイベントを作る
ヘルプの「AIでTicket Tailorのイベントを作るには」は、AI Assist接続後にイベントをゼロから作る流れを紹介しています。例として挙がっているのは、次のような依頼です。
「Box officeに『Autumn pottery workshop』という新しいイベントを作ってください。10月18日(土)の10時から13時、会場はバーミンガムのThe Clay Studio。チケットは『Standard』35ポンドと『Standard + materials kit』45ポンドの2種類で、定員は12名です。」
(ヘルプの英語の例を日本語にしたものです。)
ヘルプが挙げるコツは3つあります。
- 日時・価格・定員を具体的に書く
- 複雑なイベントは、段階に分けて頼む
- 公開する前に、価格・日付・公開設定を必ず見直す
ヘルプも公開前の見直しを挙げているので、AIが作ったイベントは下書きとして扱うと事故を防げます。
ヘルプは、公開後にも価格の更新、売上の確認、SNS向け文面の作成を頼めると書いています。
事故を避ける設定
書き込みや削除のツールが多いので、権限を絞る設計を先に決めます。
削除系を止める(Claude Code)
Claude Codeの権限設定は、mcp__<サーバー名>__<ツール名> の形でMCPツールを指定できます。denyルールはツール名の位置にglobを使えます。サーバーを tickettailor の名前で追加した場合、削除系9本は次の設定でまとめて止められます。
{
"permissions": {
"deny": [
"mcp__tickettailor__*_delete"
]
}
}(Claude Codeのドキュメントにあるglobの書き方に沿った例です。実際に止まるかは、/permissions で適用されているルールを見て確かめてください。)
void 系はこのパターンに入りません。無効化も取り消しにくい操作なので、必要なら mcp__tickettailor__issued_ticket_void と mcp__tickettailor__voucher_code_void を個別に足します。
発券は課金に絡む
APIのヘルプには、API経由のチケット発行は、無料のチケットでも1枚につき1クレジットかかるという注意があります。MCPの issued_ticket_create が同じ扱いになるかは、ヘルプに書かれていません。
発券を頼む前に、Ticket Tailorの料金ページでクレジットの扱いを確認してください。大量発券を一度に頼む使い方は避け、数枚で試してから増やすのが安全です。
個人データを隠す設定はオンのままにする
「Hide personal data from responses」は、オンのままにしておくのがヘルプの推奨です。参加者の氏名やメールアドレスを使った問い合わせ対応が必要なら、その場面だけ別のキーを作る形が考えられます。
注文や参加者の情報を会話に出すなら、チームで扱いを決めてからにしてください。
つながらないときの切り分け
接続がうまくいかないとき、次の順で確かめます。
接続の切り分け
- QClaudeのプランは、ヘルプが求めるProですか?答えがいいえのとき答えがはい
Proプランを前提にした機能です。プランを確認します。
- Q認証画面にAPIキーを貼りましたか?答えがいいえのとき答えがはい
Ticket TailorのOAuthログインではなく、APIキーの入力で認証します。
- Qキーを作るとき、必要なエンドポイントを選びましたか?答えがいいえのとき答えがはい
Box office settingsのAPIで、キーに許可するエンドポイントを選び直します。
会話でTicket Tailorをオンにする
それでも失敗するなら、ping_get を呼ばせて疎通だけ確かめます。
同名のTeamtailorとは別のサービス
名前の似たサービスに、採用管理のTeamtailorがあります。Ticket Tailorはイベントのチケット販売で、接続先のURLも認証方式も違います。採用側はClaudeとTeamtailorの連携にまとめています。
同じ「コネクタ」でも、認証の形はサービスごとに違います。Ticket Tailorは、OAuthのサインインではなくAPIキーを使う点が特徴で、書き込みと削除のツールが多い分、権限の設計が欠かせません。
使いどころの目安
ヘルプと掲載ページから、使いどころは次のように整理できます。
- 同じ構成のイベントを日付違いで何本も作る(
event_series_*とevent_occurrence_*) - 割引コードやバウチャーをまとめて発行する(
discount_*とvoucher_*) - 当日のチェックインと待機リストの状況を聞く(
check_ins_getとwaitlist_signups_get) - 売上や注文を会話で集計する(
orders_getとoverview_get)
どれも、まず読み取り系のツールで現状を確認し、書き込みは少数で試す進め方に向きます。
まとめ
Ticket Tailorの接続は、APIキーを作って認証画面に入れるだけで済みます。分かれ目になるのは、キーに許可するエンドポイントと、個人データを隠す設定です。
ツール65本のうち書き込み系が過半を占めるため、最初は読み取りだけを試し、削除・無効化系は権限で止めておくと事故を防げます。発券のクレジット消費がMCP経由でどうなるかは、使う前に料金ページで確認してください。