ClaudeとTeamtailorを連携する方法 — 接続条件と48本のツール
ClaudeとTeamtailorをつなぐ手順を解説します。管理者の有効化、ロール別の権限、48本のツールと書き込みの注意点、採用業務での使いどころまで扱います。
Teamtailorコネクタでできること
Teamtailorコネクタは、採用管理システム(ATS)のTeamtailorとClaudeをつなぐコネクタです。求人、候補者、選考パイプライン、ToDoを会話で引き、ステージ移動やタグ付けなどの更新もできます。読み取りだけの接続にも、書き込みを許す接続にも設定できます。
Claude Marketplaceの掲載ページでは、提供元がTeamtailor、状態が「Anthropic verified」、サインインは必須、追加時期は2026年7月です。接続先のURLは https://mcp.teamtailor.com/mcp です。
認証はOAuthで、Teamtailorのアカウントでサインインします。パスワードやAPIキーをClaude側に渡す作りではありません。
掲載ページが挙げる質問の例は、次のようなものです。
- 今、募集中の求人はどれか
- バックエンドエンジニア職の選考パイプラインを見せて
- 面接ステージにいる候補者を要約して
- 今週応募したのは誰か
Teamtailor自身にも、製品に組み込まれたAIアシスタント「Co-pilot」があります。ここで扱うのは、それとは別に外部のAIアシスタントからTeamtailorへ入る経路です。
使い始める前の条件
最初に動くのはClaudeの画面ではなく、Teamtailor側の管理者です。Company AdminがAdd-on feature centerでこの機能を有効にしないと、接続は始まりません。
有効にすると、Settings → Integrations → MCPに設定画面が現れます。Company Adminが決められるのは次の2点です。
管理者が決める2つの設定
接続できるロール
どのユーザーロールがAIアシスタントを接続できるかを選びます。
ロールごとの権限レベル
Read、Create & modify、Deleteのどこまで許すかを、ロールごとに決めます。
既定では、すべてのロールでReadが有効です。つまり有効化した直後は、読み取りだけの接続になります。
複数のTeamtailorアカウントを持つ人は、サインイン時に接続先を選べます。選ぶアカウントはMCPのAdd-onが有効でなければなりません。
Claudeへの追加手順
Claudeの画面側は、コネクタの一覧から選ぶ流れです。Teamtailorのサポート記事が案内する手順は次の5段です。
ClaudeにTeamtailorを追加する
- 1
Connectorsを開く
Claudeの「Organization settings」から「Customize」の「Connectors」へ進みます。
- 2
コネクタを探す
「Add」を押して「Browse connectors」を開き、Teamtailorを探します。
- 3
追加する
設定の仕上げとして「Add」をクリックします。
- 4
Teamtailorでサインインする
自分のTeamtailorアカウントでサインインします。複数アカウントがあれば、この画面で接続先を選びます。
- 5
Authorizeで許可する
コネクタが選んだアカウントで動くことを、「Authorize」で許可します。
サインインのあとに「Authorize」で許可するところまでが、接続の1組です。
Claude Codeから使うなら、標準的なリモートMCPサーバーなので、URLを直接指定して追加できます。
claude mcp add --transport http teamtailor https://mcp.teamtailor.com/mcpコマンドの形式はClaude Codeのドキュメントにある claude mcp add --transport http <name> <url> のとおりです。Claude Codeでの追加後は、/mcp から認証状態を確かめます。
なお、Teamtailorのサポート記事は、Google Geminiには接続できないと書いています。Geminiが公式に提携したMCPサーバーしか受け付けないためです。ChatGPT向けには、Plugins経由の別手順が用意されています。
権限は二重の鍵で決まる
Teamtailorの権限設計で押さえたいのは、AIアシスタントが独自の権限を持たないことです。接続はユーザー個人のアカウントを通り、そのユーザーが元々見られる範囲だけが対象になります。
そこにMCPの設定が重なります。操作が通る条件は、次の2つがどちらも満たされることです。
| 鍵 | 決めるのは | 例 |
|---|---|---|
| Teamtailorのユーザー権限 | 決めるのはTeamtailorの通常の権限設計 | 例閲覧できない求人は、Claudeからも見えない |
| MCPの権限レベル | 決めるのはCompany Adminがロールごとに設定 | 例ロールにReadしか許さなければ、更新系は通らない |
片方が許していても、もう片方が閉じていれば操作は通りません。
権限設定を変えたあとは、すぐには反映されないことがあります。サポート記事は、再認証か接続の更新が要る場合があると注記しています。手順は使うAIエージェントごとに違います。
操作の記録も残ります。MCP経由の操作は、サインインしたユーザーの名義でTeamtailorの監査ログ(Audit log)に記録されます。いつ、どのユーザーアカウントを通して何が行われたかを追えます。
Claude側の監査ログとは別物です。Claudeコネクタ側で何が追えるかは、Claudeコネクタの権限は監査ログでどこまで追えるかで整理しています。
48本のツールを3段階で読む
掲載ページには、48本のツール名が並びます。Teamtailorのサポート記事も、同じ48本をRead・Create & modify・Deleteの3段階で載せています。内訳は、Readが26本、Create & modifyが16本、Deleteが6本です。
権限レベルごとのツール数
Read
26本
一覧と詳細の参照
Create & modify
16本
作成と更新
Delete
6本
削除と取り外し
Readの26本は、対象ごとに見るとつかみやすくなります。
| 対象 | 主なツール |
|---|---|
| 求人 | 主なツールlist_jobs get_job get_job_pipeline |
| 候補者・応募 | 主なツールlist_candidates get_candidate list_applications get_application |
| やり取りの記録 | 主なツールlist_messages list_comments list_scorecards list_timeline |
| 面談 | 主なツールlist_meetings get_meeting_event get_meeting_event_transcript |
| 面接の設計 | 主なツールlist_questions get_question list_interview_kits list_skills_and_traits |
| 管理・マスタ | 主なツールlist_todos list_tags list_custom_fields list_departments list_divisions list_roles list_locations list_employees |
注目したいのは get_meeting_event_transcript です。面談の文字起こしを取れる、Readのツールです。get_meeting_event はCo-pilotによる要約も返すと説明されています。
面談の中身そのものを読めるツールなので、どのロールにReadを許すかを決めるとき、求人の一覧と同じ感覚で扱わないほうが安全です。
Create & modifyの16本は、候補者の登録、求人の更新、ステージ移動、質問やスコアカードの設計、ToDo、タグ、カスタムフィールドに分かれます。Deleteの6本は、質問のアーカイブ、求人からの質問・面接キット・スキルの取り外し、タグの外し、ToDoの削除です。
求人そのものの新規作成や削除のツールは、一覧にありません。更新は update_job で、タイトル、説明、応募フォームの設定が対象です。
書き込みツールの挙動で注意したい点
書き込みは、名前から想像する動きとずれる箇所があります。サポート記事の説明を、そのまま表にします。
| ツール | 説明されている動き | 気をつける点 |
|---|---|---|
create_candidate | 説明されている動き発掘した候補者のプロフィールを作る。履歴書も付けられる | 気をつける点求人への追加や連絡の送信はしない |
add_candidate_to_job | 説明されている動き既存の候補者を求人のInboxステージに入れる | 気をつける点ステージに設定済みの自動化が、通常どおり動く |
move_application_to_stage | 説明されている動き候補者を別の選考ステージへ動かす | 気をつける点同上。自動化の設定を事前に確かめたい |
add_candidate_comment | 説明されている動き候補者または応募にコメントを付ける | 気をつける点「via AI assistant」と表示される。@メンションは通知されない |
add_candidate_to_job の説明では、候補者がすでにその求人に応募している場合、既存の応募は変更されません。重複登録の心配は小さいと読めます。
add_candidate_comment の @メンションは、MCP経由ではプレーンテキストのままになります。「採用担当にメンションして共有して」と頼んでも、相手には通知が届きません。通知が必要な連絡は、Teamtailor上で人が行う運用になります。
ステージ移動や求人への追加は、ステージの自動化の設定次第で、候補者への通知や次の処理につながり得ます。ここは設定次第なので、画面で自動化の中身を見てから書き込みを許すと安心です。
業務での使いどころ
採用担当が毎日使いそうな場面を、読み取り中心から順に並べます。どれもサポート記事や掲載ページに載る使い方の延長です。
- パイプラインの把握 —
get_job_pipelineで求人ごとの候補者数をステージ別に引き、滞留しているステージを洗い出す - 面接前の準備 — 候補者のプロフィール、応募フォーム、過去のコメント、スコアカードを
get_candidateとget_applicationで集め、面接官向けに1ページへ要約する - 面談後の整理 — 文字起こしと要約から、確認できた点を採用マネージャー向けにまとめる
- フォローの管理 — 「明日、この候補者に連絡するようリマインドして」のようにToDoを作り、期限と担当を付ける
- 求人票の見直し —
get_jobで内容と応募フォームを読み、ピッチ文の書き直し案を出させてからupdate_jobに進む
最後の update_job は、いきなり書き込ませず、まず案を会話で読む順にします。
Teamtailor外のデータと組み合わせる使い方もあります。たとえばATSからCSVを出して歩留まりを見る方法は、採用の歩留まりをClaudeで分析する手順にあります。コネクタなら、CSVを書き出す手間なしに、Teamtailor上のデータを会話から引けます。
同じ採用系で別のATSを使う場合は、ClaudeとWorkableを連携する方法も参考になります。パイプライン操作の範囲と書き込みの線引きを、Workable側で比べられます。
書き込みをClaude Code側でも絞る
Teamtailor側のロール設定が第一の鍵ですが、Claude Code側でも絞れます。Claude Codeの権限ルールは、MCPツールを mcp__<サーバー名>__<ツール名> の形で指定します。上のコマンドでサーバー名を teamtailor にしたなら、候補者に影響する書き込みを毎回の確認に回せます。
{
"permissions": {
"ask": [
"mcp__teamtailor__move_application_to_stage",
"mcp__teamtailor__add_candidate_to_job",
"mcp__teamtailor__create_candidate",
"mcp__teamtailor__update_job"
],
"deny": [
"mcp__teamtailor__delete_todo",
"mcp__teamtailor__remove_tag"
]
}
}ask に入れたツールは、実行のたびに確認が出ます。deny に入れたツールはClaudeに見えなくなります。ツール名は上の表と同じ綴りです。
どのツールを ask に回すかは、自動化の設定と相談です。読み取りは通し、候補者のステージに触れるものだけ確認を挟む構成が、最初の試行には扱いやすい形です。
外部AIに渡るデータの責任
Teamtailorのサポート記事の末尾には、法務面の注記があります。MCPサーバーを提供するのはTeamtailorですが、接続先のAIアシスタントは別の第三者サービスで、その規約とプライバシーの扱いに従います。データが学習に使われるかどうかも、そのAI提供元の設定次第です。
加えて、どの外部AIクライアントの接続を許すか、利用がEU AI Actなどの法令に合うかを確かめる責任は、顧客側にあると書かれています。採用データは個人情報の中でも慎重に扱う種類なので、導入前に社内の方針と合わせておく項目です。
まとめ
接続の順序は、Company Adminの有効化、ロールごとの権限設定、Claudeでの追加と認可の3段です。まずRead権限だけで始め、パイプラインの把握や面接準備に使うのが入口になります。
書き込みに進むなら、ステージの自動化とコメントの表示、@メンションの扱いを先に確かめます。Teamtailor側のロール設定とClaude Code側の ask ルールを重ねると、ステージ移動のような影響の大きい操作を、人の確認つきで回せます。