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ClaudeとWordPress.comを連携する方法 — 投稿・プラグイン・設定を会話で扱う

ClaudeとWordPress.comを連携する方法 — 投稿・プラグイン・設定を会話で扱う

WordPress.com公式のコネクタで、投稿の検索や下書き作成、プラグインの確認、サイト設定の変更をClaudeから扱えます。必要なプラン、接続手順、書き込みの確認ルール、セルフホスト環境との違いをまとめます。

Claude WordPress連携とは — 何ができるか

WordPress.comのコネクタは、WordPress.comを運営するAutomattic自身が提供する公式の連携です。Claudeとの会話から、サイトの投稿や固定ページの検索、下書きの作成、コメントの確認、プラグインの一覧、サイト設定の参照までを扱えます。ディレクトリ上では「Anthropic verified」の表示があり、追加時期は2026年1月です。

接続先は https://public-api.wordpress.com/wpcom/v2/mcp/v1 の1本です。サインインは必須で、認証はOAuth 2.1です。1回の接続でアカウント内のすべてのサイトに届き、サイトごとにコネクタを足す必要はありません。

コネクタページには、投稿の検索、テーマやフォントに合った下書き、コメントスレッドの確認といった使い方が例示されています。テーマの配色やフォントの設定をClaudeが読み取れるため、生成した文章や固定ページのレイアウトがサイトの見た目から浮きにくい、というのが公式の説明です。

前提 — 必要なプランとMCPの有効化

使える条件は、WordPress.com側のプランで決まります。

サイトの種類MCPの利用条件
WordPress.comの有料プランMCPの利用条件全プランで利用可
WordPress.comの無料サイトMCPの利用条件サイト作成から30日間だけ利用可
Jetpack接続のセルフホストWordPressMCPの利用条件Jetpack AIまたはJetpack Completeのプラン

もう1つの条件が、MCPアクセスの有効化です。アカウント設定で有効にしないと接続できません。Jetpack側の設定画面では、MCPアクセスは初期状態でオフと明記されています。

Claude側の条件は軽く、Web版のコネクタはClaude、Cowork、Claude Desktop、Claude Mobileの全ユーザーが使えます。WordPress.com側でそのユーザーが持つ権限を超える操作は、Claudeからもできません。

claude.aiで接続する手順

ディレクトリからの追加は、他のコネクタと同じ流れです。

  1. WordPress.comのアカウント設定でMCPアクセスを有効にする
  2. claude.aiで「Customize」→「Connectors」を開く
  3. ディレクトリからWordPress.comを探し、「Connect」を押す
  4. ブラウザーでWordPress.comにログインし、表示された内容を確認して許可する

許可後は、チャットの「+」メニューからConnectorsを開き、WordPress.comをオンにした会話で使えます。

TeamとEnterpriseのプランでは、先にOwnerまたはPrimary Ownerが組織のConnectors設定で有効化します。それだけでは全員が使えるようにはならず、メンバーは各自でWordPress.comにサインインします。組織で1回認可する方式(Enterprise-managed auth、ベータ)を使う場合だけ、メンバーは初回ログイン時にアクセスを引き継ぎます。

Claude Codeから接続する

ターミナルの claude から使う場合は、MCPサーバーとして追加します。公式ドキュメントのコマンドは次のとおりです。

claude mcp add --transport http wpcom-mcp \
  https://public-api.wordpress.com/wpcom/v2/mcp/v1

追加したら、Claude Code内で /mcp を実行し、wpcom-mcp をWordPress.comのアカウントで認証します。ブラウザーが開くので、ログインして許可します。wpcom-mcp という名前は公式の例で、別の名前でも動作は変わりません。

認証情報は、Claudeにもローカルにも渡りません。公式ドキュメントによれば、保存されるのは有効期限付きのアクセストークンだけです。接続を切りたいときは、WordPress.comの「Security」→「Connected Apps」から該当のクライアントをDisconnectします。

接続が不安定なときの確認手順は、/mcp reconnect allでMCPサーバーを一括再接続する方法にまとめています。

ツールの構成 — 一覧に見える16個と、その先

ディレクトリのページには、次の16個のツール名が並びます。

  • アカウント系: user-profile / user-sites / user-domains / user-achievements / user-connections / user-notifications / user-notifications-inbox / user-security / user-subscriptions
  • サイト系: site-users / posts-search / post-get / site-comments-search / site-plugins / site-settings / site-statistics

同じページの説明には「60+ abilities」とあり、名前の数より広い操作が入っていることが分かります。その中身は、開発者向けのツールリファレンスで確認できます。

リファレンスによると、サーバーのツールは2種類です。1つは、関連する操作を1つの入口にまとめた「STRAPファサード」で、action に list describe execute のいずれかを指定して操作を探し、引数のスキーマを取り、実行します。もう1つは、サイト一覧の取得のように単機能の独立ツールです。ファサードは次の系統に分かれます。

ファサード扱う範囲
Content Authoring扱う範囲投稿・固定ページ・コメント・メディア・カテゴリー・タグ・ブロックパターン・検索、カスタム投稿タイプ
Site Editor Context扱う範囲テーマのプリセット、適用中のスタイル、使えるブロック(読み取り専用)
Site Editing扱う範囲テンプレート・ナビゲーション・グローバルスタイル・テーマ
Site扱う範囲設定・統計・プラグイン一覧・アクティビティログ・バックアップやスキャンの状態
Plugin Management扱う範囲プラグインの検索・インストール・有効化・更新・削除
User Management扱う範囲共同作業者の一覧・招待・ロール変更・アクセス削除
Account扱う範囲プロフィール・ドメイン・サブスクリプション・セキュリティ
Create Site扱う範囲新しいサイトの作成

ディレクトリ掲載の名前と、リファレンスのファサードが1対1で対応するとは書かれていません。手元のClaudeに実際に見えるツールは、サイトのプラン、ユーザーの権限、アカウント側のツール設定で変わります。リファレンスも、確定した一覧はサーバーの tools/list で取るよう求めています。

読み取り中心だと思って使い始めても、権限の設定次第で書き込みまで届きます。この点は次の節で扱います。

会話での使い方

実際にどのツールが呼ばれるかは会話ごとに変わります。ここでは、リファレンスにある操作に沿って、依頼の形を作業別に並べます。

読むだけの依頼

  • 「先月公開した投稿のうち、タイトルに『料金』を含むものを一覧にして」
  • 「未承認のコメントを新しい順に見せて」
  • 「インストール済みのプラグインで、更新が出ているものを教えて」
  • 「直近1週間のアクティビティログから、プラグインの有効化と無効化だけ抜き出して」

アクティビティログの取得では、プラグイン関連の操作だけに絞れます。原因調査でよく効くのは、この絞り込みです。サイトの調子が急に悪くなったとき、「いつ何を更新したか」を時系列で並べさせると、疑う対象が絞れます。

下書きを作る依頼

投稿の作成は、指定しない限り下書きで保存されます。公開状態にすると即時に反映される、という注意もリファレンスにあります。

  • 「この箇条書きから投稿の下書きを作って。テーマの配色プリセットを使って」
  • 「固定ページ『会社概要』の3つ目のブロックだけ、この文面に差し替えて」

後者は、ページ全体を書き直すのではなく、1つのブロックだけを置き換える操作(セクション単位の編集)に当たります。既存ページの一部だけを直したいときは、全体の更新よりも影響範囲が小さく済みます。

設定・プラグインの依頼

  • 「サイト設定のうち、ディスカッションとプライバシーの現在値を見せて」
  • 「このプラグインをインストールして有効化して」

インストールは、有料の市場プラグインなら購入済みのサイトでのみ通り、未購入だと purchase_required が返ります。プラグイン管理の操作は、プラグインを入れられるプランが前提で、それ以外のサイトではエラーではなく「非対応」の応答になります。

書き込みの確認ルールと権限の絞り込み

書き込み、更新、削除の操作は、すべて確認を挟む設計です。リファレンスの安全規約では、Claudeが次の順に動きます。

  1. 実行する内容を具体的に説明する
  2. ユーザーに明示的な確認を求める
  3. 確認を得た証拠として user_confirmed: true を付けて実行する

自動では書き込まれません。「はい、やって」のような自由文の承認は受け付けず、Claudeが承認を所定の形に変換して渡します。

削除は元に戻せるかどうかが操作ごとに違います。投稿・固定ページ・コメントの削除はゴミ箱に移り、WordPress管理画面から30日以内なら復元できます。一方、カテゴリー、タグ、メディア、タクソノミーの用語には、ゴミ箱がありません。メディアを消すと、その画像を使っている記事の表示も欠けます。これらは確認を得たうえでの完全削除になるので、確認の場面では対象のタイトルや影響件数をよく読んでください。

ほかに、次の操作は影響がサイトの外にも及びます。

  • ユーザーの招待や再送は、実在のメールアドレスにその場で送信される
  • DNSレコードやネームサーバーの変更は、サイトとメールの両方に影響する
  • 購読の解約や支払い方法の削除もツールに含まれる

権限は、WordPress.com側で絞れます。Jetpack接続のサイトでは、「Read」で取得できる範囲、「Write」で変更できる範囲をカテゴリー別にオン・オフできます。書き込みの項目は、Content Authoring、Site Editing、Plugin Managementの3つです。閲覧だけにしたい運用なら、Writeをすべてオフにします。ツールを無効にしたり、サイトのMCPをオフにした場合は、Claude側の接続を再起動して、ツール一覧を読み込み直す必要があります。

セルフホストのWordPressとの違い

セルフホスト(WordPress.org)のサイトも、Jetpackで接続すれば同じサーバーに載ります。Jetpack専用のMCPサーバーはなく、ツールの一覧はWordPress.comのサイトと同じです。条件は、Jetpack AIかJetpack Completeのプランと、Jetpack設定画面でのMCPアクセスの有効化です。

比較項目WordPress.comのサイトJetpack接続のセルフホスト
接続先WordPress.comのサイト共通の1つのMCPサーバーJetpack接続のセルフホスト同じサーバー
プラン条件WordPress.comのサイト有料プラン(無料サイトは作成後30日)Jetpack接続のセルフホストJetpack AIまたはComplete
有効化の場所WordPress.comのサイトWordPress.comのアカウント設定Jetpack接続のセルフホストWP管理画面のJetpack AI設定(アカウント設定と同期)
追加のソフトWordPress.comのサイト不要Jetpack接続のセルフホストJetpackプラグインの接続が前提

Jetpackを入れていないセルフホストのサイトは、このコネクタの対象外です。その場合は別のMCPサーバーを探すか、開発作業ならローカルの環境にClaude Codeを置く方法があります。WordPress本体やプラグインのコードを書く用途は、Claude CodeでWordPressプラグイン開発を始めるが扱っています。コネクタは運営作業向き、Claude Codeはコードの開発向き、という切り分けです。

つまずきやすい点

公式のトラブルシューティングに載っている確認事項を、順に並べます。

  • MCPがアカウントで有効になっているか(初期状態ではオフのことがある)
  • サーバーURLが https://public-api.wordpress.com/wpcom/v2/mcp/v1 と一致しているか
  • ブラウザーでのOAuth認可を最後まで終えたか
  • 「Connected Apps」に該当クライアントが出ているか
  • クライアントを再起動したか

無料サイトで急に接続できなくなった場合は、作成から30日を過ぎていないかも確認が必要です。ツールの一部だけ見えない場合は、プランや権限、アカウント側のツール設定が原因のことが多く、Claude側の不具合とは限りません。

同じ「ClaudeからSaaSの実データを更新する」型の連携は、設定の考え方が共通です。営業支援ツールでの例はClaudeとPipedriveを連携する方法、プロジェクト管理ツールの例はClaude Backlog連携の設定方法とできることにあります。

まとめ

WordPress.comのコネクタは、1回の認可でアカウント内の全サイトに届く公式の連携です。読み取りから下書きの作成、プラグインとサイト設定の確認までを会話で扱えます。

使い始める前に見るのは、次の3点です。

  • プランが条件を満たすか(有料プラン、無料サイトは30日、セルフホストはJetpack AIかComplete)
  • MCPアクセスを有効にしたか
  • 書き込みの権限をどこまで開けるか

書き込みは確認が入りますが、カテゴリー、タグ、メディアの削除は取り消せません。最初は読み取りだけで運用し、下書き作成、プラグイン管理と段階的に権限を開けていく形が、安全に試しやすい進め方です。

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