Cowork Amplitude自動化 — 週次マーケティングレポートの生成手順
Cowork AmplitudeコネクタとScheduled Tasksを組み合わせ、週次のマーケティングレポートを自動生成する手順です。他コネクタとの組み合わせ方と承認モードの選び方をまとめます。
Cowork Amplitude自動化は、AmplitudeコネクタとScheduled Tasksを組み合わせ、行動分析データを人手を介さず週次レポートに落とし込む仕組みです。Amplitudeが持つイベント・チャート・実験データを、Coworkが決めた頻度で取り出し、他のソースと突き合わせて成果物に組み立てます。
Coworkの活用パターンを部門別に俯瞰したClaude Cowork活用事例では、Amplitudeとドライブのデータを組み合わせた定点観測の例を1つのパターンとして紹介しています。ここではAmplitudeコネクタ単体の仕様まで掘り下げ、週次レポートを実際に組むところまで手順化します。
Cowork Amplitude自動化とは
Amplitudeコネクタのカテゴリは「Data」、対応区分は「Interactive」です。公式は次の4つをできることとして挙げています。
- チャートを作って探る:「過去90日の週次アクティブユーザー数を示すチャートを作って」
- 人気イベントを検索する:「Amplitudeで最も人気のイベントを検索して」
- チャートの結果を取得する:「最も人気のチャートの結果をちょうだい」
- 実験の状況を見る:「Amplitudeのアクティブな実験を全部教えて」
対応区分が「Interactive」である点は、DropboxのようなRead & write系コネクタとの違いです。Interactive connectorsはチャット内にサンドボックス化されたUIを描画して動く仕組みで、決済や送金のような操作は行えません。Amplitudeの「チャートを作る」という操作も、Amplitude本体のダッシュボードに新しいチャートを保存するのではなく、チャット内での表示・探索に留まると考えられます。この分類の詳しい仕組みはClaude CoworkのConnectors一覧にまとめています。
準備しておくもの
自動化を組む前に3点をそろえます。
1つ目はプランです。Coworkは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)が前提で、Scheduled Tasksもすべての有料プランで使えます。Freeプランでは、そもそもCoworkの機能自体が使えません。
2つ目はAmplitude連携の接続です。チャット下部の「+」メニューか「Customize > Connectors」から、あらかじめAmplitudeを接続しておきます。この接続はCoworkの通常のチャットと共有されるため、一度つないでおけば以後の設定はScheduled Tasks側だけで完結します。
3つ目は、レポートに含めたい指標の整理です。Amplitude単体で完結させるか、他のソースと突き合わせるかによって、追加で接続するコネクタが変わります。公式が示す例では、Amplitudeのウェブ閲覧数・サインアップ数を、Google Driveに置いた別チャネルの数値(メルマガ・SNS・ウェビナー)と突き合わせ、前週比10%以上動いた項目にフラグを立てる、というレポートを組んでいます。
指標の粒度をどこまで細かくするかは、最初から決め切らなくても構いません。まず主要な2〜3指標だけで1回動かし、出力を見てから足りない軸を追加するほうが、プロンプトを一度に作り込むより早く安定します。複数チャネルを横断する場合は、どのコネクタがどの数値を持ってくるのかを先に一覧化しておくと、後から見直すときの手がかりになります。
週次マーケティングレポートを自動生成する手順
Scheduled Tasksの作成はCowork左サイドバーの「Scheduled」から始めます。「New task」の「Create with Claude」を選べば、聞きたい内容を伝えるだけでClaudeがタスク名・スケジュール・実行内容を組み立てます。細部を自分で書きたい場合は「Set up manually」から、タスク名・プロンプト・承認モード・頻度・モデル・フォルダを個別に入力します。
週次マーケティングレポートには、次のようなプロンプトが向いています。
毎週月曜朝、先週分のマーケティングレポートを作成してください。
AmplitudeからWeb閲覧数とサインアップ数を、Driveの
Marketing/Channel-trackerからメルマガ・SNS・ウェビナーの数値を取得し、
それぞれ前週と比較してください。
1枚目は社名と対象週、2枚目は認知系指標(前週比10%以上動いた項目に印)、
3枚目は検討系指標(同様に印)のスライドにまとめ、
注目すべき傾向と取得できなかった項目を書き添えて
Marketing/Weeklyフォルダに保存してください。出力先とフォーマットまで指示に含めると、毎回の転記作業が要らなくなります。「取得できなかった項目も報告する」という一文を入れておくと、集計の抜け漏れを黙って握りつぶさない設計になります。
イベント検索と実験状況の定例チェックに使う
週次レポート以外にも、Amplitudeコネクタが持つ「人気イベントの検索」と「アクティブな実験の一覧取得」は、それ単体で定例タスクにできます。
毎週水曜朝、Amplitudeで現在アクティブな実験を一覧にしてください。
開始から4週間以上経過している実験があれば、判定を急ぐべき対象として
別枠で示してください。新機能の効果測定を複数の実験で同時に走らせているチームでは、判定が長引いている実験を見落としがちです。この用途は前述の週次マーケティングレポートとは別のタスクとして作っておくと、目的ごとに頻度や宛先を変えやすくなります。人気イベントの検索も同様に、「今週新しく上位に入ったイベントがあれば教えて」のような形で、行動データの変化を定期的に拾う用途に転用できます。
承認モードとAmplitudeの権限をどう選ぶか
Coworkには3つの承認モードがあります。挙動の詳しい掛け合わせはCowork自動承認モードとはにまとめているので、ここではAmplitudeへの適用だけ確認します。
| モード | Amplitudeでの挙動 |
|---|---|
| Manual(手動承認) | Amplitudeでの挙動チャート作成・検索のたびに確認を求める |
| Auto(自動承認) | Amplitudeでの挙動読み取り中心の操作は自動で進む |
| Skip(承認スキップ) | Amplitudeでの挙動確認なしで進む |
Amplitudeコネクタが持つ4つの機能(チャート作成・イベント検索・結果取得・実験確認)は、いずれも外部にデータを書き込むものではありません。週次レポートのタスクでは、書き込み・削除に関する安全性判断そのものが発生しにくく、Autoモードでも止まらず進めやすい部類に入ります。ただしDrive側に保存先フォルダを指定する場合、保存という書き込み操作はDrive側のコネクタ権限に従うため、Amplitudeの権限設定だけで全体の挙動が決まるわけではありません。Team・Enterpriseプランでは組織の管理者が利用可否を切り替えられます。
よくあるつまずき
ローカルフォルダに依存させてしまう。Scheduled Tasksはパソコン上のフォルダに紐づけることはできません。今回のようにAmplitudeとDriveだけで完結するプロンプトにしておけば、パソコンをスリープさせていてもクラウド側だけで実行されます。
閲覧できるデータが接続したアカウントの範囲に限られる。Amplitude連携が返すデータは、接続したアカウントが持つ閲覧権限までです。チーム全体のプロジェクトを対象にしたい場合、権限の広いアカウントで接続し直す必要があります。
「変化なし」の報告が続いて埋もれる。毎週同じような内容が続く指標は、通知の密度を下げるか、フラグの閾値(前週比10%など)を先に決めておくと、本当に見るべき変化が埋もれにくくなります。
実行のたびに文脈が引き継がれない。Scheduled Tasksは毎回独立したCoworkセッションとして走ります。前回のレポートで指摘した内容や調整済みの集計軸は、プロンプト自体に毎回含めておく必要があります。
応用 — 週次以外への展開
同じ組み合わせは頻度と対象を変えるだけで転用できます。日次に切り替えれば、当日の主要指標だけを朝に確認するダイジェストになります。対象を特定のイベントに絞れば、新機能リリース直後の反応だけを追う定点観測にもなります。プロンプトの骨格(何を・どの期間で・どの形式で)を使い回せる点が、Scheduled Tasksでの自動化のいちばんの利点です。四半期に一度は出力内容を見直し、担当者の異動や指標の定義変更に追従させておくと、レポートの意味が徐々にずれていく事態を避けられます。
よくある質問
Amplitudeで作ったチャートは自分のAmplitudeアカウントにも保存されますか
Interactive connectorsはチャット内で完結する表示・探索が中心で、Amplitude本体のダッシュボードに新規チャートとして書き込むかどうかは公式ドキュメントに明記がありません。チーム共有のダッシュボードに正式なチャートとして残したい場合は、Amplitude本体の画面から保存するほうが確実です。
Amplitude以外のデータソースと組み合わせる必要はありますか
必須ではありません。Amplitude単体でも「人気イベントの検索」や「アクティブな実験の一覧」のようなレポートは組めます。ただし複数チャネルの数値を横並びで見たいマーケティングレポートでは、Google DriveやMicrosoft 365のような別コネクタと組み合わせる例が公式に示されています。
実行に失敗したときに気づく方法はありますか
タスクの結果は「Scheduled」の一覧からいつでも確認できます。過去の実行履歴も同じ画面に残るため、失敗が続いていないかは定期的に一覧を見て把握する運用になります。
まとめ
Cowork Amplitude自動化は、Interactive connectorとしてのAmplitudeの特性(チャット内で完結する探索・書き込みを伴わない)を踏まえると、Autoモードでも止まらず回しやすい部類の自動化です。単体でも使えますが、Google DriveやMicrosoft 365のような別コネクタと組み合わせ、出力先とフォーマットまで指示に書き込むほど、毎週の転記作業がまるごと減ります。まずはAmplitude単体の軽いレポートから試し、狙い通りに動くことを確認してから、複数ソースを横断する週次レポートへ広げていくのが手堅い進め方です。