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Claude CoworkのVMバンドルが重くなる原因と対処法

Claude CoworkのVMバンドルが重くなる原因と対処法

Coworkのローカル実行はコード実行だけを隔離VMに任せる設計で、vm_bundlesが10GB超に膨らむ報告が続いています。仕様と対処の順番を整理しました。

Claude Desktopでvm_bundlesフォルダーが10GBを超え、パソコンの動作が重くなる報告が相次いでいます。原因はCoworkのローカル実行が採用する隔離VM(仮想マシン)の設計そのもので、「コード実行は専用VMで行う」とドキュメントに明記されています。ここでは何が膨らんでいるのかを仕様から確認し、対処の順番を示します。

Coworkのvm_bundlesが10GBから25GB超に膨らむと報告されている

GitHubのanthropics/claude-codeリポジトリには、2026年2月2日に「Cowork feature creates 10GB VM bundle that severely degrades performance」というIssueが登録されました。報告者はmacOS環境で、~/Library/Application Support/Claude/vm_bundles/claudevm.bundle/rootfs.imgというファイルが10GBに達し、削除しても翌日には元のサイズに戻ることを確認しています。

コメント欄には同様の報告が積み重なっており、サイズは投稿者によって13GB、21.47GB、25GBとばらつきがあります。Windows版でも同種の肥大化が報告されているため、macOS固有の現象ではありません。深刻な例では、空き容量が99%近くまで埋まったことでスワップファイルが書き込めなくなり、macOSがウォッチドッグタイムアウトでカーネルパニックを起こしたという報告もあります。このIssueは2026年8月19日にもラベルが追加され(直近のコメントは2026年7月15日)、オープンのまま76件のコメントが集まっています。

やや意外なのは、このIssueがCowork(Claude Desktopの機能)についての報告でありながら、anthropics/claude-codeリポジトリに登録されている点です。Coworkの専用Issueトラッカーが用意されていないため、報告者はClaude Codeのリポジトリに投稿するしかなかったという経緯がコメント欄で指摘されています。

ローカル実行はコード実行だけを隔離VMに任せる仕組み

なぜVMという重量級の仕組みが必要なのか。「Claude Cowork architecture overview」は、Coworkの実行方式を2つに分けて説明しています。

実行方式どこで動くかローカルVMを使うか
クラウドセッション(既定)どこで動くかAnthropicのサーバー上に用意される一時サンドボックスローカルVMを使うか使わない
ローカルセッション(既存のデスクトップ展開)どこで動くか会話処理はデバイス上でネイティブに実行ローカルVMを使うかコード実行だけ専用VMを使う

クラウドセッションでは、エージェントのループとコード実行の両方がAnthropicのサーバー側で動きます。ローカルファイルやブラウザーが必要なときだけ、Claude Desktopアプリを経由してデバイスへアクセスします。一方のローカルセッションは、会話処理やファイルの読み書きをデバイス上でネイティブに実行しつつ、シェルコマンドとコードの実行だけをホストOSから隔離した専用のLinux VM内で行う設計です。vm_bundlesが肥大化するのは、まさにこのローカルセッションの対象です。

隔離に使うハイパーバイザーはOSごとに異なります。

OS隔離技術公式が示す容量の目安
macOS隔離技術Apple Virtualization.framework公式が示す容量の目安具体的なGB数の記載なし(コミュニティ報告は10〜25GB)
Windows隔離技術Hyper-V公式が示す容量の目安具体的なGB数の記載なし(コミュニティ報告は10〜25GB)
Linux隔離技術KVM/QEMU公式が示す容量の目安約25GBの空き容量と8GB以上のRAM(稼働中は4GB使用)

ディスク容量を明記しているのはLinux版のドキュメントだけです。「Install Claude Desktop」記事は、Cowork on Linuxのセットアップ要件として「about 25 GB of free disk space for the workspace image, and at least 8 GB of RAM. The workspace uses 4 GB while it's running」と述べています。macOS・Windows向けの記事にはこの数値の記載がなく、GitHubのIssueで報告されている10〜25GBという幅は、あくまでユーザー側の実測値です。Linux版のドキュメントが25GBという数字を前提にしていることを踏まえると、macOS・Windows側の10GB超えは設計の範囲外の異常というより、同種のワークスペースイメージが同程度の容量を必要とする結果に近いと考えられます。

VMバンドルが自動で片付かない理由と対処の順番

Issue報告者が実施したクリーンアップテストでは、vm_bundles・Cache・Code Cacheディレクトリを削除したところ、それまで失敗・停止していたタスクが75%速く完了するようになりました。ただしVMイメージを0バイトの状態にリセットしても、数分の使用で再びCPU使用率とスワップ活動が増加し、パフォーマンスは再び低下したと報告されています。これはVMバンドルのサイズだけが原因ではなく、別のメモリー管理上の問題が併存している可能性を示しています。

VMバンドルを手動で削除した場合の挙動は明文化されていません。ただし「Claude Cowork architecture overview」のFAQは、デバイス側の事情でVMが起動できないケースについて「ファイルツールとWebツールは動き続ける一方、シェルコマンドとコード実行はVMが復旧するまで『workspace unavailable』と報告される」と説明しています。つまりVMが一時的に不在でも、Coworkの全機能が停止するわけではありません。この挙動を切り分ける具体的な手順はCoworkで「workspace unavailable」と出たときの対処法にまとめています。

Issueの投稿者が示したmacOS向けの応急処置は次の3つのディレクトリを削除する方法です。

rm -rf ~/Library/Application\ Support/Claude/vm_bundles
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Claude/Cache
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Claude/Code\ Cache

Windows版では%AppData%\Roaming\Claude\vm_bundles\claudevm.bundle\rootfs.vhdxが同じ役割のファイルとして報告されています。いずれの場合も、Claude Desktopを完全に終了させてから削除する必要があり、次回Coworkのローカルセッションを使うタイミングでVMイメージは再生成されます。空き容量が乏しい環境で繰り返し肥大化と削除を続けるのは現実的な運用とは言えないため、ディスク使用量を監視しながら、必要に応じて次の節のクラウドセッションへの切り替えも検討する価値があります。

クラウド実行への移行は、この問題の前提そのものを変える

Coworkはもともとローカルセッションだけの機能でしたが、現在はクラウドセッションが既定の実行方式になっています。クラウドセッションではコード実行そのものがAnthropicのサーバー側で完結するため、デバイス上にワークスペースイメージを置く必要が構造的にありません。vm_bundlesの肥大化は、あくまでローカルセッション特有の設計から生じている問題であり、クラウドセッションに切り替えれば同じ形では発生しないと言えます。

ただし、この移行がすべてのユーザーの問題を自動的に解決するわけではありません。ローカルセッションは「既存のデスクトップ展開」向けに引き続き提供されており、組織によってはローカルセッションだけを有効にしている場合もあります。現在の実行方式がクラウドかローカルかを見分ける方法はCoworkがクラウド実行かローカル実行か見分ける方法、組織全体でどちらを使うかを制御する仕組みはCoworkの有効化とクラウド実行は別トグルで扱っています。Linux版のセットアップ要件が依然としてVMベースで案内されている点も踏まえると、Linux環境ではローカルセッションのVM前提が当面残る可能性があります。

なお、コンピューターの画面をClaudeが直接操作する「Computer Use」は、このコード実行用VMとは別の仕組みで動きます。「Computer use has no sandbox between Claude and your applications」と明記されており、隔離VMの内側で完結する処理ではありません。Computer UseとVMサンドボックスの役割分担はClaude CoworkのComputer Use・VMサンドボックス、Anthropicがエージェントの実行環境全般をどう隔離しているかという背景はAnthropicが語る「Claudeを封じ込める」3パターンで詳しく扱っています。

よくある質問

Claude Code CLIだけを使っていてもVMバンドルは作られるか

ドキュメント上、この隔離VMはCoworkのローカルセッションに紐づく仕組みとして説明されています。一方でGitHubのIssueコメントには、VS Code拡張のClaude Codeセッション中にrootfs.imgが増えたという報告もあり、Cowork以外の利用でも同じVMインフラが使われる可能性を示しています。この点について明確な回答は今のところ見当たらず、Issue内でも同じ質問が投稿されたまま未回答になっています。

vm_bundlesフォルダーを削除しても保存済みのファイルは失われるか

Coworkのローカルセッションでは、ファイルの読み書きそのものはアプリケーション層が接続済みフォルダーに対して直接行い、VMの中では完結していません。VMが担うのはシェルコマンドとコードの実行だけなので、vm_bundlesを削除してもそれまでに保存済みのファイルの内容が失われるわけではありません。削除後は次回のコード実行時にVMイメージが再生成され、その間はコード実行系のタスクだけが一時的に使えなくなります。

まとめ

vm_bundlesの肥大化は、Coworkのローカルセッションがコード実行を専用VMに隔離するという設計から生じている現象です。Linux版では約25GBの空き容量が要件として明記されており、macOS・Windowsで報告されている10〜25GBという幅も同じ規模のワークスペースイメージに起因すると考えられます。ディスクを大きく圧迫している場合は、macOSならvm_bundles・Cache・Code Cacheディレクトリの削除、Windowsなら同等のrootfs.vhdxの削除で一時的に解消できますが、再生成される前提で運用する必要があります。クラウドセッションへの切り替えは、この問題の発生源そのものを取り除く選択肢として検討できます。

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