Cowork Salesforce連携 — 週次営業レポートを自動生成する手順
CoworkはSalesforceのHosted MCP Serverをカスタムコネクタとして追加できます。Scheduled Tasksと組み合わせて週次営業レポートを自動生成する接続手順と設計の勘所をまとめます。
Salesforceは、Claude・ChatGPT・Cursorなど複数のAIクライアントが共通で使える「Hosted MCP Servers」を公式に提供しています。CoworkからはこれをカスタムコネクタとしてURL接続でき、Scheduled Tasksと組み合わせれば、商談データを毎週決まった曜日に集計してレポート化する作業を自動化できます。接続手順、権限設計、そしてレポート自動化を安全に運用する境界線を順に確認します。
Cowork Salesforce連携とは何か
ここでSalesforce連携と呼んでいるのは、正確にはSalesforce自身が提供する「Hosted MCP Servers」という機能を、CoworkがMCP(Model Context Protocol)のカスタムコネクタとして取り込む形の接続です。SalesforceがAI連携用のサーバーをホストし、Claude側はそこにURLで接続するだけで済みます。Salesforce・Anthropicどちらの製品ページにも「両社の統合機能」という案内はなく、Salesforceが公開した汎用MCPサーバーにCoworkが対応している、という位置付けです。
接続後にできる操作は、SalesforceのドキュメントではSObject Operations(取引先・商談・ケースなどレコードの読み取り・作成・更新・削除)、Custom Tools(Apex Invocable Actions・Flow・Named Queryの呼び出し)、そしてData 360のSQLクエリーやTableau分析へのアクセスの3系統に分かれます。営業レポートの自動生成で使うのは主にSObject Operationsの読み取りです。書き込み系のツールも技術的には呼び出せますが、レポート生成という用途では読み取りだけで完結させるのが安全な設計です。
前提条件
Cowork Salesforce連携を組むには、次の3つが揃っている必要があります。
- Coworkの有料プランに加入していること。Scheduled TasksはCoworkの有料プランで使える機能です
- Salesforce側でExternal Client App(ECA)を登録できる権限があること。従来のConnected Appsはこの用途に使えず、OAuth認証に対応したECAを別途作成する必要があります
- 商談・取引先オブジェクトへの参照権限を持つSalesforceユーザーであること。連携用に専用のインテグレーションユーザーを作り、読み取り専用のPermission Setを割り当てるのがSalesforceの推奨する始め方です
接続手順 — SalesforceのECA登録からCowork側の追加まで
Salesforce側でECAを作成する
Salesforce SetupでExternal Client Appを新規作成し、Salesforceのドキュメントが定めるOAuth認証(PKCE対応のユーザー単位OAuth 2.0)を有効にします。作成後に発行される次の3点を控えます。
- Consumer Key(クライアントID)
- Consumer Secret(クライアントシークレット)
- My Domainのホスト名(例:
yourcompany.my.salesforce.com)
インテグレーション用のユーザーを1人作り、レポートに必要な商談・取引先オブジェクトだけに絞ったPermission Setを割り当てます。読み取り専用から始め、必要になったタイミングで範囲を広げるのが安全です。
Cowork側でカスタムコネクタとして追加する
Coworkの画面から「Customize > Connectors」を開き、「Add custom connector」を選びます。SalesforceのMCPサーバーURLを入力し、OAuthのクライアントID・シークレットを設定して保存します。Team・Enterpriseプランでは、Ownerが「Organization settings > Connectors」で先に組織側の追加を済ませ、メンバー個々人が認証を通す2段階になります。Coworkに接続できるコネクタ全体の種類と権限設定の注意点はClaude CoworkのConnectors一覧にまとめています。
Claude CodeやClaude Desktopから同じサーバーを扱いたい場合は、claude mcp add --transport http でも同じMCPサーバーに接続できます。Coworkとは別のクライアントとして個別に認証が必要な点は変わりません。接続済みのMCPサーバー一覧はClaude Code上で以下のように確認できます。
/mcpScheduled Tasksで週次レポートを組む
接続が済んだら、Scheduled Tasksで自動生成の器を作ります。Coworkの左サイドバーから「Scheduled」を開き、「New task」からタスクを作成します。手順は「Create with Claude」で対話的に作らせる方法と、「Set up manually」でタスク名・プロンプト・頻度・使用モデルを直接入力する方法の2つがあります。
週次営業レポートの典型的なプロンプトは、次のような要素を含めます。
- 対象期間(直近7日間に更新された商談)
- 集計する指標(新規商談数、フェーズ別の金額合計、クローズ予定日が近い案件)
- 出力形式(箇条書きか、表形式か)
- 送付先(チャット上に出力するだけか、Slackやメールへの転送まで含めるか)
Scheduled Tasksは通常のCoworkタスクと同じ権限・コネクタをそのまま使う仕組みなので、Salesforceコネクタの読み取り権限さえ設定しておけば追加の設定は不要です。タスクはクラウド側で実行されるため、パソコンがスリープしていても決まった曜日・時間にレポートが生成されます。営業以外の部門も含めたCoworkの定型業務パターンはClaude Cowork活用事例で横断的に扱っています。
週次以外への応用と、任せない範囲
同じ仕組みは日次・月次にも展開できます。日次なら前日クローズした商談の速報、月次なら四半期の着地見込みをまとめる、という具合に頻度を変えるだけで流用できます。提案書や見積もりの下書きなど、営業周りでどこまでCoworkに任せてよいかの判断軸はCowork営業で提案書と見積もりの下書きをどこまで任せるかで扱っています。
一方で、Scheduled Tasksに書き込み系の操作まで任せるのは慎重になるべき領域です。Salesforceのレコードを自動更新する、金額の大きい商談のステージを自動で変更するといった処理は、誤りに気づく前に実行されてしまうリスクがあります。Coworkの安全設計では、レポート生成のような読み取り中心のタスクから始め、書き込みを伴う自動化は個別に承認フローを固定する運用が推奨されています。
よくあるつまずき
- Connected Appsで代用しようとする: SalesforceのHosted MCP ServersはExternal Client Appを前提としており、従来のConnected Appでは接続できません
- Consumer SecretをCowork側に登録し忘れる: OAuth認証はクライアントID・シークレットの両方が揃って初めて認証が通ります。片方だけの入力では接続エラーになります
- インテグレーションユーザーの権限を絞りすぎて必要なフィールドが取得できない: Permission Setで参照可能なオブジェクトとフィールドを事前に洗い出しておかないと、レポートに欠落が出てから気づくことになります
- Scheduled Tasksがローカルファイルを参照する設計になっている: スケジュールタスクは接続済みのコネクタとClaudeアカウントに保存されたファイルしか使えず、あなたのパソコン上のフォルダは参照できません
まとめ — どこから始めるか
Cowork Salesforce連携は、Salesforceが公式に提供するHosted MCP ServersをCoworkのカスタムコネクタとして取り込む形で実現します。まずはECAを読み取り専用の権限で作成し、Scheduled Tasksで週次の商談サマリーを生成するところから試すのが無理のない始め方です。書き込みを伴う自動化やレポートの自動送信は、読み取りだけの運用に慣れてから段階的に広げます。
よくある質問
Salesforce連携はCowork以外のClaude製品でも使えますか
使えます。Salesforceが提供するHosted MCP ServersはCowork専用ではなく、Claude Code・Claude Desktopを含む複数のMCPクライアントに対応した汎用のサーバーです。Coworkから使う場合はカスタムコネクタとしての追加が必要になります。
レポート生成に無料プランは使えますか
使えません。Scheduled TasksはCoworkの有料プラン向けの機能です。
生成されたレポートの数値は検算した方がよいですか
レポートに含める指標が多いほど、集計ロジックの解釈違いが起きやすくなります。運用開始直後は、Salesforceのレポート機能で出した数値と突き合わせて、集計範囲や除外条件にずれがないかを確認しておくと安心です。