Claude Codeのクラウドセッションをカスタムロールで許可する手順
Enterpriseのカスタムロールで、Claude CodeのクラウドセッションとRemote Controlを使えるようにする手順です。権限が足りないときの症状と、Ownerへの頼み方も載せます。
EnterpriseでClaude Codeのクラウドセッションを使うには、組織の設定がオンなだけでは足りないことがあります。アクセスをカスタムロールで管理している組織では、あなたのロールに「クラウドセッション」の権限が入っている必要があります。Remote Controlはさらにもう1つ、専用の権限が要ります。
権限を足せるのはOwnerです。この記事は、Ownerが何をどこで付与するか、付与されていない人にどう見えるかを順に説明します。
権限は2つあり、Remote Controlは両方必要
v2.1.310で、Enterpriseのカスタムロールに「クラウドセッション」と「Remote Control」の権限が加わりました。ロールごとに、それぞれのアクセスを制御できます。
必要な権限の組み合わせは、使う機能で変わります。
機能ごとに必要なロール権限
クラウドセッション
クラウドセッションの権限があれば、ブラウザ・アプリ・ターミナルからAnthropicのインフラ上でセッションを始められます。
Remote Control
クラウドセッションの権限に加えて、Claude Code remote controlの権限が要ります。どちらかが欠けると使えません。
つまりRemote Controlだけ許可して、クラウドセッションの権限を外したロールでは、Remote Controlも動きません。ロールを設計するときの落とし穴になりやすい点です。
ルーティン(スケジュール実行)は、また別です。ルーティンを使うには、ロールのRemote sessionsセクションにあるscheduled tasksの権限が要ります。ルーティンも使わせるロールでは、この項目も見ます。
Ownerが権限を付与する手順
付与する画面はOrganization settingsのRolesです。
Ownerがロールに権限を足すまで
- 1
Rolesページを開く
Organization settings > Rolesを開きます。URLは
claude.ai/admin-settings/rolesです。 - 2
対象のカスタムロールを選ぶ
不足している人が実際に割り当てられているロールを選びます。新しいロールを作るより、既存のロールに足すほうが簡単な場合が多くなります。
- 3
必要な権限をオンにする
クラウドセッションの権限を付けます。Remote Controlも使わせるなら、Claude Code remote controlの権限も付けます。ルーティンまで使うなら、Remote sessionsセクションのscheduled tasksも確認します。
- 4
メンバーに再試行してもらう
権限を足したら、メンバーに
claudeを起動し直してもらい、クラウドセッションを作り直してもらいます。
ロールの作成手順そのものはClaude Enterpriseのカスタムロール作成手順にまとめています。この記事はクラウドセッションとRemote Controlに絞った差分です。
ロールの権限は加算です。複数のグループに所属する人は、各ロールの権限の和集合を得ます。別のロールで権限を打ち消すことはできないので、権限が足りない人には「どのロールからも付与されていない」状態が起きているだけです。
管理設定をオンにするときの確認
組織全体の設定とロールは別の層です。クラウドセッションとRemote Controlのトグルは、Claude Code管理設定(claude.ai/admin-settings/claude-code)にあります。
v2.1.310から、このトグルをオンにするときに確認が入り、その権限を持つカスタムロールが一覧で表示されます。「オンにしたのに誰も使えない」を防ぐ画面です。一覧に出るロールが、実際にその機能を使えるカスタムロールです。
トグルとロールの関係は、次のように分けて考えると整理できます。
| 層 | 場所 | 欠けたときの結果 |
|---|---|---|
| 組織の設定 | 場所Claude Code管理設定のトグル | 欠けたときの結果組織の誰も使えない |
| ロールの権限 | 場所Organization settings > Roles | 欠けたときの結果カスタムロールで管理されている人だけ使えない |
Remote Controlは、Team・Enterpriseでは既定でオフです。Ownerが管理設定でRemote Controlのトグルをオンにするまで、ロールを直しても使えません。
権限が足りない人に出る症状
症状の出方は、機能とどの層が欠けているかで違います。
Remote Controlを始めたとき
Remote Controlの開始時は、ロールが原因のときも次のメッセージで止まります。
Remote Control is disabled by your organization's policyメッセージだけでは原因が組織の設定なのかロールなのか、見分けられません。チェックの順序は次のとおりです。
- メッセージに
disableRemoteControlが出るなら、IT管理者がmanaged settingsでこの端末のRemote Controlを止めています - ProまたはMaxなのにTeam・Enterpriseの組織としてサインインしたままなら、
/statusで組織を確かめ、claude auth logoutのあとclaude auth loginでサインインし直します - メッセージに「管理者に連絡」の案内が出ないなら、組織にHIPAA設定が適用されていてRemote Controlが止められています
- 同じ組織の他の人は使えるのに自分だけ使えないなら、ロールの権限が疑わしくなります。クラウドセッションとClaude Code remote controlの2つが入っているかを、Ownerに調べてもらいます
- どれでもなければ、OwnerがRemote Controlのトグルをオンにしていません
太字の項目が、この記事の対象です。他の人は動いているのが決め手になります。
クラウドセッションを始めたとき
クラウドセッションのほうは、ロールが足りないときの専用メッセージについて、クラウドセッションのページに記載がありません。ページがロールについて述べているのは、セッションを始めるにはクラウドセッションの権限を持つロールが要ること、足りなければOwnerにロールへの追加を頼むことです。
ターミナルからclaude --cloudで始めるときに出る文言は、組織のポリシー側の別物です。
Cloud sessions are disabled by your organization's policy. Contact your organization admin to enable them.これはallow_remote_sessionsポリシーがオフのときのメッセージです。対処はOwnerがClaude Code管理設定でクラウドセッションをオンにすることです。ロールの問題と混同しやすいので、先にこちらを確かめます。切り分けの詳細はCloud sessions拒否の切り分けにあります。
--teleportの経路では、Remote Controlのセッション基盤を通るため、認証や期限切れのエラーがRemote Controlの文言で出ます。Remote Control may not be available for this organizationが出たら、Ownerがクラウドセッションを組織で有効にしていません。
症状から直す場所を引く
文言とOwnerに頼む内容の対応をまとめます。
| 出ている表示 | 直す場所 | 頼む相手 |
|---|---|---|
Cloud sessions are disabled by your organization's policy | 直す場所Claude Code管理設定でクラウドセッションをオン | 頼む相手Owner |
Remote Control may not be available for this organization | 直す場所同じく、クラウドセッションを組織で有効に | 頼む相手Owner |
Remote Control is disabled by your organization's policy(他の人は使える) | 直す場所ロールにクラウドセッションとClaude Code remote controlを付与 | 頼む相手Owner |
Remote Control is disabled by your organization's policy(全員) | 直す場所Remote Controlのトグルをオン | 頼む相手Owner |
Claude Code access has not been granted for this account | 直す場所ロールにClaude Code自体を付与 | 頼む相手Owner |
最後の行はクラウドセッション以前の話で、Claude Code自体の権限が無いときに出ます。直し方はClaude Code access has not been grantedの直し方で扱っています。
Ownerに渡す依頼文の例
権限不足を伝えるときは、使いたい機能とメッセージの全文を添えると、Ownerが見るべき層を絞れます。例として次のような形です。書き換えて使ってください。
Claude Codeでクラウドセッション(claude --cloud)とRemote Controlを使いたいです。
同じ組織の他のメンバーはRemote Controlが動いていますが、私だけ
「Remote Control is disabled by your organization's policy」と出ます。
私が割り当てられているカスタムロールに、クラウドセッションと
Claude Code remote controlの権限を追加してもらえますか。付与できたかを手元で確かめる
付与後は、手元で2段階に確かめます。
claude doctorclaude doctorのOrganization policyの行は、組織のポリシーを取得できているかを示します。ネットワークの問題でポリシーを読めていないと、ロールを直しても拒否が続くからです。
そのうえで、Claude Codeのセッション内で次を実行し、サインイン中のプランと組織を見ます。
/status意図した組織でサインインしていなければ、ロールを直しても別の組織を見に行くので結果が変わりません。最後に/remote-controlかclaude --cloud "..."を実行して通れば完了です。
クラウドセッションをAPIキーやBedrockなどの第三者プロバイダー設定のまま始めようとしても通りません。claude --cloudにはclaude.aiのアカウントでのサインインが要ります。ロールが正しいのに失敗するときは、サインイン方法も疑います。
ロールで管理していない組織では何が違うか
ロールで権限を管理していない組織では、この記事の権限の話は関係しません。クラウドセッションはPro・Max・Teamと、プレミアムシートまたはChat + Claude Codeシートを持つEnterpriseで使えます。ロールが効くのは、カスタムロールでアクセスを管理している場合に限られます。
カスタムロールを使うEnterpriseでは、ロールの権限が最後の関門として効きます。組織の設定がオンで、サインインも正しく、シートも持っているのにクラウドセッションだけ使えないなら、残る確認先はロールです。Remote Controlの詳しい設定はRemote Controlの無効化設定で扱っています。
まとめ
カスタムロールで管理する組織では、クラウドセッションにはその権限、Remote Controlにはクラウドセッションと専用権限の両方が要ります。症状がRemote Controlだけに出て同僚は使えているなら、ロールを疑ってOwnerに権限の追加を頼みます。組織全員に出る拒否なら、先に管理設定のトグルです。v2.1.310の変更の全体像はClaude Code v2.1.310のリリースノートにあります。