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Claude Codeの/team-onboarding — 利用履歴からチーム引き継ぎガイドを生成する

Claude Codeの/team-onboarding — 利用履歴からチーム引き継ぎガイドを生成する

/team-onboardingが直近30日の利用履歴からチーム引き継ぎガイドを作る仕組み、Pro/Max/Team/Enterprise限定の共有リンク、cleanupPeriodDaysとの関係をまとめます。

/team-onboardingコマンドとは何か

/team-onboardingは、自分のClaude Code利用履歴から新しいチームメイト向けの引き継ぎガイドを生成するコマンドです。直近30日のセッション・実行したコマンド・MCPサーバーの使用実績を材料に、Markdownのガイドを1本まとめます。新しいメンバーはこれを最初のメッセージとして貼り付ければ、そのプロジェクトの使い方を再現しやすくなります。

/team-onboarding

v2.1.101(2026年4月10日)で追加されました。公式changelogの説明は「ローカルの利用履歴から、チームメイト向けのランプアップガイドを生成する」です。週次ダイジェストは、よく知っているプロジェクトで実行して出力を新メンバーに渡し、デフォルトからではなく自分の使い方を再現してもらう流れを紹介しています。

v2.1.287でclaude --helpを確認しましたが、このコマンドはCLIの引数やサブコマンドには出てきません。起動したセッションの中で、スラッシュコマンドとして打ちます。

claude --version
2.1.287 (Claude Code)

実行から共有までの流れ

実行者と受け取る側で、やることは次の4つです。

手順

/team-onboardingで引き継ぐまで

  1. 1

    使い込んだプロジェクトで実行する

    履歴が材料なので、普段から作業しているリポジトリのセッションで/team-onboardingを打ちます。

  2. 2

    出力されたMarkdownを確認する

    過去30日の使用実績から作られた文章です。渡す前に、社内の事情に合わない記述がないか目を通せます。

  3. 3

    Markdownか共有リンクを渡す

    Markdownをそのまま渡す方法に加え、Pro・Max・Team・Enterpriseのサブスクリプションでは共有リンクも使えます。

  4. 4

    新メンバーがClaude Codeに貼り付ける

    最初のメッセージとして貼るか、リンクをClaude Codeで直接開きます。

ステップ2の「目を通す」は公式に手順として書かれているわけではなく、渡す側が持てる選択肢という位置づけです。生成物は履歴由来の文章なので、渡す相手や場所によっては内容を確かめてから共有するほうが安心です。

確認の裏付けになる事実もあります。トランスクリプトと履歴は保存時に暗号化されず、守っているのはOSのファイル権限だけです。ツールが.envを読んだり、コマンドが資格情報を出力したりすると、その値はprojects/<project>/<session>.jsonlに書かれます。ガイドにそれが混ざるとは書かれていません。それでも、履歴由来の文章を外部に回す前に一読する理由にはなります。

Markdownと共有リンクは何が違うか

出力の種類はプランで分かれます。

くらべる

2種類の出力

全員

Markdownのガイド

どの利用形態でも得られる基本の出力です。コピーして、チャットやドキュメントで渡します。

サブスク限定

共有リンク

claude.aiのPro・Max・Team・Enterpriseのサブスクリプションだと、Markdownに加えて発行されます。チームメイトはリンクをClaude Codeで直接開けます。

材料は直近30日 — cleanupPeriodDaysとの関係

公式のコマンド一覧は、材料を「過去30日間のセッション・コマンド・MCPサーバー使用」と書いています。始めたばかりのプロジェクトや、しばらく触っていないリポジトリで実行すると材料が少なく、ガイドも薄くなりやすい構造です。

この30日は、Claude Codeがセッションのトランスクリプトをローカルに残す既定の期間と同じ長さです。トランスクリプトは~/.claude/projects/に保存され、cleanupPeriodDaysの既定は30日、最小値は1です。0を指定するとバリデーションエラーになります。

{
  "cleanupPeriodDays": 20
}

/team-onboardingがこのトランスクリプトを直接読んでいるかどうかは、公式の説明からは分かりません。ただ、保持期間を短くした環境では古い履歴がすでに消えていて、生成の材料が減る可能性は考えられます。設定の詳細はClaude Code cleanupPeriodDaysでデータの保持期間を変えるにまとめています。

履歴の削除は知らせなしに進む

削除は、セッション開始後のバックグラウンド処理で行われます。メッセージは出ません。保持期間を過ぎた古いセッションは/resumeの一覧からも消えます。ガイドが想定より薄いときは、そもそも履歴が残っているかを/resumeの一覧で見ると手がかりになります。

もう1つ、v2.1.101には関係の深い修正があります。--setting-sourcesでuserを外して起動すると、バックグラウンドの削除処理がcleanupPeriodDaysを無視し、30日より古い会話履歴を消してしまう不具合でした。/team-onboardingと同じリリースで直っています。それ以前のバージョンで設定を絞って起動していた環境では、履歴が想定より早く消えていた可能性があります。

Claude Desktop・Coworkで始めたセッションのトランスクリプトは、v2.1.248以降、管理設定がなければ既定で保持期間の対象外です。/team-onboardingがこの履歴を材料にするかどうかは、公式に記述がありません。

履歴が残らない使い方もある

claude -p(--print)と組み合わせて使える--no-session-persistenceをv2.1.287のclaude --helpで確認しました。説明は「セッションをディスクに保存せず、再開もできない」です。CIやスクリプトからの呼び出しだけで使っているプロジェクトは、この設定次第で履歴が積み上がりません。対話セッションで手を動かしている人がいなければ、材料となる使用実績がそもそも少ない状態になります。

対話モードでも履歴を残さない方法があります。環境変数CLAUDE_CODE_SKIP_PROMPT_HISTORYを設定すると、どのモードでもトランスクリプトとプロンプト履歴を書き込みません。この環境変数を常用しているチームでは、使い込んだプロジェクトでも材料が溜まらない可能性があります。

公式のディレクトリ解説では、会話のトランスクリプトはprojects/<project>/<session>.jsonlにあります。サブエージェントの会話は親セッションと同じタイミングで消えます。履歴が消える単位は、こうしたセッション単位のファイルです。

ガイドは実行のたびに作り直される

材料は実行時点の直近30日です。数か月前の出力を使い回すより、新メンバーが入る直前にもう一度実行したほうが、いまの作業実態に近くなります。

誰が、いつ実行するのがよいか

実行するのは新メンバー本人ではなく、すでにそのプロジェクトで作業している人です。自分の利用履歴が材料なので、使い込んでいる人ほど内容が具体的になります。

タイミングは、参加が決まった直後がひとつの目安です。複数人が関わっているプロジェクトでは、直近いちばん活発に作業していた人が実行すると、材料の密度が上がります。公式の説明は「自分の履歴」からの生成で、複数人分の履歴を束ねる仕組みには触れていません。

changelogの説明が「ローカルの」利用履歴となっている点にも注意が必要です。トランスクリプトは各マシンの~/.claude/projects/に保存されます。普段は別のPCやリモート環境で作業している場合、その分がガイドに入るかどうかは公式に書かれていません。同じコマンド一覧で/insightsは「このマシン上の最近のセッション」を対象にすると明記されていますが、/team-onboardingの説明にはその限定がありません。履歴の多いマシンで実行するのが無難です。

/insightsは対象を明確に絞っています。他のデバイスやclaude.aiのセッションは含まれず、1回の実行で見るのは未分析のセッション最大200件です。ごく短いセッションも飛ばします。/team-onboardingの説明には、こうした範囲の記述がありません。

複数のリポジトリを担当する新メンバーに渡す場合、リポジトリごとにガイドを作るかどうかは公式に書かれていません。主要なプロジェクトごとに実行して複数渡す運用も、選択肢の一つです。

似たコマンド・記事との違い

名前から連想されやすい機能とは、扱う対象が別です。

違い

混同しやすい4つの機能

設定ファイルの共有との役割分担

.claude/配下のCLAUDE.md・settings.json・commands・agents・skillsをリポジトリにコミットする運用も、チームで環境をそろえる定番の手段です。Claude Codeワークフローで扱っているこの方法は、設定ファイルそのものを共有する静的な仕組みです。/team-onboardingは、その環境がどう使われてきたかを文章にまとめます。

両者は競合しません。コミット済みの.claude/で同じ環境を用意し、ガイドでよく使うコマンドや呼び出すMCPサーバーの傾向を伝えれば、役割がきれいに分かれます。リポジトリをクローンしただけでは、どのコマンドが実務で効いているかまでは伝わりません。

症状から探す — うまくいかないとき

くらべる

ガイドが期待どおりに出ないとき

履歴が少ない

内容が薄い・一般論ばかり

履歴が浅いプロジェクトで実行していないか確認します。使い込んだリポジトリで実行し直すのが近道です。cleanupPeriodDaysを短くしている環境では、古い履歴がすでに消えている可能性もあります。

プランが対象外

共有リンクが出ない

claude.aiのPro・Max・Team・Enterpriseのいずれのサブスクリプションでもないと、リンクは付かず、Markdownだけが返ります。

コマンド自体が見つからない場合は、バージョンを疑います。追加はv2.1.101なので、claude --versionが2.1.101より古いなら、更新してから実行します。

起動直後のヒントとして出ることもある

v2.1.162(2026年6月3日)では、起動時の「Claude in Chrome enabled」「marketplace installed」のメッセージが削除されました。あわせて、モデルの自動更新や/team-onboardingの案内が、ロゴの下に静かな通知として出る形になっています。使い始めてしばらくしてから、このコマンドを知らせる通知を見かけたとしても不思議はありません。

まとめ

履歴が材料のコマンドなので、使い込んだプロジェクトで、新メンバーが入る直前に実行するのが基本です。設定ファイルの共有と組み合わせ、cleanupPeriodDaysを短くしている環境では履歴がまだ残っているかを先に見ておくと、薄いガイドを避けられます。

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