Claude Code v2.1.235 — プロンプト入力のスペルチェック追加を含む19項目の更新
Claude Code v2.1.235は、プロンプト入力のスペルチェック設定を追加し、言語サーバー再接続時のキャッシュ不整合やバックグラウンドセッションのメモリ使用量など19項目を整備した更新です。
Claude Code v2.1.235は19項目の更新です。新機能はプロンプト入力のスペルチェック1点で、残り18件は修正と改善です。CVEや資格情報漏出のような緊急度の高い項目はありません。中心になるのは日常的な使用感に効く項目です。対象は主に3つ。言語サーバー(LSP)接続が不安定な環境でのキャッシュ不整合、バックグラウンドセッションのメモリ・CPU使用量、権限プロンプトやダイアログの表示精度です。
このリリースで何ができるようになるか
最大の追加要素は、プロンプト入力のスペルチェックです。任意の設定として追加されたspellcheckを有効にすると、入力中の単語をローカルのスペルチェッカーが検査します。使うのはaspell・hunspell・ispellのいずれかで、誤字と思われる単語に下線を引きます。既存のスペルチェッカーをそのまま利用する方式です。
セッションの裏側の挙動にも修正が入りました。言語サーバーがセッション途中で切断・再接続すると、プロンプト全体のキャッシュが正しく無効化されない不具合がありました。古いキャッシュのまま応答が組み立てられかねない経路です。
あわせて、/ultrareviewや/autofix-prのようにクラウドセッションをバックグラウンドで走らせる運用にも手が入りました。イベントストリームが更新のたびに再スキャン・再描画されており、メモリとCPUを余分に消費していたためです。この再スキャンをやめたことで、長時間のバックグラウンド実行が軽くなります。
確認画面の正確さも上がりました。権限プロンプトのコメント欄でShift+Tabを押すと、欄を閉じるつもりが編集を承認し、セッション全体への編集権限まで付与してしまう不具合がありました。権限ダイアログの表示テキストと「今後確認しない」の選択肢も、実際に許可される範囲と食い違うことがありましたが、一致するよう修正されています。ノートブックのセル削除・置換の承認ダイアログでは、ノートブックまたはセルが読み取れなかった場合に元の内容をエラーも出さずに省いていましたが、理由が表示されるようになりました。
あなたの開発フローはどう変わるか
影響の大きさは、利用形態によって分かれます。
| 利用形態 | 影響度 | 具体的に変わること |
|---|---|---|
| aspell/hunspell/ispellを導入済みで英語ベースのプロンプトを書く運用 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わることプロンプト入力のスペルチェックが使えるようになる |
| code intelligence(LSP)プラグインを導入していて言語サーバーの接続が不安定な運用 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わること再接続後もプロンプト全体のキャッシュが正しく無効化される |
/ultrareviewや/autofix-prをバックグラウンドで長時間走らせる運用 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わることイベントストリームの再スキャンが止まり、メモリ・CPU使用量が下がる |
| 権限プロンプトのコメント欄を使う運用 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わることShift+Tabでの誤承認と、表示と実際の許可範囲のずれが解消する |
| macOS/Linuxネイティブビルドで大きなリポジトリにgrepを多用する運用 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わること病的パターンでのメモリ枯渇を防ぎ、-m Nと-A/-Cの併用結果も正確になる |
| Jupyter notebookのセル編集をClaudeに任せる運用 | 影響度条件次第 | 具体的に変わること承認ダイアログにエラー理由が表示される |
Agent tool(旧称Task tool)でsubagent_typeを省略して呼び出す運用 | 影響度条件次第 | 具体的に変わること利用可能なagent一覧を含む明確なエラーに変わる |
| VS Code拡張で複数のClaudeパネルを同時に開く運用 | 影響度条件次第 | 具体的に変わることウィンドウの復元・再読み込み時にフォーカスが勝手に移らなくなる |
エンタープライズゲートウェイ経由でRemote Control(claude rc)を使う運用 | 影響度条件次第 | 具体的に変わること可用性チェックがインタラクティブ起動時と揃う |
| 上記に該当しない一般的な利用 | 影響度ほぼ影響なし | 具体的に変わること表示・操作性の細かな改善が中心で、日々の操作に大きな変更はない |
スペルチェックを有効にするには
spellcheckを使うかどうかは、設定で選べます。使うには、aspell・hunspell・ispellのいずれかがローカルにインストールされている必要があります。新規にインストールするスペルチェッカーではなく、既存のツールを流用する設計です。設定ファイルの全体像はClaude Code設定ガイドにまとめています。
コードインテリジェンス(code intelligence)プラグインを使っている場合
Claude Codeはcode intelligenceプラグイン経由で言語サーバー(LSP)に接続します。既定では無効で、対象言語のプラグインと言語サーバーのバイナリを入れて初めて動きます。言語サーバーとの接続はセッション途中で切れて再接続することがあります。その際、プロンプト全体のキャッシュ(whole-prompt-cache)が正しく無効化されないまま残っていました。v2.1.235でこの経路が修正され、再接続後も最新の状態でキャッシュが管理されます。
権限プロンプトとダイアログの精度が上がった場面
権限プロンプトのコメント欄でShift+Tabを押すと編集が承認されてしまう不具合は、v2.1.235で解消しました。押しても欄を閉じるだけの動作に直っており、コメント欄に補足を書いてからShift+Tabで欄を閉じる操作でも、意図しない権限付与は起きません。権限ダイアログ全般でも、表示テキストと「今後確認しない」の選択肢が、実際に許可される範囲と一致するよう修正されました。内容を全部表示しきれない場合は「今後確認しない」の選択肢自体が出なくなります。個人・チーム・企業でのセキュリティ設定の使い分けはClaude Codeセキュリティ・権限ガイドにまとめています。
Agent toolでsubagent_typeを省略する場合
利用できるサブエージェントが限定されたセッションでsubagent_typeを省略してAgent toolを呼び出すケースです。これまでは汎用エージェント(general-purpose)が使えるかのように見せていました。実際には使えないのに、エラーはその不一致を伝えていませんでした。v2.1.235では、利用可能なagent一覧を含む明確なエラーが返るようになり、原因を探す手間が減ります。サブエージェントの設計はClaude Code Sub-agents完全ガイドで解説しています。
macOS/Linuxネイティブビルドでgrepを多用するなら
組み込みのgrepツールには弱点がありました。病的な正規表現パターンを渡すと、メモリを使い果たすまで処理を続けてしまうことがありました。v2.1.235では、こうしたパターンを検知して早期に失敗するようになっています。-m N(最大N件)を-A/-C(前後の文脈行)と組み合わせたときに文脈行の数がずれる不具合も、あわせて直りました。
主な変更点
v2.1.235は19項目の変更を含みます。直近のリリースとの関係は次の通りです。
| バージョン | 公開日 | 主な内容 | 性格 |
|---|---|---|---|
| v2.1.232 | 公開日2026-08-13 | 主な内容49項目。サブエージェントfork既定化とBash権限強化など | 性格機能追加と権限修正の束 |
| v2.1.233 | 公開日2026-08-14 | 主な内容20項目。WindowsのUNCパス検証バイパス修正とBash権限の一部巻き戻しなど | 性格巻き戻しと資格情報漏出の修正 |
| 直前のv2.1.234 | 公開日2026-08-17 | 主な内容51項目。秘密情報の扱いをめぐる3系統の修正とRemote Control同期改善など | 性格セキュリティ修正中心の整備リリース |
| v2.1.235(今回) | 公開日2026-08-18 | 主な内容19項目。スペルチェック追加とバックグラウンドセッションの負荷改善など | 性格日常UXと安定性の整備リリース |
新機能
プロンプト入力のスペルチェックが唯一の新機能です。aspell・hunspell・ispellのいずれかがローカルにあれば有効にできます。使わない場合は、そのままで構いません。
安定性とパフォーマンスの改善
言語サーバーの切断・再接続時に、プロンプト全体のキャッシュが正しく無効化されない不具合が直りました。/ultrareviewや/autofix-prをバックグラウンドで走らせる際は、イベントストリームが更新のたびに再スキャン・再描画されていました。この無駄も解消され、メモリとCPUの使用量が下がっています。組み込みgrepでは、病的パターンでのメモリ枯渇を防ぐ早期失敗ロジックと、-m Nと-A/-Cを組み合わせたときの文脈行数のずれが修正されました。コンテキスト上限に達したときのエラーメッセージも詳しくなりました。auto-compactがオフになっている場合はその旨を伝え、/configでの再有効化を案内します。
権限・確認ダイアログの精度向上
権限プロンプトのコメント欄でShift+Tabを押すと編集を承認してしまう不具合が直りました。権限ダイアログの表示が実際の許可範囲とずれる不具合も解消されています。ノートブックのセル削除・置換の承認ダイアログでは、ノートブックまたはセルが読み取れなかった場合に理由が表示されるようになりました。Agent toolでsubagent_typeを省略した呼び出しも、利用可能な一覧を含むエラーを返します。
表示・操作性の細かな修正
この他にも、表示や操作性に関わる細かな修正が多数入っています。
- 深さ3以上のMarkdownネストリストの表示崩れを修正し、ターミナル表示で折り返した項目にぶら下げインデントを追加
- 一部の複数行プロンプトでスラッシュコマンド・キーワード・メンションのハイライトが1文字以上ずれる点、Claudeの応答中に実行したスラッシュコマンドがHTMLエンティティのまま表示される点を解消
- バックグラウンド自動更新後にフッターの再起動通知が出ない点、未完了タスクが残るセッションを再開・再起動して入り直したときにタスク一覧(
ctrl+t)が常に折りたたまれる点を修正 - Vim modeでは、詳細トランスクリプト表示(
ctrl+o)の切り替えやパネルを閉じたときにNORMALモードとカーソル位置を維持するよう改善 - ダイアログで矢印キーとEnterを素早く連続入力すると、直前にハイライトしていた選択肢が選ばれてしまう不具合を解消
- VS Code拡張では、複数のClaudeパネルを開いたウィンドウを復元・再読み込みしたときに、開いているClaudeタブの間でフォーカスが勝手に移る不具合を解消
Agent tool・SendMessage・Remote Controlの変更
SendMessageの挙動も変わりました。セッション間配信には大きすぎるメッセージを、エラーを出さずに破棄するのではなく送信前に拒否します。複数マシンでのエージェント連携はClaude Code SendMessageで複数マシンのエージェントを連携するで解説しています。Remote Controlでは、claude rcがインタラクティブ起動時と同じエンタープライズゲートウェイの可用性チェックを行うようになりました。
権限ダイアログとキャッシュ無効化の修正は、長時間・多セッション運用のコストをどう変えるか
v2.1.233とv2.1.234は、資格情報が漏れる経路を塞ぐ修正が中心でした。WindowsのNTデバイスプレフィックスによるパス検証バイパス、MCP診断ログのシークレット表示、チャンネル越しの権限プレビューのマスキング不備。どれも実害につながる欠陥です。v2.1.235にはこの種の項目がありません。セキュリティ修正の連鎖はいったん途切れ、日常的な使用感へ焦点が戻っています。
戻ってきた先は、地味だが摩耗しやすい箇所です。言語サーバーの再接続でキャッシュが古いまま残る不具合、バックグラウンドセッションの無駄な再描画、権限プロンプトの表示と実際の許可範囲のずれ。単体では小さな不具合ですが、Claude Codeを長時間・多セッションで使うほど積み上がっていく種類のものです。新機能がスペルチェック1点に絞られているのも、この整備リリースの性格を裏付けています。
まとめ
v2.1.235の中心は、プロンプト入力のスペルチェック追加と、言語サーバー再接続時のキャッシュ不整合・バックグラウンドセッションの負荷という2つの安定性修正です。CVEや資格情報漏出のような緊急度の高い項目はありません。19項目の大半が、日常的な使用感を磨く修正で占められています。
aspell・hunspell・ispellをローカルに導入済みなら、スペルチェックはすぐに使えます。言語サーバー接続が不安定な環境や、/ultrareview・/autofix-prをバックグラウンドで長時間走らせる運用では、この修正が直接効くはずです。ほかにも効き先はあります。対象は、権限プロンプトのコメント欄を使う運用、Agent toolでsubagent_typeを省略する呼び出し、VS Code拡張で複数パネルを開く運用です。
関連ガイド
このバージョン単体の位置づけや前後の版とのつながりは、Claude Code完全ガイドでまとめて確認できます。