ClaudeとDocuSealを連携する方法 — 接続手順と使えるツール
DocuSealのMCPサーバーをClaudeにつなぐ手順です。クラウド版とセルフホスト版で認証が違う点、5つのツールの役割、署名依頼を送る前の確認をまとめます。
Claude DocuSeal連携とは何か
DocuSeal連携は、電子署名サービスDocuSealのMCPサーバーをClaudeに接続し、署名用テンプレートの検索から署名依頼の送付、署名状況の確認までを会話で進める仕組みです。
Connectorsディレクトリでは、開発元DocuSealの「Anthropic verified」表示付きで掲載されています。カテゴリはLegalとProductivity、追加時期は2026年3月、サインインは必須です。接続先のURLは https://docuseal.com/mcp と記載されています。
使えることは次の3つに絞られます。
- テンプレートを名前で探し、フィールドと署名者の役割を確かめる
- PDFやDOCXのURLからテンプレートを作り、署名依頼をメールで送る
- 送付済み・署名待ちの書類を、署名者の名前やメールアドレスで探す
同じ電子署名でも、DocuSignはClaudeとDocuSignの連携で扱っています。コネクタ全般の仕組みはClaudeのコネクタ解説が入口です。電子署名のコネクタを複数並べて選びたいときは、電子署名コネクタの比較が判断の材料になります。
ディレクトリの表記と提供元ガイドの食い違い
接続前に押さえたいのは、2つの資料で書かれている範囲が違うことです。
| 項目 | ディレクトリの詳細ページ | 提供元のMCPガイド |
|---|---|---|
| 対象 | ディレクトリの詳細ページDocuSealのコネクタ(URLは docuseal.com/mcp) | 提供元のMCPガイドセルフホスト版のみ |
| 認証 | ディレクトリの詳細ページサインイン必須(方式の記載なし) | 提供元のMCPガイドセルフホストはMCPトークン |
| ツール | ディレクトリの詳細ページ4つ(load_template が載っていない) | 提供元のMCPガイド5つ |
MCPガイドは冒頭で、セルフホスト版向けの内容だと断っています。認証の節には「セルフホストかDocuSeal Cloudかで変わる」とありますが、書かれているのはセルフホストのトークンだけで、クラウド版の認証方式には触れていません。クラウド版は、ディレクトリの「Add to Claude」から追加し、画面に出るサインインに従います。
ツールの数が4つと5つで違う点は、どちらかが誤りとは言い切れません。ディレクトリの一覧が古いだけかもしれず、実際に何が使えるかは接続後のツール一覧で確かめられます。
クラウド版DocuSealを接続する
DocuSeal Cloudを使っているなら、ディレクトリから入れるのが最短です。
ディレクトリからDocuSealを追加する流れ
- 1
コネクタの詳細ページを開く
ClaudeのConnectorsディレクトリでDocuSealを探し、詳細ページを開きます。
- 2
Add to Claudeを押す
追加するとサインインの画面に進みます。DocuSealのアカウントでログインして、接続を許可します。
- 3
会話で有効にする
チャット左下の「+」から「Connectors」を開き、DocuSealのスイッチを入れます。
この手順はClaudeのWebとDesktopが対象です。クラウド版をClaude Codeから使う手順は、DocuSealのMCPガイドにもディレクトリの詳細ページにも載っていません。MCPガイドの対応クライアント一覧にはClaude Codeが入っていますが、クラウド版のトークンの有無や発行場所は示されていません。以下のClaude Codeの節は、トークンを発行できるセルフホスト版の例として読んでください。
セルフホスト版を接続する
自前でDocuSealを動かしている場合は、MCPトークンを使います。提供元のガイドによる手順は次のとおりです。
- DocuSealのSettings > MCP Serverを開く
- 「New Token」でトークンを発行する
- MCPクライアントに、
https://yourdomain.com/mcpとトークンを設定する
yourdomain.com は自分のドメインに置き換えます。MCPエンドポイントはHTTPSで到達できる必要があります。ガイドが示すクライアント設定のJSONは次の形です。
{
"mcpServers": {
"docuseal": {
"type": "http",
"url": "https://yourdomain.com/mcp",
"headers": {
"Authorization": "Bearer YOUR_DOCUSEAL_MCP_TOKEN"
}
}
}
}ClaudeのWebやDesktopではカスタムコネクタにする
ClaudeのWebやDesktopでは、このJSONを貼る代わりにCustomize > Connectorsの「+ Add」から「Add custom connector」を選びます。名前とMCPサーバーのURLを入れて進み、固定の認証情報は「Request headers」に追加します。
OAuthではなくAPIキーやベアラートークンで認証するサーバーには、このヘッダー欄を使うのが想定された使い方です。ヘッダーの名前に Authorization、値に Bearer とトークンを入れる形が、DocuSealのガイドの例と対応します。
注意点が2つあります。
- Freeプランでは、カスタムコネクタは1つまでです
- Team・Enterpriseで共有の認証情報を使うと、コネクタを使う全員が同じ権限でDocuSealに入ります。トークンは、メンバーに許したい範囲に限って発行します
組織への追加はプランで権限が分かれます。TeamはOwnerとPrimary Ownerだけです。Enterpriseは、この2つに加えて「Manage access to Libraries」を含むカスタムロールの人も追加できます。追加後は、メンバーがそれぞれコネクタに接続して有効にします。
Claude Codeに登録する
Claude Codeでは、claude mcp add で同じ接続を作れます。書式の詳細はclaude mcp add-jsonの手順にあります。
claude mcp add --transport http docuseal \
https://yourdomain.com/mcp \
--header "Authorization: Bearer YOUR_DOCUSEAL_MCP_TOKEN"登録後は claude mcp list で docuseal が出ているか確かめます。
使えるツールと役割
提供元のガイドに載っているツールは5つです。
| ツール | 役割 | 必須の引数 |
|---|---|---|
search_templates | 役割テンプレートを名前で検索し、IDと名前を返す | 必須の引数q |
load_template | 役割テンプレートのフィールドと署名者の役割を読む | 必須の引数template_id |
create_template | 役割PDF・DOCXのURLからテンプレートを作る。名前だけなら空のテンプレートを作る | 必須の引数name |
send_documents | 役割署名者にメールで署名依頼を送る | 必須の引数template_id、submitters |
search_documents | 役割署名済み・署名待ちの書類を、署名者名・メール・電話・テンプレート名で探す | 必須の引数q |
search_templates と search_documents は、件数の指定(limit)を省くと10件が返ります。上限は100件です。
create_template にURLを渡すと、署名欄やフォームのフィールドは自動で検出されます。URLを省くと空のテンプレートができ、返ってくる編集用URLからブラウザ上でファイルを上げる流れです。
send_documents の署名者には、email、name、phone、role、fields を指定できます。role はテンプレート側に定義された署名者の役割名で、fields は名前と値のペアで事前入力に使います。
業務での使いどころ
提供元のガイドは、次のような頼み方を例に挙げています。
- NDAのテンプレートを探して、john@example.comに署名を依頼する
- テンプレートにどんなフィールドと役割があるか見せてもらう
- 営業契約書を、会社名を「Acme Inc」で事前入力して送る
- 特定のドメインに送った、署名待ちの書類を一覧にする
- 先日送ったNDAが署名済みか確かめる
署名の依頼は、送る前に load_template で役割とフィールドを読ませるのが安全です。たとえば次のように頼むと、確認と送付の順序が会話の中で固まります。
NDAのテンプレートを探して、フィールドと署名者の役割を一覧にしてください。
内容を見せてもらってから、私が「送って」と言うまで署名依頼は送らないでください。これは、ツールの呼び出し前に人の確認を挟むための頼み方の一例です。send_documents は署名者に実際にメールを送るため、取り消しの手段はガイドに書かれていません。Claude側のツール承認でも、信頼できる操作以外に「Allow always」を選ばない方が無難です。
取引先ごとに文面を変えない定型書類向き
事前入力は、テンプレートの項目名と値の組で渡します。会社名や契約日のように、書類ごとに入れる値が変わる定型の書類と相性が良い使い方です。条項そのものを書き換える用途は、このツール群の範囲に入っていません。ツールが扱うのはテンプレートの選択、事前入力、送付、検索です。
うまくいかないときの切り分け
提供元のガイドには、エラーメッセージとその原因が載っています。
| ツール | メッセージ | 原因と対処 |
|---|---|---|
load_template、send_documents | メッセージTemplate not found | 原因と対処IDが合っていない。search_templates で調べ直す |
send_documents | メッセージTemplate has no fields | 原因と対処テンプレートにフィールドがない。DocuSealで署名欄などを足す |
send_documents | メッセージNo valid submitters provided | 原因と対処submitters が空か、有効な署名者がいない |
認証エラーが出るときは、トークンがSettings > MCP Serverで作ったものか確かめます。セルフホスト版でつながらないときは、MCPクライアントからインスタンスにHTTPSで到達できるかを見ます。
接続の手順そのものは、同じ型で別のサービスを扱ったClaudeとSprintoの連携でも比べられます。Sprintoは開発者キーをヘッダーで渡す方式で、DocuSealのセルフホスト版と同じ型です。
セルフホスト版はどの面から届くか
セルフホスト版で最初に確かめるのは、Claudeのどの面で使うかです。面によって、接続がどこから出ていくかが違います。
- ClaudeのWebとDesktop: カスタムコネクタへの接続は、手元の端末ではなくAnthropicのクラウドから出ます。DocuSealのMCPエンドポイントは、公開インターネットからAnthropicのIPアドレスの範囲で届く必要があります。社内ネットワークの中やVPNの内側、ファイアウォールで塞がれたサーバーは、手元から開けても接続できません。許可が要るときは、ファイアウォールにAnthropicのIPアドレスを登録します
- Claude Code:
claude mcp addで登録します。サポート記事の上の説明は、claude.ai・Claude Desktop・Cowork・モバイルアプリを挙げていて、Claude Codeは含まれていません。届くかどうかは、登録後にclaude mcp listで確かめるのが確実です
社内だけで動かしているDocuSealは、Webでは接続できず、Claude Codeでは接続できる可能性がある、という違いになります。署名対象の書類を自社のサーバーに置いたまま使いたい組織は、この差を導入前に見ておくと手戻りが減ります。
カスタムコネクタを自作・運用する側の論点は、Coworkカスタムコネクタ自作ガイドにまとめています。