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ClaudeとElevenLabsを連携する方法 — 音声エージェントの管理をhosted MCPで任せる

ClaudeとElevenLabsを連携する方法 — 音声エージェントの管理をhosted MCPで任せる

ElevenLabsのhosted MCPサーバーをClaudeに接続し、音声エージェントの作成・更新・テストを会話で進める手順です。更新が即公開になる点と、承認設定の組み方も扱います。

ClaudeとElevenLabsの連携とは

ElevenLabs連携は、ElevenLabsが公式に運営するhosted MCPサーバー(https://api.elevenlabs.io/v1/mcp)を、ClaudeのConnectorとして接続する仕組みです。接続すると、ワークスペース内の音声エージェント(ElevenAgents)を、自然文の指示で作成・設定変更・管理できます。ローカルに何かをインストールしたり動かしたりする必要はありません。

認証はOAuthです。接続時にElevenLabsのアカウントでサインインし、権限を承認します。APIキーをクライアントへコピーする工程はありません。

この連携で注意が要るのは、読み取りよりも書き込みの側です。MCP経由でエージェントを更新すると、変更が下書きを経由せずに公開されます。接続手順そのものは数分で終わるので、記事の後半は「どこまでをClaudeに自動で任せるか」の設計に割きます。Connector全般の仕組みはClaude Connectorsの解説にあります。

Claude Desktopから接続する手順

ElevenLabsのコネクタはClaude Desktopのディレクトリに掲載されています。

手順

ディレクトリからの接続

  1. 1

    コネクタの一覧を開く

    Claude Desktopで「Settings」>「Connectors」を開き、ディレクトリを参照します。

  2. 2

    ElevenLabsを検索して接続する

    「ElevenLabs」を検索し、「Connect」を選びます。

  3. 3

    OAuthでサインインする

    ElevenLabsアカウントでOAuthの手順を完了します。以降、Claudeはあなたの代わりにワークスペースのエージェントを一覧・作成・更新できます。

接続すると承認画面に要求される権限が並ぶので、そこで範囲を確かめます。承認した範囲の操作だけが実行でき、アクセス先はサインインしたワークスペースに限られます。接続の取り消しは、MCPクライアント側でも、ElevenLabsのアカウント設定からも行えます。

EU・インド・シンガポールのワークスペースはカスタムコネクタで繋ぐ

ディレクトリのコネクタと既定のサーバーURLが向く先は、グローバル環境です。データレジデンシー(データの保管地域)で隔離された環境にワークスペースがある場合は、地域ごとのURLを指すカスタムコネクタを自分で追加します。

地域MCPサーバーURL
EUMCPサーバーURLhttps://api.eu.residency.elevenlabs.io/v1/mcp
インドMCPサーバーURLhttps://api.in.residency.elevenlabs.io/v1/mcp
シンガポールMCPサーバーURLhttps://api.sg.residency.elevenlabs.io/v1/mcp

隔離環境はアカウントも別になります。OAuthの画面では、elevenlabs.ioのアカウントではなく、その環境用のアカウントでサインインします。

手順

カスタムコネクタの追加(EUの例)

  1. 1

    コネクタ追加のメニューを開く

    新しいチャットで「+」ボタンを選び、「Add connector」>「Add custom connector」へ進みます。「Settings」>「Connectors」からも追加できます。

  2. 2

    名前と地域のURLを入れる

    地域が分かる名前(例: 「ElevenLabs EU」)を付け、その地域のURLを入力して「Continue」を選びます。

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    検出された設定をそのまま使う

    Claudeがサーバーの設定を自動で検出します。認証は「Always required」、OAuthクライアントは「Anthropic's hosted client metadata」になります。どちらも変えずに「Add」を選びます。

  4. 4

    サインインして承認する

    その環境のアカウントでOAuthを完了します。ワークスペースを選び、要求された権限を確認して「Authorize」を選びます。

カスタムコネクタ(リモートMCP)は、Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランで使えます。Freeは追加できるカスタムコネクタが1つまでです。追加できる人は組織のプランで絞られます。TeamプランではOwnerとPrimary Owner、EnterpriseプランではOwner、Primary Owner、Librariesの管理権限を含むカスタムロールを持つ人です。組織で導入する場合の流れはCoworkカスタムコネクタ自作ガイドに詳しく書いています。接続はユーザーの端末ではなく、Anthropicのクラウド側からMCPサーバーへ行われます。

Claude Codeから繋ぐ

ElevenLabsのドキュメントには、Claude Code向けの手順も載っています。MCPサーバーに加えて、ダッシュボードのArchitectが使う作業手順(スキル)も入るプラグインが第一の選択肢です。

/plugin marketplace add elevenlabs/plugin
/plugin install elevenlabs@elevenlabs

MCPサーバーだけを足す場合は、シェルで次のコマンドを実行し、Claude Codeで /mcp を開いてOAuthのサインインを済ませます。

claude mcp add --transport http elevenlabs \
  https://api.elevenlabs.io/v1/mcp

地域別のURLを使う環境では、末尾のURLを前掲の表のものに置き換えます。リモートMCPの認証が裏でどう動くかはリモートMCPのOAuth認証で扱っています。HTTP接続のMCPをClaude Codeに足す別の例は、Hostinger MCPの記事が参考になります。

会話で何を任せられるか

操作は多岐にわたるので、更新系と参照系に分けて見ます。

操作の範囲

接続後にClaudeができること

  • 作る・変える

    説明文からエージェントを作れます。システムプロンプト・音声・言語・最初のメッセージなど、設定は何でも更新でき、複製や削除もできます。

  • 調べる

    エージェントを一覧にして設定を比べられます。直近の会話を確かめ、全文を読み、横断検索もできます。会話が扱うトピックの探索も可能です。

  • 運用の周辺

    手順(procedure)・ツール・MCPサーバー・ナレッジベース文書の管理。テストの作成・実行・確認。ブランチ・下書き・トラフィック配分・マージ提案の操作。トリアージチケットの読み書き。

  • 見積もりと確認

    変更前のLLM利用量とコストの見積もり。ウィジェット設定と共有リンクの取得。テキストから音声を生成し、短時間有効なダウンロードリンクで受け取る。

試せる指示の例です。

  • 「ドキュメントサイト用のサポートエージェントを作って。親しみやすく簡潔で、請求の質問はエスカレーションして」
  • 「チェックアウト用エージェントを、GPT-4oの代わりにGemini 2.5 Flashにしたら1会話あたりいくらになる?」
  • 「本番のエージェントを複製して、音声を変え、最初のメッセージをスペイン語にして」
  • 「エージェントを一覧にして、最初のメッセージが既定のままのものを教えて」

コスト見積もりの例は、モデルを切り替える前の判断材料になります。変更前に試算できるのは、書き込みが即公開される仕様と相性のよい機能です。

MCPの更新は下書きを経由せず公開される

ここがこの連携の最大の注意点です。MCPサーバー経由でエージェントを更新すると、変更は対象にしたブランチ、指定がなければ main に直接公開されます。ElevenLabsのダッシュボードにあるArchitectは変更を下書きに積み、公開は人が行う設計で、挙動が違います。

観点ダッシュボードのArchitectMCP経由の外部アシスタント
設定変更ダッシュボードのArchitect下書きに積まれ、公開は人が行うMCP経由の外部アシスタント直接適用。ブランチ指定がなければ main に新バージョンが公開される
承認の仕組みダッシュボードのArchitectArchitect側の承認モードMCP経由の外部アシスタントMCPクライアントのツール設定
マージ提案ダッシュボードのArchitect開く・レビュアーを依頼するまで。レビューとマージはできないMCP経由の外部アシスタント開く・レビュー・コメント・マージが権限の範囲でできる(自分の提案は承認できない)
文脈ダッシュボードのArchitect今開いているページやエージェントの概要などが自動で渡るMCP経由の外部アシスタント伝えた内容と、ツールで読んだ内容のみ
追加でできることダッシュボードのArchitectプランモード、ダッシュボードのチャット内表示、コード実行などMCP経由の外部アシスタント手元のコードベースや他のツールとの併用。MCPサーバーの管理、ナレッジベース文書の削除

main を外部アシスタントから変更すると、通話中の相手に即座に影響し得ます。更新・マージ系のツールはクライアント側で確認必須にし、全変更にレビューが要るなら main を保護する、という対策が案内されています。実運用では、Claudeに「ブランチを切ってからその上で変更して」「下書きとして作って」と指示に含める方法も使えます。

承認設定の組み方

権限は二層で効きます。ElevenLabs側のOAuth権限(エージェントの読み書きとテキスト読み上げ)と、MCPクライアント側のツール別設定です。エージェントの削除は取り消せません。

Claudeのコネクタ設定では、ツールごとに有効・無効と、自動実行か実行前に確認かを選べます。組織の管理者が無効にしたツールは、個人では再度有効にできません。

Claude Codeでは、settings.json の権限ルールで同じことができます。サーバー名(上のコマンドで付けた elevenlabs)を指定した ask ルールは、そのサーバーの全ツールを実行前の確認に回します。

{
  "permissions": {
    "ask": ["mcp__elevenlabs"]
  }
}

最初は全ツールを確認付きにし、/mcp で実際のツール名を見たうえで、参照系だけを allow に移す流れが現実的です。ツール名は /mcp の一覧で確かめてから allow に書きます。

Architect・CLI・チャットの使い分け

管理の入り口は3つあり、目的で分かれます。

くらべる

どこから管理するか

稼働中のエージェントを改善する

ダッシュボードのArchitect

テスト失敗やトリアージチケットを起点にし、変更はすべて下書きに積まれて、公開は人が行います。

横断的な質問と小さな変更

ClaudeなどのチャットAI

「最初のメッセージが既定のままのエージェントはどれか」のような、複数のエージェントをまたぐ作業に向きます。

エージェントをコードで管理する

コーディング支援とプラグイン・CLI

アプリのコードとエージェントの設定を同じセッションで変更できます。バージョン管理やCI/CDにはElevenLabs CLIを使います。

ElevenLabs CLIはHomebrew(macOS)やScoop(Windows)で入り、エージェントをコードとして保存したり、CI/CDで自動配備したりする用途です。役割は、MCPが「会話での管理」、CLIが「バージョン管理にエージェントを置く場合」です。

つまずきやすい点

落とし穴

地域のワークスペースでディレクトリのコネクタを使うと、別環境に繋がる

ディレクトリのコネクタは常にグローバル環境へ向きます。EU・インド・シンガポールの隔離環境で使うには、地域URLのカスタムコネクタが必要で、サインインにもその環境のアカウントを使います。

落とし穴

ChatGPTなど他のクライアントでは設定が管理者の許可に左右される

ChatGPTではカスタムコネクタをワークスペース管理者が有効にしている必要があります。Claudeでも、TeamとEnterpriseでは追加できる役割が決まっています(前述のとおりです)。

もう一つ、エージェント自身が外部のMCPサーバーを使う設定は、この記事のhosted MCPとは別物です。向きが逆で、ElevenLabs側では別の案内(MCP integration guide)に分かれています。

まとめ

接続自体は、Claudeのディレクトリから「Connect」を選んでOAuthを通すだけです。判断が要るのは、更新が公開に直結する点をどう受け止めるかにあります。確認なしで任せてよいのは参照とコスト見積もりまでにとどめ、更新・マージ・削除は確認付きにし、変更はブランチ上で行わせる。この3点で、通話中のエージェントを守りつつ、設定の棚卸しやモデル変更の試算といった地味な作業を会話に移せます。

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