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塾の夏期講習の時間割と講師割当をClaude for Excelで組む手順

塾の夏期講習の時間割と講師割当をClaude for Excelで組む手順

講師の出勤可能コマ・担当科目・生徒の受講希望を4枚のシートに分け、重複と空きコマを式で洗い出す手順。Claude for Excelへの指示例と、割当を確定する前の検算つき。

夏期講習や冬期講習の時間割は、講師の都合、科目、教室、生徒の希望が一度に絡む作業です。1コマ動かすと別のコマの重複や空きに響くため、後から数が合わなくなりがちです。

Claude for Excelは、開いているブックを読んで質問に答え、数式の関係を保ったまま表を組み立てたり直したりできるアドインです。この記事では、割当表を直接Claudeに決めさせるのではなく、重複・出勤不可・空きコマを式で自動判定する検算つきの表をClaudeに作らせる流れを書きます。割当の最終判断は教室長が持ちます。

割当そのものより「検算できる表」を先に作る

時間割の割当は、条件が増えるほど見落としが出ます。Claudeに「全員分の時間割を作って」と頼むと、できあがった表が正しいかを人が一つずつ見ることになり、手間が減りません。

そこで役割を分けます。表の骨組みと検算用の式づくりをClaudeに任せ、割当の決定は人が持ちます。式が違反を赤く示す表さえあれば、割当をどう動かしても、すぐに抜けが見えます。

くらべる

Claudeへの頼み方の違い

確認が重い

割当を丸ごと頼む

出てきた時間割の正しさを、人が全コマで見直すことになります。

確認が軽い

検算表を作らせる

違反が式で自動判定され、直す行だけが見えます。

使える環境

Claude for Excelは、Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランで使えるアドインです。Excelのバージョンは、Web版、Windowsの対応ビルド、Macの対応バージョンです。Excel 2016と2019の永続・ボリュームライセンス版、iPad、Androidでは動きません。

教室のPCがこの条件を外れる場合は、手元の対応環境で表を作り、できたブックを配布する形になります。

ブックを4枚のシートに分ける

数式で検算するには、1行に1つの事実を置く「縦長」の形が向きます。講師ごとに曜日を横に並べたカレンダー形式は見やすい反面、COUNTIFSで数えにくくなります。

次の4シートに分けます。列は、以降の式がそのまま使える並びにしています。

シート名1行の意味列
時間割1行の意味1つの授業列A日付 / Bコマ / C教室 / D科目 / E学年 / F講師ID / G受講人数
出勤可能1行の意味講師が入れる1コマ列A講師ID / B日付 / Cコマ / D割当数(式)
担当科目1行の意味講師が教えられる1科目列A講師ID / B科目
生徒希望1行の意味生徒の1科目の希望列A生徒ID / B科目 / C希望コマ数 / D実コマ数(式) / E差(式)

生徒を授業に紐づける5枚目として、受講表(A生徒ID / B日付 / Cコマ / D科目)を足すと、生徒側の重複も検算できます。授業ごとの受講生が多い塾では、この5枚目があると便利です。

個人名はIDに置き換えておく

講師も生徒も、シート上は氏名ではなくIDで持ちます。氏名とIDの対応は、別のブックか紙で管理します。

Claude for Excelは、入力と出力が30日以内にバックエンドから削除される扱いで、組織のデータ保持設定は引き継ぎません。個人情報を表に直接置かない設計にしておけば、扱いを迷う場面そのものが減ります。

手順1:骨組みを作らせる

空のブックに4つのシートを作り、見出し行だけ入れておきます。そのうえでClaudeに、次のように頼みます。

このブックに「時間割」「出勤可能」「担当科目」「生徒希望」の4シートがあります。
各シートの見出し行は入力済みです。
出勤可能シートのD列に、その講師・日付・コマに割り当てられた授業数を
時間割シートから数える式を入れてください。
生徒希望シートのD列とE列にも、希望コマ数と実際のコマ数の差を出す式を入れてください。
既存のデータは書き換えないでください。

Claudeは、既存データを上書きする前に警告を出します。「既存のデータは書き換えない」と書いておくと、意図しない書き換えを依頼文の側でも防げます。

出勤可能シートのD列は、次のような式になります。例えば次のような形になる、という例です。

=COUNTIFS(時間割!$F:$F,A2,時間割!$A:$A,B2,時間割!$B:$B,C2)

この式は、その講師がその日付・コマに授業を何本持っているかを数えます。結果が0なら空きコマ、2以上なら重複、1なら正常です。

手順2:違反を判定する列を足す

時間割シートの右側に、違反を拾う列を3つ足します。式はClaudeに書かせてかまいませんが、中身を人が読める形で確認します。

列判定内容式の形
H講師重複判定内容同じ日付・コマに同じ講師が2本以上式の形=COUNTIFS($A:$A,A2,$B:$B,B2,$F:$F,F2)>1
I出勤不可判定内容講師の出勤可能コマにない割当式の形=COUNTIFS(出勤可能!$A:$A,F2,出勤可能!$B:$B,A2,出勤可能!$C:$C,B2)=0
J科目外判定内容講師の担当科目にない科目式の形=COUNTIFS(担当科目!$A:$A,F2,担当科目!$B:$B,D2)=0

教室の重複も同じ形で拾えます。日付・コマ・教室が同じ行が2本以上あれば、同じ教室に授業が二重に入っています。

見出し行の下に、TRUEの件数を数える集計行を置いておきます。違反が0件なら次の手順へ、残っていればその行を直します。

式の置き方で外せない点

  • 判定は「ID・日付・コマ」の3列をそろえて数える
  • 列全体の参照($F:$F)で、行を足しても式の範囲が切れない
  • 検算の式は、Claudeが書き換えやすい場所と人が直す場所を分ける

教室と生徒の二重予約も同じ形で拾う

教室の二重予約は、時間割シートのK列に次の式を置いて見ます。

=COUNTIFS($A:$A,A2,$B:$B,B2,$C:$C,C2)>1

生徒側は、受講表のE列に「同じ生徒が同じ日付・コマに2本以上」を数える式を置きます。

=COUNTIFS($A:$A,A2,$B:$B,B2,$C:$C,C2)>1

式の形は同じですが、参照先の列が違います。時間割は日付・コマ・教室、受講表は生徒ID・日付・コマです。Claudeに式を入れさせたら、列の対応が合っているかを1行だけ目で確かめます。

空きコマは「出勤可能なのに0本」で見る

空きコマの扱いは、塾によって意味が違います。出勤可能と申告した講師に全く授業がないコマは、割当不足とも、単なる余裕とも読めます。

出勤可能シートのD列が0の行だけを絞り込めば、「ここに入れる講師がいるのに授業が入っていない」コマの一覧になります。授業が足りない生徒のいる科目と突き合わせて、動かす候補を選びます。

手順3:生徒の希望と実際のコマ数を突き合わせる

生徒希望シートの「差」列(E列)は、希望コマ数から実際のコマ数を引いた値です。0なら過不足なし、正なら足りない、負なら入れすぎです。

Claudeには、次のように頼みます。

生徒希望シートで、差が0でない行を一覧にしてください。
科目ごとに、足りないコマ数の合計も出してください。
そのうえで、出勤可能シートで割当数が0のコマのうち、
その科目を担当できる講師のコマを候補として挙げてください。

Claudeが答える内容は、セルへの出典つきで確認できます。出典のセルをたどって、数字の元になった行が実際にそこにあるかを見ます。

候補を出してもらったら、実際に割当を書き換えるのは人です。書き換えるときは、Claudeに指示するか自分で入力します。どちらの場合も、検算列が自動で判定し直します。

割当を確定する前の検算5点

割当をClaudeに動かしてもらった後でも、人が確認するのは次の5点です。

  1. 講師重複・出勤不可・科目外の集計が、すべて0件になっている
  2. 生徒希望の「差」が、意図した行を除いて0になっている
  3. 教室の二重予約が出ていない
  4. 講師ごとの総コマ数に、本人の申告と大きなずれがない
  5. 同じ生徒が同じコマに2科目入っていない(受講表で確認)

どれも式で数えられる項目なので、Claudeに「この5点の集計を1か所にまとめて」と頼めば、確定前の確認表にできます。

総コマ数のずれは目で見る

4点目は、式だけでは善し悪しを決められません。ある講師が申告より多く入っていても、本人が了承していれば問題はなく、了承がなければ見直しです。数を出すところまでを式に任せ、判断は人が持つ形にします。

使うときに知っておく制限

Claude for Excelの使えない機能として、データテーブルとマクロ・VBAが明記されています。「条件に合う割当を自動で探す」処理をVBAで組んでおくやり方は取れません。

また、最終成果物を人の確認なしで出すことや、監査に使う計算を検証なしで使うことは推奨されていません。塾の時間割でも、保護者に渡す前に、人が目で見て確認する工程を残します。

外部から受け取ったファイルには注意が必要です。他社から受け取った講師名簿や、ダウンロードしたテンプレートには、Claudeを意図しない操作へ誘導する指示が仕込まれている場合があります。信頼できるブックだけで使い、リスクのある操作の確認画面は読んでから許可します。

作業前に、元のブックのコピーを作っておきます。大きく書き換える依頼の前にコピーを取っておけば、戻したいときにすぐ戻せます。

設定しておくと楽になる固定の指示

アドインの設定画面の「Instructions」欄に書いた内容は、Excelでの全会話に適用されます。毎回依頼文に書かなくて済むよう、塾の運用に合わせた決まりを入れておきます。

このブックでは氏名を扱わず、講師・生徒は必ずIDで書く。
コマは1〜6の数字で表す。
既存のデータは、指示がない限り書き換えない。
違反の判定は、列を足して行う。

この設定はExcelだけに効き、PowerPointやWordの指示とは別です。

他の作業との関係

講師の勤務時間と労働基準法の点検は、シフト表の記事で扱っています。割当が固まった後の勤務時間の確認には、シフト表を作る手順の点検の考え方がそのまま使えます。

生徒側の成績をもとに、どの科目の講習を何コマ組むかを決める段階では、模試の成績分析の手順で出した単元別の課題が、生徒希望シートの元になります。講習で使う教材の用意は、塾講師の教材作成にまとめてあります。

表の組み方そのものは、要員計画の人件費シミュレーションの入力シートと計算シートの分け方と同じ考え方です。

まとめ

時間割の割当で消耗するのは、決める作業より、決めた後の見直しです。違反を式で自動判定する表を先に作っておけば、割当を何度動かしても、見直しは数字を見るだけで済みます。

Claudeに任せるのは骨組みと式、人が持つのは割当の最終判断です。この分け方なら、Claude for Excelが対応しないVBAがなくても、夏期講習の時間割は組み上げられます。

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