ClaudeとFiberyを連携する方法 — 接続手順と任せられる操作
Fibery公式のMCPサーバーをClaudeに接続する手順です。OAuthとワークスペース名の入力、88個のツールの分類、複数ワークスペースの繋ぎ方、書き込み前に決める権限設定をまとめます。
Claude Fibery連携とは何か
Fibery連携は、ワークスペース型の業務ツールFiberyが提供するMCPサーバーをClaudeに接続する仕組みです。接続先は https://mcp.fibery.io/mcp で、データの検索や更新だけでなく、データベースやフィールドといったスキーマの変更まで自然文で頼めます。
Connectorsディレクトリでは「Anthropic verified」の表示付きで掲載されています。カテゴリはData & analyticsとProductivity、サインインは必須、追加時期は2026年6月です。ツール数は88個で、読むだけのコネクタではありません。
想定読者は、すでにFiberyでロードマップ、バグ管理、CRM、採用、OKRなどを回している人です。たとえば次のような依頼を出せます。
- 完了していない緊急バグを一覧にしてほしい
- 先週チームが何を進めたかを活動履歴から出してほしい
- 今週出荷した内容からリリースノートを書いてほしい
Connector全般の仕組みはClaudeのコネクタの解説にまとめています。タスク管理系で近い使い方になる例はClaude Linear連携の記事が参考になります。
ClaudeのWeb・Desktopから接続する手順
Claude.aiとDesktopでは、ディレクトリから追加します。
Fiberyコネクタを追加する流れ
- 1
コネクタを探す
Settings → Connectors → Add → Browse connectorsでFiberyを探します。ディレクトリのページに直接移動しても構いません。
- 2
接続を開始する
Fiberyコネクタの「+」(Connect to Claude)を押します。
- 3
ワークスペース名を入力する
[ワークスペース名].fibery.ioの形でワークスペース名を入力します。入力するとClaudeがOAuth 2.0の認証を自動で始めます。 - 4
承認する
ブラウザーでFiberyにサインインし、アクセスを承認すると、会話からツールが使えるようになります。
APIキーを発行して貼る手順はありません。認証はOAuth 2.0だけで、接続のたびにFiberyのワークスペースを指定します。
Claude Codeから接続する
Claude Codeでは、ターミナルで次のコマンドを実行してMCPサーバーを登録します。
claude mcp add --transport http fibery https://mcp.fibery.io/mcp登録したらClaude Codeのセッションを開き、/mcp を実行してブラウザーで認証します。ここで付けた名前 fibery が、後述するツール名の接頭辞(mcp__fibery__)になります。
88個のツールは何ができるか
ツールの一覧は、提供元のリファレンスでカテゴリ別に整理されています。役割ごとにまとめると次のとおりです。
Fiberyコネクタのツール群
ワークスペースの把握と検索
schema・schema_detailedで空間とデータベース、フィールドの型と取りうる値を調べます。queryが主な読み取りツールで、絞り込み・並べ替え・集計・サブクエリに対応します。searchは全文検索、search_historyは誰がいつ何を変えたかの履歴です。エンティティの作成と更新
create_entities・update_entities・set_stateが中心です。担当者の割り当てや関連レコードのリンクはadd_collection_itemsで行います。delete_entitiesは完全削除で、取り消せません。ドキュメントとファイル
リッチテキストをブロック単位で読み、挿入・書き換え・削除します。変更を「提案」として残すモードもあります。URLからのファイル添付(
add_file_from_url)にも対応します。構造の変更
スペースやデータベースの作成・削除、フィールド追加、ワークフローの段階設定、ビューの作成・更新などが含まれます。
自動化・レポート・アプリ
自動化ルールとボタンの作成、レポートへのチャートや表の追加、Fibery上で動くカスタムアプリの作成まで扱えます。
履歴の取得には既定の範囲がある
search_history は、既定では直近24時間・1回あたり最大50件(上限100件)を返します。1週間分の活動を頼むときは、期間を明示し、返ってくるカーソルを使って続きを取りにいく必要があります。リファレンスの例では、hasNext が真の間は繰り返す流れが示されています。依頼文に「期間を指定して、全ページを取得してから集計して」と添えると、途中で切れた結果をそのまま集計する事故を減らせます。
自動化・連携・数式・自動リンクによる変更は、既定では履歴から除かれます。ワークフローの遷移が自動化されているチームのリリースノート作成では、含める指定が必要です。
書き込みの制約
リッチテキストの編集は、文書の小さな範囲の更新には向いています。次の操作は未対応です。
- 表の行・列の入れ替え
- 2〜4カラムのレイアウト作成
- 埋め込み
- ファイルの添付(文書内)
コメントの追加と、変更の提案は使えるため、文書をAIにレビューさせて指摘を人が確認する運用には向きます。
書き込みの権限を決めてから使う
このコネクタはFiberyのAPIを、サービス間のトークンではなく接続した本人のユーザートークンで呼びます。そのため、Fibery上で本人に許された範囲がそのまま上限になります。裏返せば、本人が消せるものはClaudeにも消せます。
権限の整え方は、使う場面で分かれます。
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 検索・集計・レポートが中心 | 考え方読み取りだけで足りる。書き込み系は毎回確認にしておく |
| バグの起票や状態変更も任せる | 考え方更新系は許可しつつ、削除は確認に残す |
| スキーマの変更まで任せる | 考え方まず検証用のスペースで試す。本番のデータベースは触らせない |
Claude Codeでは、権限ルールにツール名を書いて確認や拒否を指定できます。MCPツールの指定は mcp__<server>__<tool> の形です。
{
"permissions": {
"ask": [
"mcp__fibery__update_entities",
"mcp__fibery__set_state",
"mcp__fibery__create_automation"
],
"deny": [
"mcp__fibery__delete_entities",
"mcp__fibery__delete_databases",
"mcp__fibery__delete_space"
]
}
}上は .claude/settings.json に置く想定の例です。サーバー名を fibery 以外で登録した場合は、接頭辞をその名前に合わせます。ツール名はリファレンスに載っている delete_entities・delete_databases・delete_space に対応させています。
複数のワークスペースを繋ぐ
ひとつのClaudeに複数のFiberyワークスペースを繋ぎたいときは、コネクタ側に切り替えの設定がありません。提供元のFAQは、各コネクタのURLの末尾に /?workspace=[ワークスペース名] を足してから追加する方法を案内しています。このパラメーターはFibery側では何も働かず、URLを別物にしてClaudeに別コネクタとして登録させるためのものです。
claude mcp add --transport http fibery-acme "https://mcp.fibery.io/mcp/?workspace=acme"
claude mcp add --transport http fibery-labs "https://mcp.fibery.io/mcp/?workspace=labs"上はClaude Codeで試す場合の例で、サーバー名を分けておけば許可ルールもワークスペースごとに書けます。
遅い・つながらないときの切り分け
提供元のFAQに載っている症状を、原因と対処ごとに並べます。
Fiberyコネクタが期待どおりに動かないとき
- Q401 Unauthorizedが出ますか?答えが次の問いへ答えがはい
ワークスペースでIP制限を有効にしていると、管理者でもリクエストが弾かれることがあります。許可リストに入れるべきIPは手元のPCではなく、Claudeがリクエストを送る側のIPです。MCPクライアント別にIPを許可する方法は、現状ありません。
- Q「no transport found for session id」が出ますか?答えが次の問いへ答えがはい
クライアントのコネクタ一覧からFiberyを削除して追加し直し、クライアントを最新版にしてから再起動します。これで直らなければサーバー側の問題の可能性があるため、Fiberyのサポートに連絡します。
- QDeep Research・Agentで使えないと言われますか?答えが次の問いへ答えがはい
仕様です。FiberyのMCPサーバーは、これらのモードに必要な
searchとfetchのツールを実装していません。通常の会話で使います。
答えが遅い・的外れなとき
使うデータベース、見たいフィールド、絞り込み条件を依頼文にできるだけ書きます。同じ手順を繰り返すなら、一度うまくいった会話の最後に、再利用できる文書やスキルにまとめるよう頼みます。
「Custom MCP server introduces risk」という警告は、すべてのMCPサーバーにクライアントが出す一般的な警告で、Fiberyの脆弱性を示すものではないと説明されています。
Claudeに頼む依頼文の型
FAQの助言どおり、対象を絞った依頼ほど速く正確に返ります。そこで、依頼文に「どのデータベースの、どのフィールドを、どんな条件で」を入れる型を持っておくと使い回せます。
依頼文の具体度で変わること
曖昧な依頼
先月出荷した機能について、お客さんの要望を調べて。
対象を絞った依頼
FeatureデータベースでStateが「Released」、Released Dateが先月のものを query で取り、各Featureに紐づくCustomer Requestを集めて。Requestごとに顧客名と要約を表にして。
データベース名やフィールド名は、自分のワークスペースの実際の名前に置き換えます。名前が思い出せないときは、先に「schema でスペースとデータベースの一覧を出して」と頼むと、そこから絞り込めます。
提供元のリファレンスには、プロンプトと裏で呼ばれるツールの組み合わせの例が並んでいます。たとえば「緊急バグを出す」は schema_detailed から query、「機能をDoneへ移す」は query から set_state の流れです。次のように、依頼と使うツールの対応を知っておくと、確認画面で何が動くかを読み取れます。
| 依頼の例 | 裏で呼ばれる主なツール |
|---|---|
| 今週の作業を報告させる | 裏で呼ばれる主なツールsearch_history(期間指定、ページ送り) |
| 複数レコードの状態を一括で変える | 裏で呼ばれる主なツールquery → set_state |
| 説明文を構造化して書かせる | 裏で呼ばれる主なツールsearch → query → read_document → insert_document_blocks |
| フィールドを追加する | 裏で呼ばれる主なツールschema → create_single_select_fields |
| 新規リクエストを機能に振り分ける | 裏で呼ばれる主なツールquery → read_document → add_collection_items → set_state |
ChatGPT・Codexとの違い
提供元のドキュメントは、ChatGPTやCodexから繋ぐと、一部のツールが隠されると書いています。自動化のツール(ルールとボタンの参照・作成・変更・削除)と、ホワイトボードの編集(execute_whiteboard_commands)です。理由は、OpenAIのアプリ審査が、使える操作を動的に探すタイプのツールを承認しないためと説明されています。
ホワイトボードは、作成と既存のものの検索まではできます。Claudeから繋ぐ場合は、この制限の対象として挙げられていません。自動化ルールやホワイトボードを会話から触りたい人は、Claude側で使う理由になります。
他の連携記事との違い
コネクタの接続手順そのものは、Notionの連携やClickUpの連携と大きくは変わりません。ディレクトリで追加し、OAuthで承認する流れです。Fibery連携が違うのは次の3点です。
- ワークスペース名の入力が認証の入口になる
- スキーマ、ビュー、自動化、レポート、カスタムアプリまで扱えるため、データ操作より設計作業に寄る
- 権限が接続した本人のユーザートークンに乗るため、IP制限の影響を受ける
使い始める順序
最初から書き込みを任せず、読み取りで精度を確かめてから広げるのが無理のない順序です。
- 検証用のワークスペースかスペースで接続する
schemaを使った構造の確認と、queryの絞り込みを試す- 状態変更や起票など、少量の書き込みを確認付きで試す
- 削除系を拒否に設定する
- スキーマ変更や自動化は、変更内容を確認してから実行させる
接続できたら、ワークスペースの構造をClaudeに説明させるところから始めると、自分の依頼文に入れるべきデータベース名とフィールド名がそろいます。