Claude Media
手書きメモの文字起こしをClaudeに任せる手順

手書きメモの文字起こしをClaudeに任せる手順

手書きメモを撮影してClaudeに渡すだけで、読める文字に変換できます。撮影のコツ、添付の手順、文字起こしだけを取り出すプロンプトの書き方、複数ページの処理方法までを実践的にまとめます。

手書きメモの文字起こしでできること

手書きメモの写真をClaudeに渡すと、画像を読んでテキストに書き起こしてくれます。紙のノートの会議メモ、ホワイトボードの走り書き、付箋の思いつきなど、デジタル化していない文字を検索できる形にする用途です。名刺の会社名・氏名・連絡先を一覧化する場合はClaudeで名刺の写真から連絡先リストを作る手順で扱っています。

操作はチャットに画像を添付して「この内容を文字にしてください」と頼むだけです。ただし、写真の撮り方しだいで結果は大きく変わります。Claudeは大きな画像を自動で縮小して読むので、「高画質で撮れば安心」とは限りません。この記事では、縮小の仕組みを踏まえた撮り方を中心にします。

添付できる画像の条件

対応する画像形式はJPEG・PNG・GIF・WebPの4種類です。iPhoneの標準形式であるHEICは、この一覧に載っていません。JPEGに変換してから添付する前提で進めると確実です。

数量の制限は、claude.aiの画面から使う場合と、APIで送る場合とで数字が異なります。

  • 画像1枚あたり10MBまで(claude.ai)。APIの直接利用は、base64化したあとの大きさで10MBです
  • 1メッセージあたり画像20枚まで(claude.ai)
  • 画像の大きさは1辺8000ピクセルまで(8000×8000)
  • 1000×1000ピクセル以上の画像を使うのが望ましい、というのがヘルプの案内です

チャットの単位で見ると、ファイルは1つのチャットに最大20個までです。ノートをPDF化してから読み込ませたい場合の上限やページ数の扱いはClaudeのPDF読み込み・画像解析の使い方とアップロード上限で別途まとめています。

メモの内容に取引先名や個人の連絡先が含まれる場合は、社内のデータ取り扱いルールを先に確認してから使います。

撮影で決まる読み取り精度

解像度は「高いほどよい」わけではない

Claudeは画像を28×28ピクセルの小さな区画(パッチ)に分けて読みます。区画の数は⌈幅÷28⌉×⌈高さ÷28⌉で決まり、これがそのまま画像の重さ(視覚トークン)になります。

問題は上限です。モデルごとに「長辺の上限」と「視覚トークンの上限」があり、超えた画像は縦横比を保ったまま縮小されます。Claude 4.7以降のモデルは長辺2576ピクセル・4784トークン、それ以外は長辺1568ピクセル・1568トークンです。

数字

画像サイズ別の扱い

  • 1000×1000px

    1296トークン

    どちらも縮小されない

  • 1920×1080px

    標準は1456×819へ縮小

    高解像度は縮小なし(2691トークン)

  • 2000×1500px

    標準は1269×952へ縮小

    高解像度は縮小なし(3888トークン)

  • 3840×2160px

    高解像度でも2576×1449へ縮小

    標準は1456×819(1560トークン)

標準は長辺1568px・上限1568トークンのモデル、高解像度はClaude 4.7以降のモデル

スマートフォンの写真は数千ピクセル四方が普通なので、標準のモデルでは撮影した解像度の大半が捨てられます。A4のノート1ページを引きで撮ると、細い字は縮小後に読みにくくなることがあります。ドキュメントには、縮小で文字が読みにくくなる例が明記されています。事前に切り出す(クロップ)か、リサイズしておく方法が挙げられています。

くらべる

ノート1ページの撮り方

手軽

ページ全体を1枚で撮る

1枚で済み、ページの流れがそのまま保たれます。字が小さいメモだと縮小の影響を受けやすく、細い字が読めなくなるおそれがあります。

細かい字向け

上半分・下半分に分けて撮る

1枚あたりに占める字の大きさが増え、縮小後も判読できる可能性が上がります。枚数が増えるので、ページの上下を示すラベルを付けて渡します。

先ほどの式で試算すると、分割の効果が数字で見えます。縦長のページを1000×1400ピクセルで1枚に収めると、36×50で1800トークンとなり、標準のモデルの上限1568トークンを超えて縮小されます。同じ幅で上下に分けた1000×700ピクセルなら、1枚あたり36×25の900トークンで、縮小されずに済みます。合計は同じ1800トークンでも、字の大きさが保たれる点が違います。

分けて撮るときは、行の途中で切らず、上下の写真の境目に重なりを持たせます。ドキュメントは、文字を大きく見せるために重要な文脈まで切り落とさないよう注意しています。

明るさと角度

影が落ちた紙面や暗い室内では、文字と背景のコントラストが下がります。自然光か十分な照明の下で撮ります。紙面は真上から、できるだけ平行に撮ると、文字の歪みと行のずれを避けられます。

低画質・回転した画像・200ピクセル未満の小さな画像では、書かれていない文字を読み取ったつもりになる誤り(ハルシネーション)が起きることがあります。ドキュメントにも限界として載っています。回転したまま送らず、端末側で向きを直してから添付します。

撮った写真は、送る前に自分の目で確かめます。自分が読めない文字は、Claudeも読めないと考えるのが安全です。殴り書きに近い字や、固有名詞・数字の部分は、撮影前に読める状態かを見ておくと手戻りが減ります。

画像をチャットに添付する

Web版・デスクトップ版のClaudeでは、チャット入力欄左下の「+」ボタンからファイルや写真を追加するメニュー(英語表記は「Add files or photos」)を選び、端末内の画像を選択します。ウィンドウへのドラッグ&ドロップや、クリップボードからの貼り付けも使えます。

モバイルアプリでも、撮影した写真をカメラロールから選んで添付する流れは同じです。操作全般に迷ったらClaudeアプリ完全ガイドも参考になります。

CLIで作業しているなら、Claude Codeにもローカルの画像ファイルを読み込ませられます。ただし日常のメモ書き程度であれば、操作が単純なclaude.aiのチャット画面で足ります。

文字起こしだけを取り出すプロンプト

「これを読んで」だけでも文字起こしは始まりますが、出力形式を指定すると後工程で使いやすくなります。要約や感想を混ぜずに文字だけを取り出したいときは、その旨を明示します。

プロンプト例(文字起こしのみを依頼)
この画像に書かれている手書きのメモを、
一字一句そのままテキストとして書き起こしてください。
読み取れない箇所は[判読不能]と記載し、
要約や説明は付けずに文字起こしの結果だけを返してください。

箇条書きのメモなら「箇条書きの構造を保ったままMarkdown形式で」、走り書きの文章なら「段落に整形して」のように、欲しい体裁を一緒に指定します。日付や固有名詞が判読しにくい場合は「日付らしき箇所は候補を複数挙げて」と頼むと、断定ではなく候補が返るので誤情報を避けやすくなります。

表やチェックボックスが混じるメモは、体裁の指定が特に効きます。次のように、記号の対応まで先に決めておきます。

プロンプト例(表・チェックボックス付きメモ)
表の部分はMarkdownの表で、
チェックボックスは、チェック済みを[x]、未チェックを[ ]で表してください。
読み取れないセルは空欄にせず[判読不能]と書いてください。

空欄と読み取り失敗が区別できるので、あとで見直す箇所を探しやすくなります。

複数ページのノートをまとめて渡す

claude.aiでは1メッセージに画像を最大20枚まで添付できます。20ページまでのノートなら1回で渡せます。それを超える場合は、チャットを分けるか、PDFにまとめて渡します。

手順

複数ページを渡す流れ

  1. 1

    撮影順にファイルを並べる

    ページ順がバラバラのまま渡すと、返ってくるテキストの順序も崩れやすくなります。

  2. 2

    画像ごとにラベルを添える

    「1ページ目」「2ページ目」のような短いラベルを付けると、どの画像の内容かを取り違えにくくなります。APIのvisionドキュメントも、複数画像を送るときはImage 1:、Image 2:のように各画像の前に短いテキストのラベルを置くと、プロンプトや次のターンで名前を指して呼べると案内しています。

  3. 3

    判読不能の扱いを指定する

    前節のプロンプトを使い、読めない箇所は推測せず[判読不能]と書かせます。

  4. 4

    重要な数字だけ原本と突き合わせる

    金額・日付・固有名詞は、返ってきた文字を紙のメモと見比べます。

APIで20枚を超える画像を1リクエストに含めると、1枚あたりの寸法の上限が厳しくなります。すべての画像を各辺2000ピクセル以内にそろえるか、画像とドキュメントを合わせて20点以内に収めます。過去のターンから再送した画像も数に入ります。上限を超えた画像はinvalid_request_errorで拒否されます。

APIで文字起こしを自動化する場合は、リクエストの組み立て方にも指針があります。ドキュメントによれば、Claudeは画像がテキストより前にあるときに最も良く働きます。テキストの後や文中に画像を挟んでも十分に動きますが、可能なら「画像、次に指示文」の順にそろえます。

メッセージの並べ方(複数ページ)
Image 1: (1ページ目の画像)
Image 2: (2ページ目の画像)
上の画像は同じノートの1〜2ページ目です。
ページ順に、文字だけを書き起こしてください。

同じ画像を何度も参照する運用なら、Files APIで一度アップロードしてfile_idで参照する方法があります。会話が長くなるとリクエストごとに履歴が再送されるため、base64のままだと画像のバイト列が毎回ペイロードに入り、サイズと待ち時間が増えます。

つまずいたときの見直し先

圧縮を繰り返した画像で文字が潰れる

JPEGやWebPのような非可逆形式で圧縮を重ねると、ノイズで文字が読みにくくなります。圧縮を何度も通した画像は性能を下げることがあると、ドキュメントにも注意書きがあります。撮影したままの元データを使い、SNSやメッセージアプリを経由した画像は避けます。

数字や固有名詞だけ違う文字に化ける

手書きの数字は、書き手の癖で「1」と「7」、「0」と「6」が似ることがあります。読み違いが起きやすいのはこの種の字形なので、金額や日付は前述の原本との見比べで確定させます。

添付した画像が読み込まれない

形式と大きさの条件は前の節のとおりです。HEICのまま添付していないかを、最初に見ます。

数式・記号混じりのノートは別の手順

数式や記号混じりの手書きノートを、文字起こしの一歩先まで進めて組版済みの教材に仕上げたい場合はClaudeで手書きノートをLaTeX教材に変換する方法で扱っています。日本語の縦書きやルビを含む文書のレイアウトが気になる場合はClaudeは縦書き・ルビを含む日本語文書をどう解析するかが参考になります。

よくある質問

文字起こしした内容を保存できますか

チャットの回答をコピーして自分でファイルに貼り付ける形が基本です。継続的に資料をためたい場合は、プロジェクトのFilesに文字起こし後のテキストを入れておくと、別の会話からも参照できます。詳しくはClaude Projects完全ガイドにあります。

英語など日本語以外の手書きも読めますか

「英語に訳しながら文字起こしして」のように、書き起こしと翻訳は1回の指示で頼めます。原文と訳文を両方出力させると、誤読に気づきやすくなります。言語ごとの読み取り精度はメモの筆跡や写真の状態で変わるので、最初の1枚で原本と見比べてから残りを渡すと安全です。

まとめ

手書きメモの文字起こしで最初に決めるのは、1ページを1枚で撮るか、字の細かさに応じて分けて撮るかです。ページ全体を引きで撮って読みにくかった場合は、分割撮影とラベル付けに切り替えるのが次の一手になります。

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