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Claudeアプリ完全ガイド — デスクトップ・iOS・Androidの使い方と設定

Claudeアプリ完全ガイド — デスクトップ・iOS・Androidの使い方と設定

Claudeアプリの入手と設定を、macOS・Windows・Linux(ベータ)のデスクトップとiOS・Androidのモバイルに分けてまとめます。意思決定マトリクスとMCP拡張機能の設定、つまずきの対処まで。

Claudeは、パソコン用のデスクトップアプリとスマートフォン用のモバイルアプリの両方から使えます。デスクトップはmacOS・Windowsに加えてLinuxもベータ提供が始まり、モバイルはiOSとAndroidが対象です。どの形態も同じアカウントでサインインでき、会話は端末をまたいで引き継がれます。

ただし「アプリ」とひとことで言っても、デスクトップとモバイルでできることは同じではありません。デスクトップは手元のファイルやローカルツールに直接触れられる一方、モバイルはカメラや音声、スマホ標準アプリとの連携に強みがあります。さらにデスクトップの「Cowork」タブからは、スマホで指示した作業をパソコン側で自動実行させる「Dispatch」という橋渡しの仕組みも動きます。この記事では、各アプリの入手方法・対応環境・設定・操作を形態ごとに分け、やりたいことからどの形態を選ぶべきかを判断できるところまで案内します。

結論 — 形態は併用が前提、入口は1つに絞る

3つの形態は同じアカウントで会話が同期されるため、排他的に選ぶものではありません。とはいえ最初から全部入れる必要はなく、普段の作業環境に合わせて1つ選び、足りないと感じた場面でもう1形態を足すのが無駄になりにくい入り方です。目安は次のとおりです。

  • 共用パソコンやとりあえず試す段階 → ブラウザーのWeb版(入れるものがない)
  • 毎日使う、手元のファイルやツールにつなぎたい → デスクトップアプリ
  • 外出先、写真や音声で入力したい → モバイルアプリ

やりたいこと別 — 形態の意思決定マトリクス

「どの形態を入れるか」は、対応OSよりも先に「何をしたいか」で決まります。代表的なやりたいことに対して、どの形態が向くかをまとめました。○は素直に向く、△は条件付き、×は対応しないという読み方です。

やりたいことWeb版デスクトップモバイル
とりあえず会話を試すWeb版デスクトップモバイル
手元のファイルを読ませて編集Web版×デスクトップ○(拡張機能)モバイル×
撮った写真やPDFを読み取らせるWeb版△(添付)デスクトップ△(添付)モバイル○(カメラ直撮り)
話しかけて音声で返答を聞くWeb版デスクトップモバイル
外出先からパソコンに仕事を投げるWeb版×デスクトップ○(受け手)モバイル○(送り手・Dispatch)
SlackやNotionなどSaaS連携Web版デスクトップモバイル

この表で迷いやすいのが「ファイルを読ませる」の行です。Web版とモバイルは添付(アップロード)で渡せますが、手元のフォルダーをそのまま参照させたりファイルを書き換えさせたりする連携は、デスクトップアプリの拡張機能でしか扱えません。写真やPDFの「読み取り」と、ファイルシステムへの「アクセス・編集」は別物だと捉えると、表の○×がつながります。

「外出先からパソコンに仕事を投げる」の行は後述のDispatchを指します。スマホから頼んだ作業を、パソコン側のCoworkやClaude Codeが実行する仕組みです。送り手はモバイル、受け手はデスクトップ。

Claudeアプリの形態と機能差 — 早見表

同じClaudeでも、ローカル連携の可否やカメラ・音声といった入力手段が形態ごとに異なります。

形態対応環境得意なことローカル連携
Web版対応環境主要ブラウザー得意なことどの端末でもすぐ使えるローカル連携不可(ファイルは添付)
デスクトップ対応環境macOS / Windows / Linux(β)得意なこと手元のファイル・アプリ連携ローカル連携拡張機能(MCP)で可能
モバイル対応環境iOS / Android得意なことカメラ・音声・外出先の入力ローカル連携不可(Dispatchで間接的に可)

「ローカル連携」は、手元のパソコンの中にあるファイルやアプリ、開発ツールにClaudeが直接アクセスできるかどうかを指します。デスクトップアプリだけが、拡張機能を通じてこの連携に対応します。モバイルは端末そのものへは踏み込みませんが、Dispatchでデスクトップ側の連携を遠隔で呼び出せます。

デスクトップアプリの入手方法と対応OS

デスクトップアプリは、公式ダウンロードページ(claude.com/download)から入手します。配布されているのは次の環境向けです。

  • macOS(ユニバーサル版、Apple SiliconとIntelの両方に対応)
  • Windows(x64版・arm64版)
  • Linux(ベータ、Ubuntu 22.04以降・Debian 12以降、x64・arm64)
  • ChromeOS

対応OSの下限は、macOSがmacOS 11(Big Sur)以降、WindowsがWindows 10以降です。ダウンロードページには「ChromeOS」向けのボタンも並んでいますが、リンク先はGoogle Playストアです。実体はAndroidアプリで、macOS・Windows・Linuxのようなネイティブのデスクトップビルドはありません。Chromebookで使う場合は、この点を踏まえてAndroidアプリとして導入します。

ステップ1: macOS・Windowsのインストール

公式ダウンロードページで自分の環境のボタンを選ぶと、インストーラーのダウンロードが始まります。ダウンロードしたファイルを開き、画面の案内に従ってインストールします。

1. claude.com/download を開く
2. macOS / Windows(x64またはarm64)から自分の環境を選ぶ
3. ダウンロードしたファイルを開いてインストール
4. アプリを起動(Macは Applications、Windows はスタートメニュー)
5. 自分のアカウントでサインイン

企業での一括配布には、Microsoft IntuneやSCCM、Group Policyを使ったMSIXパッケージ配布の手順が別途用意されています。アプリ内の自動更新機能とMDM配布が競合しないよう、disableAutoUpdatesポリシーでどちらが更新を管理するかを決める必要があります。

ステップ2: Linuxはaptで導入する

Linux版はベータで、Ubuntu 22.04以降とDebian 12以降のx64・arm64が対象です。Fedora・RHELなどDebian系以外のディストリビューションは対応していません。Anthropicが提供するaptリポジトリを登録してインストールします。curlgnupgが入っていない環境では、先にsudo apt install curl gnupgを実行しておきます。

sudo curl -fsSLo /usr/share/keyrings/claude-desktop-archive-keyring.asc \
  https://downloads.claude.ai/claude-desktop/key.asc
echo "deb [arch=amd64,arm64 signed-by=/usr/share/keyrings/claude-desktop-archive-keyring.asc] \
  https://downloads.claude.ai/claude-desktop/apt/stable stable main" | \
  sudo tee /etc/apt/sources.list.d/claude-desktop.list
sudo apt update && sudo apt install claude-desktop

インストール後は、アプリケーションランチャーから起動するか、ターミナルでclaude-desktopを実行してサインインします。更新は自動配信されず、sudo apt update && sudo apt upgradeなどシステム側の通常のパッケージ更新で反映されます。Linuxベータでは、コンピュータ操作(Computer Use)と音声入力(dictation)がまだ利用できません。

ステップ3: サインインして常駐させる

インストール後にアプリを起動し、Web版と同じアカウントでサインインします。デスクトップアプリはDockやタスクバーから常に呼び出せるため、ブラウザーのタブを探さなくても思いついたときにすぐ開けます。デスクトップアプリはデフォルトで約4時間ごとに更新を確認し、自動的に適用します(macOS・Windows。Linuxは前述のとおりapt経由)。

Chat・Cowork・Codeの3タブで何が変わるか

デスクトップアプリは、単なるチャット画面ではありません。上部に「Chat」「Cowork」「Code」の3タブがあり、それぞれ性格が違います。

  • Chat: Web版と同じ通常の会話。手軽な質問や壁打ちに向きます
  • Cowork: Dispatchや、複数ステップにまたがる長めの作業を任せるタブ。ローカルファイルアクセスやブラウザー操作、コンピュータ操作(Computer Use)といったデスクトップ限定の機能が働きます
  • Code: Claude Codeと同じエンジンを画面付きで操作するタブ。並行セッション、ビジュアルなdiffレビュー、統合ターミナルとエディター、アプリのライブプレビューが使えます

Chatタブは無料プランでも使えますが、CoworkタブとCodeタブはPro / Max / Team / Enterpriseの有料プランが対象です。Windows版のCodeタブを初めて開くときは、Git for Windowsのインストールが必要です。インストール後にアプリを再起動すると使えるようになります。

デスクトップアプリには、どのアプリからでもワンタッチでClaudeを呼び出せる「Quick Entry」という機能があります。Quick Entryが使えるのはmacOS版(macOS 12以降)とLinux版で、Windows版には実装されていません。設定画面をいくら探しても見つからないのは、機能そのものが存在しないためです。MacではOptionキーをダブルタップするとどのアプリからでもClaudeが開き、カーソル横の案内に従って範囲をドラッグすると、その部分のスクリーンショットをメッセージに添付できます。Caps Lockキーでの音声入力への切り替えはmacOS 14以降が必要です。Caps Lockキー本来の機能を奪う設計のため既定では無効になっており、初回セットアップの音声入力案内で「Turn on shortcut」をチェックすると有効になります。Linux版にも同じグローバルホットキーがありますが、X11では動作する一方、ネイティブのWaylandではデスクトップ環境側のGlobalShortcutsポータルが必要です。

デスクトップだけの強み — ローカル連携と拡張機能(MCP)

デスクトップアプリの最大の特徴は、拡張機能を入れることで手元のパソコンの資源にアクセスできる点です。ここがWeb版やモバイルと決定的に違うところで、Claudeを「対話するだけのチャット」から「手元の作業に踏み込む相棒」へ広げます。

この連携の土台になっているのが、MCP(Model Context Protocol、AIと外部ツールをつなぐ共通規格)です。MCPサーバーを拡張機能としてインストールすると、次のような操作が可能になります。

  • 手元のファイルシステムへのアクセス(読み取り・編集)
  • ローカルにインストールしたツール(データベース、開発ツールなど)との連携
  • クリップボードやローカルのプロセスなど、OSレベルの資源へのアクセス

デスクトップ拡張機能の設定手順

拡張機能の導入は、設定ファイル(JSON)を手で書いていた以前の方式から、アプリ内のクリック操作に置き換わりました。流れは次のとおりです。

1. Claude Desktop を起動してサインイン
2. 設定(Settings)> 拡張機能(Extensions)を開く
3. 「Browse extensions」で公開されている拡張機能の一覧を表示
4. 使いたい拡張機能を選んでインストール
5. APIキーなど必要な設定を入力
6. 会話画面で、その拡張機能が使えるようになっているか確認

拡張機能のパッケージは.mcpb(MCP Bundle)という形式で配布されます。一覧から選んでインストールする方式のため、サーバーの起動コマンドや環境変数を手書きする手間が要りません。自作や社内配布の拡張機能を入れる場合は、設定の「Extensions」>「Advanced settings」>「Extension Developer」から.mcpbファイルを直接選んでインストールします。導入後は、チャット入力欄の「+」ボタンから「Connectors」を開くと、接続済みのMCPサーバーと使えるツールを確認できます。

外部サービス連携は拡張機能とコネクターで違う

ローカルの拡張機能とは別に、SlackやNotion、GitHubといったクラウド上のサービスとつなぐ「リモートコネクター」があります。判断基準は動く場所です。

種類動く場所向いている対象
リモートコネクター動く場所Web / モバイル / デスクトップ / Cowork / Claude Code向いている対象クラウドにサインインするサービス(Slack・Notion・GitHub等)
デスクトップ拡張機能動く場所デスクトップ / Claude Codeのみ向いている対象ローカルファイル・localhostのDB・OSレベルの資源

クラウドサービスにサインインして使うものはリモートコネクター、ローカルで実行するツールやファイルシステム・クリップボードといったOSレベルのアクセスが必要な作業はデスクトップ拡張機能、という切り分けです。プラグイン(MCPサーバーやスキルをまとめて配布する単位)はリモートとローカル両方のMCPサーバーをまとめて配布でき、対応プラットフォームは中身の実装によって変わります。

Coworkの機能はWeb・デスクトップ・モバイルで違う

Coworkは3形態それぞれで対象プランの範囲が異なります。デスクトップ版はPro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで使えますが、Web版とモバイル版のCoworkはベータで、対象はMax・Team・Enterpriseプランに限られます。Proプランは順次追加される予定です。開ける対象プランを除けば、タスクの開始・操作・レビュー、セッションの再開、コネクター、スキルやプラグイン、ファイルプレビュー、スケジュール実行、プロジェクト機能はどの形態でも共通です。

機能Webデスクトップモバイル
タスクの開始・操作・レビューWebデスクトップモバイル
ライブアーティファクトWeb×デスクトップモバイル×
ローカルファイルアクセスWeb△※デスクトップモバイル△※
ブラウザー操作・コンピュータ操作Web△※デスクトップモバイル△※

※Web・モバイルからでも、手元のパソコンでデスクトップアプリが起動していれば、ローカルファイルアクセスとコンピュータ操作を遠隔で使えます。デスクトップアプリが閉じていると、この2つは動きません。コンピュータ操作(Computer Use)自体はPro・Maxプラン向けのリサーチプレビューで、macOS・Windowsが対象です。Team・Enterpriseプランでは使えません。

つまりローカル操作の実行主体は常にデスクトップアプリで、Web・モバイルはその「呼び出し口」になれるという構造です。次に扱うDispatchは、この呼び出し口をスマホ側から使う代表的な機能です。

スマホからパソコンを動かす — Dispatch

Dispatchは、Coworkタブに常駐する会話スレッドで、スマホから頼んだ作業を手元のパソコンに実行させる機能です。Pro・Maxプランが対象で、Team・Enterpriseプランでは使えません。ベータ機能です。

1. 最新版のClaude Desktopをパソコンにインストール
2. 最新版のClaudeモバイルアプリをスマホにインストール
3. Coworkタブの「Dispatch」セクションで「Get started」をタップ
4. ファイルアクセスと「コンピューターを起動状態に保つ」を許可
5. 「Finish setup」で完了

セットアップが済むと、スマホから「ログインバグを直して」のように頼んだ内容を、Claudeが開発作業ならCode、調べ物や文書作業ならCoworkへ自動で振り分けます。Code側で処理されたタスクは、サイドバーに「Dispatch」バッジが付いた形でCodeタブに表示されます。作業が完了したときや承認が必要なときは、スマホにプッシュ通知が届きます。Dispatchの作業は手元のデスクトップ上で動くため、パソコンがスリープしたりClaude Desktopを閉じたりすると作業は止まります。離席中も動かし続けたい場合は、クラウドセッションを使います。セットアップ時の「コンピューターを起動状態に保つ」を有効にすると、スリープによる中断を避けやすくなります。

モバイルアプリの入手方法と主な機能

モバイルアプリは、iOSがApple App Store、AndroidがGoogle Playから入手できます。どちらもAnthropicが提供する公式アプリで、無料で導入でき、Web版と同じアカウントでサインインします。すべてのプラン(無料プランを含む)で使えます。

  • iOS: iOS 17.0以降が対象
  • Android: Android 8.0(Oreo)以降が対象

App Storeで「Claude by Anthropic」を検索し、提供元がAnthropicであることを確認するとインストールできます。サインインすると、Web版やデスクトップで続けていた会話をそのまま引き継げます。外出先のスマホで下書きを始め、戻ってからパソコンで続ける、といった往復ができるのがモバイルアプリの使いどころです。モバイルアプリにも「Code」タブがあり、Claude Codeのリモートセッションを閲覧・操作できます。ただし手元の端末のファイルシステムには触れないため、実行はクラウド上のセッション、Remote Controlによるデスクトップの遠隔操作、Dispatch経由のデスクトップのいずれかに委ねられます。

なお有料サブスクリプション利用中にアプリを削除しても、契約は自動的にキャンセルされません。解約の手順はClaude解約ガイドで説明しています。

モバイルだけの強み — カメラ・音声・システムアプリ連携

モバイルアプリでは、その場の入力に強い機能が揃っています。

  • カメラで撮った写真やPDF、スクリーンショットを送って内容を読み取らせる
  • 図やグラフ、目の前のものなど画像の解釈
  • 周囲のものを訳すリアルタイム翻訳
  • チャット入力欄のマイクアイコンから話しかける音声入力(dictation)

音声入力は、英語・フランス語・ドイツ語・ヒンディー語・イタリア語・日本語・韓国語・ポルトガル語・ロシア語・スペイン語・トルコ語・ウクライナ語に対応します。言語は右上のアイコンから「Speech Input Language」で切り替えます。音声はテキストに変換されたあと録音データが削除され、モデルの学習にも使われません。

iOSのシステムアプリ連携

iOSでは、メッセージやメールの下書き作成、カレンダーの空き時間確認・イベント追加、リマインダーへのタスク追加、周辺スポットの提案と地図表示が会話から直接できます。Pro・Maxプランでは、米国限定のベータ機能として歩数・ワークアウト・睡眠といった健康データの分析にも対応します。連絡先への直接アクセスは非対応です。

Androidのシステムアプリ連携

Androidでは、既定のメッセージアプリを通じたメッセージ・メール送信、カレンダーの確認・イベント作成、周辺施設の提案とGoogleマップでのナビゲーション、アラーム・タイマー設定が使えます。位置情報連携はTeam・Enterpriseプランでは利用できません。Pro・Maxプラン・Android 14以降では、Health Connect経由で活動量・ワークアウト・バイタルデータを読み取れます。こちらも米国限定のベータ機能です。

ウィジェットとiOSのショートカットで呼び出す

iOSとAndroidにはそれぞれホーム画面ウィジェットがあり、新規会話・カメラでの画像共有・音声入力の3つのボタンにワンタップでアクセスできます。ウィジェット経由のやり取りも使用量制限にカウントされるため、多用する場合は消費ペースに注意します。

iOS 18以降では、ウィジェットに加えて次の呼び出し口が使えます。

  • ロック画面: ロック画面を長押しして「Customize」からClaude起動ボタンを追加
  • コントロールセンター: 「Add a Control」から「Open Claude」を追加
  • アクションボタン: 設定の「Action Button」から「Open Claude」を割り当て
  • Ask Claudeインテント: Spotlight検索やSiri、共有メニューから直接Claudeに質問を送れる単体機能
  • ショートカットアプリ: 「Ask Claude」アクションを組み合わせ、テキスト要約のような複合ワークフローを自作できる

Androidにはこの5つに相当する個別の呼び出し口はなく、ウィジェットとシステムアプリ連携(前述)が主な入口です。iOSはOS標準の呼び出し口を細かく使い分けられる分、設定できる箇所も多いという違いになります。

音声モードで話しかける(Voice mode)

音声モードは、Claudeに話しかけて音声で返答を聞ける機能です。すべてのプラン(無料プランを含む)で使えるベータ機能で、モバイル(iOS・Android)・デスクトップ・Web版のいずれからも利用できます。対話方式は2種類あり、話し終えると自動で応答が始まる「ハンズフリーモード」(既定)と、ボタンを押している間だけ話す「プッシュトークモード」を選べます。

対応言語は多数ありますが、英語以外の言語サポートはベータの中でもさらにベータという位置づけで、公式に対応言語数は明記されていません。言語は設定の「General」>「Voice」>「Language」から切り替えられます。接続済みのGmailやGoogleカレンダーといったツールも、音声モードの会話内で呼び出せます。Quick Entryの画面共有と合わせた使い方はClaude音声モードと画面共有の使い方で確認できます。

形態別の使い分け早見表 — シーン別にどれを開くか

同じ作業でも、いる場所や手元の道具で最適な形態は変わります。代表的なシーンに対して、どの形態を開くと迷わないかをまとめました。

シーン開く形態理由
通勤中にアイデアを口述したい開く形態モバイル(音声入力)理由マイクアイコンからその場で話しかけられる
撮影したホワイトボードを清書したい開く形態モバイル(カメラ)理由その場で撮って読み取らせる
プロジェクトのコードを直したい開く形態デスクトップ(Codeタブ)理由手元のファイルに直接触れる
外出先からパソコンの作業を進めたい開く形態モバイル→デスクトップ(Dispatch)理由スマホで指示、実行はパソコン側
社用の共用PCで一度だけ調べたい開く形態Web版理由何も入れずブラウザーで完結

この表の使い分けの軸は「入力の手段」と「アクセスしたい資源」の2つです。入力がカメラや声ならモバイル、手元のファイルに触れたいならデスクトップ、その場限りで何も入れたくないならWeb版を選びます。会話履歴はアカウントに紐づいて同期されるため、複数の形態を入れても会話が分断されることはありません。料金プランもアプリごとに分かれているわけではなく、アカウントのプランがどの形態にも適用されます。プランの選び方はClaude料金プラン比較が参考になります。

ログインと会話の同期

どの形態でも、サインインはGoogleアカウントかメールのログインリンクの2方式です。メールでログインする場合、届いたリンクを同じ端末で開けばそのままログインでき、別端末で開くと検証コードの入力が求められます。複数端末で同じアカウントを使うには、どの形態でも同じメールアドレスでログインします。デスクトップアプリはClaude Consoleで発行するAPIキーでのサインインには対応せず、APIキーで使いたい場合はターミナルのCLI側を使います。詳しい手順とパスワードを使わない設計の理由はClaudeログイン完全ガイドで扱っています。

形態別のつまずきと対処

導入や初回設定で引っかかりやすいポイントを、形態別に挙げます。

デスクトップ: Linuxでパッケージが見つからない

sudo apt install claude-desktopUnable to locate packageで失敗する場合、リポジトリの登録がうまくいっていません。/etc/apt/sources.list.d/claude-desktop.listに登録内容があるか、dpkg --print-architectureがamd64かarm64を返すかを確認し、sudo apt updateのエラー出力も見直します。

デスクトップ: Linuxでの署名鍵エラー

鍵のダウンロードに失敗すると、apt update時にNO_PUBKEYエラーが出ます。gpg --show-keysで鍵のフィンガープリントが31DD DE24 DDFA B679 F42D 7BD2 BAA9 29FF 1A7E CACEになっているかを確認し、合わなければ鍵を取得し直します。またFedoraやRHELなどDebian系以外のディストリビューションは対応対象に入っていません。

デスクトップ: x64版とarm64版を間違える

WindowsとLinuxはx64版とarm64版が分かれています。CPUの種類に合わないインストーラーを選ぶと正しく動かないことがあります。判断がつかない場合は、まず一般的なx64版から試すのが無難です。新しいarm系のPCを使っている場合だけarm64版を検討します。

デスクトップ: 古いOSでインストールできない

macOSはmacOS 11(Big Sur)以降、WindowsはWindows 10以降が対象です。これより古いOSではインストール対象外になります。OSを更新できない場合は、Web版が代替になります。

デスクトップ: 拡張機能でファイルを読めない

拡張機能をインストールしても、アクセスを許可するフォルダーやアカウントの設定が済んでいないと、対象の資源に触れられません。許可した範囲の外にあるファイルは読めないため、扱いたいフォルダーが許可対象に含まれているかを確認すると解決しやすくなります。

モバイル: 似た名前の非公式アプリを入れてしまう

App StoreやGoogle Playには、Claude Codeを操作する第三者製アプリなど、名前の似たアプリが複数あります。公式のチャットアプリは提供元が「Anthropic」で「Claude by Anthropic」という名称です。インストール前に提供元を確認すると取り違えを防げます。

モバイル: 健康データ機能が見当たらない

iOSの健康データ分析やAndroidのHealth Connect連携は、Pro・Maxプラン向けの米国限定ベータです。無料プランやTeam・Enterpriseプラン、米国以外の地域では表示されません。

共通: 別の端末で会話が出てこない

会話が同期されるのは、同じアカウントでサインインしている場合だけです。別のアカウントでサインインしていたり、どこかの端末でサインインが外れていたりすると、片方で続けた会話がもう片方に出てこないことがあります。まずは各端末で同じメールアドレスのアカウントにサインインしているかを見直すと解消します。

よくある質問

Claudeアプリは無料で使えますか

アプリ自体の導入は無料で、無料プランのアカウントでもサインインして使えます。利用できるモデルやメッセージ量などはアカウントのプランに依存し、アプリの種類で変わるわけではありません。

デスクトップアプリとWeb版で何が違いますか

基本のチャット機能は共通ですが、デスクトップアプリはCowork・Codeタブと拡張機能(MCP)を通じて、手元のファイルやローカルツールに連携できる点が異なります。Web版はこのローカル連携に対応せず、ファイルはアップロードして渡します。

デスクトップ拡張機能はどこから入れますか

設定(Settings)の「拡張機能(Extensions)」を開き、「Browse extensions」で公開されている拡張機能を選んでインストールします。設定ファイルを手書きする必要はなく、.mcpb(MCP Bundle)形式のパッケージを一覧から選ぶ方式です。導入後はアクセスを許可するフォルダーやアカウントの設定を行います。

Linux版Desktopは何ができますか

ChatタブとCoworkタブ、Codeタブがベータ提供時点から使えます。並行セッションやビジュアルなdiffレビュー、統合ターミナルといった機能はmacOS・Windowsと共通です。一方でコンピュータ操作と音声入力はまだ利用できず、対応ディストリビューションもUbuntu・Debian系に限られます。

WindowsでQuick Entryは使えますか

使えません。Quick Entryが使えるのはmacOS版(macOS 12以降)と、Linux版(X11では動作、Waylandは環境側のポータルが必要)で、Windows版には実装そのものがありません。設定画面を探しても該当項目は出てきません。Windows版でも、Chat・Cowork・Codeの3タブや拡張機能(MCP)によるローカル連携、音声モードでの会話は通常どおり使えます。

スマホアプリでローカルのファイルを編集できますか

モバイルアプリは、手元のファイルシステムへ直接アクセスする連携には対応していません。写真やPDF、スクリーンショットを送って読み取らせることはできます。パソコンのファイルに触れたいときは、Dispatchでデスクトップアプリ側に作業を渡します。

Coworkはモバイルでローカルファイルを扱えますか

モバイル単体では扱えません。ただし手元のパソコンでデスクトップアプリが起動していれば、モバイルのCoworkからローカルファイルアクセスやコンピュータ操作を遠隔で呼び出せます。デスクトップアプリが閉じていると、この2つの機能は動きません。

音声モードはどの形態で使えますか

モバイルアプリ(iOS・Android)・デスクトップアプリ・Web版のすべてで使えるベータ機能です。すべてのプランが対象で、話し終えると自動応答する「ハンズフリーモード」と、ボタン保持で話す「プッシュトークモード」を選べます。

複数の端末で会話は同期されますか

はい。同じアカウントでサインインすれば、Web・デスクトップ・iOS・Androidの間で会話を引き継げます。デスクトップで始めた会話をスマホで続ける、といった使い方ができます。

まとめ

Claudeアプリは、デスクトップ(macOS・Windowsに加えてLinuxもベータ提供)とモバイル(iOS・Android)で利用でき、同じアカウントで会話が同期されます。やりたいことから選ぶと、手元のファイルに触れたいならデスクトップの拡張機能(MCP)、写真や音声で入力したいならモバイル、その場限りならWeb版です。パソコンとスマホをまたいで作業を進めたい場合は、Dispatchでモバイルから指示を出し、実行はデスクトップに任せる使い方も選べます。まずは普段の作業環境に合うアプリを1つ入れ、必要に応じてもう1形態を足していく入り方が無駄になりにくいでしょう。Claude全体の機能やモデル構成を含めて把握したい場合は、Claudeとは(完全ガイド)もあわせて参考にできます。

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