Claude Media
ClaudeでLINE公式アカウントの配信文を作る — 種別と配信対象の決め方

ClaudeでLINE公式アカウントの配信文を作る — 種別と配信対象の決め方

LINE公式アカウントの配信文をClaudeに作らせる前に、送り方・メッセージ種別・配信対象を決めておく手順です。目的別の早見表と依頼文の型をまとめます。

LINE公式アカウントの配信文は、「何を書くか」より先に「誰に、どのメッセージ種別で、どの送り方をするか」を決めると、Claudeの下書きがほとんど手直しなしで使えます。文面だけを頼むと、画像つきの案内を想定した文がテキストメッセージに載ったり、全員宛ての文面が一部の友だちにだけ届く設計に流れたりします。

この記事では、配信の枠組みを先に固めてからClaudeに文面を作らせる手順を、店舗やマーケティング担当者の作業に沿って説明します。Bot自体の実装はClaude CodeでLINE Botの作り方、媒体横断の投稿文はClaudeにSNS投稿文とキャプションを考えてもらう手順にあります。ここでは配信文とその送り分けだけを扱います。

配信文の前に決める3つのこと

Claudeに渡す前提は、次の3つです。

手順

配信文を頼む前の準備

  1. 1

    配信の目的を1つに絞る

    告知、来店促進、予約のリマインド、アンケート依頼のように、読んだ人にしてほしい行動を1つ決めます。

  2. 2

    配信対象を決める

    全友だちか、一部の友だちか。一部なら、どの属性や行動で絞るかを決めます。

  3. 3

    メッセージ種別を決める

    テキストだけで足りるか、画像やクーポン、ボタン付きの形式が要るかを決めます。

この3点が決まっていれば、Claudeへの依頼は「この条件で文面を3案」という形で足ります。逆に決まっていない状態で頼むと、文面のたびに前提がぶれます。以降の節は、この3点を決める材料としてLINE Developersのドキュメントにある仕様を順に見ます。

4つの送り方は宛先の決め方が違う

Messaging APIでは、ユーザーからのメッセージに答える応答メッセージと、任意のタイミングで送るメッセージを使い分けます。後者はさらに4つに分かれます。

送り方宛先の決め方向く場面
プッシュメッセージ宛先の決め方ユーザー、グループトーク、複数人トークを個別に指定向く場面発送通知のような1対1の連絡
マルチキャストメッセージ宛先の決め方ユーザーIDを列挙して指定向く場面把握しているIDの全員への通知
ナローキャストメッセージ宛先の決め方属性情報やオーディエンスで絞り込み向く場面条件に合う友だちだけへの配信
ブロードキャストメッセージ宛先の決め方友だち全員向く場面全員向けのお知らせ

配信文の作り方に直結するのは、宛先が「全員」か「絞り込み」かの違いです。全員宛てなら誰が読んでも通じる書き方が要り、絞り込みなら「先月ご来店いただいた方へ」のように相手の状況を前提にした書き方ができます。

1回のリクエストで送れるメッセージオブジェクトは最大5つです。吹き出しを複数に分けて送る設計も、この範囲に収まります。

通数の数え方は文面の設計に効く

メッセージ通数は、送信対象になった人数でカウントされます。1回のリクエストに4つのメッセージオブジェクトを入れても、5人のトークルームなら5通です。ブロックしているユーザーや存在しないユーザーIDへの送信は、カウントから除外されます。

つまり、吹き出しを2つに分けても通数は増えません。長文を1つの吹き出しに詰め込むより、要点・詳細・導線の3つに分けたほうが読みやすいなら、分けて構いません。応答メッセージは通数としてカウントされず、プッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストはカウントされます。無料で送れる通数は料金プランで異なるため、配信頻度は自分のプランの枠から逆算します。

メッセージ種別は目的で選ぶ

Messaging APIで送れるメッセージタイプは、テキスト、テキスト(v2)、スタンプ、画像、動画、音声、位置情報、クーポン、イメージマップ、テンプレート、Flex Messageです。配信文との関係では、次の使い分けが中心になります。

種別できること配信文での使いどころ
テキスト/テキスト(v2)できること文字と絵文字。v2は{}で囲んだ文字列をメンションや絵文字に置き換え可配信文での使いどころ短い連絡、お知らせ
画像できること1つの画像ファイルを送る。オリジナルとプレビュー用の2つのURLを指定配信文での使いどころ新商品やメニューの写真
クーポンできることクーポンIDを指定して送る配信文での使いどころ来店促進、期間限定の割引
イメージマップできることタップ領域を設定した画像。ウェブページを開く操作などを割り当て配信文での使いどころ画像の一部ごとに別ページへ誘導
テンプレートできることボタン、確認、カルーセル、画像カルーセルの定型レイアウト配信文での使いどころ選択肢を並べる案内
Flex MessageできることCSS Flexboxの範囲でレイアウトを自由に組める配信文での使いどころ凝ったレイアウトの告知

テキストメッセージの文字を装飾したり大きさを変えたりしたいときは、Flex Messageを使う必要があります。「太字で目立たせたい」という要望をテキストメッセージに託すと、期待した見た目にならないので、種別の選択は文面作りの前に済ませます。

また、クイックリプライのボタンはすべてのメッセージタイプで使えます。「予約する」「あとで」のような短い返答を促したいときは、文面側でボタンの存在を前提にした言い回しにできます。

画像・動画・音声はURLで指定し、プロトコルはHTTPS(TLS 1.2以降)にします。Claudeに配信用のJSONまで作らせるときは、この条件を依頼文に入れておくと、URLの書式を誤った下書きを避けられます。

配信目的ごとの組み合わせ早見表

前の2つの節を、店舗やマーケティングでよくある目的に当てはめた早見表です。「推奨」ではなく、ドキュメントにある仕様から組み立てた組み合わせの例なので、自分のアカウントの友だち数や運用に合わせて変えてください。

目的送り方種別配信対象文面で押さえる点
新メニューの告知送り方ブロードキャスト種別画像+テキスト配信対象友だち全員文面で押さえる点誰が読んでも通じる説明、写真は1枚
友だち追加直後の案内送り方応答メッセージ種別テキスト配信対象追加した本人文面で押さえる点最初に何ができるアカウントかを書く
期間限定の割引送り方ナローキャスト種別クーポン配信対象前回の配信のURLをクリックした人文面で押さえる点クーポンの期限と使い方を1行で
来店予約のリマインド送り方ナローキャスト種別テキスト配信対象予約オーディエンス文面で押さえる点日時と場所を冒頭に置く
配信を開いていない人への再案内送り方ナローキャスト種別テキスト配信対象前回の配信を開封していない人文面で押さえる点前回と書き出しを変える
配信後の感想依頼送り方ナローキャスト種別テンプレート(確認)配信対象来店した人文面で押さえる点2択のボタンに合わせた問いかけ

絞り込みに使うオーディエンスの種類は、ナローキャストの節にある一覧が基準になります。メッセージのURLをクリックしたユーザー、配信したメッセージを開封したユーザー、来店予約をしたユーザー、特定の経路で友だち追加したユーザーなどがあります。

ただし、チャットタグ、追加経路、予約、リッチメニューの表示・クリックなどのオーディエンスは、Messaging APIでは作成できません。LINE Official Account Managerで作ってから配信に使う、という順序になります。

「開封していない人」のような条件は、NOT演算子で組み合わせます。オーディエンスと演算子の組み立てについては、次の節以降で扱います。

Claudeに渡す配信ブリーフの書き方

準備した3点を、そのまま依頼文の形にします。次のような配信ブリーフを使うと、毎回同じ構造で頼めます。

LINE公式アカウントの配信文を3案作ってください。
 
# 配信の目的
新作ドリンク「柚子ほうじ茶ラテ」の発売告知。読んだ人に来店してほしい。
 
# 配信対象
友だち全員(ブロードキャストメッセージ)。年齢・性別・来店歴は区別しない。
 
# メッセージ種別
画像メッセージ1つ(ドリンクの写真)+テキストメッセージ1つ。
テキストは装飾できないので、強調は文面の言い回しで行う。
 
# 条件
- テキストは3行以内、末尾に発売期間を入れる
- トーンは丁寧でやわらかく、絵文字は1つまで
- 割引や効能の断定表現は使わない
 
# 出力
案ごとに、文面と「この案が向く相手」を一言で添える

依頼文のポイントは3つあります。

  • 種別ごとの制約を、前提として書く(テキストは装飾できない、など)
  • 禁止する表現を明示する(効能や割引の断定は誤解を招きやすい)
  • 案ごとに「向く相手」を添えさせ、配信対象との合致を自分で見比べられるようにする

絞り込み配信なら、配信対象の欄を「先月ご来店いただいた方」のように書き換えるだけで、文面の呼びかけが変わります。全員向けと絞り込み向けで同じ文面を使い回さず、案を分けて作らせると、あとで比べやすくなります。

文面の口調を毎回そろえたい場合は、ブランドの口調ルールを別に書いて貼り付けるか、Claudeの設定に登録します。SNS向けの口調の揃え方はClaudeにSNS投稿文とキャプションを考えてもらう手順と共通です。

下書きを配信リクエストに落とす

文面が固まったら、Messaging APIで送る人はJSONに変換します。Claudeに「このテキストをメッセージオブジェクトのJSONにして」と頼めば下書きは作れますが、JSONの構造は自分で確認します。

例えば、ナローキャストで「あるオーディエンスに属し、前回のナローキャストを受信していない人」に、最大100人まで送るリクエストは、ドキュメントの例に沿うと次のような形になります。

curl -v -X POST https://api.line.me/v2/bot/message/narrowcast \
-H 'Authorization: Bearer {channel access token}' \
-H 'Content-Type: application/json' \
-d '{
  "messages": [{"type": "text", "text": "ご来店ありがとうございます。"}],
  "recipient": {
    "type": "operator",
    "and": [
      {"type": "audience", "audienceGroupId": 5614991017776},
      {"type": "operator", "not": {
        "type": "redelivery",
        "requestId": "5b59509c-c57b-11e9-aa8c-2a2ae2dbcce4"
      }}
    ]
  },
  "limit": {"max": 100, "upToRemainingQuota": true}
}'

recipientを省略すると、友だち全員が対象になります。絞り込みたいときに書き忘れると全員に届くので、リクエストを組む前に「宛先の欄が空でないか」を確認する習慣をつけておくと安全です。

配信数を制限するlimitの使い方

リミットオブジェクトのmaxは最大送信数、upToRemainingQuotaは当月の上限目安に送信数を収めるか、forbidPartialDeliveryは部分配信になるときに配信を中止するかを指定します。送信対象が制限される場合、送り先は無作為に抽出されます。

forbidPartialDeliveryをtrueにして、対象の一部にしか送れない状況で配信を止める設定は、「全員に届かないなら送らない」というルールの配信に向きます。たとえば期間限定クーポンのように、一部にしか届かないと不公平になる配信です。

配信前にClaudeで点検すること

下書きと配信設定ができたら、Claudeに点検させます。次の観点を依頼文に並べると、見落としを減らせます。

  • 目的と文面の整合:行動を促す一文が1つに絞られているか
  • 種別との整合:装飾に頼る表現が、テキストメッセージに残っていないか
  • 配信対象との整合:絞り込み向けの呼びかけが、全員宛ての文面に混ざっていないか
  • 禁止表現:効能や割引の断定、誇大な言い回しがないか

配信設定のJSONを点検させるときは、ドキュメントの規則を貼って、その規則に照らして読ませます。演算子オブジェクトは入れ子にでき、深い階層から先に適用されます。「AかつBかつEのうち、CかつDを除く」のような条件が正しく式になっているか、人が読み解くと間違えやすい箇所です。

点検の結果は、あくまで下書きの確認材料として使います。実際の友だち数、オーディエンスの状態、当月の上限目安は、LINE側の画面とAPIの応答でしか分かりません。

つまずきやすい点

配信設計でよく起きる問題と、ドキュメントにある理由を添えます。

つまずき

配信が止まる・届かない原因

  • 送信対象が少なすぎてエラーになる

    属性を推測できないようにするため、送信対象が一定数より少ないナローキャストは送れません。条件を重ねて絞りすぎると、この状態になります。

  • ナローキャスト中に他の配信が失敗する

    ナローキャストの配信時には、当月分の上限目安をすべて予約することがあります。その間に別のメッセージを送ると、月の上限に達したというエラーで失敗します。

  • オーディエンスがまだ使えない

    オーディエンスの作成は非同期で進みます。ステータスがREADYになる前に配信しないよう、状態を確認してから送ります。

  • 管理画面の配信が通数に出てこない

    APIで取得できる送信メッセージ数は、Messaging APIで送ったものだけです。LINE Official Account Managerから送った分は含まれません。

どれも文面の問題ではなく、配信設計の問題です。Claudeに「この条件でナローキャストを組むと何が起こりうるか」を尋ねるときも、上のような仕様を前提として渡すと、説明が一般論に流れません。

まとめ

配信文の質は、文面を磨くことより、送り方・種別・配信対象を先に決めることで決まります。Claudeには決めた条件を渡して案を出させ、案ごとに「向く相手」を添えさせると、配信対象とのずれに気づけます。

最初の1通は、全友だち向けのブロードキャストで、テキスト1つと画像1つから試すのが組み立てやすい形です。絞り込みやクーポンは、友だちの反応を見てから足していきます。LINEと別のチャットツールでのClaude活用は、ClaudeでLINE WORKSの掲示板やメッセージを要約するにあります。

この記事を共有:XはてブLinkedIn