ClaudeとOmnisend MCPを連携する方法 — 施策分析から配信まで
OmnisendのコネクタをClaudeに追加すると、キャンペーンの成果分析やセグメント作成を会話から頼めます。接続手順、認証と権限、7つのツールの仕組み、複数ブランドの扱いをまとめます。
OmnisendのMCPサーバーをClaudeに接続すると、メールやSMSの配信成果、オートメーションの離脱、購読者の増減を会話の中で聞けます。セグメントの作成や配信の予約まで頼めますが、書き込み権限をどこまで渡すかは接続時に自分で決めます。
接続先は https://mcp.omnisend.com/v2/mcp で、認証はOAuthです。Claudeのコネクタディレクトリから追加すれば、Claude・Cowork・Claude Codeのすべてで同じ接続が使えます。
Omnisend MCPで何を任せられるか
ディレクトリの掲載ページに載っている説明は「Analyze your Omnisend marketing performance」です。カテゴリはSales & marketing、提供元はOmnisend、Anthropic verifiedの表示があり、サインインが必須です。追加時期は2026年7月と掲載されています。
提供元のドキュメントが挙げる依頼の例は、次の3種類です。
- 先月のメールキャンペーンについて、売上・注文数・コンバージョン率・クリック率・開封率・配信停止数を出す
- メール購読者のセグメントに向けて、明日の朝に届くニュースレターを予約する
- 注文が0件の連絡先を集めて「Never purchased」という名前のセグメントを作る
読み取りだけでなく、キャンペーン、オートメーション、フォーム、メールテンプレート、商品、連絡先タグまで作成・更新・削除の対象です。分析だけに使うのか、運用まで任せるのかで、接続時の権限設定が変わります。
Omnisend MCPの基本情報
- 接続URL:
https://mcp.omnisend.com/v2/mcp - 認証: OAuth(動的クライアント登録に対応していること)
- 転送方式: Streamable HTTP
- 必要なOmnisend側のロール: Owner・Admin・Manager・Partnerのいずれか
v1とv2のどちらに繋ぐか
Omnisendには、MCPサーバーのv1とv2があります。v2のページ冒頭には「v1を推奨する」という注意書きがあります。v2の良い部分は、メインのサーバー https://mcp.omnisend.com/mcp に取り込む計画で、v1の接続は設定をやり直さなくても改善を受け取れる、という理由です。
ところが、Claudeのコネクタディレクトリに載っているConnector URLはv2の https://mcp.omnisend.com/v2/mcp です。2つの公式ページで案内が食い違っているため、ディレクトリから追加する限りはv2に繋がります。v1に繋ぎたいときの手順は、v1側のドキュメントに載っています。
v1とv2の違いはツールの分け方です。v1は4つのツールを公開し、読み書きのすべてを execute という1つのツールに通します。v2は、この execute を操作の種類ごとに4つへ分けました。AIが呼ぶツールの名前を見れば、その操作が何をするかが分かる設計です。
ClaudeにOmnisendを追加する手順
単一のOmnisendアカウントを繋ぐなら、ディレクトリの公式コネクタが最も簡単です。
ディレクトリからの接続
- 1
コネクタを探す
Claudeで「Customize > Connectors > Add > Browse connectors」を開き、「Omnisend MCP」を検索します。
- 2
接続を開始する
「Connect」を押し、Claudeのアクセス要求を確認して「Approve」を押します。
- 3
Omnisendで権限を決める
Omnisendのログイン画面が開きます。ログイン後に付与するアクセスレベルを選び、「Authorize access」を押します。
- 4
動作を確かめる
新しいチャットでOmnisendのデータについて質問し、答えが返れば接続は完了です。
アクセスレベルの選択画面には、読み取り専用のプリセットがあります。まず分析だけに使うなら、ここで読み取り専用を選ぶ構成が安全です。書き込みが必要になったら、コネクタを繋ぎ直して権限を広げます。
Claude Codeから使う場合
ディレクトリのコネクタはClaude Codeでも使えます。コマンドで直接登録したいときは、公開されているURLと転送方式からClaude Codeの claude mcp add で組み立てられます。次のコマンドは、その値を当てはめた例です。
claude mcp add --transport http omnisend \
https://mcp.omnisend.com/v2/mcp登録後、セッション内で /mcp を実行するとOAuthの認証画面に進みます。Claude Codeの設定全般はClaude Code完全ガイドにあります。
Cursor、OpenAI Codex、VS Codeなど、リモートサーバーに対応したMCPクライアントからも同じURLで接続できます。ただしOAuthの動的クライアント登録に対応していることが条件です。
7つのツールで105の操作を扱う仕組み
Omnisend MCPのサーバーは、7つのツールしか公開していません。Omnisendの機能は広く、操作1つにつきツール1つを用意するとAIのコンテキストウィンドウを圧迫するためです。少数の汎用ツールから、APIの全体に触れる作りになっています。同じメール配信系では、KlaviyoのコネクタやMailchimpのコネクタもあります。
| ツール | 役割 |
|---|---|
omnisend_search | 役割使える操作を短い説明つきで一覧する。最初に呼ばれる |
omnisend_tool_schema | 役割操作の入力パラメータと使い方の注記を返す |
omnisend_reference | 役割セグメント、イベント、分析などの組み込みドキュメントを返す |
omnisend_query | 役割読み取り専用の操作を実行する |
omnisend_create | 役割新しいレコードを作る操作を実行する |
omnisend_update | 役割既存のレコードを変更する操作を実行する |
omnisend_delete | 役割レコードを削除する操作を実行する |
流れは固定です。AIがまず omnisend_search で操作を探し、omnisend_tool_schema と omnisend_reference で渡す値を確かめ、最後に4つの実行ツールのどれかで呼び出します。接続後に追加されるエンドポイントがあっても、Claudeから見えるツールは7つのままです。
操作の一覧表を数えると、読み取りの omnisend_query が47、作成の omnisend_create が24、更新の omnisend_update が23、削除の omnisend_delete が11で、合計105です。
分類はHTTPメソッドではなく操作の中身で決まる
ドキュメントによると、実行ツールの割り当ては操作の効果で決まり、HTTPメソッドでは決まりません。分析レポートの生成やテンプレートのレンダリングはPOSTですが、何も変更しないので omnisend_query です。47という数字は、読み取り専用の操作の全部にあたります。
逆に、名前から想像しにくい割り当てもあります。一覧表を見ると、次のようになっています。
| 操作 | 実行ツール |
|---|---|
キャンペーンの送信(post_campaigns_id_send) | 実行ツールomnisend_update |
キャンペーンの取り消し(post_campaigns_id_cancel) | 実行ツールomnisend_update |
| オートメーションの有効化・無効化 | 実行ツールomnisend_create |
| フォームの有効化・無効化 | 実行ツールomnisend_update |
| 連絡先タグの一括追加 | 実行ツールomnisend_update |
送信が「更新」、オートメーションの有効化が「作成」に入っているため、ツール名だけを見て「createは新規作成だけ」と考えると見誤ります。配信やオートメーションの稼働に関わる操作は、書き込み権限を渡した時点で呼べる範囲に入ると見ておくのが無難です。
権限の渡し方で運用が変わる
OAuthの許可画面では、付与するアクセスレベルを選べます。読み取り専用のまま書き込みを頼むと、書き込み系の操作で「Permission denied」が返ります。ドキュメントのトラブルシューティングにも、同じ症状として載っています。権限を広げたいときは、コネクタを繋ぎ直して書き込みを許可します。
目的別の組み立て方を、次の表にまとめます。注文データと突き合わせるなら、Shopifyのコネクタも同じチャットで使えます。
| 目的 | 付与の考え方 | 頼み方の例 |
|---|---|---|
| 週次の成果レポート | 付与の考え方読み取り専用 | 頼み方の例先週の配信キャンペーンを、開封率とクリック率の順に並べて |
| 離脱の調査 | 付与の考え方読み取り専用 | 頼み方の例ウェルカム用オートメーションのブロックごとの離脱を教えて |
| セグメントの整備 | 付与の考え方書き込みを許可 | 頼み方の例注文0件の連絡先でセグメントを作って |
| 配信の予約 | 付与の考え方書き込みを許可 | 頼み方の例下書きの内容を確認してから、予約の設定案を出して |
配信まで任せる場合は、実行前にClaudeへ変更内容を要約させる運用が有効です。たとえばプロジェクトの指示に「Omnisendの送信・削除・有効化は、実行前に対象と宛先のセグメント名を確認する」と書いておけば、確認のステップが毎回入ります。
複数のブランドを扱うときの注意
Omnisendは、1つの接続で複数アカウントを使うことをMCPとして正式にはサポートしていないと説明しています。代理店や複数ストアの運営者は、ブランドごとに別のコネクタを追加する回避策を取ります。
ドキュメントが挙げる注意は3つです。
- コネクタの名前にブランド名を入れる。例は「Omnisend – Example Co」
- 1つのチャットで有効にするOmnisendコネクタは1つだけにする。2つ有効だと、どのブランドの質問か判別できず、誤ったブランドへ書き込む恐れがある
- ブランドごとの接続は、読み取り専用で許可する。取り違えても、最悪の結果が誤った回答で済む
Claudeでは「Customize > Connectors」から「Add > Add custom connector」を選び、URLにブランドを示すクエリパラメーターを付けます。ドキュメントの例は https://mcp.omnisend.com/v2/mcp?brand=example-co です。接続時のログイン先は、そのブランドのOmnisendアカウントにします。新しいチャットを始めるたびに「+ > Connectors」を開き、作業中のブランドのコネクタだけが有効か確かめます。
Claude Codeなら、ブランドごとにプロジェクトを分け、各プロジェクトに該当ブランドだけを登録するほうが取り違えを避けられます。次は、1ブランド分の .mcp.json の例です。
{
"mcpServers": {
"omnisend-example-co": {
"type": "http",
"url": "https://mcp.omnisend.com/v2/mcp?brand=example-co"
}
}
}この書式はClaude Codeのプロジェクトスコープの設定ファイルに沿った一例で、Omnisendが案内している形ではありません。認証情報は含まれず、書かれるのは接続先のURLだけです。
つまずいたときの切り分け
提供元のトラブルシューティングが挙げる症状を、確認しやすい順に並べます。
Omnisend MCPが動かないときの確認順
- QOmnisendでOwner・Admin・Manager・Partnerのいずれかのロールか?答えがロール答えがはい
ロールを持つ人に接続してもらいます。
- QURLはhttps://mcp.omnisend.com/v2/mcpと完全に一致しているか?答えが不一致答えがはい
末尾のスラッシュなどを直して、接続し直します。
- Qツールが7つ見えているか?答えが見えない答えがはい
AIツールを再起動し、そのチャットでコネクタが有効か確かめます。
それでも解決しないとき
回答が不正確なら新しいチャットで、キャンペーン名・期間・チャネルを具体的に指定して聞き直します。製品側の問題はOmnisendのサポートが窓口です。
CursorとVS Codeで認証が通らないときは、MCPサーバーからいったんログアウトして、再認証するよう案内されています。操作がエラーになる主な原因は、権限不足、パラメーターの誤り、レート制限です。
まとめ
書き込みを許可した接続では、送信が omnisend_update、オートメーションの有効化が omnisend_create に入っているため、ツール名だけでは危険な操作を見分けられません。プロジェクト指示の確認ルールとセットで使う前提になります。
読み取り専用から始めれば、取り違えたときの影響は誤った回答で止まります。v1推奨の注意書きは将来のサーバー統合の案内なので、URLが変わる可能性には備えておく必要があります。