ClaudeのQuoコネクタで通話の要点と不在着信を拾う
Quoの公式コネクタをClaudeにつなぎ、通話の文字起こしと不在着信から要点と折り返し漏れを拾う手順です。使えるプラン、1回100件の上限、Quo側の画面との突き合わせ方まで示します。
Quoは、通話・SMS・連絡先をまとめて扱うクラウド電話サービスです。このQuoのコネクタをClaudeにつなぐと、通話の文字起こしや留守電、不在着信の情報をClaudeの会話から直接引けます。録音を貼り付ける手間がなくなり、「先週、何の用件で取りこぼしたか」を日付や受付番号で絞って聞けます。
ただし、何でも引けるわけではありません。文字起こしがあるのは特定のプランで、通話の録音と番号ごとの設定が前提です。この記事では、つなぎ方、聞き方、結果の確かめ方を順に示します。
Quoコネクタで何が引けるか
コネクタの掲載ページでは、Quoは「Anthropic verified」で、カテゴリはCommunication、サインインが必要です。接続先のURLは https://mcp.quo.com/mcp で、追加は2026年4月と記載されています。
ツールは次の9つです。
| ツール | 公式の説明に当たる操作 |
|---|---|
| fetch-call-transcripts | 公式の説明に当たる操作通話履歴と留守電の文字起こしの取得 |
| fetch-messages | 公式の説明に当たる操作SMSなどのメッセージ履歴の取得 |
| list-inboxes / list-users | 公式の説明に当たる操作受信箱(番号)とユーザーの一覧 |
| list-contacts / get-contact | 公式の説明に当たる操作連絡先の一覧と個別の詳細 |
| create-contact / update-contact | 公式の説明に当たる操作連絡先の追加と更新 |
| send-message | 公式の説明に当たる操作テキストの送信 |
不在着信専用の名前のツールはありません。不在着信は、文字起こしや留守電の取得を通して引く作りです。Quoのヘルプには「Fetch missed calls」という使い方の項目があり、不在着信の情報と留守電の文字起こしを会話で見られると書かれています。
読む系の操作は、文字起こし・メッセージ・連絡先です。書く系は、テキスト送信と連絡先の追加・更新です。この記事の用途は通話の把握なので、使うのは前者だけです。
つなぐ前に確かめる3つの条件
文字起こしはプランと番号ごとの設定に依存する
Quoのヘルプによると、通話の文字起こしと要約はBusinessプランとScaleプランで使えます。通話の録音が有効なことも条件です。設定は番号ごとで、アカウント全体では切り替えません。
- 設定の場所は「Settings → Phone numbers → 対象の番号 → Transcribe and summarize calls」です
- 変更できるのはワークスペースのOwnerとAdminだけです
- 文字起こしは、プランを上げたあとに受けた通話から作られます。それ以前の通話は後から文字起こしできません
- 日本語を含む40以上の言語に対応しますが、音質や話し方で精度は変わります
- AIが抽出する次アクションは、Scaleプランだけです
コネクタ側のFAQにも「Why are there no call transcripts?」があり、答えはBusinessまたはScaleで文字起こしを有効にすること、です。つないだのに通話が出てこないときは、まずここを疑います。
Claude側の条件
Claudeのコネクタは、Claude・Cowork・Claude Desktop・モバイルで使えます。TeamプランとEnterpriseプランでは、組織のOwnerまたはPrimary Ownerが先にコネクタを有効にします。有効になっても自動で全員が使えるわけではなく、各自がQuoで認証します。
Claudeは、接続したサービスで本人が見られる範囲までしか引けません。QuoのヘルプにもQuoアカウントが見られる範囲だけにアクセスすると書かれています。担当外の番号の通話が出てこないのは、この仕組みのためです。
読み取りだけにしたいとき
TeamとEnterpriseのOwnerは、コネクタのツール権限を「Always allow」「Needs approval」「Blocked」から選べます。通話の把握が目的なら、書き込み系を止められるか管理者に確認しておくと、誤送信の心配がなくなります。
テキストの送信は事前のプリペイドクレジットが必要で、APIメッセージとして数えられます。文字起こしやメッセージ、連絡先を読むだけならクレジットは減りません。送信や連絡先の作成の前には、Claudeが承認を求めます。
Claudeに接続する手順
Quoのヘルプに載っている手順です。先に、接続したいQuoアカウントでブラウザからログインしておきます。
Quoをつなぐ5つの操作
- 1
Customizeを開く
Claudeの左サイドバーから「Customize」を選びます。
- 2
Connect your appsを選ぶ
アプリ接続の画面が開きます。
- 3
Quoを検索して接続する
ディレクトリで「Quo」を探し、「Connect」を押します。
- 4
権限を許可する
次の画面で「Allow」を押します。
- 5
動作を試す
「What inboxes do I have in Quo?」のように、受信箱の一覧を聞いて応答を確かめます。
外すときは、Customizeのコネクタ一覧でQuoを選び「Disconnect」を押します。
通話の要点を引く聞き方
Quoのヘルプには、聞き方の例文が載っています。条件を足すほど結果が絞れる作りです。公式の例を日本語の運用に置き換えると、次のような形になります。
カスタマーサポートの受信箱から、10月13日〜10月19日の通話を取得して、
問い合わせ内容を種類ごとに分けてください。
件数と、それぞれの代表的な発言を1つずつ添えてください。絞り込みに使える条件は、日付の範囲、受信箱(または番号)、連絡先、通話の種類(留守電つきの不在着信など)、話題です。1回の取得で引ける文字起こしやメッセージは100件までです。Claudeは1つの会話の中で何度も取得できるため、全体の上限はありません。それでも、期間を区切るほうが結果が安定します。
通話の要点を「会議の議事録」の型で整えたいなら、コールセンターの応対記録を要約する手順の記録欄(用件・事実関係・対応内容・約束事項)がそのまま使えます。あちらは文字起こしを貼る前提です。Quoのコネクタなら、貼る工程が「期間と受信箱を指定して取得する」に置き換わります。
不在着信と折り返し漏れを拾う
Quoのヘルプの例文は、「昨日、カスタマーサポート回線で不在着信はあったか」「どの相手に折り返す必要があるか」といった聞き方です。ここで気をつけたいのは、例文の多くが「留守電つきの不在着信」を指定している点です。留守電を残さなかった不在着信が、同じように返るかどうかは、ヘルプに記載がありません。
そこで、不在着信の拾い漏れを防ぐ聞き方を、次の2段に分けて使います。
先週の営業受信箱で、留守電つきの不在着信を取得してください。
相手ごとに、留守電の要点・折り返しの緊急度(高/中/低)・理由を表にしてください。
緊急度の判断に使った発言も、1行で引用してください。上の一覧にいない番号のうち、同じ週に2回以上かけてきた番号があれば挙げてください。
該当がなければ「該当なし」とだけ答えてください。1つ目で留守電つきの不在着信を要点つきで並べ、2つ目で繰り返しの着信を拾います。緊急度の列には根拠の引用を求めているので、判断の根拠を後から確かめられます。「該当なし」と答えさせる指定は、データがないのに推測で埋めさせないための歯止めです。
Quoの画面で数を突き合わせる
Claudeが返した一覧は、そのまま信用せず、Quoのcall viewsと件数を比べます。call viewsには、不在着信、留守電、「Unresponded」(不在着信や留守電にチームが未対応のもの)のフィルターがあります。
- Quoのcall viewsで、同じ期間・同じ番号の「Missed calls」を数える
- Claudeの一覧の件数と比べる
- 差があれば、差分の番号をClaudeに「この番号の通話を取得して」と個別に聞く
件数が合わないときは、留守電を残さない着信が文字起こしに入っていない可能性があります。その場合の折り返し管理は、Quo側の「Unresponded」を主にして、Claudeは要点の整理に使うと役割がきれいに分かれます。
取りこぼした機会を探す聞き方
コネクタの掲載ページには、「なぜ失注しているのか」「顧客が評価している点は何か」「最も多いクレームは何か」といった問いが並んでいます。電話サービスの履歴は、話題が散らばりやすいので、軸を先に決めて聞くのがコツです。
先月のセールス受信箱の通話のうち、料金に触れた通話を取得してください。
次の3つに分類し、各分類の件数と代表的な発言を挙げてください。
1. 価格が高いと言われた
2. 他社と比較された
3. 見積もりを求められたが、その後の連絡が見当たらない
分類できない通話は「その他」にまとめ、無理に当てはめないでください。3つ目の分類は、取りこぼした機会に直結します。ただし、「その後の連絡が見当たらない」は、同じ連絡先のメッセージや次の通話を取得して初めて判断できます。同じ会話の中で fetch-messages でのメッセージ取得を続けて頼むと、通話だけでは分からない折り返しの有無を確かめられます。
一度に引く範囲が100件を超えるときは、週ごとに分けて聞き、最後に各週の結果をまとめさせます。
使うときの注意
- 通話の文字起こしには顧客の氏名や電話番号が含まれます。Claudeに渡す範囲は、Quoのアカウントで本人が見られる範囲ですが、社内の個人情報の取り扱いルールには別に従います
- 分類と緊急度はClaudeの判断です。折り返しの優先順位を最終的に決めるのは、通話の内容を知っている担当者です
- Quoの文字起こし自体が聞き間違えることがあり、業界用語や固有名詞は特に崩れます。Quoのヘルプでも、文字起こしの検索は聞き間違えた語を見つけられないと説明されています
- 会議の録画やメモを引く別系統のコネクタとは用途が違います。Granola・Circleback・Read AIの違いは議事録コネクタの使い分けにまとめています。会議メモでtl;dvとTwinMindを比べたい場合は会議メモコネクタ比較が参考になります
つまずいたときの切り分け
通話が出てこないときの確認順
- Q契約はBusinessまたはScaleプランか?答えがいいえのとき答えがはい
文字起こしの対象外です。プランを上げても、それ以前の通話は後から文字起こしできません。
- Q対象の番号で「Transcribe and summarize calls」がオンか?答えがいいえのとき答えがはい
OwnerかAdminに設定を頼みます。オンにしたあとの通話から作られます。
- Q通話は録音されているか?答えがいいえのとき答えがはい
録音のない通話は文字起こしがありません。番号の録音設定を見直します。
それでも出ない
番号を国番号つきの形式(例: +14155550100)で指定するか、Quoの設定にある番号IDで指定します。日付の範囲も広げて試します。
メッセージが出てこないときも、番号に履歴があるか、連絡先の名前や番号に誤りがないかを確かめ、日付を広げて試します。
まとめ
Quoのコネクタは、通話と留守電の情報をClaudeに直接引かせる入口です。文字起こしが使えるのはBusinessとScaleのプランで、番号ごとに録音と文字起こしをオンにした通話に限られます。不在着信は、留守電つきなら要点まで引けます。留守電のない不在着信を含めた折り返しの管理は、Quoのcall viewsの「Unresponded」と突き合わせて使うのが確実です。