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ClaudeとRichpanelを連携する方法 — ヘルプデスクとAI応対を会話から動かす

ClaudeとRichpanelを連携する方法 — ヘルプデスクとAI応対を会話から動かす

Richpanel公式のコネクタで、会話の検索、分析レポート、タグ付けや担当割り当て、返信の送信までClaudeから扱えます。接続手順、21個のツール、返信送信を止める方法をまとめます。

Claude Richpanel連携とは — ヘルプデスクとAI応対を会話から扱う

RichpanelコネクタをClaudeに追加すると、ヘルプデスクの会話を検索し、AI応対エージェントの働きぶりを分析し、タグ付けや担当割り当て、返信の送信までを会話の中で進められます。提供元はRichpanel Inc自身で、ディレクトリ上の名称は「Richpanel AI」、表示は「Anthropic verified」です。

基本情報はコネクタページの表記どおりです。

数字

Richpanel AIコネクタの基本情報

  • ツール数

    21

    読み取り系と書き込み系の両方

  • サインイン

    必須

    接続時にサインインして許可する

  • 追加時期

    2026年8月

    ディレクトリへの掲載

コネクタページの表記

接続先のURLはhttps://mcp.richpanel.com/mcpです。カテゴリはCommunication、Data & analytics、Productivityの3つが付いています。

Richpanelは、AIエージェントが顧客との会話を最後まで解決し、例外だけを人が同じ受信箱で処理する「AIネイティブのヘルプデスク」を名乗るサービスです。ページには、注文状況の問い合わせ、返品・交換・返金、サブスクリプションの変更や解約の引き留め、住所やサイズの変更、複数ブランドの一元対応、SNSのコメントとDMの管理、全会話に対するQAが用途として挙がっています。

コネクタの説明文には、できることが4つ書かれています。

できること

コネクタ説明文に書かれた4つの用途

  • AIの動きを後から追う

    AIが会話ごとに呼んだツール、承認されたものと止められたもの、止まった理由を見られます。

  • レポートを一言で出す

    件数、初回応答、解決時間、CSATを引き、AIと人間のチームを比べます。

  • 次に直す点を知る

    自律解決率の足を引いている要因を、サンプル会話つきの順位表にします。

  • AIの指示を安全に変える

    非公開の下書きでAIへの指示を編集してテストする、という説明が続きます。

4つ目の説明は、ページの本文ではテストするところで途切れています。公開や反映の手順は、ページの本文には載っていません。

隣接するヘルプデスクのコネクタとの違いは、書き込みの幅にあります。たとえばClaudeとIntercomを連携する方法で扱うディレクトリ掲載のIntercomは、会話と連絡先を読む6ツールだけです。Richpanelは10個の書き込み系ツールを持ち、顧客へ返信を送るツールも含みます。この違いが、後半の権限設定の話の中心になります。

前提 — 必要なものと対応するプラン

必要なのはRichpanelのアカウントです。ページにはSign-inが「Required」とあり、接続時にRichpanelへサインインして許可します。コネクタを使うためのRichpanel側のプランや権限の条件は、ページに載っていません。

Claude側は、ディレクトリのコネクタ(Web版コネクタ)が、Claude、Cowork、Claude Desktop、モバイルアプリのすべてのユーザーに提供されています。Team・Enterpriseプランでは、OwnerまたはPrimary Ownerが組織でコネクタを有効にしても、誰にもアクセスは付与されません。各メンバーがRichpanelで個別に認証します。

コネクタはその人がRichpanelで持つ権限を引き継ぎます。Richpanelで見えない会話は、Claudeからも見えません。逆に言えば、サポート責任者のアカウントで接続すると、責任者が触れる範囲がそのままClaudeの操作範囲になります。担当者用のアカウントで試すと、影響範囲を小さく始められます。

claude.aiでRichpanelを接続する手順

手順

ディレクトリから追加する流れ

  1. 1

    Richpanelのアカウントを用意する

    サインインできるアカウントがあることを確かめます。

  2. 2

    コネクタのディレクトリを開く

    Claudeのコネクタ設定から「Browse connectors」を開きます。

  3. 3

    Richpanelを探して追加する

    検索窓で「Richpanel」を探し、「Richpanel AI」を追加します。

  4. 4

    Richpanelで許可する

    Richpanelのサインイン画面で、アクセスを許可します。

追加後は、会話の入力欄の「+」メニューからRichpanelをオンにして使います。コネクタ全般の仕組みはClaude Connectorsとはにまとめています。

Team・Enterpriseプランでは、組織の設定画面(Organization settings > Connectors)で「Browse connectors」からRichpanelを選び、「Add to your team」で組織に追加します。追加しただけでは誰も使えず、メンバーが個別に認証して初めて有効になります。

Claude Codeから接続する

Claude Codeからも、リモートMCPサーバーとして同じURLにつなげます。HTTPサーバーの追加はclaude mcp add --transport http <名前> <URL>の形です。

claude mcp add --transport http richpanel \
  https://mcp.richpanel.com/mcp

追加したら、Claude Codeのセッション内で/mcpを開き、Richpanelの認証を済ませます。サインインが必要なリモートサーバーの認証は/mcpから行います。サーバー名はrichpanelと付けたので、ツールはmcp__richpanel__<ツール名>の名前で扱われます。

Claude Codeに入れておくと、ヘルプデスクの分析結果を、そのままリポジトリ内の作業に持ち込めます。たとえば、AIの自律解決を妨げている原因の上位が「返品ポリシーの説明が古い」だったとき、同じセッションでFAQ文書や応対スクリプトのファイルを直せます。

21個のツールを役割で分ける

コネクタページには21個のツール名が載っています。名前から分けると、読み取り系が11個、書き込み系が10個です。

区分件数ツール名
会話・顧客の参照件数5ツール名get_conversation / list_conversations / search_conversations_by_customer / get_customer_by_email_or_phone / list_ai_closure_candidates
担当者・チーム・タグの参照件数4ツール名get_user / list_users / list_teams / list_tags
分析件数2ツール名query_analytics / get_available_metrics
会話への書き込み件数7ツール名add_private_note / add_tags_to_conversation / remove_tags_from_conversation / assign_conversation / snooze_conversation / update_conversation / update_conversation_status
返信件数2ツール名create_draft / send_message
タグの作成件数1ツール名create_tag

役割の読み分けにあたり、気をつけたい点が3つあります。

  • send_messageが含まれる: 名前どおりなら、顧客への返信を実際に送るツールです。create_draftは下書き、add_private_noteは社内メモにあたると考えられます。この3つは影響の重さがまるで違います。
  • 分析は2段になっている: get_available_metricsで使える指標を確かめ、query_analyticsで引く、という組み合わせが自然です。説明文の「件数、初回応答、解決時間、CSAT」は、この2つで出す想定と読めます。
  • 削除系は見当たらない: 21個の中に、delete_で始まる名前はありません。ただしupdate_conversationで何を変えられるかは、ページに載っていません。

各ツールの引数や返す項目の説明は、コネクタページにありません。説明文の「AIが呼んだツールを見る」「自律解決率を妨げる要因の順位表」に対応するツール名も載っておらず、get_conversationやlist_ai_closure_candidatesが担当すると考えられる、という推測にとどまります。実際に何が返るかは、読み取りだけの質問で試して確かめます。

返信の送信を止める — 3つの入口

ヘルプデスクでは、顧客に届いた返信は取り消せません。書き込みを止める方法は3つあります。

くらべる

書き込みを止める3つの入口

Team・Enterprise

組織の設定でツールを絞る

OwnerがCustomize > Connectorsでツールごとの権限を決めます。Always allow、Needs approval、Blockedから選べます。組織全体に効き、個人は上書きできません。

個人・開発者

Claude Codeのルールで止める

mcp__richpanel__send_messageを拒否ルールに入れれば、返信の送信だけを実行前に止められます。

全プラン共通

プロンプトで禁じる

「送信は実行せず、下書きまで」と先に伝えます。ツールの権限そのものは変わらないため、補助の位置づけです。

組織のアクション制限は、読み取りは許可したまま書き込みだけを止めるといった使い方ができます。ツールはread-onlyとwrite/deleteなどの種類ごとに分類されて表示されます。Claude側で書き込みを許可しても、Richpanel側でその人に権限がなければ変更はできません。制限はアクセスを広げず、狭めるだけです。権限設定でよくある失敗はClaude Connectorsの権限設定でよくある失敗と対策に整理しています。

Claude Codeでは、ルールを.claude/settings.jsonに書きます。ルールの評価順はdeny、ask、allowの順で、最初に当たったものが結果を決めます。allowの例外でdenyを破ることはできません。

.claude/settings.json(例)
{
  "permissions": {
    "allow": [
      "mcp__richpanel__get_conversation",
      "mcp__richpanel__list_conversations",
      "mcp__richpanel__query_analytics",
      "mcp__richpanel__get_available_metrics"
    ],
    "ask": [
      "mcp__richpanel__add_private_note",
      "mcp__richpanel__create_draft",
      "mcp__richpanel__update_conversation_status"
    ],
    "deny": [
      "mcp__richpanel__send_message"
    ]
  }
}

読み取りの4つだけを自動で通し、社内メモ・下書き・ステータス変更は実行のたびに確認を出し、返信の送信は常に拒否する設定です。例に載せていない書き込み系のツールには、既定の確認が出ます。サーバー名richpanelは、上のclaude mcp addで付けた名前です。別の名前で登録したときは、ルール側もそろえます。

組織で人の目を通す運用にしたいなら、もっと強い形もあります。send_messageをBlockedにして、create_draftだけをNeeds approvalにします。Claudeが下書きを作り、人が確認して自分のRichpanel画面から送る流れです。Richpanelが自動返信を持つサービスであっても、Claudeが送る一通は人が見てから、と決めておく線引きになります。

会話で引く — 質問例

ここからは、コネクタページの説明に沿って組み立てた質問例です。どのツールが呼ばれるか、何が返るかは会話ごとに変わります。例の中の期間や件数は仮のものです。

AIと人間の対応を比べる

プロンプト例(レポート)
Richpanelの直近30日について、
初回応答時間と解決時間、CSATを、
AIが解決した会話と人が対応した会話に分けて比べてください。
使える指標の一覧を先に確認してから集計してください。

使える指標を先に確かめさせるのは、分析ツールが2段になっているためです。指標の名前を推測で指定させると、取れない値を取れたように書かれるおそれがあります。

自律解決の妨げを探す

プロンプト例(AIの改善点)
AIが自力で解決しきれなかった会話から、
共通する原因を多い順に5つ挙げてください。
原因ごとに、根拠になった会話を2件ずつ示してください。

説明文には、自律解決率の妨げになっている要因をサンプル会話つきで順位づけする機能が書かれています。上の依頼はその使い方の一つですが、結果は件数が少ないと偏ります。根拠の会話を毎回出させて、数字の裏を取れるようにしておきます。

顧客の履歴から状況を把握する

プロンプト例(顧客対応の下調べ)
メールアドレスが sample@example.com の顧客について、
過去の会話を新しい順に3件読み、
未解決の論点と、対応済みの内容を分けてまとめてください。
返信は書かず、社内メモの下書き文だけ出してください。

顧客を引くツール(get_customer_by_email_or_phone、search_conversations_by_customer)は、メールアドレスか電話番号で顧客を特定します。顧客の個人情報がClaudeとの会話に載ることになるため、使う前に社内の取り扱いルールと、Claudeのプランのデータの扱いを確かめておきます。

返信を下書きまでにする

プロンプト例(下書きまで)
この会話の返信案を作って、下書きとして保存してください。
send_message は呼ばないでください。
送信は私が確認してから自分で行います。

下書きの保存先や見え方は、ページに載っていません。最初の1件は、テスト用の会話で下書きの挙動を見てから、本番の会話に広げます。

他のヘルプデスク連携との違い

同じ「ヘルプデスクをClaudeから触る」でも、コネクタによって任せられる範囲が異なります。

コネクタ書き込み主な入口
Richpanel(本記事)書き込みあり(返信の送信を含む21ツール)主な入口会話検索、分析、AI応対の改善
Intercom(ディレクトリ掲載)書き込みなし(6ツールは読み取りのみ)主な入口会話と連絡先の検索

Richpanelは、AIエージェントが顧客対応を担う設計のサービスです。そのため、Claudeコネクタの出番は応対を「後から読み、測り、直す」側に想定されています。返信を送る側として使うかどうかは、運用ルールと権限設定で決めます。同じ領域のコネクタにはZoho DeskやPylonの連携もあります。Claudeでの返信文の作り方はClaudeでカスタマーサポートの返信を作るにあります。

ページに載っていないこと

コネクタページから読み取れない項目は、導入前に提供元へ確かめる点です。

  • 利用できるプラン: Richpanel側の契約プランによる制限の有無
  • ツールの引数と戻り値: 会話の絞り込み条件、返る項目、1回に返す件数の上限
  • update_conversationの変更範囲: 件名、優先度、担当、ステータスのうちどこまで
  • AI指示の編集: 説明文にある非公開の下書きで編集する機能に、どのツールが対応するか
  • 実行履歴: Claudeから行った操作が、Richpanel側のどこにどんな名前で残るか

ページのリンク先にはDocumentationとSupportがあります。操作が顧客に影響するコネクタなので、ここまで確かめてから本番の会話で使います。

まとめ

Richpanelコネクタは、読み取りと書き込みの両方を持つヘルプデスク向けです。最初の一歩としては、分析の2ツールと会話の参照だけを許可し、send_messageを拒否した状態で、AIの自律解決を妨げる原因を引いてみるのが影響の小さい始め方です。返信の送信まで任せるかは、下書きの挙動を確かめてから決めます。

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