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Claudeで志望校の出願日程カレンダーを作る手順 — 募集要項から1枚へ

Claudeで志望校の出願日程カレンダーを作る手順 — 募集要項から1枚へ

併願校の募集要項PDFから出願期間・検定料納付・調査書提出の期限を抜き出し、生徒ごとの1枚のExcelにまとめる手順です。原文の根拠列と照合の型つき。

併願校が3校を超えると、出願の管理は急に難しくなります。出願期間、検定料の納付期限、調査書など書類の提出期限が学校ごとにずれ、しかも「消印有効」と「必着」が混ざります。Claudeには、募集要項PDFを読んで期限を表に抜き出し、生徒ごとの1枚のExcelにまとめる作業を任せられます。ここでは、列の設計から、抜き出し、併願の衝突確認、読み違いを防ぐ照合までを順に進めます。

使う機能は「ファイル作成」と「プロジェクト」の2つ

必要なのは、コード実行とファイル作成の機能と、募集要項を置いておくプロジェクトです。前者は、Claudeに.xlsxなどのファイルを作らせるための機能です。

対応する形式は、Excel(.xlsx)、PowerPoint(.pptx)、Word(.docx)、PDFの4つです。カレンダーとして取り込める専用形式は、この一覧に挙がっていません。そこで日程表はExcelで作り、必要な期限だけを手元のカレンダーに転記する運用が現実的です。

利用条件は、プランで少し違います。

  • Free、Pro、Maxでは、設定の「Capabilities」で「Code execution and file creation」をオンにします
  • Teamでは組織の既定でオンです。組織のオーナーが組織設定で無効にできます
  • Enterpriseも新規組織では既定でオンで、同じくオーナーが無効にできます
  • Claudeのモバイルアプリでも使えます。ダウンロードを押すと、端末のプレビューか別アプリでファイルが開きます

ファイルの大きさは、アップロードもダウンロードも1ファイル30MBまでです。募集要項は表や地図が多く、スキャンで作られたPDFは重くなりがちです。30MBに収まらないときは、必要なページだけに切り分けてから渡します。

プロジェクトは、無料アカウントでも使えます。無料の場合、作れるのは最大5つまでです。プロジェクトの知識(Project knowledge)にファイルを置くと、そのプロジェクトのどのチャットからも参照できます。有料プランでは、知識が増えて文脈の上限に近づくと、検索で必要な部分を拾うRAGモードに自動で切り替わり、容量がおよそ10倍まで広がります。募集要項を10校分、複数年度分まとめて置く使い方には、有料プランが向いています。検索で拾う仕組みの詳細は、Claude ProjectsのRAG検索の解説で扱っています。

なお、ファイル作成は通常のチャットより使用量を多く消費します。校ごとの下書きは表で受け取り、Excelの作成は最後の1回にまとめると、作成の回数を減らせます。

手順1: まず1枚の表の「列」を決める

いきなり「出願日程をまとめて」と頼むと、Claudeは学校ごとにばらばらの書き方で出力します。先に列を固定しておけば、校数が増えても同じ型で並びます。次の列が、併願の管理に最低限必要なものです。

列入れるもの
学校・学部・入試区分入れるもの同じ大学でも区分ごとに別行にする
出願方法入れるもの郵送、窓口、インターネット出願のいずれか
出願期間の開始・終了入れるもの日付と時刻(締切が「17時」「消印有効」など)
期限の種類入れるもの消印有効、必着、システム入力の締切のどれか
検定料の納付期限入れるもの出願期間とは別に書いてあることが多い
提出書類と提出期限入れるもの調査書、受験票、推薦書、写真など書類ごとに1行
試験日・合格発表日・入学手続締切入れるもの出願後の並び順を見るため
根拠の所在入れるもの募集要項のページと該当部分の原文

最後の「根拠の所在」が、この表の肝です。日付だけを抜き出させると、読み違いがあっても気づけません。原文の一節とページ番号を並べておけば、人が数十秒で見比べられます。

この列定義は、プロジェクトの指示欄に貼っておきます。指示欄は、そのプロジェクトのチャット全体で効く、口調や役割の設定を書く場所です。例えば、次のような書き方になります。

このプロジェクトは、生徒1人分の出願管理用です。
募集要項PDFから期限を抜き出すときは、必ず次のルールに従ってください。
- 日付は「2026年1月15日(木)17:00」の形式で書く
- 期限の種類(消印有効/必着/入力締切)を原文どおりに書く
- 各行に、根拠となるページ番号と原文の一節を添える
- 募集要項に書かれていない項目は「記載なし」と書き、推測で埋めない
- 曜日と日付が合わない場合は、そのまま書かずに指摘する

最後の2行は特に効きます。「記載なし」を許さないと、書いていない項目を、それらしく埋めてしまうことがあります。曜日の食い違いを指摘させる指示は、募集要項側の誤植や、年度の取り違えの発見に使えます。

手順2: 募集要項は1校ずつ読ませて、原文つきで抜き出す

プロジェクトの知識に、1校ずつ募集要項PDFを置きます。ファイル名は「大学名_学部_年度」のように揃えておきます。年度がファイル名にあると、前年度版と今年度版を取り違えたときに見つけやすくなります。

読ませる作業は、校ごとに別チャットに分けます。1つのチャットに数校分を詰めると、ある学校の締切が別の学校の行に混ざる事故が起きやすくなるためです。1校分のプロンプトは、たとえば次の形です。

添付の「A大学_経済学部_2027.pdf」を読んでください。
一般選抜(前期)の出願に関わる期限だけを、次の列の表にしてください。
列: 入試区分/出願方法/出願期間(開始・終了)/期限の種類/検定料の納付期限/
    提出書類と提出期限/試験日/合格発表日/入学手続締切/根拠(ページ・原文)
表のあとに、募集要項の中で日付が曖昧な箇所や、
本文と表で食い違っている箇所があれば、箇条書きで挙げてください。

指示の最後が大事です。募集要項には、本文では「1月10日まで」と書いて、巻末の日程表では「1月9日」と書いてあるような箇所が混じることがあります。食い違いの有無を、日程の抽出と同時に確認させれば、あとで学校に問い合わせる事項を先に絞れます。

小さい字の表は、読み違いが起きやすい箇所です。表がページいっぱいに広がる日程のページは、PDFを開いて抜き出し結果と見比べておきます。

返ってくる表は、読み違いを含む可能性があります。期限は、あとの手順で照合します。

手順3: 校ごとの結果を生徒1人分の1枚にまとめる

校ごとの表ができたら、新しいチャットを1つ開き、各校の表を貼って統合を頼みます。ここでExcelを出させます。

以下は生徒Aさんの併願校4校の出願日程です。1つのExcelファイルにしてください。
- シート1「一覧」: 全校の行を、出願期間の終了日が近い順に並べる
- シート2「日付順」: 検定料納付・書類提出・出願期限・試験日を、
  1日1行の時系列にする(学校名を併記)
- 同じ日や前後2日以内に、複数校の期限がある日は背景色を付ける
- 「残り日数」の列は、=期限の日付-TODAY() の数式で作る

シートを2つに分けるのが、この手順のポイントです。1校ずつの横長の表は、校の比較には向きます。ただ、「来週何をいつまでにするか」を知りたい生徒や保護者は、時系列の縦一覧のほうが使いやすくなります。

「残り日数」を数式で入れさせるのも、実用上の工夫です。ExcelのTODAY()を使えば、ファイルを開くたびに更新されます。Claudeが書いた日数の数字は、その日の時点のものだからです。

校の数が増える、または追加の入試区分が出てきたときは、既存のExcelをアップロードして行を足してもらえます。ファイルの作成だけでなく、既存ファイルの編集もできる機能だからです。

一覧のExcelに、各行の期限を入れた時点で確認したい点が3つあります。

切り分け

日程表を確定する前の切り分け

  1. Q期限の日付が、募集要項の原文と一致していますか?
    答えがいいえのとき

    原文の一節と見比べ、食い違いはClaudeに再抽出させる。

    答えがはい
  2. Q検定料の納付期限は、出願期間の終了日と別に書いてありますか?
    答えがいいえのとき

    納付と出願を同じ日にしてよいか、募集要項の手続の流れで確かめる。

    答えがはい
  3. Q同じ日に重なる期限は、人が処理できる量ですか?
    答えがいいえのとき

    書類の取り寄せなどを前倒しした行を追加する。

    答えがはい

日程表が確定

校ごとの期限と、重なる日の準備を決めて、保護者と担任に共有できる状態です。

併願の衝突は、逆算で見つける

一覧ができたら、次は「いつ何をするか」を逆算します。逆算の発想は、期限が複数ある別の手続きでも使われています。育休の手続きを出産予定日から逆算するCoworkの育休スケジュールや、効力発生日から組む会社分割・合併のスケジュールが、その例です。

出願の場合、基準になるのは各校の出願期限です。そこから次のように戻ります。

  1. 出願期限の何日前までに、書類を郵便局に出す(または、ネット出願を済ませる)か
  2. その前に、検定料の納付を済ませる必要があるか
  3. さらにその前に、学校へ調査書の発行を依頼する日はいつか

最後の依頼の日は、募集要項に書いていません。学校ごとに発行にかかる日数が違い、担任や事務室に確かめる事項です。そこで、Claudeに逆算を頼むときは、あらかじめ「調査書の発行は依頼から中3営業日」のように、自分で確かめた日数を渡します。確かめていない日数は、Claudeに仮置きさせず、「要確認」の行として残します。

各校の出願期限から逆算して、準備の行を追加してください。
使う前提は次の3つだけです。それ以外の日数は仮定せず「要確認」と書いてください。
- 調査書の発行: 依頼から3営業日(担任に確認済み)
- 郵送は、速達で配達に1営業日(消印有効の学校は投函日、必着の学校は到着日で逆算)
- 検定料の納付は、出願の前日までに済ませる

こうして作った逆算の行は、ずれやすい箇所が一目で見えます。たとえばA大学の出願期限とB大学の調査書の依頼日が同じ週に集中すると、書類の依頼は先にまとめて頼むほうが楽になります。この判断は人がするもので、Claudeは候補の日付を出すだけです。

読み違いを防ぐ照合の型

期限の読み違いは、取り返しがつきません。出願日程は、提出の失敗がそのまま受験の機会を失うことにつながるため、Claudeの抜き出しをそのまま信用しない仕組みを入れます。

一つ目は、別チャットでの再抽出です。同じPDFを別チャットで読ませて同じ形式の表を作らせ、両方の表を3つ目のチャットで突き合わせます。食い違った行だけが、人の見る対象になります。両方の抽出が同じ誤りをするとは限りません。

二つ目は、根拠列の抜き打ちです。根拠として挙げられた原文の一節が、PDFの該当ページに実在するかを、行を無作為に選んで見ます。実在しない一節が出てきたら、その表全体を疑い、再抽出させます。

三つ目は、学校の公式ページとの突き合わせです。募集要項は、発行後に追加の通知で日程が変わることがあります。Claudeに渡したPDFが最新版かどうかは、PDFの中からは分かりません。出願の直前には、各校の入試情報ページで更新の有無を確かめます。

落とし穴

消印有効の学校を、到着日で逆算してしまう

「消印有効」は投函日で、「必着」は到着日です。この区別を列に残していないと、郵送の逆算でどちらも到着日として計算してしまいます。期限の種類の列を必須にして、逆算の指示にも書いておきます。

落とし穴

年度が違う募集要項で日付を作ってしまう

前年度の募集要項は、日付と曜日が別の年を前提に書かれています。曜日の食い違いを指摘させる指示は、この取り違えを見つける手がかりになります。ファイル名に年度を入れる運用と併せて使います。

個人情報と共有の範囲

出願日程の表には、生徒の志望校という、外に出したくない情報が入ります。ここまでの手順で使うのは、学校の募集要項と生徒の氏名くらいです。成績、住所、受験番号などは、日程の整理には必要ありません。表に入れずに済むものは、最初から渡さないのが基本です。

仕組みの面では、次の3点です。

  • プロジェクトの共有は、TeamとEnterpriseの組織で使える機能です。共有した相手の権限は「閲覧のみ」と「編集可」に分かれます。見せるだけの相手には閲覧のみを選べます
  • TeamとEnterpriseでは、ネットワークへの接続設定を、組織のオーナーが決めます。接続を切った設定では、Claudeはインストール済みのパッケージだけで動き、外部との通信ができません
  • 外部のファイルやサイトに隠された指示で、Claudeが意図しない動作をするおそれがあります。作業をその場で見て、想定外のデータ参照があれば止められます

募集要項は、学校の公式ページからダウンロードしたものを使い、出所の分からないPDFを混ぜないようにします。

どこまでをClaudeに任せ、どこから人が確かめるか

Claudeが得意なのは、数十ページのPDFから、決まった型の項目を拾って表にそろえる作業です。逆算した準備日の候補を出すのも向いています。一方で、募集要項が最新かどうか、郵便局の締め時刻、学校の事務室の受付時間は、PDFに書かれていないため、人が確かめるしかありません。

役割分担は、この線引きで足ります。表にそろえる作業と日付の候補出しはClaudeに任せ、最新版かどうか・郵便局の締め時刻・事務室の受付時間は人が自分で確かめます。

志望校が決まる前の段階で、小論文の対策も並行する場合は、Claudeで小論文の骨子を作る手順が参考になります。入試問題そのものの点検は、大学入試の出題ミスの点検で別に扱っています。勉強全体での使い方は、Claudeを勉強に使う4つの型にまとめています。

よくある質問

ファイル作成が使えないとき、日程表は作れませんか?

表の形式をチャットの中に出させ、それを自分でExcelやスプレッドシートに貼る方法があります。列の設計と根拠つきの抜き出しは、ファイル作成がなくても同じです。ただ、TODAY()による残り日数や、重なる日の色付けは、手作業になります。

募集要項が画像だけのPDFで、文字が選択できません

文字が選択できないPDFでは、小さな字の表で読み違いが増えやすくなります。日程が載っているページだけを別のPDFに切り出して渡すと、扱いやすくなります。抜き出し結果は、必ずページの画像と見比べます。

生徒が複数人いる場合は、プロジェクトを分けますか?

生徒ごとにプロジェクトを分けると、他の生徒の志望校が混ざりません。無料アカウントのプロジェクトは5つまでなので、人数が多い場合は有料プランを使うか、募集要項は共通の1つのプロジェクトに置き、生徒ごとのExcelは別のチャットで作ります。

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