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ClaudeにSprites MCPをつなぐ手順 — 隔離Linux環境を会話で作って動かす

ClaudeにSprites MCPをつなぐ手順 — 隔離Linux環境を会話で作って動かす

Fly.ioのSprites MCPをClaudeにつなぐ手順と、既定の制限付きトークン、18個のツールの危険度、破壊的操作に備える設定をまとめます。

Sprites MCPでClaudeに何を任せられるか

SpritesはFly.ioが提供する、永続する隔離Linux環境です。Claudeのコネクタディレクトリでは「Anthropic verified」と表示され、2026年8月に追加されました。説明文は「Let Claude manage your Sprites」で、カテゴリはDeveloper toolsとProductivityです。

つなぐと、Claudeは会話の中でSpriteを作り、コマンドを走らせ、結果を読めます。生成したコードをどこで動かすか、という問いへの答えを手元のマシンの外に置ける構成です。

Spritesの特徴は、サーバーレス関数と違って状態が残る点です。

項目Sprites
状態Spritesファイルシステムとメモリが実行の合間も残る
起動Sprites休止状態から即時に復帰する
課金Sprites秒単位で、アイドル時の計算は無料
環境Sprites任意のツールを入れられるLinux
分離Sprites専用のmicroVMによるハードウェア分離

MCPサーバーのURLはhttps://sprites.dev/mcpの1本です。APIトークンを会話に貼る必要も、手元にMCPブリッジを立てる必要もありません。認証はFly.ioアカウントのOAuthで進みます。

接続前に権限の強さを選ぶ

OAuthの同意画面では、組織とトークンの強さを選びます。ここが接続の要です。

既定のトークンは制限付きです。作れるSpriteは名前がmcp-で始まるものだけで、作れる数にも上限があります。同意画面で、名前の接頭辞を変えたり、上限を上げ下げしたりできます。

もう一つの選択肢がフルアクセスです。選んだ組織のトークンが触れるSpriteをすべて管理でき、接頭辞や数の歯止めは外れます。

くらべる

制限付きとフルアクセスの違い

まずこちら

制限付き(既定)

作成できるのはmcp-で始まる名前のSpriteだけです。数にも上限があります。接頭辞と上限は同意画面で変えられます。

広い権限

フルアクセス

組織内でトークンが触れるすべてのSpriteを管理できます。接頭辞と数の制限は働きません。

迷ったら制限付きから始めるのが無難です。既存の本番用Spriteがある組織ほど、接頭辞で「Claudeが触れる範囲」を切っておく意味が大きくなります。広い権限が要るかどうかは、実際に頼む作業を決めてから判断しても遅くありません。

claude.aiからSprites MCPを接続する

Claudeのコネクタ一覧にSpritesが出る場合は、一覧から追加するだけです。出ない環境や、自分で入力したい場合は、カスタムコネクタとしてhttps://sprites.dev/mcpを登録します。

カスタムコネクタはFree・Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランで使えます。Freeは1つまでです。Team・Enterpriseでは追加できる人が決まっていて、Teamは所有者(Owner / Primary Owner)、Enterpriseは所有者とライブラリの管理権限を持つカスタムロールの人です。追加後は、メンバーが各自で接続して有効にします。

Pro・Maxでの手順は次のとおりです。

手順

カスタムコネクタとして追加する

  1. 1

    コネクタ設定を開く

    「Customize」→「Connectors」を開き、「+ Add」から「Add custom connector」を選びます。

  2. 2

    名前とURLを入れる

    名前はSpritesにします。URLはhttps://sprites.dev/mcpです。末尾やapi.sprites.devを混ぜないでください。

  3. 3

    Fly.ioで認証する

    ブラウザでFly.ioにサインインし、Claudeに使わせる組織を選びます。

  4. 4

    同意画面で権限を確かめて承認する

    名前の接頭辞と作成数の上限を見て、制限付きかフルアクセスかを決めます。

  5. 5

    会話ごとに有効にする

    チャット左下の「+」から「Connectors」を開き、Spritesのトグルをオンにします。

カスタムコネクタの一般的な追加手順や、Cowork・Claude Desktopでの扱いはCoworkカスタムコネクタ自作ガイドに詳しくあります。

Claude CodeからSprites MCPを接続する

Claude Codeではコマンド1行で足せます。名前は後で権限ルールに使うので、短く固定しておきます。

claude mcp add --transport http sprites https://sprites.dev/mcp

追加したら、Claude Codeの/mcpから認証を進めます。以降の流れはclaude.aiと同じで、Fly.ioでサインインし、組織と権限を選びます。

18個のツールを危険度で見分ける

コネクタのページには、次の18個のツールが並びます。

区分ツール
組織ツールlist_sprites / create_sprite / destroy_sprite
実行ツールexec / exec_list / exec_kill
チェックポイントツールcheckpoint_create / checkpoint_get / checkpoint_list / checkpoint_restore
ネットワーク方針ツールpolicy_network_get / policy_network_update
サービスツールservice_create / service_get / service_list / service_logs / service_start / service_stop

組織単位のツールのうち、読み取り専用に分類されているのはlist_spritesだけです。create_spriteとdestroy_spriteは破壊的に分類されています。Sprite単位のツールは公開されているSprite環境APIから生成され、一覧は環境のバージョンで変わりえます。

読み取り専用と破壊的の注釈は、MCPクライアントが追加の確認を出すかどうかの手がかりになります。ただし、確認が出るかはクライアント側の設定次第です。注釈を安全装置とは見なさず、自分で備えを置いておく方が確実です。

任せる前に置いておく3つの備え

隔離環境とはいえ、MCPツールは組織内で本物の操作を行います。Spritesの安全に関する説明が挙げる影響は4つです。

  • destroy_spriteはSpriteとそのデータを完全に削除する。元に戻せない
  • コマンド実行では、ファイル変更、パッケージの導入、サービスの起動、方針で許された範囲のネットワーク利用が起こりうる
  • チェックポイントの復元は、Spriteをその時点のファイルシステムに巻き戻す。それ以降の作業は消える
  • ネットワーク方針の更新で、外向きの通信が許可にも遮断にもなる

これに対して、手を打てる場所は3つあります。

1. 作業前にチェックポイントを取らせる

チェックポイントは、危険な作業の前に意図して取る保存点です。取り込まれるのはファイルシステムの書き込み層で、導入済みのパッケージや設定ファイル、ディスク上のDBが対象です。実行中のプロセスやメモリ上の状態、開いているネットワーク接続は含まれません。

依頼の文面に最初から入れておくと、復元の逃げ道が確保できます。

mcp-demoにチェックポイントを作ってから、ripgrepを入れてrg --versionを確認して。

復元後に手で起動したプロセスは戻りません。常駐させたいものはサービスとして定義しておくと、ディスク上の定義から立ち上がります。

2. 外向き通信を絞るネットワーク方針

Spriteの外向き通信は、既定では無制限です。どのドメインにも名前解決でき、到達できます。絞りたいときは、DNSベースの許可リストであるネットワーク方針を外側から適用します。

方針は、次のような規則の集まりです。{ "include": "defaults" }でGitHub、npm、PyPI、Docker Hubなどの開発用ドメインを取り込め、個別のドメインはallowかdenyで足せます。方針が有効なあいだは、許可外のドメインはDNSのREFUSEDで即座に失敗します。生のIP接続は、許可ドメインから解決したものでなければ遮断されます。プライベートIPも常に遮断されます。

方針はSpriteの中からは読み取り専用で、自分では書き換えられません。ただしMCPにはpolicy_network_updateがあるため、Claudeに更新を許すかどうかは別の判断になります。

3. Claude Code側で破壊的ツールを止める

Claude Codeなら、ツール単位で許可ルールを書けます。サーバー名をspritesにしておけば、ツールはmcp__sprites__<ツール名>で指せます。

{
  "permissions": {
    "deny": ["mcp__sprites__destroy_sprite"],
    "ask": [
      "mcp__sprites__checkpoint_restore",
      "mcp__sprites__policy_network_update"
    ]
  }
}

削除は拒否し、巻き戻しと通信方針の変更は毎回確認に回す設定です。接続先の側で権限を絞る考え方は、MCPで本番環境に接続する権限設計にまとめています。ここでも、Claude Code側のルールより先に、トークンの接頭辞で触れる範囲を絞る方が土台になります。

最初に頼む3つの依頼

試すなら、使い捨てのSpriteで読み取りから入ります。次の3つは、名前にmcp-を付ければ既定の制限付きトークンでも通る依頼の例です。

  1. 「mcp-demoという名前でSpriteを作り、python --versionを実行して入っているランタイムを教えて」
  2. 「mcp-demoにチェックポイントを作ってから、ripgrepを入れてrg --versionを確かめて」
  3. 「mcp-で始まるSpriteを一覧にして、動いているものを要約して」

3つ目はlist_spritesだけで足りる読み取りの依頼です。接続が通ったかを確かめる最初の1手に向いています。

実行の中身は、Claudeがどのツールをどの順に呼ぶかで変わります。結果は会話に返ってくる出力で確かめ、書き込みを伴うものは先に述べたチェックポイントを挟んでから進めてください。

つながらない・止まるときの切り分け

困りどころは5つに絞れます。

症状見るところ
接続できない見るところURLがhttps://sprites.dev/mcpか。REST APIのホストapi.sprites.devではない
認証がループする見るところブラウザでFly.ioからサインアウトして入り直す。複数の組織に属するなら、Spriteを持たせたい組織を選ぶ
Spriteが見つからない見るところ別の組織のもの、トークンの許可する接頭辞の外、すでに破棄済みのいずれか。list_spritesで正確な名前を見る
パラメータが足りない見るところSprite名・サービス名・チェックポイントID・execセッションIDが要る。先に一覧を取り、正確な識別子で再実行する
Spriteが起動中と返る見るところ休止中のSpriteは目覚めるのに少しかかる。数秒待って同じツールをもう一度呼ぶ

接頭辞による制限は見落としやすい点です。mcp-以外の名前で作らせようとしても、制限付きトークンでは通りません。名前を変えるか、同意画面で接頭辞を変えたトークンを取り直します。

まとめ

Sprites MCPは、コードを動かす場所を会話の中で調達できるコネクタです。使い勝手は権限の選択でほぼ決まります。

まずはmcp-の制限付きで接続し、list_spritesと使い捨てSpriteでのexecだけで動きを見ます。広い権限が必要になった時点で、チェックポイントの習慣、通信方針、destroy_spriteの拒否ルールをそろえてから、フルアクセスを検討する流れが安全です。

認証基盤まわりの設定を会話で任せる別のコネクタ例は、ClaudeにWorkOS MCPをつないで認証基盤の設定を任せる手順にあります。

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