ClaudeとTactiqを連携する方法 — 会議の検索から文字起こしまで
TactiqのMCPサーバーをClaudeに接続する手順です。ディレクトリ追加とカスタムコネクタの違い、Tactiqのプランで変わる読める範囲、権限エラーの直し方をまとめます。
Claude Tactiq連携とは何か
Tactiq連携は、会議の文字起こしツールTactiqが公開しているMCPサーバーを、Claudeのコネクタとして接続する仕組みです。Google Meet、Zoom、Microsoft Teamsで記録した会議のサマリーや文字起こしを、Claudeの会話から検索して読めます。議事録をコピーしてClaudeに貼る作業が要らなくなります。
Connectorsディレクトリでは、開発元Tactiqの「Anthropic verified」表示付きで掲載されています。カテゴリはProductivity、追加時期は2026年8月、サインインは必須です。接続先のURLは https://mcp.tactiq.io で、認証はブラウザでのOAuthサインインです。静的なAPIキーはありません。
向いているのは、すでにTactiqで会議を記録している人です。Tactiqに会議が残っていなければ、Claudeが引くものがありません。
Connector全般の仕組みはClaude Connectorsの解説にまとめています。
接続前に決めること:TactiqのプランとClaudeの立場
詰まりやすいのは接続手順ではなく、前提条件です。確認する軸は2つあります。
Tactiqのプランで読める範囲が変わる
誰でも接続はできますが、接続後にClaudeが読める範囲はTactiqのプランで決まります。
| Tactiqのプラン | Claudeにできること |
|---|---|
| Free・Pro | Claudeにできること会議の検索と一覧表示 |
| Team以上 | Claudeにできること上に加えて、会議の詳細・サマリー・文字起こし全文の読み取り |
Free・Proでは、Claudeは「会議があること」までは分かっても、中身は読めません。サマリーを要約させたい、決定事項を拾いたいという用途なら、Teamプランのシートが事実上の前提です。Teamプランの「有効なシート」が必要で、シートが割り当てられていないと詳細の読み取りは拒否されます。
Claude側のプラン
接続に使えるClaudeアカウントは、Free、Pro、Max、Team、Enterpriseです。次の点に注意が要ります。
- Freeプランのアカウントは、コネクタを1つしか追加できません
- Pro・Maxは、自分で追加できます
- TeamとEnterpriseでは、OwnerまたはPrimary Ownerが先に組織へ追加しないと、メンバーは接続できません
TeamとEnterpriseでは、組織で追加しても全員が自動的に使えるわけではありません。各メンバーが自分のTactiqアカウントで接続して、はじめて自分の会議が見えます。
接続手順:ディレクトリから追加する
最短はConnectorsディレクトリからの追加です。URLを打ち込む必要がありません。
ディレクトリから個人で追加する流れ
- 1
Tactiqを探す
Claudeの「Customize → Connectors」で「Browse connectors」を開き、Tactiqを検索します。ディレクトリのTactiqページから直接開いても同じです。
- 2
Connectをクリック
Tactiqの項目で「Connect」を押します。
- 3
Tactiq側で許可する
Tactiqの認可画面が開くので「Allow」を押します。これでTactiqアカウントとClaudeが結び付きます。
認可画面には、Tactiq側の権限(スコープ)を選べる「Customise permissions」があります。会議の詳細を読ませたいなら、ここで「Read meeting details and summaries」が選ばれていることを確かめてください。選び忘れると、後述のエラーになります。
組織に一括で追加する(Owner向け)
Team・EnterpriseのOwnerは、組織設定から先に追加します。
- 「Organization settings → Connectors」を開く
- 画面下の「Browse connectors」からTactiqを選び、「Add to your team」を押す
- 各メンバーが「Customize → Connectors」でTactiqの「Connect」を押し、自分のアカウントを結び付ける
手順3を飛ばすと、組織には追加済みなのに会議が見えないという状態になります。
ディレクトリを使わずURLで追加する
ディレクトリから探せない場合は、カスタムコネクタとして追加します。
- 「Customize → Connectors」で「+ → Add custom connector」を選ぶ
- 名前に
Tactiq MCP、リモートMCPサーバーのURLにhttps://mcp.tactiq.ioを入れる - 「Add」を押して、表示される認可画面で「Allow」を押す
組織向けは「Organization settings → Connectors」で「Add → Custom → Web」を選び、同じURLを入れます。「Add custom connector」の項目が見当たらない場合は、TeamまたはEnterpriseのメンバーである可能性が高く、Ownerに依頼する場面です。
Claude Desktopの設定ファイルで接続する場合
Tactiq側のドキュメントには、設定ファイルでブリッジを使う方法も載っています。claude_desktop_config.json に次の内容を加えて、Claude Desktopを再起動します。
{
"mcpServers": {
"tactiq": {
"command": "mcp-remote",
"args": ["https://mcp.tactiq.io"]
}
}
}mcp-remote は、デスクトップ側のクライアントとリモートのHTTP型サーバーをつなぐ橋渡しです。同梱されていない環境では、npm install -g mcp-remote で入れます。初回の呼び出しでブラウザが開き、Tactiqアカウントの認可を求められます。ディレクトリやカスタムコネクタで足りるなら、こちらを選ぶ理由はあまりありません。
権限(スコープ)で見せる範囲を絞る
認可の時点で、Claudeに渡す範囲を選べます。Tactiqが用意している権限は4つです。
| 権限 | 許可される範囲 |
|---|---|
mcp:meetings:own | 許可される範囲自分の会議 |
mcp:meetings:shared | 許可される範囲自分に共有された会議 |
mcp:meetings:spaces | 許可される範囲共有スペース内の会議 |
mcp:meetings:details | 許可される範囲サマリー、AI生成物、文字起こしの全文(Teamプランが必要) |
特定の会議だけをAIに見せたいときは、必要なものだけを選びます。たとえば自分の会議だけで足りるなら mcp:meetings:own に絞り、details を外す選択肢があります。外すと検索はできても中身は読めない状態になります。
共有された会議は、権限を許可していれば検索の対象に入ります。同僚が記録して自分に共有した会議も、Tactiq上のアクセス規則に従って見えます。
使えるツールと、頼み方
ディレクトリには9つのツールが並んでいます。
search_meetingslist_recent_meetingsget_meetingget_meeting_artifactlist_meeting_artifactsget_generation_statusget_transcriptget_transcript_excerptsexpand_transcript_excerpt
Tactiqのドキュメントが説明しているのは、ツール名ではなくできることです。
- 直近の会議を日付順に一覧する
- キーワード、参加者名、期間で会議を探す
- AIが生成した詳細なサマリーを読む
- アクション項目、メールの下書き、スライド案などのAI生成物を一覧して読む
- サマリーが生成中なら、完成を確認する
- 質問に関係する発言を、誰がいつ言ったかとともに拾う
- 文字起こしの全文を読む
ツール名とできることの1対1の対応表は示されていません。get_generation_status や get_transcript のように名前で素直に推測できるものもありますが、get_transcript_excerpts と expand_transcript_excerpt が発言の抜き出しにどう関わるかまでは、名前だけで断定しないほうが安全です。
頼み方の型
Tactiqの案内にある例を、目的別にそろえると次のようになります。
| 目的 | 頼み方の例 |
|---|---|
| 会議を探す | 頼み方の例Tactiqで、Q1ロードマップについての会議を検索して |
| 要約する | 頼み方の例昨日のDavidとの通話の、主な決定事項を教えて |
| アクション項目 | 頼み方の例今週のスタンドアップで出たアクション項目は何か |
| 成果物にする | 頼み方の例直近のエンジニアリング会議のアクション項目から、Slackへの共有文を下書きして |
| 1on1の準備 | 頼み方の例明日の○○さんとの1on1に向けて、前回扱った内容と未解決の点を出して |
検索のコツがひとつあります。「自分と○○さんとの会議」のように自分を含めないでください。Tactiqに残る会議には、もともと自分が含まれています。「○○さんとの会議」とだけ頼むほうが、きれいに絞り込めます。
頼み方を保存する:スキルにしておく
同じ依頼を毎回打つなら、Claudeのスキルにまとめられます。Tactiq側の案内に沿った作り方は、「Customize → Skills」で「+」を押し、名前と指示文を書くだけです。Teamプランではスキルを共有でき、チーム全員が同じ手順で会議を引けます。
Tactiqの例を土台にした指示文は、たとえば次のようになります。
名前: after-meeting
指示: 会議が終わったところです。Tactiqで直近の会議を探し、
決定事項とアクション項目をまとめてください。
そのあと、フォローアップのメールにするか確認してください。名前: weekly-catch-up
指示: Tactiqで今週の会議をすべて探し、会議ごとに短く要約してください。
最後に、未完了のアクション項目を1つの一覧にまとめてください。指示文に「Tactiqを使う」「箇条書きで」「アクション項目を中心に」といった前置きを入れておくと、毎回の入力が減ります。カレンダーやNotionなど別のコネクタと組み合わせる指示も書けます。
発言の根拠を確かめる頼み方
採用面接のような場面向けに、Tactiqが公開している使い方の指針が参考になります。判断が絡む用途で使うなら、次の習慣が役に立ちます。
会議の内容を頼むときの4つの習慣
先に検索させる
候補者名、役割、期間を指定して、まず会議を見つけさせてから読ませます。
会議全体より、瞬間を聞く
大半の質問の答えは、通話のどこかの1行にあります。その1行と該当箇所へのリンクを求めると、確認しやすくなります。
評価でなく根拠を聞く
「向いているか」と聞くと、話し方の流暢さに引きずられた答えが返りやすくなります。どの要件に根拠があり、何が確かめられていないかを聞きます。
出なかった話題を聞く
サマリーには話されたことしか載りません。「求人票にあって話題に出なかった項目」を聞けば、次回の質問が見つかります。
結果にはTactiq上の会議へのリンクが付きます。評価シートや断りの理由に発言を引用する前に、リンクを開いて原文を確かめてください。
権限エラーが出たときの直し方
連携まわりで多いのは、次の3つのエラーです。
落とし穴
「The mcp:meetings:details permission is required...」が出る
ClaudeはTactiqにつながっていますが、その接続に詳細を読む権限がありません。Free・Proで接続してからTeamに上げた場合、既存の接続は最初に許可した権限のままなので、新しい権限は自動では足されません。接続時の「Customise permissions」で詳細の項目を選び忘れた場合も同じです。
直す手順は次のとおりです。
- Claudeの「Customize → Connectors」でTactiqを切断する
- 「Connect」で接続し直す
- Tactiqの承認画面で「Read meeting details and summaries」が選ばれていることを確かめ、「Allow」を押す
承認画面が再び出ないときは、Tactiqの「Settings → MCP」を開きます。有効な接続の一覧からClaudeの接続を取り消してから、Claudeで接続し直すと、権限の確認が改めて求められます。詳細の項目の代わりに「Upgrade」ボタンが出る場合は、Teamプランのシートが割り当てられていません。Teamの管理者に依頼してから接続し直します。
そのほかのエラーは次のとおりです。
| 表示 | 原因と対処 |
|---|---|
| Active team seat required | 原因と対処詳細の読み取りにはTeamプランが必要です。プランを上げるか、管理者にシートの割り当てを頼みます |
| Meeting not accessible | 原因と対処その会議が、許可した権限の範囲外です。必要な権限(たとえば mcp:meetings:shared)を含めて認可し直します |
| 認可が何度も繰り返される | 原因と対処ブラウザーで tactiq.io のCookieを消してから、接続し直します |
終わったばかりの会議は、サマリーの生成が済んでいないことがあります。Claudeから生成中だと返ってきたら、少し待ってから聞き直します。
接続を切る
不要になったら、Tactiqの「Settings → MCP」で該当する認可を取り消します。取り消した時点で、そのAIアシスタントのアクセスは無効になります。
ほかの議事録コネクタとの関係
会議の記録を引くコネクタは、Tactiqのほかにもあります。Circlebackの接続はClaudeとCirclebackの連携記事、GranolaやRead AIとの比較は議事録コネクタの使い分けにあります。tl;dvとTwinMindの取り込める範囲は会議メモコネクタの比較で扱っています。Zoom自体の録画やサマリーを引きたい場合は、ClaudeとZoomの連携設定が別の選択肢です。
すでにTactiqで文字起こしを溜めている人なら、新しい記録ツールを増やさずにClaudeから引けます。
まとめ
Tactiq連携は、接続よりも「Tactiqのプラン」と「接続時に許可した権限」が結果を決めます。サマリーや文字起こしを読ませたいなら、Teamプランのシートを確保してから、詳細の権限を付けて接続する順番が確実です。Free・Proのままでも、会議を探す用途には使えます。
もうひとつ押さえたいのは、Claudeの答えを会議のリンクで裏取りする習慣です。要約は便利ですが、誰が何を言ったかを引用する場面では、原文に戻るひと手間が信頼性を左右します。