ClaudeとWrikeを連携する方法
Wrikeコネクタが公開する28のツール名から、任せられる作業と権限の及ぶ範囲、Claude Codeで直接追加するときの接続先URLと優先順位を解説します。
Wrikeコネクタの接続先は https://mcp.wrike.com/v2 で、Claudeが呼べるツールは名前まで公開されています。ツール名を読むと、何を任せられて何が任せられないかが、宣伝文句よりはっきり見えてきます。この記事では、そのツール一覧、有効化の手順、権限が及ぶ範囲、Claude Codeでの直接追加と優先順位までを扱います。
Wrikeコネクタで任せられる作業 — ツール名から読む
Wrikeコネクタは、Wrike社が開発しClaudeの公式Connectorsディレクトリに公開している連携機能です。コネクタのページは「チャットをプロジェクト・タスク・タイムラインに変換し、議事録から担当者と期限を割り当てる」用途を掲げています。ツール一覧には28件が載っています。用途別に並べると次のとおりです。
Wrikeコネクタの公開ツール(28件)
探す・読む(12件)
search_itemsget_item_detailsget_items_childrensearch_spacesget_my_inboxget_item_commentssearch_usersget_userssearch_workflowssearch_customitemtypessearch_item_customfieldsget_asyncjob作る・雛形から起こす(5件)
create_task_itemcreate_project_folder_itemcreate_item_from_blueprintsearch_blueprintscreate_item_comment更新・添付(5件)
update_itemsprepare_attachment_uploadadd_attachments_to_itemadd_whiteboard_to_itemremove_whiteboard_from_item承認・申請フォーム(6件)
get_approvalssearch_approvalssearch_requestformsget_requestformprefill_requestformsubmit_requestform
読み取り系が4割強を占め、進捗の確認や横断検索に使う設計です。書き込み側は、タスクとフォルダー・プロジェクトの作成、既存項目の更新、コメント、添付、ホワイトボードの追加と取り外しが中心です。項目そのものを削除する名前はなく、remove_whiteboard_from_item も項目からホワイトボードを外すツールです。get_asyncjob は、時間のかかる処理の状況を確かめるためのツールです。
承認系の get_approvals や申請フォーム系の get_requestform も含まれ、対象はタスクだけではありません。
コネクタのページには、開発元が公開するツールをAnthropicは管理も検証もできず、後から変わる可能性があるという注意書きもあります。ツール名の一覧は、導入前に見ておく価値のある情報です。案件管理をCoworkに任せたい場合は、対応状況をCoworkのConnectors一覧で確認してから検討することになります。
有効化の流れ
有効化する主体は、個人アカウントとTeam・Enterpriseで違います。
Wrikeコネクタを使い始めるまで
個人(Free/Pro/Max)
チャット下部の「+」または「Customize」→「Connectors」からWrikeを探し、「Connect」でWrikeアカウントにサインインして権限を許可します。数クリックで済みます。
Team・Enterprise
OwnerまたはPrimary Ownerが「Organization settings」→「Connectors」→「Browse connectors」からWrikeを選び、「Add to your team」で組織に追加します。ここで開放されるのは選択肢だけです。各メンバーが自分のアカウントでサインインして初めて使えます。
書き込み操作を制限したいときは、Team・EnterpriseのOwnerが「Customize」→「Connectors」でWrikeを選び、権限カテゴリごとに「Always allow」「Needs approval」「Blocked」を割り当てます。この制限は組織単位で効き、個々のメンバーは上書きできません。参照とステータス確認は許可し、タスクの新規作成や update_items に当たる更新だけ承認制にする、という運用が可能です。
Enterpriseには、検証済みドメインのコネクタを組織外のClaudeアカウントから接続させない設定(Restrict verified-domain connectors to your enterprise)があります。ただしこの設定が効くのは、GmailやSlack、Asanaなど指定されたコネクタだけです。Wrikeは対象の一覧に入っておらず、社外の個人アカウントによるWrikeへの接続を防ぐ用途には使えません。
Claudeが見られる範囲はWrike側の権限に従う
Wrikeコネクタは、接続したアカウント本人がWrike上で見えている範囲しか扱えません。特定のSpaceにアクセス権がなければ、Claude経由で聞いても同じSpaceの案件は返ってきません。これはConnectors全般に共通する設計です。
読み取り中心の使い方では、この権限の壁がそのまま情報の正確さに直結します。マネージャー権限のアカウントで接続すれば横断的な状況把握に使えます。担当者個人のアカウントなら、その人に見えるタスク・案件の範囲に限られます。組織で導入する際は、誰のアカウントで接続するかを最初に決めておくと、「見えるはずの案件が見えない」という混乱を避けられます。書き込みも同様で、Claude側で許可していてもWrike側の権限がなければ実行は失敗します。Claude CodeでMCPサーバーを直接追加した場合も、基準はWrikeアカウント本人の権限です。
導入の順序としては、進捗報告や横断検索から始め、権限とデータ範囲の挙動に慣れてから書き込みを解禁するほうが、想定外の更新に気づきやすくなります。
Claude CodeでWrikeを使う — 自動取得と直接追加
Claude Codeのターミナル・VS Code・JetBrains・Agent SDKセッションは、claude.aiに接続済みのコネクタを自動取得します。claude.aiアカウントでログインしていれば追加の設定は不要で、/mcp に読み込まれたコネクタが並びます。
自動取得されない認証方式のときや、接続先を自分で固定したいときは、claude mcp add で直接追加します。
WrikeのMCPサーバーを直接追加する
- 1
サーバーを追加する
claude mcp add --transport http wrike https://mcp.wrike.com/v2claude mcp addは成功するとAdded ...の行を出します。既定の保存先はlocalスコープで、--scope projectを付けると.mcp.jsonとしてチームに共有できます。 - 2
接続を確認する
claude mcp get wrikeclaude mcp listは各サーバーにConnected/Needs authentication/Failed to connectのいずれかの状態を添えます。 - 3
認証を済ませる
Claude Codeを起動して
/mcpを開き、Needs authenticationになっているWrikeでサインインを完了させます。
claude mcp add --help で --transport <stdio|sse|http>、--scope <local|user|project>、--header、--client-id などのオプションを確認できます(v2.1.285で確認)。
自動取得されないのはどんなときか
claude.aiのコネクタは、有効な認証方式がclaude.aiのサブスクリプションログインのときだけ取得されます。次のいずれかが有効だと、以前 /login していても読み込まれません。
ANTHROPIC_API_KEY、ANTHROPIC_AUTH_TOKEN、apiKeyHelper- Amazon BedrockやGoogle Cloudなどのサードパーティプロバイダー
claude setup-tokenで作ったCLAUDE_CODE_OAUTH_TOKENANTHROPIC_PROFILE、フェデレーション用の環境変数、有効なAnthropicプロファイルのいずれかが資格情報を供給しているとき
/status で有効な認証方式を確認できます。この状態でもWrikeを使いたいなら、上の直接追加が該当します。
直接追加とコネクタが重なったとき
同じURLを指すclaude.aiコネクタがあるとき、Claude Codeに追加したサーバーが優先されます。コネクタ側は /mcp で「hidden」と表示されます。二重に見えて困ったら、直接追加した側を claude mcp remove wrike で外せば、コネクタ側が使われます。
組織がコネクタのツールを ask に設定していると、Claude Codeは呼び出しのたびに「Your organization requires approval for this tool」という理由で確認を出します。acceptEdits や auto などの権限モードでも確認は省かれず、「今後は聞かない」という選択肢もありません。一方 blocked のツールは、Claudeのツール一覧に現れません。
クラウドセッションとデスクトップアプリは別経路
定期的なステータス報告をClaude Codeクラウドセッションで自動化したい場合は、経路の違いに注意が必要です。クラウドセッションではホスト側がコネクタを渡すため、Claude Code自身はサインイン操作を行いません。再認可が必要なときは、セッションではなくclaude.aiのコネクタ画面(claude.ai/customize/connectors)でつなぎ直します。
デスクトップアプリのローカル・SSHセッションでは、アプリがコネクタをプロセス内で直接登録します。ここには .claude/settings.json などのMCP設定は届きません。
claude.aiコネクタの自動読み込みをプロジェクト単位で止めたいときは、次の設定を .claude/settings.json に追加します。この設定が止めるのは、Claude Code自身が取得するコネクタだけです。クラウドセッションやデスクトップアプリが渡すコネクタは止まりません。
{
"disableClaudeAiConnectors": true
}環境変数 ENABLE_CLAUDEAI_MCP_SERVERS=false でも、そのシェルセッションに限って同じ効果になります。特定のコネクタだけを外したいときは、deniedMcpServers に serverName で指定します。
よくあるつまずき
Claude Codeの/mcpにWrikeが出てこない
ログイン中の認証方式がclaude.aiアカウントでない可能性があります。前節のとおり /status で確認し、claude mcp add --transport http での直接追加に切り替えます。
一度もサインインしていないのに一覧に見当たらない
サインインしたことのないコネクタは、/mcp のclaude.ai欄の末尾にある Show unused connectors の行にまとめて畳まれます。行を選ぶと展開されます。
session token rejected と表示される
claude.aiがClaude Codeのログイン由来のトークンを拒否した状態です。コネクタ側を再認可しても直りません。/login でサインインし直してから、/mcp でコネクタをつなぎ直します。
接続先URLを古い情報のまま貼っている
Wrikeのコネクタページに載っている接続先は https://mcp.wrike.com/v2 です。ブログ記事や社内メモにある別のパスのURLは、そのまま貼らずコネクタのページで照合してください。
削除や一括整理を頼んでも実行されない
28件のツールに、項目そのものを削除する名前はありません。削除が必要な作業では、Claudeに任せる範囲を、対象の洗い出しと update_items による更新までに絞る選択肢があります。
まとめ
Wrikeコネクタの中身は、読み取り12件・作成5件・更新添付5件・承認申請6件、計28件というツール名で確認できます。任せる作業の範囲は、導入前にこの一覧と自社のWrike権限を突き合わせて決められます。Claude Codeでは自動取得か claude mcp add --transport http wrike https://mcp.wrike.com/v2 での直接追加かを認証方式で選び、両方が重なったときは直接追加側が優先されます。
権限設定やアクセスの記録をどこまで追えるかはClaudeコネクタの権限設定は監査ログでどこまで追えるか、Connectors全体の仕組みはClaude Connectorsとは — 種類・一覧と追加方法、他の業務システム連携の実例はClaudeとSalesforceを連携する方法で扱っています。