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Coworkでブランド資産をフォルダ単位で監査する方法

Coworkでブランド資産をフォルダ単位で監査する方法

Claude Coworkにフォルダとブランドガイドラインを渡すと、画像を一括で照合し違反を分類して返します。公式の例の中身、定期実行の条件、つまずきどころをまとめました。

Coworkのブランド資産監査でできること

Claude Coworkは、画像が入った大きなフォルダとブランドガイドラインの文書を同時に読み込み、1枚ずつ照合して違反を分類できます。ロゴの旧バージョン、ブランドカラーからずれたヘックスコード、抜けている法定表記など、人間なら1件ずつ見比べる作業を、フォルダ丸ごと1回のタスクで処理します。

土台はOpus 5の画像読み取り性能です。長辺2,576ピクセルまでの高解像度で読めるので、ヘックスコードや小さな法定文言のような細部まで判読できます。数百枚を一度に回せるのはCoworkの実行環境の力で、モデル単体の性能とは別の話です。claude.aiのチャットでOpus 5を選んで数枚アップロードしても同じ精度で読めますが、フォルダ規模で回してスケジュールまで組めるのがCoworkです。

CoworkはPro・Max・Team・Enterpriseの有料プランで使えます。手元のフォルダを読む監査では、macOSまたはWindowsのClaude Desktopアプリを最新版で開き、Claudeに接続しておくことが条件です。クラウドで動くセッションでも、ローカルファイルに届くのは、アプリが開いていて、セッションをデスクトップで始めた間だけです。アプリを閉じるとセッションは動き続けますが、ローカルファイルには届きません。Webやモバイルから始めたセッションでは、このフォルダ監査は成立しません。

公式の例では200枚のフォルダから何が返ってくるか

照合対象と返ってくる形を先に知っておくと、プロンプトを設計しやすくなります。公式のユースケースは、架空のブランド「Meridian」のガイドラインPDFと法務の必須表記シートを基準に、200ファイルを監査する例です。

数字

公式の例の結果

  • 監査したファイル

    200

    PNG・JPGと記載

  • 違反

    11件

    5つの種類に分類

  • 全チェックに合格

    189

    200から11を引いた数

  • 確信度が高い違反

    10件

    残る1件は medium

ユースケースページの出力例にある数字です

出力例の分類は、ロゴとロックアップ3件、色2件、タイポグラフィ2件、法定表記3件、承認されていない訴求1件でした。ところが依頼文が拾うよう指示しているのは、旧ロゴ、ヘックスのズレ、法定表記の3点だけです。タイポグラフィ(本文がHelveticaでガイドラインはManrope、見出し16ptでガイドラインは18pt以上)や「3× faster」という未承認の訴求は、依頼文に書かれていません。ガイドラインPDFに規定があれば、依頼文に挙げなくても拾われる動きのようです。拾ってほしい観点は、依頼文に並べておくほうが取りこぼしを減らせます。

もう一つ目を引くのは、依頼文が「PNGとJPG」と書いているのに、出力例にはPDF・HTML・PPTXのファイル名も並ぶ点です。ユースケースページはこの差に触れていません。PNG・JPG以外が混ざったフォルダを渡すときは、対象に含めたい拡張子を依頼文に書いておくと、結果の読み違いが減ります。扱えるファイル形式の一覧はCowork対応ファイル形式一覧にあります。

フォルダとガイドラインを渡して、結果を読むまで

手順

監査の流れ

  1. 1

    フォルダを用意してプロジェクトに結びつける

    画像の書き出し、ガイドラインPDF、法定表記のシートを1つのフォルダにまとめ、ローカルフォルダを結びつけたプロジェクトを作ります。ガイドライン文書は1つにまとめる必要はなく、役割の違う複数の文書を同時に照合させられます。

  2. 2

    何を違反とするかを依頼文に書く

    下のプロンプト例をもとに、拾う観点と返してほしい項目を書きます。

  3. 3

    確信度の低い項目だけ自分の目で開く

    返ってくる一覧、合格件数、「less certain」の短いリストのうち、人間が見るのは最後のリストです。

新しいClaudeの画面では、メッセージ欄に「Cowork」の選択肢がありません。その場合は会話の中でタスクとして依頼すれば、Claudeがタスクとして扱います。選択肢がある画面では、「Cowork」を選んでから依頼します。プロジェクトの作り方はCoworkプロジェクトの使い方にあります。ローカルフォルダに結びつけたプロジェクトでは、Coworkのセッションはデスクトップだけで動き、プロジェクトの中身をCoworkが書き換えることはありません。

渡すフォルダは、Claude専用に別に作るのが安全です。Coworkはフォルダ内のファイルを読むだけでなく、書き込みや完全な削除もできます。完全な削除の前には、どのモードでもClaudeが許可を求めます。セーフティのヘルプは、広いアクセスを許すより専用の作業フォルダを作ること、大事なファイルのバックアップを取ることを勧めています。ブランド資産の原本フォルダを直接渡すより、書き出しのコピーを渡す運用が向きます。

依頼文に書く3点

プロンプトで決めるのは、何を違反として拾うか、どう分類するか、1件ごとに何を返してほしいかの3点です。公式のユースケースを土台にした形は次のとおりです。

brand-meridian-2025-q2.pdf と legal-required-copy.txt を基準に、
このフォルダ内のすべてのPNG・JPGを監査してください。
 
チェックしてほしいこと:
- 旧バージョンのロゴが残っていないか
- ブランドカラーのヘックスコードからのズレ
- 法定表記の欠落・文字サイズ不足
 
違反の種類ごとにグループ化し、各項目についてファイル名・問題点・
ガイドライン側の値・実際の値・confidence(判定の確信度)を返してください。
最後に、全チェックに合格したファイル数も教えてください。

返してほしい項目を「ファイル名・問題点・ガイドライン値・実測値・confidence」のように列挙すると、Claudeはその型を守って構造化されたリストを返します。散文より、そのままトラッカーに転記しやすい形です。

どのルールが絶対で、どのルールが多少のズレなら許容できるかも書きます。法定表記の欠落は妥協できず、ヘックスコードの数ポイントのズレは許容範囲、という優先度をプロンプトかプロジェクトのinstructionsに入れておきます。すると法務関連が高優先度、際どい色味が低優先度という順に並んで返ります。

結果の読み方

出力例で確信度がhighの10件は、ロゴの版、バナーのヘックス、フッターのポイント数のように、画像から数値や文字で読み取れる項目でした。mediumは1件だけで、理由は「ヘックスが印字されておらず、色味から推定した」です。数値が画像のどこにも出てこない色の判定は、確信度が下がります。

「less certain」のブロックには、2種類の項目が入っていました。1つはJPEG圧縮による色のずれか本当の旧ヘックスかを見分けにくい金色、もう1つはガイドラインにない緑で、承認済みの地域バリエーションかもしれないものです。違反と断定できないものは、違反の一覧ではなくこちらに集まります。ここを読み流すと、見落としが気づかないうちに増えます。

監査の結果をその先の仕事につなげる

一覧が手に入ったあとは、用途に応じて3方向へ広げられます。

  • 公開ページとの突き合わせ: 書き出したファイルが直っていても、公開済みのページが古い版を表示していることがあります。Claude in ChromeやCoworkの内蔵ブラウザで、高確信度の違反ごとに公開URLを開かせ、ページ側の状態を確かめさせます。なお、ネットワークの送信先制限(egress)はWeb検索・Web取得・MCP(Claude in Chromeを含む)には及びません。アクセス先を絞る運用では、この範囲の違いが抜け穴になります。
  • トラッカーへの起票: AsanaやLinearのコネクタがあれば、確信度の高い違反だけをタスク化し、担当者・ガイドライン値・修正後の値まで書けます。Asanaの設定はCowork Asana連携にあります。フォルダを読むのは読み取り、タスクを作るのは書き込みで、Coworkはこの2種類を分けて扱います。書き込みは承認モードによって実行前に確認が入ります。考え方はCowork権限モデルの考え方にまとめています。
  • Skill化と定期実行: ルールと出力形式が固まったら、Skillとして保存し、スケジュールタスクに登録します。毎週同じ監査を、フォルダに増えた分だけ回せます。作り方はCoworkスケジュールタスクの作成方法にあります。

Skillの作り方は2通りです。ルールと出力形式を文章で書いて保存する方法と、監査の手順を1回やって見せて、画面操作からClaudeに手順を組ませる「録画」の方法です。録画は、Pro・Max・TeamプランのClaude for Mac上のCoworkでだけ使え、チャットやWindows、Free・Enterpriseプランでは使えません。初回にmacOSのアクセシビリティと画面収録の許可が要り、録画中は画面に映るものと音声がすべて記録されます。Windowsで毎週の監査を仕組み化するなら、文章で書いて保存する方法になります。

スケジュール実行の条件は、ヘルプのページ同士で食い違っている

フォルダ監査を毎週回したい場合、いちばん判断が割れるのが「パソコンを閉じていても動くか」です。ここは、同じCoworkのヘルプでも、ページによって書き方が違います。

食い違い

スケジュール実行とローカルフォルダの書かれ方

フォルダと実行場所

スケジュールタスクのヘルプ

スケジュールタスクはリモートで動き、パソコンがスリープでも、デスクトップアプリが閉じていても走ります。ただしパソコン上のフォルダには紐づけられません。ローカルのファイルやアプリが必要なタスクは、ローカルでのみ実行されます。

2026年10月6日以降

Web・デスクトップ・モバイルのヘルプ

2026年10月6日から、ProとMaxの新しいCoworkタスクはクラウドで動きます。スケジュールタスクもクラウドに移り、パソコンのファイルを使うものも対象です。ただしそのタスクはデスクトップアプリが開いている必要があります。

読み分けの目安は次のとおりです。

  • 10月6日以降にPro・Maxで作る新しいスケジュールタスク: クラウド実行が前提で、ローカルフォルダを使う監査は、実行時刻にデスクトップアプリが開いて接続されている必要があります
  • 10月6日より前にパソコン上で始めた通常のタスク: そのままパソコン上に残り、終わるまで続けられます。既存のスケジュールタスクはクラウドに移り、パソコンのファイルを使うものはアプリが開いている必要があります
  • Team・Enterprise: 10月6日の変更は、ヘルプではPro・Maxの節として書かれています

どの場合も、アプリが閉じていれば、ローカルフォルダの監査は走りません。「スケジュールしたのに動かない」を避けるには、実行時刻にアプリを開いておく運用を決めておくのが先です。1回のタスクに数百枚を入れる場合は、複数ステップのタスクが短い質問より使用量を多く使うことも頭に入れておきます。

運用でつまずきやすいところ

フォルダの読み取りはComputer Useではありません。この監査はClaudeがフォルダ内のファイルを直接読む動きで、画面をクリック・入力して操作するComputer Useとは別の仕組みです。Computer UseはPro・Max向けのベータで、Team・Enterpriseでは使えません。macOSとWindowsのデスクトップアプリで使えます。フォルダ監査自体は、デスクトップアプリが使える有料プランで動きます。

承認モードは、従来の画面では手動(Manual)・自動(Auto)・スキップ(Skip)の3つ、新しいClaudeの画面では自動と手動(既定)の2つです。自動では、読み取り専用のツールは承認され、書き込みや削除のツールはClaudeが安全性を判断します。ヘルプには、自動モードは追加の安全確認を挟むぶん、ほかのモードより使用量を多く消費するとあります。読み取りだけの監査にはあまり関係しませんが、Asanaへの起票まで1つのタスクで流すなら効いてきます。

分類ルールは、Skill化するときほど明文化が要ります。1回きりの依頼なら曖昧さがあっても人間が補正できますが、毎週自動で回すと、プロンプトが唯一の判断基準になります。「多少のズレは許容」は、具体的な閾値や例に落としてから固定します。

画像が長辺2,576ピクセルを超える書き出しは、モデルが高解像度で読める範囲を超えます。小さな法定文言を含む領域は、別の画像に切り出して渡す選択肢があります。

向く場面と向かない場面

用途おすすめ度理由
数百枚規模の定期的なブランド遵守チェックおすすめ度◎理由人手では現実的でない量を、フォルダ単位で一括処理できる
数枚だけの単発レビューおすすめ度△理由目視で足りる規模で、セットアップの手間が上回る
リーガル面での最終承認おすすめ度△理由出力はconfidence付きの一次スクリーニング。最終判断は人が行う前提
各国の商標・法域をまたぐ複雑な判断おすすめ度✕理由ガイドライン文書に書かれていない専門判断が要り、監査の対象外

まとめ

ブランド資産の監査は、依頼文で拾う観点と返す項目を決めておくほど、そのままトラッカーに流せる結果になります。定期実行に乗せるなら、先に実行時刻のデスクトップアプリの状態を決めておくと、動かない週が出ません。数枚の単発レビューなら目視のほうが早く、数百枚を定期的に回す場面ほどCoworkに回す意味が出ます。まず少量のフォルダで1回試し、出力形式が固まってからSkill化とスケジュール化に進む流れです。

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