ClaudeとBelvoを連携する方法 — ブラジル・メキシコの金融データを読み取り専用で引く
Belvo MCPをClaudeにつなぐ手順です。対応する国とデータ、接続先URL、19個のツールの系統、読み取り専用という安全面の前提と、日本の利用者が最初に確認すべき条件をまとめます。
Claude Belvo連携とは何か
Belvo連携は、ブラジルとメキシコの金融・雇用・税務データを、自分の承認した範囲でClaudeに渡して質問できるようにするコネクタです。提供元はBelvoで、ブラジルとメキシコの銀行やフィンテック向けに金融接続を提供してきた事業者です。
Connectorsディレクトリでは「Anthropic verified」表示付きで掲載されています。カテゴリはデータと分析、金融サービス。追加時期は2026年10月で、サインインは必須です。接続先のURLは https://panorama-mcp.belvo.com/mcp です。
最初に押さえたい点が1つあります。対応しているのは、ブラジルとメキシコの口座・記録だけです。日本の銀行口座や、日本の確定申告データはつなげません。日本在住で両国に口座や就労記録がない場合、この連携は使い道がありません。
使える場面は、両国に口座や事業を持つ個人・事業者です。たとえば次のような問い合わせを、明細を自分で追わずに会話で済ませられます。
- 数か月分の取引から、特定の支出の合計を出す
- 収入が大きな買い物や融資を支えられるかを見る
- メキシコの納税状況や申告の履歴を確認する
Connector全般の仕組みはClaudeコネクタの解説にまとめています。同じ「読み取り専用で数字を引く」型のコネクタとしては、ChartMogul連携が近い使い方です。
つなげるデータは4種類 — 国と制度で分かれる
Belvoのページは、接続できるデータを国別に4つ挙げています。ディレクトリの説明では、対応するのはブラジルの銀行口座とINSSの記録、メキシコのSATとIMSSの記録です。
| 国 | データ | 中身 |
|---|---|---|
| ブラジル | データOpen Finance | 中身銀行口座の残高、支出、投資。Open Financeの規制された経路で、本人の許可のもとで共有される |
| ブラジル | データ雇用データ | 中身INSSの雇用履歴と拠出の記録 |
| メキシコ | データ雇用データ | 中身公的な雇用履歴。拠出週数と基礎拠出給与を含む |
| メキシコ | データ税務データ | 中身SATの記録。納税状況の証明書から納税申告までを、金融活動の概要にまとめる |
雇用データの出典名は、2つの資料で表記が違います。Belvoのページは、よくある質問でメキシコの雇用記録を「Llave MXの雇用記録」と書いています。ディレクトリはIMSSの記録と書いています。どちらもメキシコの雇用記録を指す説明ですが、ログインに使う仕組みと記録の元の機関を、別の言葉で言い分けている可能性があります。接続画面で表示される名称を、実際に見て確かめてください。
複数の種類を同時につなぐこともできます。Belvoのページには、何をつなぐかは自分で選べて、複数の情報源を接続できるとあります。
接続前に確認する条件
Belvoのページが示す前提は次のとおりです。
Belvo MCPの前提
利用料金
無料
接続も利用も無料。アシスタント側のプランは別
対応国
2か国
ブラジルとメキシコ
インストール
不要
コネクタのURLを追加するだけ
料金はBelvo側が無料と説明しています。ただし、カスタムコネクタをどのプランで使えるかは、アシスタント側の条件です。Belvoのページは「無料プランで使えるものもあれば、有料プランだけのものもある。接続前にアシスタントのプランを確認する」と書くにとどめています。Claudeでの対応プランは、利用中のアカウントの画面で確認してください。
Belvoのページによると、このURLはClaudeのほか、ChatGPT、Gemini、カスタムコネクタに対応する他のアシスタントでも使えます。同じURLを、それぞれの設定に追加する形です。
Claudeに接続する手順
流れは、Belvo側でデータ元をつなぎ、次にClaude側でコネクタを追加する順です。先にデータ元をつないでおけば、追加した直後から質問できます。
接続の3ステップ
- 1
データ元を接続する
Belvoの接続ページで、つなぐ情報源を選びます。画面は金融機関ごとの同意の流れに従って進みます。Belvoは、ここでの資格情報をClaudeに見せないと説明しています。
- 2
Claudeにコネクタを追加する
ディレクトリのBelvo MCPの詳細ページで「Add to Claude」を押します。ディレクトリを使わない場合は、コネクタの設定でURL
https://panorama-mcp.belvo.com/mcpを指定します。 - 3
新しい会話で質問する
Belvoが有効になっていることを確認してから、新しい会話を始めて質問します。
Claude Codeから追加する
Claude Codeの場合は、リモートMCPサーバーを claude mcp add で登録します。形式は --transport http に名前とURLを続けるものです。
claude mcp add --transport http belvo \
https://panorama-mcp.belvo.com/mcp登録したら、Claude Codeのセッション内で /mcp を開き、Belvoのサーバーを選んで認証を進めます。サインインが要るコネクタなので、認証を済ませるまでツールは使えません。
追加後に最初に頼むこと
最初の質問は、中身の取得でなく状況の確認がおすすめです。ツールの一覧には list_connections と list_products があるので、次のように頼みます。
Belvoで今つながっている接続を一覧にして。
どのデータ(銀行・雇用・税務)が使えるかも教えて。接続が空なら、名前のとおり接続リンクを返す get_connection_link を呼ばせます。ツール個別の説明はディレクトリに載っていないため、挙動は実際に呼んで確かめます。
使えるツールは19個 — 4つの系統に分かれる
ディレクトリには19個のツールが載っています。名前の先頭で、データの種類が分かれます。
| 系統 | ツール | 対応するデータ |
|---|---|---|
| 接続の管理 | ツールlist_connections / list_products / get_connection_link | 対応するデータ接続状態とデータの種類、接続リンク |
| Open Finance(ブラジル) | ツールopen_finance_list_accounts / _bills / _investments / _owners / _transactions / _search_transactions | 対応するデータ口座、請求、投資、名義人、取引 |
| 雇用(ブラジル・メキシコ) | ツールinss_list_employments / inss_list_owners / imss_list_current_employments / imss_list_employment_records | 対応するデータINSSとIMSSの雇用情報 |
| 税務(メキシコ) | ツールfiscal_list_financial_statements / _invoices / _tax_compliance_status / _tax_retentions / _tax_returns / _tax_status | 対応するデータ財務諸表、請求書、納税遵守状況、源泉徴収、納税申告、納税状況 |
取引には、一覧を返すものと検索するものの2つがあります。open_finance_list_transactions と open_finance_search_transactions です。2つの違いは、ディレクトリにもBelvoのページにも説明がありません。名前からは、期間の一覧と条件検索の違いのようです。まず検索側で目的の取引を探し、足りなければ一覧に切り替えて試すと、挙動の違いを自分の環境で確かめられます。
書き込み系のツールは、19個のうちに含まれていません。一覧にあるのは、読み取りの list_ と search_、それに接続リンクを出す get_connection_link だけです。
安全面 — 読み取り専用で、資格情報は見せない
Belvoのページとディレクトリの説明が、揃って述べている点は次の4つです。
- 読み取り専用で、送金などの操作はできない
- ログイン用の資格情報はClaudeに見えない
- 接続の更新(リフレッシュ)はできる
- いつでも切断でき、切断するとアシスタントは直ちにそのデータへのアクセスを失う
「読み取り専用」は、お金が勝手に動かない安全弁になります。ただし、読み取れることと外へ出ないことは別です。取り込んだ取引や納税データは、会話の文脈に入ります。共有のプロジェクトや、第三者と共有する会話の中で使うと、見せるつもりのなかった数字が見えてしまいます。個人の財務データは、自分だけの会話で扱う運用が無難です。
ディレクトリには、信頼できる開発元のコネクタだけを使うよう注意書きもあります。Anthropicはツールの内容を管理せず、期待どおり動くことや、後から変わらないことは検証できないという趣旨です。Claude Codeでも、接続前に各サーバーを信頼できるか確認するよう案内されています。
質問の作り方 — 数字は取得結果を根拠に答えさせる
金融データでは、答えの数字が合っているかが肝になります。Claude側でできる工夫を2つ挙げます。
1つ目は、取得した行を先に見せてもらうことです。集計の前に、ツールが返した取引を表にさせます。そのうえで、合計を計算させます。
Belvoの取引から、直近3か月のレストランの支出を取り出して。
まず該当の取引を日付・金額・摘要の表で出して、
その表に載った行だけで合計を計算して。2つ目は、期間と通貨を明示させることです。ブラジルとメキシコの口座を同時につなぐと、通貨が混在します。合計を出す前に、通貨ごとに分けて計算するよう指示します。為替の換算は、レートの出典を一緒に出させると検算できます。
税務データ(メキシコ)の場合は、納税状況の事実確認に使います。申告の可否や節税の判断を、会話の結論として採用するのは避け、判断は税理士などの専門家に確認します。
つまずいたときの切り分け
質問に答えが返らないとき
- QClaudeの画面でBelvoが有効になっているか?答えがコネクタの設定で有効にし、新しい会話を始めます答えがはい
- QBelvo側で、データ元の接続が済んでいるか?答えが接続ページでデータ元をつなぎます。会話から接続状況を聞く場合は list_connections を使います答えがはい
- Q質問した国・種類のデータをつないでいるか?答えがブラジルとメキシコのデータだけが対象です。日本の口座は対象外です答えがはい
それでも出ないとき
Belvoの接続を一度切断してつなぎ直します。
日本の利用者にとっての意味
対象がブラジルとメキシコに限られる以上、日本の個人や企業がこの連携を日常業務に取り入れる場面は限られます。使えるのは、ブラジルやメキシコに法人・口座・就労記録を持つ人です。たとえば現地に子会社を持つ企業の担当者や、現地で就労・事業を行う個人が当てはまります。
読み取りだけの金融データコネクタは、設計の参考にもなります。口座ごとに接続を作り、同意した範囲だけを渡し、いつでも切断できる流れは、金融データを会話に載せるときの標準的な型です。日本の会計・決済系のコネクタを選ぶときも、書き込みがあるか、資格情報がどこまで見えるか、切断で何が止まるかを同じ軸で確かめられます。決済の調査を読み取り専用で任せる例は、Checkout.com連携でも扱っています。