ClaudeとChartMogulを連携する方法 — MRR・解約・パイプラインを会話で引く
ChartMogulのコネクタをClaudeにつなぐ手順と、OAuth・読み取り専用の権限、MRRや解約率を引くツールの使い分けをまとめます。Claude Codeでの追加コマンドも載せています。
ChartMogul Claude連携でできること
ChartMogulは、サブスクリプション事業の売上指標を集計するSaaSです。そのMCPサーバーをClaudeにつなぐと、MRR・ARR・解約・リテンションといった指標や、顧客・請求書・営業パイプラインのデータを、会話から問い合わせられます。
Claudeのコネクタディレクトリでは「Anthropic verified」と表示され、2026年6月に追加されました。説明文は「Analyze subscribers, recurring revenue, and churn」です。対象は創業者、営業・プロダクト・財務チームとされています。
ChartMogulのヘルプが挙げるできることは、次のとおりです。
- MRR、ARR、ARPA、ASP、LTV、解約、リテンションの取得と分析
- 顧客、連絡先、サブスクリプション、請求書、ノート、タイムラインイベントの検索
- 商談、タスク、営業パイプラインの一覧と絞り込み
- リード、トライアル、トライアル転換率、営業サイクル長の分析
- 地域、プラン、カスタム属性、タグ別の内訳
- 業界ベンチマークとの比較
- 他の接続済みツールのデータとの組み合わせ
ここで使うのは読み取りだけです。データを書き換える操作はありません。この点は後半の認証の節で触れます。
使うために必要な条件
ChartMogul側の条件は2つあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できるロール | 内容Owner / Admin / Staff / Read-only |
| MCPアクセスの管理 | 内容AdminまたはOwner |
| コネクタURL | 内容https://mcp.chartmogul.com |
| サインイン | 内容必須 |
MCPアクセスは初期状態で有効です。組織として止めたい場合は、ChartMogulの「Settings」→「Admin」→「Security」で「Allow MCP server access」を切り替えます。コネクタを入れたのに認証画面でつまずくときは、この設定がオフになっていないかをAdminに確認してもらうのが早道です。
claude.aiで接続する手順
接続の前に、ブラウザでChartMogulにサインインしておきます。ヘルプの手順は次の流れです。
claude.aiからの接続
- 1
コネクタの検索
claude.aiで「Customize」→「Connectors」を開き、「ChartMogul remote MCP」を検索します。
- 2
Connectを押す
一覧から選び、「Connect」を押します。
- 3
アカウントと権限の確認
認可画面で、どのChartMogulアカウントをつなぐのかと、求められる権限を確かめ、「AUTHORIZE」を押します。
外すときは「Customize」→「Connectors」→「ChartMogul remote MCP」→「Disconnect」です。Team・Enterpriseプランで組織側の有効化が要るかどうかは、ChartMogulのヘルプには書かれていません。仕組みはClaude Connectorsとはにまとまっています。
Claude Codeで追加するコマンド
Claude Codeからは、リモートMCPサーバーとして1行で追加します。
claude mcp add --transport http chartmogul https://mcp.chartmogul.com追加したら、Claude Codeのセッションで /mcp を実行し、案内に沿ってChartMogulアカウントのOAuth認証を進めます。ヘルプは、接続後にChartMogulのツールが利用可能ツールの一覧に出ているかを確かめるよう勧めています。
認証の仕組みと権限の範囲
認証はOAuth 2.0です。ヘルプによると、アカウントへのアクセスは読み取り専用で、データは問い合わせに応じてだけ取得されます。AIアシスタントが自分からアカウントにつなぎにいくことはありません。
読み取り専用なので、顧客の削除や請求の変更といった操作は、このコネクタ経由では起きません。経理や営業の担当者に試してもらうときの心理的なハードルは低くなります。
一方で、読めるデータの範囲は広い点に注意します。顧客のメールアドレスや連絡先、請求書、ノート、メールのスレッドまで引けるツールが並びます。ロールがRead-onlyでも使えるため、「誰がどの顧客情報までClaudeに読ませてよいか」は、ChartMogulのロール設計とあわせて決めておくと安全です。アクセスはClaudeのコネクタ設定からいつでも取り消せます。
ツールの分類 — 目的別に選ぶ
コネクタのディレクトリには「Show all 76 tools」とあります。ヘルプ側の一覧表はそれより行数が多いため、実際に出るツールは接続後の一覧で確かめてください。個別のツールを覚える必要はなく、Claudeが質問に応じて選びます。ただし、どの種類のデータに届くかを知っておくと、頼み方が具体的になります。
ツールで届くデータの種類
収益指標
MRR and ARR、ARPA、ASP、LTV、Net MRR、CMRR、MRR movementsなど。新規・拡大・縮小・解約・再開に分けた増減も取れます。
解約とリテンション
Churn summary(顧客・純MRR・総MRR・数量の解約率)、Churned subscribers、Retention、Cohortsなど。
顧客データ
Search customers、List customer subscriptions、List invoices、List customer notes、List emailsなど。
営業パイプライン
List opportunities、List sales pipelines、List sales pipeline stages、List tasks、営業サイクル長の各ツール。
ベンチマークと予測
Benchmarks(ARR成長率やリテンションを同規模と比較)と、新規・解約・価格を変えたwhat-if付きのScenario analysis。
リード・トライアル・キャッシュフロー
Lead and trial trends、Trial conversions、Cash flow系のツール、Currency fluctuation(為替の影響)。
フィルタ用に、独自のクエリ言語であるCFL(ChartMogul Filtering Language)の参照ツールも用意されています。プランやプラングループで絞るときの書き方も別のツールで引けます。Claudeがこれを読んで絞り込み式を組み立てる設計です。
頼み方の型 — 公式の4つの使用例から
ヘルプには4つの使用例があります。どれも、1つの質問からClaudeが複数のツールを順に呼ぶ流れです。ここでは4つを業務の場面に置き直し、頼み方の違いを見ます。
| 場面 | 頼む内容 | 呼ばれるデータ |
|---|---|---|
| 商談前の準備 | 頼む内容顧客のサブスク履歴、MRRの変化、最近のやり取り、更新時期、アップセル候補 | 呼ばれるデータサブスクリプション、ノート、連絡先、メール |
| 解約急増の調査 | 頼む内容アカウント規模・プラン・解約理由・失ったMRRの内訳 | 呼ばれるデータ解約した顧客の一覧、MRR帯、価格帯、ノートとタグ |
| 月次の役員報告 | 頼む内容MRRの増減、解約、拡大、主要顧客の変化、リスク | 呼ばれるデータMRR増減、解約率の12か月推移、LTV、ベンチマーク |
| パイプラインの確認 | 頼む内容商談のステージ別・担当別の件数、30日動きのない案件、目標への到達見込み | 呼ばれるデータパイプライン、商談、ノート、タスク |
解約調査の例で押さえたいのは、解約理由の出どころです。ヘルプによると、理由は顧客のノートやタグから探します。記録がない場合は、会社名など他のデータからパターンを探す動きになります。つまり、ChartMogulに解約理由を残す運用がなければ、Claudeが返す理由は推測寄りになります。理由を残す運用の有無を、先に確認しておくと結果を読みやすくなります。
役員報告の例では、ヘルプはWord文書として出力する流れを紹介しています。パイプラインの例では、案件の一覧と目標に対するカバー率のバーを持つ対話型のダッシュボードを返すとあります。どちらも、ヘルプが示すのはClaudeの一例の出力で、同じ体裁が毎回出るとは限りません。
業務での使いどころと頼み方の工夫
指標を引く用途では、期間・分け方・比較対象を質問に含めると、ツールの選択が安定します。次のような形が使えます。例として、ヘルプの使用例に沿った形です。
直近3か月の解約を、MRR帯とプラン別に分けてください。
解約理由はノートとタグから探し、記録がない顧客は
「理由不明」としてまとめてください。最後に、同じARR帯の
ベンチマークと比べた解約率も添えてください。Claude Codeでは、集計結果をそのままコードや資料に使えます。たとえば月次レポートの下書きを作るスクリプトの前段として、指標の数字を会話で確認する使い方です。数字は問い合わせのたびに取得されるため、報告前に最新のMRRを再取得させる指示を一言足しておくと、古い値を引きずりません。
Claudeは数字を要約して返すので、役員報告のような場面では、数値の取得元になったツールの結果を見せてもらい、ChartMogulの画面と1か所照合しておくと安心です。
ほかのツールとの組み合わせ
ヘルプは、ChartMogulのデータをほかの接続済みツールと組み合わせた調査ができると説明しています。決済側の動きはClaude Stripe連携の設定方法に、解約リスクの顧客を顧客成功の側から洗い出す方法はClaudeとGainsightで解約リスクの顧客を洗い出す手順にあります。CRM側の商談はClaude HubSpot連携の接続手順が入口です。ChartMogulが売上指標、CRMが商談の文脈、と役割を分けると、質問が整理されます。
うまくいかないときの切り分け
接続や取得で止まったときは、次の順に確かめます。
接続できないとき
- QChartMogulのロールはOwner・Admin・Staff・Read-onlyのどれかですか答えがロールがありません答えがはい
ChartMogulの管理者にロールの付与を頼みます。
- QAllow MCP server accessはオンですか答えがオフです答えがはい
AdminまたはOwnerが「Settings」→「Admin」→「Security」で有効にします。
- Q認可画面で正しいアカウントを選びましたか答えが別のアカウントでした答えがはい
「Disconnect」で一度外し、ブラウザで目的のアカウントにサインインしてから接続し直します。
それでも解決しないとき
ヘルプの連絡先はsupport@chartmogul.comです。
Claude Codeの場合は、/mcp の一覧にChartMogulが出ているか、認証が完了しているかを先に見ます。
まとめ
ChartMogulのコネクタは、読み取り専用のOAuth接続で、収益指標・解約・顧客・パイプラインのデータに届きます。誤操作でデータが変わる心配は小さい反面、顧客情報まで読める点は、ロール設計と一緒に決めておく部分です。
最初の一歩としては、解約の内訳を1つ聞いてみるのが向いています。ノートやタグに理由が残っているかどうかで、返ってくる内容の確かさが分かれ、運用の見直し点も見えてきます。