ClaudeにBooking.comとTripadvisorをつなぎ、宿の候補を絞る方法
Booking.comは価格・評価・設備で絞り、Tripadvisorは口コミと周辺スポットで比べる。2つのコネクタの役割の違いと、候補を3件に絞るまでの流れをまとめます。
Booking.comとTripadvisorを両方つなぐと何が変わるか
Claudeには、Booking.comとTripadvisorのコネクタがどちらもあります。2つをつなぐと、1つの会話の中で「条件で絞る」作業と「口コミで比べる」作業を分けて進められます。
役割は次のように分かれます。
- Booking.com: 価格・評価・設備などの条件で、宿泊先を検索する
- Tripadvisor: ホテルの詳細・口コミ・評価・周辺スポットを引き、複数のホテルを見比べる
ディレクトリページの説明に沿うと、Booking.comは「探す」側、Tripadvisorは「見極める」側です。この順番で使うと、候補が数十件ある段階から3件程度まで絞り込む作業を会話の中で進められます。
どちらも運営元が自社で出しているコネクタで、ページには「Anthropic verified」と表示されています。接続時のサインインは不要です。同じ旅行系のExpediaのConnectorも、フライト込みの検索が要るときの選択肢になります。
2つのコネクタの違い
まず公開されている中身を並べます。
| 項目 | Booking.com | Tripadvisor |
|---|---|---|
| 運営元 | Booking.comBooking BV | TripadvisorTripadvisor |
| ツール | Booking.comaccommodations_search | Tripadvisorsearch_hotels / compare_hotels / hotel_details |
| 得意なこと | Booking.com価格・評価・設備で宿を絞る | Tripadvisor口コミ・評価・周辺スポットで比べる |
| 扱う対象 | Booking.comホテル、一軒家など | Tripadvisorホテル |
| サインイン | Booking.com不要 | Tripadvisor不要 |
| 追加時期 | Booking.com2026年4月 | Tripadvisor2026年4月 |
ツール数の差が、役割の差そのものです。Booking.comは検索の1本だけ。Tripadvisorは検索・比較・詳細の3本で、候補が決まったあとの深掘りまでを受け持ちます。
Booking.com側の説明
ディレクトリの説明文は、フィルタに使う軸として価格、評価、設備(facilities)を挙げています。例として「マイアミのペット可のビーチハウス」と「エッフェル塔近くの5つ星ホテル」が出ており、ホテルに限らず「homes and more」まで対象にしています。
Tripadvisor側の説明
Tripadvisorの説明文は、取得できる情報として次の項目を並べています。
- ホテルの詳細と写真
- 口コミと評価の点数
- 空室状況(availability)と料金
- 周辺のスポット(nearby points of interest)
調査・比較・評価の確認・周辺情報の収集といった質問で呼び出すように書かれており、他の旅行者の意見を含めて宿の計画を組む用途が前提です。
接続の手順
どちらも同じ手順で足せます。サインイン不要なので、操作は短く済みます。
コネクタを足すまで
- 1
コネクタ画面を開く
「Customize」→「Connectors」を開き、「+」から一覧を表示します。
- 2
Booking.comとTripadvisorを接続する
それぞれの内容と機能の説明を開き、「Anthropic verified」の表示とツール一覧を確かめてから「Connect」を押します。2つとも接続した状態にしておきます。
- 3
会話で使えることを確かめる
接続したサービスは、以後の会話で使えます。会話に合うと、Claudeが自分で呼び出すこともあります。
接続は、Claudeがそのサービスのデータを取得し、場合によっては操作する権限を与えることです。ヘルプも、信頼でき、必要なサービスだけを接続するよう書いています。コネクタは全プランで使えるため、無料プランでも接続できます。スマートフォン(iOS・Android)からの接続は現在βです。Team・Enterpriseでは、先にOwnerが組織でコネクタを有効にする必要があります。
宿を3件に絞る流れ
使い方の一例を示します。以下のプロンプトは、ツールの役割に沿って筆者が組んだ例文です。実際にどう呼び出されるかは、手元で試して確かめてください。
手順1: Booking.comで条件を決めて探す
予算・人数・日程・外せない設備を最初にまとめて伝えます。条件が曖昧だと、検索範囲が広がりすぎます。
Booking.comで、来月の第3金曜から2泊、大人2人で
京都駅から徒歩圏の宿を探してください。
1泊1.5万円以内、評価は高めのもの、設備は朝食付きとWi-Fi。
候補を5件、料金と評価と設備の一覧で出してください。日本の宿がどこまで載っているかは、ディレクトリページに記載がありません。地域と日程を入れた検索を1度かけて、返ってきた件数と中身を見て判断します。件数が少なければ、条件を緩めるか、別の手段に切り替えます。
手順2: Tripadvisorで候補を見比べる
絞った候補のホテル名を渡し、口コミと周辺環境で比べさせます。Tripadvisorのツールは、場所やホテルのIDを軸に動く設計です。説明文には、同名の地名があって曖昧なときはClaudeが検索前に聞き返すよう書かれています。
先ほどの5件のうち上位3つを、Tripadvisorで比べてください。
口コミの評価の傾向、駅や観光地への近さ、
周辺の飲食店や見どころの違いを表にしてください。比較に使うのは、compare_hotels と hotel_details の2つだと読めます。ツール名以上の仕様はページに書かれていないため、返ってくる項目は実際の出力で確認します。
手順3: 差が出た点を言葉にして絞る
表を受け取ったら、決め手になる軸を自分の言葉で伝えます。
夜の静かさと朝の動きやすさを重視します。
口コミにこの2点で不満が出ているホテルを外し、
残った中から1つに絞る理由を3行で書いてください。検索結果から外す理由を言葉にすると、次に条件を直すときの手がかりになります。
2つの結果が食い違ったときの見方
同じホテルでも、Booking.comの評価とTripadvisorの評価が揃うとは限りません。評価の集め方が別のサービスなので、点数を直接比べても意味がありません。
見るのは点数の高さより、理由の中身です。Tripadvisor側の口コミから、どんな不満が繰り返し出ているかをClaudeに拾わせます。
3件それぞれについて、口コミで繰り返し出ている不満を
2点ずつ挙げてください。Booking.comの設備欄と食い違う点があれば
そこも示してください。設備の有無は、Booking.com側の記載を正とし、口コミの指摘とずれていたら宿への問い合わせ事項に回します。この切り分けなら、Claudeの出力をそのまま信じる場面が減ります。
どちらを先に使うか
順番に決まりはありませんが、迷うなら次の整理が使えます。
| 状況 | 先に使う | 理由 |
|---|---|---|
| 条件がはっきりしている(予算・日程・設備) | 先に使うBooking.com | 理由価格・評価・設備で絞れるため |
| 行き先は決まったが、泊まる場所が決まらない | 先に使うTripadvisor | 理由口コミと周辺スポットで街の感触が分かるため |
| 一軒家など、ホテル以外も候補にしたい | 先に使うBooking.com | 理由説明にhomesが含まれるため |
| 候補2〜3件の最終比較 | 先に使うTripadvisor | 理由compare_hotels で並べられるため |
最後の決め手は、料金と空室を宿泊予約サイト側の表示で見直すことです。Tripadvisorの説明文にも料金と空室状況は含まれますが、予約の直前は、実際に予約する画面の金額と条件に合わせます。
予約の前にClaudeが確認を取る
ここまでの検索・比較は、情報を見るだけの操作です。予約や購入に進むとき、Claudeは先に確認を取る設計だと説明されています。連携が公開された発表記事には「予約や購入をあなたに代わって行う前に、まず確認するよう設計されている」という趣旨の記述があります。
公開されているツール名に、予約や決済を実行するものは並んでいません。Booking.comは accommodations_search のみ、Tripadvisorは検索・比較・詳細の3つです。
予約を確定するのは、宿泊予約サイト側の画面です。Claudeが出した候補を見て、自分で確定します。
もう1つ、発表記事は広告についても述べています。会話に有料の掲載枠や広告回答はなく、複数のコネクタが役立つ場面では両方が並び、有用さの順に表示されます。Booking.comとTripadvisorを両方つないだときも、片方が優遇される仕組みではないと読めます。
現地体験を足すならViator
宿が決まったあと、現地で何をするかを考える段階には、Viatorのコネクタが向きます。
Viatorはツアー・アトラクション・体験のカタログを自然な言葉で検索できるコネクタで、ディレクトリの説明は、目的地・日程・価格帯・カテゴリで絞り込めるとしています。ツールは search_experiences と get_experience_details の2つです。「パリでできること」のような広い希望から、条件に合う体験へ絞る流れを想定しています。
宿の比較で使った会話にViatorも足せば、次のような依頼ができます。
選んだホテルの周辺で、2日目の午後にできる体験を
Viatorから3つ探してください。
雨の日でも楽しめるものを優先して、料金と所要時間も教えてください。Viatorも接続時のサインインは不要です。体験の予約を完了する画面は、Claude側ではなくViator側にあります。
権限を絞りたいとき
コネクタの扱いは、使う前に決めておけます。ヘルプによると、接続した各コネクタの「Tool permissions」で、ツールごとに「Always allow」「Needs approval」「Blocked」を選べます。読み取り専用のツールと、書き込み・削除のツールは種類別に分かれて表示されます。
旅行系のコネクタは検索・照会が中心ですが、ツールが増えたときに備えて、承認が必要な設定にしておくと安心です。Team・Enterpriseでは、Ownerが組織全体で書き込み系を止める設定もできます。
接続するコネクタが増えると、会話の読み込みに余裕がなくなります。ヘルプは、10個以上のコネクタを有効にしているなら「Tool access」を「On demand」に切り替えるよう案内しています。普段は多くのコネクタを入れている場合に当てはまります。
使うときの落とし穴
- 日本の宿の掲載状況は、ディレクトリページから分かりません。検索結果で確かめる前提にします
- 説明文は英語です。日本語で頼めますが、返ってくる口コミの文面の言語は、実際の出力で見ます
- 追加後に使えなくなった・条件が変わった場合は、ディレクトリのページを再確認します。ページには、開発者がツールを変更する可能性があると書かれています
- 料金と空室は、検索時点の値です。予約画面で最終確認します
- Tripadvisorは、同名の地名で聞き返すことがあります。国と都市まで書けば、聞き返しを減らせます
コネクタの全体像と、Claudeが会話の中で候補のアプリを出す仕組みはインタラクティブコネクタの解説に、Coworkでの使い方はCoworkのコネクタ活用にまとめています。
旅行の下調べを1つの会話に集める
Booking.comで広く拾い、Tripadvisorで絞り、Viatorで過ごし方まで決める。3つの役割を1つの会話に集めると、サイトを行き来する回数が減ります。
ただし最終判断は、予約画面で自分の目を通して行います。Claudeが出すのは候補と比較の材料までで、価格や空室は予約の直前に見直す。この線引きを守れば、検索の手間だけを減らせます。