ClaudeとCargoAiを連携する方法 — 航空貨物の運賃検索と追跡を会話で
CargoAiのConnectorをClaudeにつなぐ手順と、必要なCargoMARTのプラン、6つのツールのパラメータ、通知登録の注意点をまとめます。
CargoAiのConnectorをClaudeにつなぐと、航空貨物の運賃と便の検索、AWB(航空運送状)番号での貨物追跡、航空会社の連絡先やグランドハンドリング代理店(GHA)の確認を、会話のなかで頼めます。接続はOAuthで、Claudeの設定画面から数クリックで終わります。
先に確認したいのは契約です。このConnectorは、CargoAiの利用者なら誰でも使えるわけではありません。CargoMARTのPremiumかUltimateのオフィスプランが要ります。この記事は、接続の前提、手順、6つのツールの引数、通知の登録・解除、エラーの読み方を順に説明します。
CargoAi Connectorとは — 提供元・接続先・条件
CargoAiは航空貨物の運賃検索や予約、追跡を扱うプラットフォームです。ClaudeのConnectorsディレクトリには「Anthropic verified」の表示付きで載っており、カテゴリは「Productivity」、提供元はCargoAi、サインインは必須です。ディレクトリへの追加は2026年6月で、接続先は https://api.cargoai.co/mcp です。
ディレクトリの説明文は、フォワーダー(利用運送事業者)がすばやく見積もりを取り、貨物を監視できるようにするAIの貨物エージェント、という趣旨です。CargoMARTでの業務を会話に持ち込める、とも書かれています。
提供元のドキュメントが示す条件は次のとおりです。
接続前に確かめる条件
認証
OAuth 2.0
CargoAiアカウントでログイン
必要なプラン
Premium / Ultimate
CargoMARTのオフィスプラン
使えないプラン
Free / Basic
MCPへのアクセス権なし
ツール数
6
運賃・追跡・連絡先・GHA・通知の登録と解除
Claude側の条件は緩く、Claude.aiのアカウントはどのプランでも構いません。Claude Desktopでも使えます。
「Premium」と「Premium or Ultimate」の表記ゆれ
提供元の同じページの中で、プランの書き方が揃っていません。冒頭の説明は「Premium subscriptionのPlatformユーザー」、前提条件の節は「PremiumまたはUltimate」、エラー表のメッセージは「CargoMART Premium plan」が必要という文面です。
前提条件の節が最も具体的で、FreeとBasicは対象外と明記しています。Ultimateの扱いが気になる場合は、自社のオフィス設定でプランを確かめ、不明ならCargoAiの担当者に聞くのが確実です。プランはCargoMART(app.cargoai.co)のオフィス設定で確認できる、とドキュメントにあります。
ClaudeのWebとDesktopで接続する
提供元のドキュメントが示す手順は、WebとDesktopで共通です。
ClaudeにCargoAiを追加してログインするまで
- 1
コネクタの画面を開く
Claudeの「Settings」から「Connectors」を開き、「Add connector」を押します。
- 2
CargoAiを探す
一覧の検索でCargoAiのConnectorを探します。
- 3
Connectをクリックする
CargoAiのログインページに移ります。
- 4
CargoAiの認証情報でサインインする
CargoMARTで使っているアカウントでログインします。
- 5
新しい会話で使う
接続が済むと、会話でCargoAiのツールが使えます。
「追加」と「接続」は別の操作です。追加しただけではログインしておらず、ツールは動きません。
認証に失敗したときの手がかりは、提供元のエラー表にあります。「No CargoAI account found for this user」は、ログインに使ったメールがCargoAiに登録されていない場合です。Claudeのアカウントと同じメールで入ったつもりでも、CargoAi側が別のメールで登録されていると、このエラーになります。
Claude Codeに入れたい場合
提供元のドキュメントが案内しているのは、Claude.aiとClaude Desktopだけです。Claude Codeでの手順は載っていません。リモートMCPサーバーを足す一般的なコマンドを当てはめると、次の形になります。
claude mcp add --transport http cargoai https://api.cargoai.co/mcp追加後にClaude Codeの会話で /mcp を開き、CargoAiのサーバーを選んでログインします。これはリモートMCPの汎用の入れ方を当てはめた例で、CargoAi側がこの経路を案内しているわけではありません。つながらないときは、Claude.aiかDesktopの経路で切り分けてください。
6つのツールと引数
ディレクトリのページに並ぶツール名は track_shipment・search_rates・airline_contact・gha_information・subscribe_shipment・unsubscribe_shipment の6つです。提供元のドキュメントは、同じ6つを「Track Shipment」「Search Flight Rates」「Get Airline Contact」「Get Ground Handling Agent Info」「Subscribe to Shipment Tracking」「Unsubscribe from Shipment Tracking」の見出しで説明しています。並び順が一致するので、この順に対応していると読めます。
| ツール | できること | 必須の引数 |
|---|---|---|
track_shipment | できることAWB番号で現在の状況・位置・追跡イベントの履歴を返す | 必須の引数awb_number |
search_rates | できること空港間の運賃と便、所要時間、航空会社を返す | 必須の引数destination |
airline_contact | できること航空会社の連絡先を、国・出発空港・航空会社名で絞って引く | 必須の引数なし |
gha_information | できること空港と航空会社ごとのGHAを引く | 必須の引数なし |
subscribe_shipment | できることAWBの追跡更新をメールで受け取る登録 | 必須の引数awb |
unsubscribe_shipment | できることその登録の解除 | 必須の引数awb |
運賃検索の引数
運賃検索は引数が多く、既定値を知っておくと依頼文を短くできます。
| 引数 | 内容 | 省略したとき |
|---|---|---|
destination | 内容到着空港のIATAコード(例: CDG) | 省略したとき必須 |
origin | 内容出発空港のIATAコード | 省略したとき自分のオフィスの空港 |
departure_date | 内容YYYY-MM-DD 形式の日付 | 省略したとき翌日 |
shipment | 内容個数・重量(kg)・容積(m³)・品目・特殊取扱コード | 省略したとき指定なし |
airline_codes | 内容航空会社のIATAコードで絞る(例: AF, QR) | 省略したとき絞らない |
max_legs | 内容区間数の上限。1なら直行便のみ | 省略したとき上限なし |
sorting_method | 内容cheapest_first か shortest_first | 省略したときcheapest_first |
ドキュメントは、検索に数秒かかることがあり、結果がまだ読み込み中ならツールが自動で再取得する、と説明しています。それでも間に合わないと、エラー表の「Rate search timed out」になります。原因は「検索が想定より長引いた」で、対処は再試行です。大きな検索は余分に数秒かかることがある、とあります。
追跡と通知の引数
track_shipment の awb_number と、通知系の awb は、どちらもプレフィックス付きのAWB番号を渡します。ドキュメントの例は 020-12345678 の形です。ハイフンを含む形で伝えると、引数の取り違えを避けられます。
通知の登録は、次の2つの引数で宛先を決めます。
emails: 登録するメールアドレスの配列。省略すると自分のアカウントのメールになるinclude_account_email:emailsに加えて、自分のアカウントのメールも登録するか。既定はfalse
解除も同じ構造です。emails を省略すると、自分のアカウントのメールを外します。
依頼文の書き方
ドキュメントは、ツールごとに英語の依頼例を1つずつ載せています。「Track AWB 020-12345678」「Find the cheapest direct flights from CDG to JFK tomorrow for 100kg」「Get Air France cargo contact at CDG」「Who handles Air France cargo at Frankfurt?」といった文面です。日本語でも、引数に当たる情報が揃っていれば同じツールが呼ばれるはずです。
運賃検索を頼むときは、引数の表と照らして、次の情報を文に入れると往復が減ります。
CDGからJFKへ、明日出発で100kgの貨物の運賃を探して。
直行便だけ、安い順で。航空会社はAFとQRに絞って。この例は、destination・origin・departure_date・shipment(重量)・max_legs・sorting_method・airline_codes のすべてに当たる情報を含めた一例です。実際にどのツール呼び出しになるかは、会話で表示される内容を見て確かめてください。出発空港を省けば自分のオフィスの空港が使われるので、拠点が決まっているなら省いても足ります。
確実にCargoAiを呼ばせる
どのConnectorを使うかはClaudeが判断します。航空貨物の話だと伝わらない短い質問では、別の手段で答えてしまうことがあります。次の2つが有効です。
- 最初のメッセージに「CargoAiで」と入れる
- 同じ用途で何度も使うなら、プロジェクトの指示に一行足す
プロジェクトの指示は、たとえば次のような文面にできます。
AWB番号の追跡、空港間の運賃、航空会社の貨物窓口、GHAに関する質問は、
必ずCargoAiコネクタで確認してから答える。推測で運賃や状況を書かない。この文面はCargoAiのドキュメントにあるものではなく、こうした使い方の一例です。運賃は日々変わる数字なので、「推測で書かない」の一文があると、ツールを呼ばずに答える事態を抑えられます。
通知の登録は、他人のメールにも飛ぶ
6つのツールのうち、データを読むだけではないものが subscribe_shipment と unsubscribe_shipment です。emails に任意のアドレスを渡せるため、依頼文の書き方次第で、社外の関係者のメールを追跡通知の宛先に加えられます。
ドキュメントは、これを防ぐ仕組みには触れていません。使う側が決めておけることは次のとおりです。
- 宛先を明示する。「自分に」なのか「荷主のあの担当者にも」なのかを依頼文に書く
- ClaudeのConnector設定で、通知系のツールは実行前の承認を求める設定にする
- 解除は、登録したのと同じ宛先を指定する。
include_account_emailがfalseのままだと、アカウントのメールは外れない
Team・Enterpriseでは、Ownerが組織全体でConnectorの操作を絞れます。読み取りは許し、通知系は承認制にする、といった分け方の画面はClaudeのツールアクセス設定で説明しています。
送信されるデータと保存期間
提供元のドキュメントのプライバシーの節は、処理するデータを3種類に分けています。
- 認証データ: OAuthのアクセストークンから取り出したメールアドレスとCargoAiのユーザーID。リクエストの認証と、オフィスのプロフィールの特定にだけ使う
- 検索データ: 空港コード、日付、貨物の情報、AWB番号。ツールの処理のためにCargoAiの内部APIへ送られる
- メールアドレス: 通知の登録・解除で渡したもの。CargoAiの追跡サービスへ送られる
MCPサーバーは会話のデータを保存せず、リクエストごとに状態を持ちません。運用ログは30日間保持され、CargoAiのインフラの外には共有されない、とあります。
荷主の名前や貨物の中身を依頼文に書くと、それが検索データとしてどこまで送られるかは、この節からは分かりません。品目として渡す情報は、shipment に必要な範囲に絞るのが無難です。
困ったときの切り分け
提供元のエラー表は3行です。
| エラー | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| MCP access requires a CargoMART Premium plan | 原因FreeかBasicのプラン | 対処PremiumへのアップグレードをCargoAiに相談する |
| No CargoAI account found for this user | 原因ログインしたメールがCargoAiに未登録 | 対処cargoai.coでアカウントを作る |
| Rate search timed out | 原因検索が想定より長引いた | 対処再試行する |
ここに載らない症状は、ClaudeのConnector共通の話になります。ツールが一覧に出ない、承認画面が出ない、Team・Enterpriseで自分の画面にだけCargoAiが見えない、といったときは、Connectorsの全体像で組織側の有効化から順に確かめられます。
他のConnectorとの使い分け
ディレクトリのページは、関連するConnectorとしてGoogle Drive・Google Calendar・Microsoft 365・Notionなどを並べています。CargoAiはこれらと役割が違います。ほかが自社の書類や予定を扱うのに対し、CargoAiは運賃表や追跡という外部の業務データを引く側です。
組み合わせるなら、次のような分担が考えられます。CargoAiで運賃候補を引き、Google DriveやNotionにある荷主ごとの条件メモと突き合わせて、見積もりの案を整える。これはツールの組み合わせ方の一例で、ドキュメントが示す手順ではありません。同じ型の接続手順を別の業務システムで書いた記事に、ClaudeとClarifyを連携する方法があります。
よくある質問
運賃は予約や発注まで進められますか
ドキュメントの6つのツールは、検索・追跡・連絡先の照会・通知の登録と解除です。予約や発注に当たるツールはありません。見積もりの比較までをClaudeに任せ、申し込みはCargoMARTで行う形になります。
日本の空港でも使えますか
引数の例はCDGやJFKなどのIATAコードで、対応空港の一覧や地域の制限はドキュメントに記載がありません。日本の空港コードで検索し、結果が返るかを試すのが確実です。