Claude Code v2.1.273 — MCP切断通知とリモートセッションのフォークを追加
Claude Code v2.1.273は64項目の更新です。LLMゲートウェイ向けヘッダー、MCP切断通知、リモートセッションのフォークが加わりました。
Claude Code v2.1.273は64項目の更新です。内訳は新機能・設定追加3件、修正19件、仕様の巻き戻し1件、改善12件、仕様変更4件、VS Code拡張2件、Windows対応1件、Claude Code on the web 6件、Claude Tag(Slack連携)10件、Code Review 6件です。目玉は3つあります。LLMゲートウェイ向けのリクエストヘッダー追加、MCPサーバーの自動再接続失敗を知らせる通知、そしてリモートセッションをClaude appからフォークする機能です。
CVEや資格情報漏出、強制的なbreaking changeへの対応は含まれていません。ひとつ前のv2.1.272がバグ修正のみの軽量リリースだったのに対し、v2.1.273は新機能・設定追加が3件加わり、規模の大きい更新になっています。
このリリースで何ができるようになるか
LLMゲートウェイ向けに5種類のリクエストヘッダーが追加された
x-claude-code-request-class、x-claude-code-agent-type、x-claude-code-prev-tool-durations、x-claude-code-compaction、x-claude-code-context-compactedの5つのHTTPリクエストヘッダーが追加されました。既定では送信されず、環境変数CLAUDE_CODE_GATEWAY_HINT_HEADERS=1を設定したときだけLLMゲートウェイ宛のリクエストに付きます。
export CLAUDE_CODE_GATEWAY_HINT_HEADERS=1各ヘッダーが運ぶ値の形式は公開されていません。ヘッダー名から用途を断定せず、自社ゲートウェイでの取り扱いを決める前に、実際のリクエストを確認しておくと想定外の挙動を避けられます。ゲートウェイが受け取るリクエストの中身はClaude Code LLM gatewayのプロトコルにまとめています。
MCPサーバーが自動再接続に失敗すると通知が出るようになった
セッション途中でMCPサーバーが切断し、Claude Codeの自動再接続も失敗したときに、通知が表示されるようになりました。通知は/mcpを指しており、その場でサーバーの接続状態を確認できます。MCPサーバーの自動再接続の仕組み自体はMCPのツール更新と接続断からの自動再接続の仕組みで解説しています。
リモートセッションをClaude appからフォークできるようになった
claude --remote-controlまたは/remote-controlで開始したセッションを、Claude appからフォークできるようになりました。フォークしたセッションは元のセッションとは独立し、あなたのコンピューター上でバックグラウンドセッションとして動きます。Remote Controlの基本的な使い方はClaude Code Remote Controlで作業を別デバイスに引き継ぐで確認できます。
あなたの開発フローはどう変わるか
まず決めるのは、CLAUDE_CODE_GATEWAY_HINT_HEADERS=1を有効にするかどうかです。LLMゲートウェイを自前運用しているなら、ここが入口になります。ヘッダーの中身は未公開のため、既存のログ処理やルーティングロジックに新しいヘッダーが混ざっても壊れないかを、先に確認してから決めることになります。
MCPまわりは修正が厚めです。組織のallowManagedMcpServersOnly・deniedMcpServers・disableClaudeAiConnectorsが、MDMまたはmanaged-settings.json経由の設定とサーバー管理側の設定が同時に存在する場合に無視されていた不具合が直りました。MCPサーバーのサインインがセッション途中で切れたときのエラーメッセージも、/mcpでの再認証方法を示す形に改善されています。
フォーク機能が効くのは、スマホやWebで操作中のセッションから、ローカルPCへ別作業を分岐させたい場面です。あわせて、Claude Desktop・VS Code・JetBrainsのセッションに接続したRemote Controlクライアントが、コンテキストウィンドウの使用率を尋ねると拒否されていた不具合も直りました。
分類器の既定が動く先も変わりました。Bedrock・Vertex・Foundry上でauto modeを使っている場合が対象です。これまではClaude APIと同じ既定が使われていましたが、v2.1.273では「当面は」ローカル分類器が既定になりました。プラットフォーム側のサーバー分類器を使うには、環境変数CLAUDE_CODE_AUTO_MODE_SERVER=1を設定します。
export CLAUDE_CODE_AUTO_MODE_SERVER=1Bedrock・Vertex・Foundry経由の401/403エラーと、Claude apps gatewayの403エラーの文言も改善されました。これまでは/loginを促すだけでしたが、更新すべき資格情報の名前を示すか、ゲートウェイ管理者に問い合わせるよう案内する形に変わっています。加えて、Claudeアカウントでのサインインは、claude.aiのプラグインへのアクセスも新たに要求するようになりました。
主な変更点
権限・サンドボックスの修正
Bashコマンドが複雑すぎて権限チェッカーが完全には解析できないとき、permissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesのプロンプトがスキップされてしまう不具合が直りました。bypassモードでサブシェルの中にrmを隠す抜け道も塞がれています。組織がSkillsを無効化した後も、claude.aiから同期済みのSkillが使え続けていた不具合も直り、今後は復元可能なゴミ箱へ移動します。permissions.blockReadsOutsideWorkingDirectoriesまわりでは、リポジトリの設定で選ばれたメモリーディレクトリが、プロンプトへの読み込み・想起・インデックス化・メモリー抽出のいずれにも使われなくなりました。
v2.1.268で入った、権限チェッカーが解析できないBash行(evalやenv -Cなど)にもReadとEditの拒否ルールを適用する変更は、今回巻き戻されました。time -p make buildのようなコマンドは拒否ではなく再びプロンプトが出る挙動に戻っています。経緯はv2.1.268の記事で確認できます。
セッション・サブエージェントまわりの修正
/login・/upgrade・/extra-usageが会話のそれまでの思考内容を破棄し、次のリクエストでプロンプトキャッシュを丸ごと再構築させていた不具合が直りました。クラウドまたはRemote Controlセッション中、添付ファイルをチャットへ貼り付けた状態でArtifactツールがそのファイルをアップロードする場面があります。ここでauto modeが承認待ちのまま止まっていた不具合が解消しました。
長時間セッションでは、.gitディレクトリが削除・移動された後もスタブの.git/info/excludeを再作成し続ける不具合がありました。この不具合が直っています。
サブエージェントの結果が消えるケースも複数直りました。ストリーミング応答の最後にトークン使用量が含まれない、またはモデルIDが付いていない場合、成功していても失敗として報告され、結果が届きませんでした。SDKと--output-format stream-jsonの出力でも同様です。CLAUDE_AUTO_BACKGROUND_TASKSなどでサブエージェントがバックグラウンドに移された場合、残りのメッセージと最終レポートが欠けていた不具合も直っています。
コンテキストメーターとauto-compactの数え方も直りました。advisor toolのターンを実際の約2倍として数え、実際の半分程度でauto-compactが発動していた不具合です。ほかにも2件あります。agentsパネルからすでに消えたagent-teamのチームメイトを理由に/tuiが再起動を拒否していた不具合と、.claude/scheduled_tasks.jsonが新しいworktreeなど別フォルダへコピーされた後、保存済みのスケジュールタスクが誤ったセッションで実行されていた不具合です。
入力・表示の細かい修正
シェルモードに入っている状態で!を入力すると先頭の!が消え、! grep …のような否定コマンドが打てなかった不具合が直りました。macOSでは、ドラッグ&ドロップしたスクリーンショットや、OSが別パスとして報告するファイルをReadすると「symlink resolution changed after permission was checked」というエラーで拒否されていた不具合が直っています。ほかに、コンパクション中のステータス行で省略記号が二重(「……」)に表示される不具合、Artifactの読み取りや公開のあとにfrontend-designプラグインを誤って提案するスピナーのヒントも修正されました。
Artifactツールの改善
Artifactツールでは、配信できないファイル形式を公開しようとしたときのエラーが、対応形式と代替手段を示す形に改善されました。ページを読み取ると、そのページで使えるartifactサービスの機能とデータベースのルールが示されるようになりました。データベースの更新は、ドキュメント全体を書き直さずに単一フィールドだけを削除できるようになりました。公開処理は、claude.aiへの到達後に接続が切れた場合、失敗させたり重複バージョンを作ったりせず、安全に再送されるようになっています。
エラーメッセージ・パフォーマンスの改善
長時間セッションでは、hookの進行状況とサブエージェントの活動状況を更新のたびに会話全体から再計算しなくなりました。応答性が改善しています。
GitHub関連のエラーメッセージも各所で具体化されました。IPアローリスト・アプリインストールの停止・SAMLシングルサインオンが原因のクラウドセッションGitHubエラーは、原因を示すメッセージに変わっています。/install-github-appが、SAMLシングルサインオンによるブロックを「admin permissions required」と誤って報告していた不具合も直りました。/autofix-prはgh pr viewが失敗したときgh自身のエラー(サインイン・SAML・レート制限)を表示します。GitHub Webhookの配信設定に失敗した理由(GitHubアカウント未連携など)も具体的に示すようになりました。
/web-setupのエラーでは、拒否されたGitHubトークンに考えられる理由と対処法が並びます。接続失敗時は設定済みのプロキシやTLS証明書の問題も名指しします。セッション中のSSL証明書・プロキシ接続エラーも同様です。NODE_EXTRA_CA_CERTSのような具体的な修正対象を示す形に変わりました。Claudeのログイン期限切れ・失効でクラウドセッションを作成できないときのエラーも、/loginの実行を促す形に変わっています。
仕様変更
OTEL_LOG_TOOL_DETAILS=1のコスト・トークンメトリクスに、実際のagent・skill・plugin・MCPサーバー名が含まれるようになりました。/bugと/feedbackの報告内容は、直近のAPIリクエストからモデル・システムプロンプト・ツールなどモデルの挙動に関わるパラメータだけを含むようになり、リクエストメタデータやCLAUDE_CODE_EXTRA_BODYのフィールドは含まれなくなっています。
VS Code拡張・Windows
VS Code拡張では、プロダクトフィードバックを無効化している組織で「Report a problem」がまだ表示されたり、/bug・/feedbackがレポートフォームを開いてしまったりする不具合が直りました。VS Code拡張ではWindows上で、完了したターンの後にセッションが終了したかのような赤い「Claude Code process exited with code 4294967295」バナーが出る不具合も直りました。Windowsでは、--add-dirでマップ済みネットワークドライブを追加した際のUNCパスに対する権限チェックが改善されています。
Claude Code on the web
組織の管理者がコネクタを削除して再追加した後、routineがそのコネクタへのアクセスを失ったまま古いコネクタを呼び続ける不具合が直りました。組織設定からセルフホスト環境を作成する際、サーバーエラーで作成途中のまま残ることがあった不具合も修正されています。
管理画面まわりも整理されました。管理者向けの「Share cloud sessions」設定は、Claude Codeページから「データとプライバシー」配下に移り、同項目の管理者も操作できるようになりました。New routineページやEdit routineダイアログでは、入力したルーチン名・プロンプト・編集内容を破棄する前に「未保存の変更を破棄しますか?」という確認が入ります。クラウド環境を持たない新規ユーザー向けのMac/Windowsデスクトップアプリダウンロード全面画面は廃止されました。そのままセットアップに進みます。
ルーチン詳細ページのレイアウトも変わりました。パンくずにメニューとリネーム、オン/オフ切り替えとRunボタンが上部に移動し、実行履歴もルーチンの設定と並んで表示されるようになっています。
Claude Tag(Slack連携)
Enterprise Gridの接続が切れても、そのワークスペースの1つが接続されたままの状態でアプリを再インストールすると、数分後にClaudeが応答しなくなる不具合が直りました。組織共有のプライベートSlackチャンネルで設定したスケジュールタスクが、エラーも出さないまま二度と投稿されなくなる不具合も直り、作成時のスレッドで投稿を続けるようになっています。Claudeが作業途中の古いスレッドに返信すると、作業がゼロからやり直しになり、それまでの成果が失われることがあった不具合も修正されました。アカウントトークンの更新直後に、実際には環境があるのに「Claude Code環境が見つかりません」という誤った通知でメッセージが失われる不具合も直っています。
AWS連携は署名まわりが中心です。Budgets・Savings Plans・WAF Classic・Import/Exportといったリージョンを持たないエンドポイントへの接続が、これまで拒否されていました。Global Acceleratorへのリクエストの署名も正されています。リクエストの署名に失敗する場合(リージョンを持たないホスト名など)、理由と対処法が示されるようになりました。
認証まわりも直っています。OAuthのclient-credentialsとJWT-bearer接続は、トークンタイプを小文字で返すプロバイダーで失敗していました。標準のBearerスキームで送るようになり解消しています。チャンネルマネージャーの追加が、Enterprise Grid共有チャンネル・Claude未使用のチャンネル・レガシーなプライベートチャンネルで拒否されていた不具合も直りました。
Claudeの振る舞いも変わりました。依存するインシデントチャンネルのような関連パブリックチャンネルの監視を、指示なしで自動的に始めるようになっています。管理者向けMemoryページでは、Claudeが自律的に立ち上げたSlackチャンネルの保存済みメモリーが一覧に出ていなかった不具合が直り、開く・編集・削除ができるようになりました。
Code Review
「Additional findings」を含む以前のレビューがあるPRにベースブランチをマージすると、フルレビューが走ってしまう不具合が直りました。以降は軽量なフォローアップレビューになります。REVIEW.md全体が、@メンション・複数行にまたがるコードスパン・バッククォートで囲んだHTMLタグを理由に無視されていた不具合も直り、変更ファイルへのリンクを含む行だけが除外対象になりました。
レビューの中身も精緻になりました。提案されるフィックスには、変更対象の挙動に依存する他コードが何を維持すべきかが示されるようになっています。2箇所目の影響範囲を指すレビューコメントも、省略された文でなく完全な文で状況を説明するようになりました。
投稿の重複・欠落も解消しています。/ultrareview --postは、GitHubエラー後の再試行で指摘コメントが二重投稿・未投稿になっていた不具合が直り、コメントにレビュー対象のコミットが明記されるようになりました。オーナー名またはリポジトリ名に大文字を含むGitHubリポジトリで、空または内容が同一のpushが再レビューされていた不具合も直っています。
Bedrock・Vertex・Foundryのauto mode分類器は、API準拠の既定からローカル既定へ戻った
Bedrock・Vertex・Foundry向けのauto mode分類器は、v2.1.236でClaude APIと同じ既定に揃えられ、深刻度スコア付き分類も含めて動作が揃えられました。v2.1.273はこの方向を「当面は」反転させ、ローカル分類器を既定に戻しています。サーバー側を使い続けたい場合はCLAUDE_CODE_AUTO_MODE_SERVER=1が必要です。
「当面は」という留保付きの表現から、これが最終形ではなく暫定措置だと読み取れます。ただし、反転の理由(レイテンシー・可用性・分類精度のいずれが動機か)は公表されていません。Bedrock・Vertex・Foundry上でauto modeを無人運用しているチームは、分類器がローカルとサーバーのどちらで動いているかによって判定基準が変わりうる点を踏まえ、設定を明示しておくのが安全です。auto mode分類器が何を止めているかの基本的な仕組みはClaude Codeのauto mode分類器は何を止めているかにまとめています。この暫定措置はv2.1.278でサーバー側判定に戻り、対象もClaude APIとEnterpriseへ広がりました(Claude Code v2.1.278)。
ゲートウェイ運用と個人利用で、v2.1.273の効き方は分かれる
| 利用形態 | 影響度 | 具体的に変わること |
|---|---|---|
| LLMゲートウェイを自前運用しているチーム | 影響度条件次第 | 具体的に変わること明示的に有効化したときだけ付くヘッダーで、中身が未公開のため、既存処理への影響を先に確認する必要がある |
| MCPサーバーを日常的に使うチーム | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わること切断・再接続失敗の通知や、組織のMCP管理設定が無視される不具合が直る |
| Remote Controlを使う個人・チーム | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わることClaude appからのフォークが加わり、Desktop/VS Code/JetBrainsからの利用も安定する |
| Bedrock・Vertex・Foundryでauto modeを無人運用している組織 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わること分類器の既定がローカルに戻るため、動作環境の想定を見直す必要がある |
| サブエージェント・バックグラウンドタスクを多用する開発者 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わること失敗として誤報告される不具合や、worktreeコピー後のスケジュールタスク誤実行が直る |
| VS Code拡張・Claude Tag・Code Reviewを日常利用している人 | 影響度明確な恩恵あり | 具体的に変わることフィードバック画面の誤表示やSlack連携の投稿漏れなど、体感に直結する不具合が複数直る |
| ローカルの短時間セッションだけを使う個人利用 | 影響度ほぼ影響なし | 具体的に変わること今回の主な追加・修正はゲートウェイ・MCP管理・Remote Control・組織運用が中心 |
まとめ
v2.1.273は64項目の更新です。目玉はLLMゲートウェイ向けのリクエストヘッダー追加、MCPサーバーの切断通知、Remote Controlセッションのフォークです。加えて、Bedrock・Vertex・Foundryのauto mode分類器の既定がローカルへ戻る仕様変更、権限チェッカー・サブエージェント・組織のMCP管理設定まわりの修正が多数入りました。CVEや強制的なbreaking changeはありません。
恩恵の大きさは利用形態で分かれます。MCPサーバー・Remote Control・Bedrock/Vertex/Foundry経由のauto modeを運用しているチーム、サブエージェントやバックグラウンドタスクを多用する開発者には、体感できる修正が複数届きます。ローカルの短時間セッションだけを使う場合、今回の変更が直接目に見える場面は多くありません。
更新方法はインストール手段で決まります。ネイティブインストールなら更新はバックグラウンドで適用され、次回起動時から有効になります。Homebrewの場合はインストールしたcaskに応じてbrew upgrade claude-codeまたはbrew upgrade claude-code@latest、WinGetの場合はwinget upgrade Anthropic.ClaudeCodeで更新します。
関連ガイド
このバージョン単体の位置づけや前後の版とのつながりは、Claude Codeの基礎ガイドでまとめて確認できます。
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