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ClaudeでCortellis RegulatoryとCMC Intelligenceを使い分ける方法

ClaudeでCortellis RegulatoryとCMC Intelligenceを使い分ける方法

Clarivateの2つのコネクタは、規制全般を引くRegulatoryと、製造・品質(CMC)の要件を引くCMC Intelligenceに分かれます。購読、接続手順、質問の書き分けを説明します。

ClarivateのCortellisには、Claudeにつながるコネクタが2つあります。Cortellis Regulatory Intelligenceは各国の規制文書や規制の比較表を引き、Cortellis CMC Intelligenceは医薬品の化学・製造・品質管理(CMC)の要件を引きます。

選ぶ基準は、聞きたいことが「承認や臨床試験の規制全般」か「製造・品質の書類と変更手続き」かです。どちらも使うには、Claudeのプランとは別に、Clarivateの購読が必要です。

2つのコネクタは何を引くのか

Regulatory Intelligenceは、アナリストが書いた規制の要約、各国当局の一次文書、国別の規制比較表、文書の版履歴にアクセスします。CMC Intelligenceは、低分子とバイオ医薬品について、承認前のCTD構成に沿った申請書類の要件と、承認後の変更(バリエーション)要件を国別に比べられる形で扱います。

比べる点Regulatory IntelligenceCMC Intelligence
引く内容Regulatory Intelligence規制の要約、当局の一次文書、国別比較表、版履歴CMC IntelligenceCTD構成の承認前要件、承認後の変更要件
向く質問Regulatory Intelligence有害事象の報告期限、表示言語、手数料と審査期間CMC Intelligence安定性データ、製造所変更の分類、局方の受け入れ
必要な購読Regulatory IntelligenceCortellis Regulatory IntelligenceCMC IntelligenceCortellis CMC Intelligence
掲載時期Regulatory Intelligence2026年3月CMC Intelligence2026年8月

購読が別という点が、この2つの最初の分かれ目です。片方の購読しかないアカウントで、もう片方のコネクタをつないでも、中身は使えません。

くらべる

同じ医薬品の質問でも入口が変わる

規制の側

Regulatory Intelligence

「日本の治験届に必要な書類は何か」「欧州の医薬品の安全性監視の指針は最新版か」のように、制度と手続きを尋ねる質問が向きます。

製造・品質の側

CMC Intelligence

「モノクローナル抗体の原薬製造所を変えたとき、各国でどの変更区分になるか」のように、製造の変更や申請書類の中身を尋ねる質問が向きます。

使う前に必要なもの

Clarivateの案内ページによると、前提は2つです。Cortellisの該当製品の購読があるClarivateアカウントと、コネクタに対応したClaudeのプランです。案内ページが挙げるプランはPro、Max、Team、Enterpriseです。

購読がないアカウントでも、サインインそのものは通ります。ただし、ツールを呼ぶと「有効な購読が必要」という趣旨のエラーが返ります。「つながったのに何も出ない」ときは、まずここを疑います。

Claudeのサポート記事は、Webコネクタを全ユーザーが使えると説明しています。一方、Clarivateの案内が前提に置くプランはPro以上です。無料プランで試したい場合は、Clarivate側の前提と食い違う点を踏まえておく必要があります。

接続は一度行えば、claude.ai、Claude Desktop、Claudeのモバイルアプリで共通に使えます。

接続の手順

手順

Cortellisコネクタをつなぐ流れ

  1. 1

    組織で有効にする(TeamとEnterpriseのみ)

    OwnerまたはPrimary Ownerが、管理設定のConnectorsからディレクトリのCortellisを組織に追加します。ディレクトリに出ない場合は、カスタムコネクタとして名前とリモートMCPサーバーのURLを入れます。OAuthのクライアントIDとシークレットは空欄のままで、Claudeが自動で登録します。

  2. 2

    各自がClarivateのアカウントでつなぐ

    Customize、Connectors、Discoverの順に開き、Cortellisを選んでConnectします。Clarivateのサインイン画面に移るので、購読を持つアカウントで入り、同意画面を承認します。画面の名称はClaudeの版によってSettings、Connectors、Browse connectorsの場合もあります。

  3. 3

    チャットでオンにする

    新しいチャットの「+」メニューで、該当コネクタがオンになっているかを確かめます。初回のツール呼び出しでは許可を求められることがあり、そのときはAllowを選びます。

組織での有効化は、データや認証情報の共有にはなりません。各メンバーは自分のClarivateアカウントで接続し、自分の購読が及ぶ範囲だけを見ます。管理者がコネクタの権限を絞る方法は、Claude Enterpriseのコネクタ制限の記事にあります。

カスタムコネクタで入れるURLは、Regulatoryが https://api.clarivate.com/lifesciences/mcp-regulatory/mcp、CMC Intelligenceが https://api.clarivate.com/lifesciences/mcp-cmc/mcp です。

Regulatory Intelligenceのツールは掘り下げる順に使う

Clarivateの案内ページには、Regulatory Intelligenceのツールが12個並びます。うち1個は「Deprecated」と明記されたエージェント型ツールで、残る11個が検索と取得に分かれます。

役割ツール
条件の絞り込みツールExtract Librarian Filter Values(地域、製品種別、IDRAC識別子を質問文から解決)
検索(要約)ツールSearch Regulatory Summariesのfiltered版とsemantic版
検索(原文)ツールSearch Reference Documentsのfiltered版とsemantic版
国別比較ツールSearch Global Regulatory Comparison Tables
取得ツールGet Regulatory Summary Answers、Get Regulatory Document Structure、Get Regulatory Document Sections
版の追跡ツールGet Document Version History、Get Document Version Diff

filteredはキーワードや実体名での検索、semanticはベクトル類似度での検索です。条件が決まっているなら前者、言い回しが曖昧なら後者という使い分けになります。

流れとしては、要約で全体像をつかみ、原文の文書を特定し、構造(目次)を取ってから必要な節だけを取得します。構造のツールは節の中身を返さず、節の見出しとページ範囲だけを返します。長い指針を丸ごと取らずに済む設計です。

版の追跡は、規制の質問で効きます。Version Historyで同じ文書の版を並べ、Version Diffで古い版と新しい版の本文の差を取れます。案内ページの例題にも「EMAの医薬品の安全性監視の指針(GVP)モジュールVIで直近の版は何が変わったか、それが現行版か」という質問があります。

CMC Intelligenceは質問に国と製品の型を入れる

CMC Intelligenceの案内ページに載るツールは、Cortellis CMC Intelligence Agentの1つです。説明は、低分子とバイオ医薬品の製剤について世界のCMC要件を持つデータベース、というものです。

Regulatoryのように検索・取得のツールが分かれていないので、使い分けは質問文で行います。案内ページの例題から、型が読み取れます。

  • 製品の型を入れる: 固形経口剤の低分子、モノクローナル抗体、バイオシミラー、ワクチン
  • 国・地域を並べる: 米国、EU、日本、カナダ、豪州、ブラジル、中国、インド
  • 文書の段階を入れる: 申請書類の要件か、承認後の変更か

承認後の変更では、製造所や原薬製造者の変更がどの区分になるかを国別に比べる質問が例に挙がっています。

質問の頼み方とプロジェクト指示の例

ここからは、Claude側の具体策です。コネクタは「入れるだけ」では使われないことがあるため、頼み方を固定しておくと安定します。案内ページも、Claudeがコネクタを使わずに答えたときは、チャットでオンにし、質問文にコネクタ名を入れるよう勧めています。

例えば次のような形です(Clarivateの例題に沿って日本語にした形)。

Cortellis CMC Intelligenceを使って答えてください。
対象: 固形経口剤の低分子医薬品
質問: 承認申請で求められる安定性データを、米国・EU・日本で比べてください。
条件: 国ごとに根拠のレコードを示し、国で違う点を表にしてください。

規制の質問なら、先頭を「Cortellis Regulatory Intelligenceを使って」に替え、文書名と版を指定します。

プロジェクトの指示欄に、次のような運用ルールを置いておく方法もあります。これは設計例で、Clarivateの仕様ではありません。

規制・製造要件の質問では、次の順で動く。
1. 規制全般はCortellis Regulatory Intelligence、
   製造・品質はCortellis CMC Intelligenceを使う。
2. 回答には、引いたレコードの出典を国ごとに付ける。
3. 出典を示せない主張は「根拠なし」と書く。
4. 版が変わりうる文書は、版の履歴を確認してから答える。

回答の出典は、Claudeが引いたCortellisのレコードとして示されます。引用を開いてレコードを確かめる、という反復を会話の中で回すのが、このコネクタの使い方の中心です。

つまずいたときの切り分け

切り分け

コネクタが動かないときの順番

  1. Q該当コネクタがディレクトリや一覧に出ているか
    答えがいいえのとき

    TeamまたはEnterpriseなら、Ownerが組織で有効にしていません。Ownerに有効化を頼みます。

    答えがはい
  2. Qツールが「購読が必要」というエラーを返すか
    答えがいいえのとき

    サインインしたアカウントに、その製品の購読がありません。Disconnectしてから、購読のあるアカウントでつなぎ直します。RegulatoryとCMC Intelligenceは購読が別です。

    答えがはい
  3. Qつながっているのに失敗する、または再サインインを求められるか
    答えがいいえのとき

    サインインには有効期限があります。コネクタを開いてDisconnectし、もう一度Connectします。

    チャットの「+」メニューでオンになっているかを見て、質問文にコネクタ名を入れます。

落とし穴

掲載ページと案内ページでツール欄が食い違う

Claudeのコネクタ掲載ページのRegulatory Intelligenceには、ツールとして「Cortellis_Regulatory_Intelligence_Agent」だけが載っています。Clarivateの案内ページでは、このツールは「Deprecated — explicit use only」とされ、ほかに11個のツールが並びます。接続後に使えるツールの実際の一覧は、Claudeのコネクタ設定画面で見るのが確実です。

Microsoft 365 Copilot Chatのように、同じ内容を別のアシスタントで使う道もあります。Clarivateの案内ページでは、Regulatory Intelligenceは対応、CMC Intelligenceは「Not currently supported」と書かれています。Copilot Studioやサーバー間のAPIは両方が対応です。

隣接するコネクタとの使い分け

掲載ページの「関連コネクタ」には、PubMed、Consensus、IHME GBD、Wiley Scholar Gateway、Clinical Trials、Elicitが並びます。いずれも、規制の原文ではなく文献や統計、試験登録を引く入口です。

コネクタ全体の仕組み(ディレクトリ、カスタム追加、権限)はClaudeのコネクタ解説にまとまっています。製薬領域でClaudeに任せやすい作業の全体像は、Claude製薬創薬活用ガイドで見られます。

結果を使う前に人が確かめること

CortellisはClarivateのアナリストが編集したコンテンツで、掲載ページは「人手でキュレーションされた」規制情報と説明しています。それでも、Claudeの回答は質問の読み取りと要約を経ています。申請や変更届のような提出物の根拠にするときは、引用されたレコードを開き、当局の原文と版を確かめてください。

Clarivateは、これらの連携の利用がClarivateの利用規約に従うと案内しています。社内の規程でデータの扱いが決まっている場合は、質問に開発中の情報を入れる前に、その確認が要ります。

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