Claudeの歴史を年表で振り返る — 2023年のClaude 1から2026年のHaiku 5.5まで
2023年3月のClaude 1から2026年10月のHaiku 5.5・Ultraプランまで。モデル32、コンテキスト9Kから1M、プラン、提供基盤、Claude Codeの節目を年ごとに並べた年表です。
Claudeは2023年3月に公開され、2026年10月までに、この記事が取り上げるモデルだけで32を数えるまでに増えました。入力できる量は9Kトークンから1Mトークンへ、約110倍です。最初はチャットのAIだったものが、いまはコードを書き、ブラウザを操作し、Slackで仕事を受ける製品群になっています。
この記事は、その3年7か月を年ごとに並べた年表です。日付は発表記事や各リリースノートの掲載日に合わせています。現行モデルの仕様や料金の比較はClaudeのモデル一覧にあり、ここでは「いつ何が出たか」に絞ります。
3年7か月の変化
取り上げたモデル
32
Claude 1からHaiku 5.5まで
コンテキスト
9K → 1M
トークン数の最初と最新
評価額
615億 → 9650億ドル
2025年3月のシリーズEから2026年5月のシリーズH
2023年 — Claude 1から200Kコンテキストまで
最初の1年は、モデルの世代より先に「どれだけ長く読めるか」が動きました。2023年3月14日にClaudeとClaude Instantが公開され、5月11日には、コンテキストが9Kから100Kトークンへ広がります。約75,000語に相当し、数百ページの資料を1分足らずで処理できるという説明でした。
7月11日のClaude 2と同じ日に、claude.aiの公開ベータが始まりました。9月のClaude Pro(月額20ドル)が最初の有料プランです。
2023年の主な出来事
- 3月14日Claude 1とClaude Instant
- 5月11日コンテキストが100Kトークンに
- 7月11日Claude 2とclaude.aiの公開ベータ
- 8月9日Claude Instant 1.2
- 9月7日Claude Pro(月額20ドル)
- 9月25日Amazonが最大40億ドルを出資
- 11月21日Claude 2.1が200Kコンテキストとツール利用ベータに対応
9月25日のAmazonによる最大40億ドルの出資は、のちの計算資源の話につながります。AWSとの関係はAnthropicとAmazonの提携の歴史に別にまとめています。
2024年 — 3段構成とArtifacts、Computer use、MCP
2024年は、モデルの名前の付け方が決まった年です。3月4日のClaude 3でOpus・Sonnet・Haikuの3段構成が始まり、3月13日にHaikuが続きました。コンテキストは3系も200Kで、Claude 2.1の水準が引き継がれています。
6月20日のClaude 3.5 Sonnetは、Claude 3 Opusを上回る性能を2倍の速さで出すSonnetでした。同時に導入されたArtifactsは、会話の横にコードや文書を表示する機能で、数日後の6月25日にはProjectsが加わります。チャットの横に成果物を置く機能が続いた時期です。
2024年の主な出来事
- 3月4日Claude 3 OpusとSonnet
- 3月13日Claude 3 Haiku
- 3月19日Google CloudのVertex AIで提供
- 5月1日Teamプラン(1席月額30ドル)とiOSアプリ
- 6月20日Claude 3.5 SonnetとArtifacts
- 6月25日Projects
- 7月16日Androidアプリ
- 8月14日APIにプロンプトキャッシュ(ベータ)
- 9月4日Enterpriseプラン
- 10月8日Message Batches API(ベータ)
- 10月22日Claude 3.5 Sonnet(新版)、3.5 Haiku、Computer use
- 11月25日Model Context Protocol(MCP)
プラン側では、5月のTeamが月額30ドル・5席以上という条件で始まりました。9月のEnterpriseを含め、個人向けのProに加えて組織向けの窓口が2024年のうちに出そろっています。
APIでは、同じ前置きを使い回すプロンプトキャッシュと、料金が半額になるバッチ処理がこの年に入りました。どちらも、APIを大量に回す使い方の前提になっています。10月22日のComputer useは、Claudeが画面を操作する機能の公開ベータです。
11月25日に発表されたMCPは、AIと外部のデータやツールをつなぐ共通規格です。
2025年 — Claude Codeが登場し、4系へ
2025年の主役はモデルよりもClaude Codeです。2月24日にClaude 3.7 Sonnetが拡張思考を備えたハイブリッド推論モデルとして登場し、同じ日にClaude Codeが限定プレビューとして公開されました。
5月22日にはClaude 4世代のOpus 4とSonnet 4が出て、Claude Codeも正式版(GA)になります。ここから秋にかけて、Claude Codeの周辺が急速に厚くなりました。機能ごとの導入時期を追うならClaude Codeの機能年表が細かく、下の年表は節目だけです。
2025年の主な出来事
- 2月24日Claude 3.7 SonnetとClaude Codeのプレビュー
- 3月3日シリーズE(評価額615億ドル)
- 3月20日Web検索(米国の有料ユーザー向けプレビュー)
- 4月15日Research
- 5月1日Integrations
- 5月22日Claude Opus 4・Sonnet 4、Claude Code GA
- 8月5日Claude Opus 4.1
- 8月12日Sonnet 4が1Mコンテキストをベータで対応
- 8月20日Team・EnterpriseでClaude Code
- 8月25日Claude in Chrome(試験提供)
- 9月2日シリーズF(調達130億ドル、評価額1830億ドル)
- 9月29日Claude Sonnet 4.5、Claude Agent SDK
- 10月9日Claude Codeのプラグイン
- 10月15日Claude Haiku 4.5
- 10月16日Agent Skills
- 10月20日Claude Code on the web
- 10月23日Google Cloud TPUの利用拡大
- 11月18日Microsoft・NVIDIAとの提携、Microsoft Foundry
- 11月24日Claude Opus 4.5
秋のSonnet 4.5と同じ日には、Claude Code SDKがClaude Agent SDKになっています。SDKの名前が、Claude Code専用のものから変わりました。プラグイン、Agent Skills、Webからの利用が10月の3週間に続いて出たことも、この年の特徴でした。
2026年 — 5系、Cowork、Ultraまで
2026年は10か月で、この記事が取り上げるモデルが14増えました。名前の体系も変わります。4.6・4.7・4.8と刻んだあと、6月にFable 5とMythos 5、続いてSonnet 5、Opus 5と進み、9月から10月にかけて5.5世代がOpus、Sonnet、Haikuの順にそろいました。
2026年の主な出来事
- 1月12日Cowork(プレビュー)
- 2月5日Claude Opus 4.6(1Mコンテキストはベータ)
- 2月12日シリーズG(調達300億ドル、評価額3800億ドル)、Enterpriseのセルフサーブ
- 2月17日Claude Sonnet 4.6
- 3月13日Opus 4.6とSonnet 4.6で1MコンテキストがGA
- 4月7日Claude Mythos Preview(限定提供)
- 4月8日Claude Managed Agents(ベータ)
- 4月9日CoworkがmacOSとWindowsで正式提供
- 4月16日Claude Opus 4.7、Bedrockの全顧客にClaudeを開放
- 4月17日Claude Design
- 5月11日Claude Platform on AWS
- 5月28日Claude Opus 4.8、シリーズH(調達650億ドル、評価額9650億ドル)
- 6月9日Claude Fable 5とMythos 5
- 6月23日Claude Tag(Slack)
- 6月30日Claude Sonnet 5
- 7月24日Claude Opus 5
- 8月19日Files APIがGA
- 8月26日Claude in ChromeがGA
- 9月1日Claude Fable 5.1とMythos 5.1
- 9月16日Coworkがすべての会話に
- 9月22日Claude Opus 5.5
- 9月28日Claude Sonnet 5.5
- 10月7日Claude Haiku 5.5、MaxとTeamに月次APIクレジット
- 10月21日Claude Duet(研究プレビュー)
- 10月30日Max 20xがUltraに改名
Mythos Previewは、一般提供ではなく限定提供のモデルです。Project Glasswingという枠組みで一部に出されました。同じ系統は6月にMythos 5、9月にMythos 5.1と続いていて、申請先や条件はClaude Mythos 5.1の解説で扱っています。Fableは9月1日の5.1で世代が進み、Claude Fable 5.1に単独の記事があります。
10月30日のUltraは月額200ドルで、Max 20xの改名です。認証済みのアカウントで5時間制限が外れた点はUltraプランの改名と5時間制限のとおりで、Claudeの料金プランで現行の各プランを比べられます。
何が変わったか — 3つの流れで読む
Opus・Sonnet・Haikuの3段が定着した
2024年3月のClaude 3で始まった3段構成は、2025年のClaude 4世代、2026年の5.5世代まで続いています。Haikuは4.5の次が5.5と、番号の進み方はそろっていません。それでも、大型・中型・小型という名前の役割は変わらず、2026年10月7日のHaiku 5.5で5.5世代の3段がそろいました。
2026年4月のMythos Previewと6月のFable 5は、この3段とは別の名前の系統として加わっています。
チャットから、仕事を任せる製品へ
2023年の中心はclaude.aiでの対話でした。2024年にArtifactsとProjectsで成果物を扱えるようになり、同年10月のComputer useで画面操作に踏み込みます。2025年はClaude Codeがプレビューから正式版、Web版まで広がりました。
2026年は、Coworkがデスクトップのプレビューで始まり、4月にmacOSとWindowsで正式提供され、9月16日にはチャットとCoworkが1つのClaudeになります。Slackで使うClaude Tag、研究プレビューのClaude Duetも加わりました。入口が「会話」から「任せる」へ動いた流れは、機能の追加順にそのまま出ています。
コンテキストが「特別」から「標準」へ
100Kが200Kになるまでに約6か月かかりました。200Kが1Mのベータ提供になるまでは約21か月かかっています。2025年8月にSonnet 4で試験対応が始まり、2026年2月にOpus 4.6、3月13日にOpus 4.6とSonnet 4.6でGAになりました。
5月28日にはOpus 4.8でAPIの既定が1Mになり、10月7日にはHaiku 5.5も1Mコンテキストとなりました。小型モデルまで1Mになったことで、長い入力は上位モデルだけの機能ではなくなっています。
提供基盤と資金調達の動き
Claudeを使える場所は、自社のアプリとAPIから、大手クラウドの中へ広がりました。
| 時期 | 出来事 | 内容 |
|---|---|---|
| 2024年3月 | 出来事Vertex AI | 内容Google CloudでClaude 3を提供 |
| 2025年10月 | 出来事Google Cloud | 内容TPUの利用を拡大 |
| 2025年11月 | 出来事Microsoft・NVIDIA | 内容AnthropicがAzure計算資源300億ドル分の購入を確約、Microsoft Foundryで提供 |
| 2026年4月 | 出来事Bedrock | 内容全顧客にClaudeを開放 |
| 2026年5月 | 出来事Claude Platform on AWS | 内容AWS課金でClaude APIを利用 |
2025年以降の大型調達は、シリーズEからHまでの4回です。
| 発表日 | ラウンド | 調達額 | 評価額 |
|---|---|---|---|
| 2025年3月3日 | ラウンドシリーズE | 調達額35億ドル | 評価額615億ドル |
| 2025年9月2日 | ラウンドシリーズF | 調達額130億ドル | 評価額1830億ドル |
| 2026年2月12日 | ラウンドシリーズG | 調達額300億ドル | 評価額3800億ドル |
| 2026年5月28日 | ラウンドシリーズH | 調達額650億ドル | 評価額9650億ドル |
年表を使うときの注意
この年表には、日付が1つに定まらないものがあります。たとえばClaude 3.5 Sonnetは、APIのリリースノートでは6月20日、発表記事の掲載日では6月21日です。この記事ではリリースノートの6月20日を採りました。Claude 3.5 Haikuは10月22日に発表され、API提供は11月4日からです。
Web検索は、2025年3月20日の米国有料ユーザー向けプレビューが最初で、全プラン・全世界への対応は同じ発表記事に追記された5月27日の時点です。Enterpriseプランは、発表当初のanthropic.comでの掲載日である2024年9月4日を採りました。claude.comへ移ったあとの記事では9月10日と表示されています。
Maxプランは月額100ドルと200ドルの2段の上位プランとして先に始まり、2026年10月30日に5xがMax、20xがUltraという名前になりました。
まとめ
3年7か月を縮めると、Claudeは「長く読める対話AI」から始まり、3段のモデル、成果物を扱う機能、Claude Code、Coworkと進んで、仕事を任せる製品になりました。直近の更新は、各リリースノートと、上で挙げた個別の記事で追えます。
参照した一次ソース
この記事の記述は、次の一次ソースと照合しています。更新時に参照先が変わった場合は一覧も更新します。
- anthropic.com/news/introducing-claude
- anthropic.com/news/100k-context-windows
- anthropic.com/news/claude-3-family
- anthropic.com/news/claude-4
- anthropic.com/news/1m-context
- platform.claude.com/docs/en/release-notes/overview
- support.claude.com/en/articles/12138966-release-notes
- support.claude.com/en/articles/17728952-what-is-the-ultra-plan